婚約破棄されてからというもの、私は実家で魔獣を飼って暮らしています。

四季

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1話「婚約破棄を告げられて」

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 私には婚約者がいる。
 長い赤毛が特徴な青年で、名はルーボウンスという。

 彼とは恋愛を経て婚約したわけではない。が、関係性として悪いものではなかった。喋っていれば楽しいし、向こうもこちらを嫌っているようではなかったし。だから、これから徐々に関係を築いてゆけば良いと、そう思っていた。そうやって夫婦をやっている人だって少なくはないのだから大丈夫だろう。迷いなどなく、そう思っていた。

 だが。

「悪いね、君との婚約は破棄とすることにしたよ」

 ルーボウンスは急にそんなことを言ってきた。

 ショックだった。
 そんなことを言われるとは夢にも思わなかったから。

 しかもその婚約破棄の理由というのが『君に魅力を感じない』というもので。それを知ってしまったから、なおさら傷ついてしまった。

 いや、べつに、魅力を感じないと思うのは自由なのだけれど。

 でも、今になってそのようなことを言い出すというのは、少々ずるいのではないだろうか。

 婚約破棄したいくらい私が嫌なのなら、最初に逃げれば良かったのに。べつに強制されたわけではないのだから、婚約うんぬんの話を彼が拒否するということはできたはず。それをせず一旦は受け入れたのに、後になって一方的に切り捨てようとするというのは、さすがに卑怯ではないか。

「そう、ですか……」
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