ざまぁにはざまぁでお返し致します ~ラスボス王子はヒロインたちと悪役令嬢にざまぁしたいと思います~

陸奥 霧風

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第107話 禁断の究極魔法

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瓦礫と化した城に民衆の前に晒される。華やかに装飾をされるギヤー将軍のご遺体。なんとも言えぬシュールさを醸し出していた。

「ヤローども! 次は王族の屍を晒すぞ! 女、子供だろうが容赦はするな! 何故なら、男女平等が僕の信念だからだ!」

僕は兵士の前でげきを飛ばした。

兵士達は、魔法と人海戦術のうきんで、瓦礫の撤去を始めた。一部の兵士達は逃亡を図ったであろう王族の行方を追った。彼らには、すべての貴族も捕らえるように命じてある。 ――すべての人が心躍る。お待ちかねの落ち武者狩りだぁぁぁぁ! ヒャッハー!


――数日後


瓦礫の中から潰れた王冠と肉の塊が発見された。それと同時に傍には壊れたティファラと肉の塊とボロボロの豪華そうなドレスも発見された。まあ、ケーリンネガー国王と王妃の遺体である可能性はあるが身代わりの可能性も残されているが、とりあえずは本物として晒しておこう。

瓦礫の中には逃げ遅れたのか、国に殉じたのか、確かめようがないが兵士や貴族、メイド、使用人と思われる遺体も多数あった。

これからの未来に不安を積もらせていた市民には、僕自ら今後のケーリンネガー王国のあり方について演説をした。

「ケーリンネガー王国の民衆よ! 己の事ばかりを考える王族は、このフロンガスター王国王太子アレク・ガルラ・フラスターが成敗した。そして、自国民に対して略奪行為などを行って、今現在、逃亡を図っている貴族、兵士を逮捕するよう命じてある。彼らには己の罪を償わせる予定だ。つまり、みんな大好き拷問おたのしみの時間だ。楽しみにしていてくれ」

一拍の間を取り、

「話は変わるが…… これよりは、ケーリンネガー王国の国民はフロンガスター王国の民となる。元ケーリンネガー王国国民だから言って、差別や迫害をするつもりは一切無い。我がフロンガスター王国の国民と同じ権利と義務と責任を追ってもらうつもりだ。古き時代から新しい時代へと生まれ変わるのだ! 元ケーリンネガー王国国民よ、立て! 立って、己の手で荒廃した国を復興はさせるのだ! フロンガスター王国は、その力助けをしようじゃないか! 安心して国の復興に励んで欲しい。今後の事は、ここにいるカルイ・チャラ・オーダ陸軍大将軍がフロンガスター王国、復興司令官となる。どうかカルイ復興司令官に協力してやってくれ。以上だ!」

僕はその言葉を残し、次の戦場へと転戦をした。目指すはグランプロス帝国である。グランプロス帝国には僕との因縁もある。ユリアラ王女の嫁いだ国だ。アイツには僕の手でざまぁを返してやる。





僕はグランプロス帝国攻略軍である第2軍と合流し、ギョシン司令官とウィザード副司令官に会った。二人との話し合いでは思いのほか敵の抵抗が激しく、市街戦が展開されているとのこと。しかも、卑怯なことに自国民を肉壁にして、こちらが攻撃を出来ない事をいい事に戦闘を行っていると聞いた。

どこまでもゲスなヤツらだ! 僕は怒りを覚え、僕が収得している禁断の究極魔法のうちの二つを使う事を決意をさせた。

「サンペータ、マリック。ちょっと来てくれ!」

「「ハッ、総司令。ここに」」

サンペータとマリックが僕の傍にやって来た。

「二人にお願いがある。これから僕は究極魔法を使う。この魔法を使うと僕は72時間昏睡状態となる。その間の護衛を頼みたい」

「「ハッ! 了解しました。あとの事はお任せ下さい」」

サンペータとマリックは、今は軍隊に従軍している事もあり、上官と部下としてのケジメはつけさせてもらっている。

「ホントこの究極魔法を使いたくないんだよね。しばらく昏睡状態になるし、僕の綺麗な金髪も銀髪になっちゃうし、金髪に戻るのに半年も掛かるなんて本当に信じられないよ。マジで面倒くせぇ魔法なんだよな。本当にグランプロス帝国のヤツらは余計な事をしてくれるよ」

僕は二人にそう告げると、僕は右手を開いて天に向けた。

「究極検知魔法『隠潜伏発見魔法かくれんぼ』!」

隠潜伏発見魔法かくれんぼは、周囲15キロの範囲で特定多数の人物を探し出す究極魔法の一つだ。

「600人位の兵士が、民家や建物の中に潜んでいるようだ。一気に方をつける」

僕の髪は金髪から半分ほど銀髪へと変わりつつあった。それでも僕は続ける。

「究極即死魔法『皆全員即死ミンナシネ』!」

僕は天にかざしていた右手を握り締めた。その瞬間、

「ウッ!」
「グファ!」
ひでぶひどい!」
「あべし!」
「ぱ・ぴ・ぷ・ぺ・ぽ~」

至る所から蛮族たちの断末が聞こえる。

即死魔法『皆全員即死ミンナシネ』は、隠潜伏発見魔法かくれんぼで検知した人間を心臓麻痺を起こさせ即死させるという、この世にあってはならない禁断の極悪鬼畜魔法なのだ。

「これで、建物の中に潜んでいる敵は排除出来た。あとの事は頼んだぞ! みんな……」

僕はそう言い残し、意識を手放した……
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