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後編
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その後、私は、フローレンスから言われたことを家族にすべて話しました。
どうせ隠せやしないこと。
ならば先にすべて明かしてしまおう。
そう思ったのです。
それを聞いて両親は怒ります。
しかし、その二人よりも怒っていたのが、姉でした。
「あっの、心ない、最低男! 可愛い妹に何てことを! 許さん!」
怒った姉はフローレンスに仕返しをすることを宣言しました。
◆
それから数日後、姉は、フローレンスが私に対してしてきた心ない言動や行いを世に出しました。
それにより、彼の良くない部分が皆に知れ渡ることとなり。
これまでの彼の評価はひっくり返ることとなりました。
ま、良い面も悪い面も合わせて彼であることは事実なのですけれど。ただ、これまで良いところしか人々に見せていなかった彼だからこそ、悪い面をばらされたことで痛い目に遭ったのです。
彼の周りにいた女性たちは徐々に離れてゆき、彼はいつしかひとりぼっちとなってしまったそうです。
そんなこともあり、彼は女性と関われる機会を大幅に失うこととなってしまい、なかなか婚約を決めることができず困っているとのことです。
「ふん! 可愛い妹に失礼なことばっかするからよ! ざまぁ、よ!」
フローレンスの憐れな姿を知った姉は胸を張っていました。
◆
あれから二年半、私は姉の親友の紹介で知り合ったデザイナーの男性と結婚しました。
初めて出会った時は、お互いそれほどあまり積極的でないタイプだったこともあってか、それほど言葉を交わせませんでした。けれども、黙っていても、一緒にいると何となく安心感があって。激しく言葉を交わしていなくとも心を通わせることができているような感覚がありました。
そんな彼と出会えたことを、私は、何よりもの幸運だったと思っています。
ちなみにフローレンスは今も婚約者が決まらず困っているそうです。
◆終わり◆
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