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1話「目撃してしまいました」
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ある日の晩餐会。
婚約者が女性といちゃついているところを目撃してしまった。
「セイン様、いいのぅ? こんなところで二人きりなんてぇ」
「いいんだ。君への想いこそが本物だからね」
「でもでもぅ……婚約者さんに怒られるんじゃ……?」
「ここでならばれないよ」
私ーーイレイナ・ベベルが婚約したのは、半年前のこと。
婚約者の青年セイン・ババラの実家であるババラ家の当主が我が家へやって来たのが始まりだった。
領地持ちとしてそこそこ長い歴史を持つベベル家と新興領地持ちであるババラ家では、この国における地位が大きく異なっている。そのため、本来であれば、二つの家の子が結ばれるなどということは考え難い。
だが、ババラ家がそれ相応の貢ぎ物を差し出してきたため、例外的に婚約することとなったのだ。
だというのにこの状態である。
「ねぇ、セイン様ぁ。口づけしてぇ」
「今日だけだよ?」
「うふふ。嬉しぃ。早く早くぅ」
婚約者がいるというのに、別の娘といちゃつく。それも、わざわざ人気のないところへ行って。意味が分からない。わざわざ人のいないところへ移動するくらいだから、不健全なことにまで至るつもりなのだろう。
だが、この浮気のような行為を見逃し許す気はない。
婚約を頼んできたのは向こうの家だ。
だからこそ、こういう行為は許されたものではない。
とはいえ、今ここで出ていっても、逃げられて終わりだろう。問い詰めてもきっとごまかされてしまうに違いない。ここで徹底的に潰すことはできないと思われる。
だからまだ問い詰めはしない。
けれど、いずれ、勝負に出る時は来るだろう。
すべてはその時のお楽しみ。
こっそり一枚写真を隠し撮りして、その場から離れた。
婚約者が女性といちゃついているところを目撃してしまった。
「セイン様、いいのぅ? こんなところで二人きりなんてぇ」
「いいんだ。君への想いこそが本物だからね」
「でもでもぅ……婚約者さんに怒られるんじゃ……?」
「ここでならばれないよ」
私ーーイレイナ・ベベルが婚約したのは、半年前のこと。
婚約者の青年セイン・ババラの実家であるババラ家の当主が我が家へやって来たのが始まりだった。
領地持ちとしてそこそこ長い歴史を持つベベル家と新興領地持ちであるババラ家では、この国における地位が大きく異なっている。そのため、本来であれば、二つの家の子が結ばれるなどということは考え難い。
だが、ババラ家がそれ相応の貢ぎ物を差し出してきたため、例外的に婚約することとなったのだ。
だというのにこの状態である。
「ねぇ、セイン様ぁ。口づけしてぇ」
「今日だけだよ?」
「うふふ。嬉しぃ。早く早くぅ」
婚約者がいるというのに、別の娘といちゃつく。それも、わざわざ人気のないところへ行って。意味が分からない。わざわざ人のいないところへ移動するくらいだから、不健全なことにまで至るつもりなのだろう。
だが、この浮気のような行為を見逃し許す気はない。
婚約を頼んできたのは向こうの家だ。
だからこそ、こういう行為は許されたものではない。
とはいえ、今ここで出ていっても、逃げられて終わりだろう。問い詰めてもきっとごまかされてしまうに違いない。ここで徹底的に潰すことはできないと思われる。
だからまだ問い詰めはしない。
けれど、いずれ、勝負に出る時は来るだろう。
すべてはその時のお楽しみ。
こっそり一枚写真を隠し撮りして、その場から離れた。
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