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その娘を捨てた者、不運の波に呑まれます。
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「メルリア、君とはもうやっていけない。確かに君は美人だけれど、妻にするには大雑把だし家事が下手だ。それに世の中を知らない。趣味も変だし。だから無理だ、共に生きていくのは不可能だよ」
婚約者タイズに婚約破棄を突きつけられたメルリアは、悲しみつつも、婚約破棄を受け入れた。
なぜなら、彼が婚約破棄したい本当の理由を知っていたから。
タイズには最近親しくしている女性がいるのだ。
もっとも、メルリアがそのことを知っているとは、タイズは夢にも思っていないだろうが。
「分かったわ。受け入れます。では……さようなら」
こうして、メルリアとタイズの婚約は破棄となった。
その後、メルリアはちょっとしたことから国王の息子と親しくなり、定期的に顔を合わせるようになった。そしてやがて交際するようになる。二人の間に築かれた絆は強くて。やがて、王子は、メルリアを妻とすることを決めた。そうして二人は結ばれた。
一方、タイズはというと、不運に襲われていた。
一言不運と言っても、その大小は様々だ。
道を歩いている時に落ちていた小さい石でつま先を打つ、明日必要な書類が行方不明など、小さめの不運もある。逆に、父親が急に倒れ持病が発覚する、愛する女性がいなくなるなど、大きめの不運もある。
タイズはそんな不運の波に呑まれ、結局、いまいち幸せでない日々を生きることとなった。
◆終わり◆
婚約者タイズに婚約破棄を突きつけられたメルリアは、悲しみつつも、婚約破棄を受け入れた。
なぜなら、彼が婚約破棄したい本当の理由を知っていたから。
タイズには最近親しくしている女性がいるのだ。
もっとも、メルリアがそのことを知っているとは、タイズは夢にも思っていないだろうが。
「分かったわ。受け入れます。では……さようなら」
こうして、メルリアとタイズの婚約は破棄となった。
その後、メルリアはちょっとしたことから国王の息子と親しくなり、定期的に顔を合わせるようになった。そしてやがて交際するようになる。二人の間に築かれた絆は強くて。やがて、王子は、メルリアを妻とすることを決めた。そうして二人は結ばれた。
一方、タイズはというと、不運に襲われていた。
一言不運と言っても、その大小は様々だ。
道を歩いている時に落ちていた小さい石でつま先を打つ、明日必要な書類が行方不明など、小さめの不運もある。逆に、父親が急に倒れ持病が発覚する、愛する女性がいなくなるなど、大きめの不運もある。
タイズはそんな不運の波に呑まれ、結局、いまいち幸せでない日々を生きることとなった。
◆終わり◆
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