結婚直前になって婚約者の女性関係に問題があることが発覚しました。なので関係は終わりにします。地獄のような余生を、どうぞ。

四季

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「そう……分かったわ、そういう思考なのね」
「当たり前だろ、可愛い女性に惹かれるのは生物の本能さ。顔は良くても身が固すぎるあんたみたいなやつ、男は興味ねぇんだよ。これは当たり前のことなんだよ」

 その日はそこで話を終えたが、後日、両親と共に彼の家へ行った。

 そしてそこで婚約破棄を告げる。
 理由はもちろん彼の行いだ。
 彼の行いがこういうことを招いたのだ、ということを、父母はダルティの両親に対して説明してくれた。

「お二人の息子さんは我が娘を傷つけたのです。我々が大事に育てた娘を、です。しかも、話をした時にも、真摯に対応するどころか話をまともに聞くことさえしなかったのですよ。これは許されることではありません」

 父は怒りながらも淡々と言葉を紡いでゆく。

 今私たちがいる部屋にはどことなく埃の匂いがある。
 けれどもそんなことはどうでもいい。
 埃の匂いなど気にするほどのものではないし、心の傷に比べればどうといったことはない……むしろ、匂いがある方が落ち着くくらい。

「婚約破棄、だけでは終わらせません」

 母が言う。

 返すのは、向こうの母親。

「申し訳ありませんでした……どうか、どうか、お許しください」

 ダルティこそ謝ろうとしないが、彼の両親は謝罪していた。
 まともなご両親だ。
 その点は理解できるし受け入れるし評価もする。

 でも、ダルティとはもう無理。

「償います……」
「お金をいただくことになります」
「はい、はい……償いの、お金、ですよね……承知しております」
「そして、ゆくゆくは、罪を犯したお二人の身柄も拘束させていただくこととなるでしょう」

 母が言うと、相手の両親は顔をひきつらせる。

「「えっ……!?」」

 その日、私とダルティの婚約は、正式に破棄となった。

 無論手続きは残っているが。

 それでも関係は終わったのだ。
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