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婚約破棄を告げられる、その瞬間は突然やってきてしまいました。~人生何があるか分からないものですね~
ー後編ー
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勝手に想い合い、突然婚約破棄するという失礼なことをしてきた彼らは、呆気なくこの世を去った。
結局、あの時なぜ蜂が現れたのかは謎のままだ。近所に蜂の巣ができていた、というわけでもなかったようだし。何が起きたのか、何があったのか、そこについての根拠ある情報は一切出てこなかった。
あの後私はリーゼロットの両親に婚約破棄の件について相談した。するとその人たちは丁寧に話を聞いて対応してくれて。これで罪を消してくれとは言わないけれど、と前置きしつつ、彼らは謝罪のお金を支払ってくれた。
父親は「申し訳なかった……馬鹿息子が、色々迷惑をかけてしまって」と謝ってくれた。
母親は「気づけなくって、本当にごめんなさいね」と誠実な瞳をして謝ってくれた。
悪いのはリーゼロットたちであって彼の両親ではない――そんな風に思えたのは、多分、彼らがまともな対応をしてくれたからだろう。
また、リリラの両親からも、後に謝罪を受けることができた。
こちらに関しては自分の親に協力を頼んだ。
それで話し合いの場を設けてもらって。
はじめは何を言われるか分からないので怖さもあったのだけれど、話しているうちのその人たちは問題のある人たちではないと分かってきたので段々怖さは消えていって。それによって言いたいことはすべて言いきることができた。
さすがに暴言を吐きはしないけれど。
彼女のせいで生まれてしまった複雑な心というか、取り敢えず、吐き出したかったものは吐き出すことはできた。
「ありがとう、父さん、母さん」
一連の出来事は、ひとまず解決した。
「可愛い娘の力になれて嬉しいぞい」
「上手くいって良かったわね」
すべてが自分の力によるものだとは思っていない。
ややこしい出来事をこうやって上手く解決できたのは協力してくれた人たちがいたからこそ。
全面的に協力してくれた自分の親はもちろんそうだし、きちんと話を聞いてくれたリーゼロットの両親とリリラの両親だってそうだ。
「これでまた、歩き出せる気がするわ」
色々あったけれど、一旦ここで終わらせて。
切り替えて。
また新たな未来へと歩き出そうと思う。
……大丈夫、希望は確かに存在している。
◆
あれから五年六ヶ月、私は今、最強の回復魔法を使う聖女として多くの人たちから愛されている。
この力は生まれつき持っていたものではない。
その目覚めは突然だった。
リーゼロットに婚約破棄されるという事件、それが解決してから数週間くらいが経った頃に、その力は私の身体に舞い降りた。
どんな傷も。どんな病も。この力があれば癒すことができる。
「聖女さま……! 母の病が治りました……! 本当に、本当に、ありがとうございました! ああっ……偉大なる聖女さま!」
「俺の腰痛も治ったぜ」
「あたしの恋の病も解決しました」
「ぼくきのういってたけがなおったんだ。おねえさんのおかげだよ。もういたくもないしとってもうれしいよ。ありがとうおねえさんだいすき。もしまたけがしたらおねえさんになおしてほしいなっておもうんだ。ぼくはいまおねえさんのことをだいすきになってる。けがをなおせるちからっていいねすごいね」
私はこれからもこの力で多くの人を救っていきたい。
「昨日の寒気ですが、朝起きてみたら落ち着いていました。ありがとうございました。その偉大なる魔法で治していただいたこと、深く感謝しています」
「おねえたま。おばあちゃん元気になった。ありがとう」
「ヨゥヨゥヨゥ! 昨日サァ、言ってた喉痛あっただロォ? 治ったんだよ、いっぱつデェ! アリャやっぱり風邪の引き始めだったかナァ! でももうすっきり回復したカラ! 聖女さまって、すっげナァ! ヨゥヨゥヨゥ!ヨゥヨゥヨゥヨゥヨゥヨゥヨォ! すっげえヨォ! 偉大すぎるヨゥ! 喉痛完治ィ! すっげえナ!」
この力があれば人々を救えると信じているから。
「口角の切れたとこあったやん? 治ったわ! あれ、すぐ。聖女さん、ほんますごいなぁ。尊敬するわ! 神やわ!」
「せ~い~じょ~さ~ま~。さ~い~き~ん、い~ろ~い~ろ~な~こと~で~や~る~き~が~で~て~き~て~、た~の~し~く~い~き~ら~れ~る~ように~なって~き~た~。あり~が~と~う~ござい~ま~す~」
「もしまた何かあったらここへ来ても大丈夫かね? その時にはよければまた治療をお願いしたいのだよ。色々頼んでしまって悪いね。けど、感謝していることは確かなことなのだよ。ありがとう、それは何度でも言いたいね」
私はこれからも聖女として生きていくつもりでいる。
誰かを救うため。
誰かの力になるため。
この道を真っ直ぐに突き進む。
◆終わり◆
結局、あの時なぜ蜂が現れたのかは謎のままだ。近所に蜂の巣ができていた、というわけでもなかったようだし。何が起きたのか、何があったのか、そこについての根拠ある情報は一切出てこなかった。
あの後私はリーゼロットの両親に婚約破棄の件について相談した。するとその人たちは丁寧に話を聞いて対応してくれて。これで罪を消してくれとは言わないけれど、と前置きしつつ、彼らは謝罪のお金を支払ってくれた。
父親は「申し訳なかった……馬鹿息子が、色々迷惑をかけてしまって」と謝ってくれた。
母親は「気づけなくって、本当にごめんなさいね」と誠実な瞳をして謝ってくれた。
悪いのはリーゼロットたちであって彼の両親ではない――そんな風に思えたのは、多分、彼らがまともな対応をしてくれたからだろう。
また、リリラの両親からも、後に謝罪を受けることができた。
こちらに関しては自分の親に協力を頼んだ。
それで話し合いの場を設けてもらって。
はじめは何を言われるか分からないので怖さもあったのだけれど、話しているうちのその人たちは問題のある人たちではないと分かってきたので段々怖さは消えていって。それによって言いたいことはすべて言いきることができた。
さすがに暴言を吐きはしないけれど。
彼女のせいで生まれてしまった複雑な心というか、取り敢えず、吐き出したかったものは吐き出すことはできた。
「ありがとう、父さん、母さん」
一連の出来事は、ひとまず解決した。
「可愛い娘の力になれて嬉しいぞい」
「上手くいって良かったわね」
すべてが自分の力によるものだとは思っていない。
ややこしい出来事をこうやって上手く解決できたのは協力してくれた人たちがいたからこそ。
全面的に協力してくれた自分の親はもちろんそうだし、きちんと話を聞いてくれたリーゼロットの両親とリリラの両親だってそうだ。
「これでまた、歩き出せる気がするわ」
色々あったけれど、一旦ここで終わらせて。
切り替えて。
また新たな未来へと歩き出そうと思う。
……大丈夫、希望は確かに存在している。
◆
あれから五年六ヶ月、私は今、最強の回復魔法を使う聖女として多くの人たちから愛されている。
この力は生まれつき持っていたものではない。
その目覚めは突然だった。
リーゼロットに婚約破棄されるという事件、それが解決してから数週間くらいが経った頃に、その力は私の身体に舞い降りた。
どんな傷も。どんな病も。この力があれば癒すことができる。
「聖女さま……! 母の病が治りました……! 本当に、本当に、ありがとうございました! ああっ……偉大なる聖女さま!」
「俺の腰痛も治ったぜ」
「あたしの恋の病も解決しました」
「ぼくきのういってたけがなおったんだ。おねえさんのおかげだよ。もういたくもないしとってもうれしいよ。ありがとうおねえさんだいすき。もしまたけがしたらおねえさんになおしてほしいなっておもうんだ。ぼくはいまおねえさんのことをだいすきになってる。けがをなおせるちからっていいねすごいね」
私はこれからもこの力で多くの人を救っていきたい。
「昨日の寒気ですが、朝起きてみたら落ち着いていました。ありがとうございました。その偉大なる魔法で治していただいたこと、深く感謝しています」
「おねえたま。おばあちゃん元気になった。ありがとう」
「ヨゥヨゥヨゥ! 昨日サァ、言ってた喉痛あっただロォ? 治ったんだよ、いっぱつデェ! アリャやっぱり風邪の引き始めだったかナァ! でももうすっきり回復したカラ! 聖女さまって、すっげナァ! ヨゥヨゥヨゥ!ヨゥヨゥヨゥヨゥヨゥヨゥヨォ! すっげえヨォ! 偉大すぎるヨゥ! 喉痛完治ィ! すっげえナ!」
この力があれば人々を救えると信じているから。
「口角の切れたとこあったやん? 治ったわ! あれ、すぐ。聖女さん、ほんますごいなぁ。尊敬するわ! 神やわ!」
「せ~い~じょ~さ~ま~。さ~い~き~ん、い~ろ~い~ろ~な~こと~で~や~る~き~が~で~て~き~て~、た~の~し~く~い~き~ら~れ~る~ように~なって~き~た~。あり~が~と~う~ござい~ま~す~」
「もしまた何かあったらここへ来ても大丈夫かね? その時にはよければまた治療をお願いしたいのだよ。色々頼んでしまって悪いね。けど、感謝していることは確かなことなのだよ。ありがとう、それは何度でも言いたいね」
私はこれからも聖女として生きていくつもりでいる。
誰かを救うため。
誰かの力になるため。
この道を真っ直ぐに突き進む。
◆終わり◆
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