上 下
1 / 1

婚約者レイディッドは裏でこそこそ他の女と関係を築いていました。

しおりを挟む

 婚約者レイディッドは裏でこそこそ他の女と関係を築いていた。

 私という存在がありながら。
 隠していればなんでもアリ、とばかりに、好き放題していた。

 で、それがばれた途端、婚約を破棄するなどと言ってきたのだった――それが今朝の話だ。

 レイディッドは初めからそのつもりだったのだろう。ばれなければ二人の相手をしたまま進んでいく、もしばれたならややこしい話になる前に素早く私を切り捨てる。そういう風に作戦を立てていたのだろう。

 ……許せないことだ。

 ただ、レイディッドはもう消してきた。

 この身に宿る雷の力で。

 だからもうレイディッドはこの世にはいない。
 復讐は済んだ。
 これ以上あれこれ言う気はない。

 私は先へと進む。

 いつまでも立ち止まっている気はない。


◆終わり◆
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...