女の嘘で……婚約破棄と追放!? そういうことならもう結構です、私は私で生きてゆきます。

四季

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 国を護り導く聖女として王子アムダの婚約者となっていた私だったが。

「アムダ様、ご存知ですか? あの女、王家を滅ぼさんとしているようですよ。ゆくゆくは暗殺するつもりだとかで……それで、その、私心配で」

 一人の女によって悪女に仕立て上げられてしまった。

「な、何だと? それは事実なのか? 本気で言っているのか」
「嘘はつきません。私はただ、アムダ様や王家をお守りしたいだけですもの」

 王城に出入りしている商人の娘アレッタ。
 アムダに近づきたい彼女にとって私は邪魔な存在なようで。

「とにかく、あの方との婚約は破棄された方が良いかと」
「そうか、残念なことだが……分かった、彼女との婚約は破棄としよう」
「絶対その方が良いと思います!」
「ああアレッタ、ありがとう、愛しているよ。あの悪しき女を対峙した暁には――救国の乙女である君を選ぶと誓う」

 それゆえ彼女は私の悪口をアムダにあれこれ言っていて。

「貴様の悪しき考えは把握したぞ! よって、婚約は破棄とする!」

 それによって私は婚約破棄を告げられることとなってしまった。
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