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第三章 炎天下の暴露と、逃げ水のような距離
第20話 偽りの快晴と、愛らしい刺客
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7月上旬。
梅雨明け前の湿気を帯びた空気がまとわりつく朝、皮膚科の医局カンファレンスに、新たな風が吹き込んだ。
「今日から3ヶ月間、初期研修医がローテートしてくる。入って」
医局長の佐伯が、事務的かつ厳格な口調で告げた。
その言葉を合図に、医局のドアが開く。
「失礼します!」
入ってきたのは、張り詰めた医局の空気には不釣り合いなほど、華やかなオーラを纏った女性だった。
完璧に整えられた巻き髪に、少し着崩したスクラブ。バッチリと決まったメイク。
彼女は部屋の中央に進み出ると、満面の笑みでペコリと頭を下げた。
「初めまして!研修医2年目の立花 晴瑠です!皮膚科志望ですっ!精一杯頑張りますので、よろしくお願いしまーす!」
語尾にハートマークが見えそうなほどのキャピキャピとした挨拶。
2年目ということもあり、新人特有の硬さはなく、どこか余裕すら感じさせる。
皐月の隣に座る雪村慧は、手元の資料から目も上げずに小さく舌打ちをした。
「……うるさいのが来たな」
指導医の雨宮も、無表情のまま腕組みをしている。
皐月は、その圧倒的なエネルギーに気圧されつつも、少しだけ安堵していた。
(わぁ、すごいキャラ……。でも、皮膚科志望なんだ。明るい後輩が来てくれたら、医局の空気も良くなるかも)
だが、その楽観的な予測は、数時間後に脆くも崩れ去ることになる。
*
カンファレンスの後は、柊教授を先頭にした病棟総回診だ。
ぞろぞろと白衣の集団が廊下を移動する「大名行列」
その最後尾に、晴瑠もついてきている。
皐月の担当する入院患者のベッドサイドでのことだった。
教授がカルテに目を走らせ、穏やかながらも鋭い声で指摘した。
「……ん? 天野くん。この患者さんのステロイドの内服量だけど」
教授が指差したのは、全身に水疱ができる自己免疫疾患ーー天疱瘡(てんぽうそう)の疑いで入院した患者の処方オーダーだった。
「体重換算でいくと、今の量では初期投与量として少なすぎないかい?炎症のコントロールが不十分になる恐れがあるよ」
皐月は冷や汗が吹き出るのを感じた。
「あ、はい……!高齢の方なので、糖尿病などの全身への副作用を懸念して、少し控えめにしたのですが……」
教授はニコニコと笑っているが、眼鏡の奥の目は笑っていない。
「慎重なのはいいことだけどね。この疾患は初期にガツンと叩かないと、かえって予後が悪くなる。副作用を恐れて治療が後手に回るのは本末転倒だよ。ガイドラインと体重換算の計算式、もう一度確認して修正しておいてね」
「は、はいっ!申し訳ありません……!」
皐月は身を縮こまらせて謝罪した。
穴があったら入りたい。
その様子を、後ろから雪村と晴瑠が見ていた。
「……レベルが低い」
雪村の冷たい呟きが、耳に痛いほど突き刺さった。
晴瑠はキョトンとした顔で立っていたが、その目が何を考えているのかは読めなかった。
*
回診が終わり、医局に戻った直後だった。
雪村が、すかさず皐月のデスクへやってきた。
「おい天野。さっきの教授の指摘、学生レベルだぞ。恥ずかしいと思わないのか?」
容赦のない言葉の礫に、皐月は俯くしかない。
「うっ……返す言葉もありません……」
「フン。これだから私立卒は困る。基礎がなってないんだよ。国立なら学生でも知ってるような、体重あたりの適切な投与量計算もできないのか?」
雪村は鼻で笑い、勝ち誇ったように皐月を見下ろした。
だが、その言葉を吐き捨てた直後、雪村の胸の奥で、ズキリと鈍い痛みが走った。
目の前で小さくなっている皐月。
その姿を見て、彼は内心で舌打ちをした。
(……また、やり過ぎた)
ただ、計算ミスを指摘すればいいだけだ。
「私立卒」などという属性を持ち出して攻撃する必要など、論理的に考えれば1ミリもない。
ーー分かっている。これは、ただの八つ当たりだ。
6月の学会以来、彼女への「好意」というバグに無理やり蓋をした弊害だ。
優しくすれば、また期待してしまう。
だから、徹底的に突き放し、彼女を「無能な同期」と定義することで、自分の感情を殺そうとしているのだ。
(……非効率だ。それに、何より醜い)
恋心を封印するために、相手を傷つける言葉を武器にする自分。
そんな自分の器の小ささに、雪村は自己嫌悪を覚え、眼鏡のブリッジを強く押し上げた。
一方、雪村の言葉を受けた皐月は、唇を強く噛み締めていた。
(……悔しい。けれど、間違えたのは私だ)
「……すぐに勉強し直します」
皐月はそう答えるのが精一杯だった。
その時。
近くで資料を整理していた晴瑠が、ふと手を止めた。
彼女はクルリと振り返り、ニコニコした「可愛い後輩」の笑顔を雪村に向けた。
「あのー、雪村先生。素朴な疑問なんですけどぉ」
「あ?なんだ、新人」
雪村が面倒くさそうに応じると、晴瑠は小首をかしげ、先ほどまでの甘い声をスッと潜めて言い放った。
「私立卒とか国立卒とか、大学入学時のペーパーテストの点数って、今の臨床(しごと)に何か関係あるんですか?」
医局の空気が、一瞬にして凍りついた。
皐月や、聞き耳を立てていた他の医師たちが、驚いて目を見開く。
雪村の動きがピタリと止まった。
晴瑠は、悪びれる様子もなく、平然と言葉を続けた。
「過去のラベルで他人を判断するのって、バイアスかかってるし、データの更新ができてない感じがして……非効率じゃないですか?」
雪村の顔が、驚愕に染まった。
怒りよりも、「図星を突かれた」こと、そして「チャラチャラした研修医に論破された」ことへの衝撃が勝っているようだった。
彼は口をパクパクさせ、言葉を失っている。
張り詰めた空気を破ったのは、近くでコーヒーを飲んでいた柊教授だった。
「まあまあ、雪村くん」
教授は穏やかに割って入り、諭すように言った。
「彼女の言う通りだよ。患者さんにとっては、目の前の医師がどこの大学を出たかなんて関係ない。大切なのは『今、目の前の患者さんに何ができるか』だよ。……ね?」
「……はい。おっしゃる通りです」
教授に言われては、雪村も反論できない。
彼はバツが悪そうに視線を逸らし、自分のデスクへと戻っていった。
雪村の完全敗北だった。
その瞬間、晴瑠がパッと表情を変えた。
冷徹な論客の顔から、愛嬌たっぷりの後輩の顔へ。
彼女は皐月の元へ駆け寄り、ガシッと手を握ってきた。
「天野皐月先生ですよね!立花晴瑠です!」
「え、あ、うん。よろしくね、晴瑠ちゃん」
戸惑う皐月に、彼女は上目遣いで可愛らしく言った。
「私、不慣れなんで色々教えてくださいね!先生の、さっきの患者さんへの声掛け、優しくて素敵でした! 尊敬してますから!」
「あ、ありがとう……」
その笑顔に嘘は見えなかった。少なくとも、表面上は。
皐月は、その笑顔にすっかり毒気を抜かれてしまっていた。
「じゃあ私、病棟行ってきまーす!失礼します!」
晴瑠はテヘへと笑って手を振り、軽やかに医局を出て行った。
まるで太陽のような子だ。
嵐が去った後の静けさの中、皐月はポカンとしていたが、ふと視線を感じて振り向いた。
雪村は眼鏡の位置を直しながら、晴瑠が去った扉を睨みつけていた。
その指先は、怒りなのか動揺なのか、小刻みに震えている。
(……ただの愛想のいいバカじゃなかったのか。教授まで味方につけて……)
雪村の目には、明確な苛立ちと、理解できない生き物への強い警戒心が宿っていた。
(……小賢しい女だ)
新たな波乱の予感が、医局に満ちていた。
梅雨明け前の湿気を帯びた空気がまとわりつく朝、皮膚科の医局カンファレンスに、新たな風が吹き込んだ。
「今日から3ヶ月間、初期研修医がローテートしてくる。入って」
医局長の佐伯が、事務的かつ厳格な口調で告げた。
その言葉を合図に、医局のドアが開く。
「失礼します!」
入ってきたのは、張り詰めた医局の空気には不釣り合いなほど、華やかなオーラを纏った女性だった。
完璧に整えられた巻き髪に、少し着崩したスクラブ。バッチリと決まったメイク。
彼女は部屋の中央に進み出ると、満面の笑みでペコリと頭を下げた。
「初めまして!研修医2年目の立花 晴瑠です!皮膚科志望ですっ!精一杯頑張りますので、よろしくお願いしまーす!」
語尾にハートマークが見えそうなほどのキャピキャピとした挨拶。
2年目ということもあり、新人特有の硬さはなく、どこか余裕すら感じさせる。
皐月の隣に座る雪村慧は、手元の資料から目も上げずに小さく舌打ちをした。
「……うるさいのが来たな」
指導医の雨宮も、無表情のまま腕組みをしている。
皐月は、その圧倒的なエネルギーに気圧されつつも、少しだけ安堵していた。
(わぁ、すごいキャラ……。でも、皮膚科志望なんだ。明るい後輩が来てくれたら、医局の空気も良くなるかも)
だが、その楽観的な予測は、数時間後に脆くも崩れ去ることになる。
*
カンファレンスの後は、柊教授を先頭にした病棟総回診だ。
ぞろぞろと白衣の集団が廊下を移動する「大名行列」
その最後尾に、晴瑠もついてきている。
皐月の担当する入院患者のベッドサイドでのことだった。
教授がカルテに目を走らせ、穏やかながらも鋭い声で指摘した。
「……ん? 天野くん。この患者さんのステロイドの内服量だけど」
教授が指差したのは、全身に水疱ができる自己免疫疾患ーー天疱瘡(てんぽうそう)の疑いで入院した患者の処方オーダーだった。
「体重換算でいくと、今の量では初期投与量として少なすぎないかい?炎症のコントロールが不十分になる恐れがあるよ」
皐月は冷や汗が吹き出るのを感じた。
「あ、はい……!高齢の方なので、糖尿病などの全身への副作用を懸念して、少し控えめにしたのですが……」
教授はニコニコと笑っているが、眼鏡の奥の目は笑っていない。
「慎重なのはいいことだけどね。この疾患は初期にガツンと叩かないと、かえって予後が悪くなる。副作用を恐れて治療が後手に回るのは本末転倒だよ。ガイドラインと体重換算の計算式、もう一度確認して修正しておいてね」
「は、はいっ!申し訳ありません……!」
皐月は身を縮こまらせて謝罪した。
穴があったら入りたい。
その様子を、後ろから雪村と晴瑠が見ていた。
「……レベルが低い」
雪村の冷たい呟きが、耳に痛いほど突き刺さった。
晴瑠はキョトンとした顔で立っていたが、その目が何を考えているのかは読めなかった。
*
回診が終わり、医局に戻った直後だった。
雪村が、すかさず皐月のデスクへやってきた。
「おい天野。さっきの教授の指摘、学生レベルだぞ。恥ずかしいと思わないのか?」
容赦のない言葉の礫に、皐月は俯くしかない。
「うっ……返す言葉もありません……」
「フン。これだから私立卒は困る。基礎がなってないんだよ。国立なら学生でも知ってるような、体重あたりの適切な投与量計算もできないのか?」
雪村は鼻で笑い、勝ち誇ったように皐月を見下ろした。
だが、その言葉を吐き捨てた直後、雪村の胸の奥で、ズキリと鈍い痛みが走った。
目の前で小さくなっている皐月。
その姿を見て、彼は内心で舌打ちをした。
(……また、やり過ぎた)
ただ、計算ミスを指摘すればいいだけだ。
「私立卒」などという属性を持ち出して攻撃する必要など、論理的に考えれば1ミリもない。
ーー分かっている。これは、ただの八つ当たりだ。
6月の学会以来、彼女への「好意」というバグに無理やり蓋をした弊害だ。
優しくすれば、また期待してしまう。
だから、徹底的に突き放し、彼女を「無能な同期」と定義することで、自分の感情を殺そうとしているのだ。
(……非効率だ。それに、何より醜い)
恋心を封印するために、相手を傷つける言葉を武器にする自分。
そんな自分の器の小ささに、雪村は自己嫌悪を覚え、眼鏡のブリッジを強く押し上げた。
一方、雪村の言葉を受けた皐月は、唇を強く噛み締めていた。
(……悔しい。けれど、間違えたのは私だ)
「……すぐに勉強し直します」
皐月はそう答えるのが精一杯だった。
その時。
近くで資料を整理していた晴瑠が、ふと手を止めた。
彼女はクルリと振り返り、ニコニコした「可愛い後輩」の笑顔を雪村に向けた。
「あのー、雪村先生。素朴な疑問なんですけどぉ」
「あ?なんだ、新人」
雪村が面倒くさそうに応じると、晴瑠は小首をかしげ、先ほどまでの甘い声をスッと潜めて言い放った。
「私立卒とか国立卒とか、大学入学時のペーパーテストの点数って、今の臨床(しごと)に何か関係あるんですか?」
医局の空気が、一瞬にして凍りついた。
皐月や、聞き耳を立てていた他の医師たちが、驚いて目を見開く。
雪村の動きがピタリと止まった。
晴瑠は、悪びれる様子もなく、平然と言葉を続けた。
「過去のラベルで他人を判断するのって、バイアスかかってるし、データの更新ができてない感じがして……非効率じゃないですか?」
雪村の顔が、驚愕に染まった。
怒りよりも、「図星を突かれた」こと、そして「チャラチャラした研修医に論破された」ことへの衝撃が勝っているようだった。
彼は口をパクパクさせ、言葉を失っている。
張り詰めた空気を破ったのは、近くでコーヒーを飲んでいた柊教授だった。
「まあまあ、雪村くん」
教授は穏やかに割って入り、諭すように言った。
「彼女の言う通りだよ。患者さんにとっては、目の前の医師がどこの大学を出たかなんて関係ない。大切なのは『今、目の前の患者さんに何ができるか』だよ。……ね?」
「……はい。おっしゃる通りです」
教授に言われては、雪村も反論できない。
彼はバツが悪そうに視線を逸らし、自分のデスクへと戻っていった。
雪村の完全敗北だった。
その瞬間、晴瑠がパッと表情を変えた。
冷徹な論客の顔から、愛嬌たっぷりの後輩の顔へ。
彼女は皐月の元へ駆け寄り、ガシッと手を握ってきた。
「天野皐月先生ですよね!立花晴瑠です!」
「え、あ、うん。よろしくね、晴瑠ちゃん」
戸惑う皐月に、彼女は上目遣いで可愛らしく言った。
「私、不慣れなんで色々教えてくださいね!先生の、さっきの患者さんへの声掛け、優しくて素敵でした! 尊敬してますから!」
「あ、ありがとう……」
その笑顔に嘘は見えなかった。少なくとも、表面上は。
皐月は、その笑顔にすっかり毒気を抜かれてしまっていた。
「じゃあ私、病棟行ってきまーす!失礼します!」
晴瑠はテヘへと笑って手を振り、軽やかに医局を出て行った。
まるで太陽のような子だ。
嵐が去った後の静けさの中、皐月はポカンとしていたが、ふと視線を感じて振り向いた。
雪村は眼鏡の位置を直しながら、晴瑠が去った扉を睨みつけていた。
その指先は、怒りなのか動揺なのか、小刻みに震えている。
(……ただの愛想のいいバカじゃなかったのか。教授まで味方につけて……)
雪村の目には、明確な苛立ちと、理解できない生き物への強い警戒心が宿っていた。
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