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第142話 第三王子はトイレを語る!
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隠し事が出来ない馬鹿正直なチート主人公になりたいけど、そのチート能力が全く無い、哀れで可哀そうな『シュウ』です。
「エリスちゃん、シュウちゃんが言ってるは正しいことなの?」
返答に困った国王陛下は、エリスに助けを求めた。
「シュウ君が言ってる事は本当のことです。今、皆さんに見てもらった照明器具、これから見ていただく、水洗トイレ、銭湯風お風呂も元々はシュウ君の記憶にある日本という国の品物です。私にはエリス・フォンテーヌ様の記憶がありますのである程度の日本の知識はあります」
「ハルタン様からの記憶ってヤツだな?」
マリーパパがエリスに聞いた。
「そうです。ハルタン様からエリス様へ、エリス様から私には受け継がれた日本の記憶です」
「……………………」
「あのさぁ、ハルタン様って誰?」
ウツボ様がごもっともな意見をつぶやいた……
――そうでした。ウツボ様には僕が興奮しすぎて、まだ魔女の村『ハルタン』について話して無かったわ! 失敗、失敗! テヘぺロ
マリーママが話しの流れを変えるべく、
「話しが長くなっちゃったからそろそろ休憩にしましょうよ。みんなも疲れたと思うから、まずは実際に水洗トイレと銭湯風お風呂を体験してみてはいかが?」
マリーもその意見に乗るように、
「そうね。陛下、ここは、一旦休憩にした方がよろしいかと……」
「ん~、じゃあ、そうしましょうか。じゃ、シュウちゃんも一緒にお風呂に入るわよ」
国王陛下は気さくな感じで僕を誘ってくれたが、国王陛下動揺一緒にお風呂に入ったら不敬になるんじゃないのか?
「国王陛下。私とですと何かと失礼な事が……」
「あっ、その辺は気にしなくても良いわよ。男の裸の付き合いは、身分も貧富の差も無いのよ。そこには裸になった魂と魂の語り合いがあるだけ……」
国王陛下は僕にそう言って、ゴツイ笑顔を浮かべた。 良い雰囲気に見えるが、実際はおひげが暑苦しい……
「さぁ、シュウちゃん。お風呂に行くから案内してちょうだい!」
「ハイ、国王陛下。銭湯風お風呂にご案内いたします」
「あとね。シュウちゃん、プライベートなんだから、私の事は国王陛下じゃなく、ウツボと呼びなさい。わかった?」
「は、はい。ウ、ウツボ様」
「ん~。まだ固いけど、それで良いわ。さぁ、行きましょう。師匠達も一緒に行くわよ」
「私も行くのか?」
「当たり前じゃない! みんなでお風呂に入った方が楽しいわよ。みんな行くわよ」
ウツボ様の筆頭に銭湯風お風呂場に向かった。途中、
「シュウちゃん、ちょっと待ってちょうだい! お風呂の前にようを足しておかないと。トイレはどこかしら?」
「ウツボ様、こちらになります」
マリーパパのお屋敷なのに、恰かも自分の家のように振る舞うのもどうかと思ったが、マリーパパが面倒臭そうに後ろからダラダラと歩き、ウツボ様に案内をする気は無いらしい……
◇
「ウツボ様、こちらが共同トイレになります」
僕は共同トイレの入り口の扉を開けた。
「ここが、トイレかぁ…… たくさん扉があるんだけど?」
「こちらの共同トイレは各個室になっております」
「そ、そうなの? それに嫌な臭いもしないわね」
僕は換気扇を指さし
「ええ、こちらが換気扇というものです。室内の匂いや煙など空気を屋外に出す魔道具です」
「これも魔道具なの?」
「はい、風の魔法石が使われています」
次に、個室トイレの扉を開け、洋風便座の使い方を教えた。男性もすべて座って用を足す。立ってオシッコすると飛び散るからね。出来る限りの汚さない為の工夫だ。あと共同トイレの個室は広めに作られているが、ウツボ様の体格では若干狭く感じるかもしれないなぁ。
「そうやって使うのね。わかったわ。ねぇ、これ紙じゃない? こんな貴重品トイレでどうするの?」
ウツボ様はトイレットペーパーを指さし、僕に聞いてきた。
「この紙をこうした折り曲げ、用を足したあとのおしり…… 失礼しました。汚れた体の一部分をこうやって拭きます。その後は、こちらの共同レバーを上げると水が流れるようになっております。」
『ジャァァァァーーー』
僕は実際にやって見せた…… 仮にやって見せただけで本当に用は足してないぞ! 本当はウォシュレットに改造したかったが、残念ながら僕には、ウォシュレットの構造の知識は無かった…… 残念(泣)
でも、いつかウォシュレットを作ってやるぞと誓った!
「これも魔道具で出来ているの?」
「そうです。水の魔法石を使っております。魔法石から水が湧き、このタンクと呼ばれる甕に溜まり、こちらのレバーを上に上げると、タンクに溜まっているみすが流れる仕掛けになっております」
「流れた水はどうなるの?」
「はい。汚れた水は、排水溝から下水処理施設と呼ばれる建物に運ばれ、そこで浄化をして綺麗になった水は近くの川に流します。浄化された水は、川を汚染することはありません」
「下水処理施設?」
「後程、ご案内致します」
「楽しみにしているわ」
「シュウ! ウツボを下水処理に連れて行くのか?」
下水処理施設の放しになった瞬間、マリーパパが急に慌て始めた。
「はい。出来たら今後の為に見てもらった方が良いんじゃないですか?」
「いや、あそこはダメだ! ダメだと言ったらダメだ!」
――ああ、そうか。あそこには水スライムがいるからな。ウツボ様にはハルタンと魔物の事をまだ話していないことに気づいた……
「じゃ、お風呂から上がったらエリスに話してもらいましょう。その後で案内をするということで……」
「あそこには誰も行かせん! あそこには俺のかわい…… 『ゴホン』 いや、誰もあそこには近付けさせる訳にはいかない。ウツボ。すまんが、今回は我慢してくれ」
「「「――?」」」
「ハンマーがそこまで言うんじゃしょうがないわ。今回は我慢するわ」
「ウツボ、すまん。恩に着る」
「じゃ、いよいよ。ハンマー、ご自慢のお風呂場ね! みんなの行くわよ!」
ウツボ様ご一行は、銭湯風お風呂場に向かった……
「エリスちゃん、シュウちゃんが言ってるは正しいことなの?」
返答に困った国王陛下は、エリスに助けを求めた。
「シュウ君が言ってる事は本当のことです。今、皆さんに見てもらった照明器具、これから見ていただく、水洗トイレ、銭湯風お風呂も元々はシュウ君の記憶にある日本という国の品物です。私にはエリス・フォンテーヌ様の記憶がありますのである程度の日本の知識はあります」
「ハルタン様からの記憶ってヤツだな?」
マリーパパがエリスに聞いた。
「そうです。ハルタン様からエリス様へ、エリス様から私には受け継がれた日本の記憶です」
「……………………」
「あのさぁ、ハルタン様って誰?」
ウツボ様がごもっともな意見をつぶやいた……
――そうでした。ウツボ様には僕が興奮しすぎて、まだ魔女の村『ハルタン』について話して無かったわ! 失敗、失敗! テヘぺロ
マリーママが話しの流れを変えるべく、
「話しが長くなっちゃったからそろそろ休憩にしましょうよ。みんなも疲れたと思うから、まずは実際に水洗トイレと銭湯風お風呂を体験してみてはいかが?」
マリーもその意見に乗るように、
「そうね。陛下、ここは、一旦休憩にした方がよろしいかと……」
「ん~、じゃあ、そうしましょうか。じゃ、シュウちゃんも一緒にお風呂に入るわよ」
国王陛下は気さくな感じで僕を誘ってくれたが、国王陛下動揺一緒にお風呂に入ったら不敬になるんじゃないのか?
「国王陛下。私とですと何かと失礼な事が……」
「あっ、その辺は気にしなくても良いわよ。男の裸の付き合いは、身分も貧富の差も無いのよ。そこには裸になった魂と魂の語り合いがあるだけ……」
国王陛下は僕にそう言って、ゴツイ笑顔を浮かべた。 良い雰囲気に見えるが、実際はおひげが暑苦しい……
「さぁ、シュウちゃん。お風呂に行くから案内してちょうだい!」
「ハイ、国王陛下。銭湯風お風呂にご案内いたします」
「あとね。シュウちゃん、プライベートなんだから、私の事は国王陛下じゃなく、ウツボと呼びなさい。わかった?」
「は、はい。ウ、ウツボ様」
「ん~。まだ固いけど、それで良いわ。さぁ、行きましょう。師匠達も一緒に行くわよ」
「私も行くのか?」
「当たり前じゃない! みんなでお風呂に入った方が楽しいわよ。みんな行くわよ」
ウツボ様の筆頭に銭湯風お風呂場に向かった。途中、
「シュウちゃん、ちょっと待ってちょうだい! お風呂の前にようを足しておかないと。トイレはどこかしら?」
「ウツボ様、こちらになります」
マリーパパのお屋敷なのに、恰かも自分の家のように振る舞うのもどうかと思ったが、マリーパパが面倒臭そうに後ろからダラダラと歩き、ウツボ様に案内をする気は無いらしい……
◇
「ウツボ様、こちらが共同トイレになります」
僕は共同トイレの入り口の扉を開けた。
「ここが、トイレかぁ…… たくさん扉があるんだけど?」
「こちらの共同トイレは各個室になっております」
「そ、そうなの? それに嫌な臭いもしないわね」
僕は換気扇を指さし
「ええ、こちらが換気扇というものです。室内の匂いや煙など空気を屋外に出す魔道具です」
「これも魔道具なの?」
「はい、風の魔法石が使われています」
次に、個室トイレの扉を開け、洋風便座の使い方を教えた。男性もすべて座って用を足す。立ってオシッコすると飛び散るからね。出来る限りの汚さない為の工夫だ。あと共同トイレの個室は広めに作られているが、ウツボ様の体格では若干狭く感じるかもしれないなぁ。
「そうやって使うのね。わかったわ。ねぇ、これ紙じゃない? こんな貴重品トイレでどうするの?」
ウツボ様はトイレットペーパーを指さし、僕に聞いてきた。
「この紙をこうした折り曲げ、用を足したあとのおしり…… 失礼しました。汚れた体の一部分をこうやって拭きます。その後は、こちらの共同レバーを上げると水が流れるようになっております。」
『ジャァァァァーーー』
僕は実際にやって見せた…… 仮にやって見せただけで本当に用は足してないぞ! 本当はウォシュレットに改造したかったが、残念ながら僕には、ウォシュレットの構造の知識は無かった…… 残念(泣)
でも、いつかウォシュレットを作ってやるぞと誓った!
「これも魔道具で出来ているの?」
「そうです。水の魔法石を使っております。魔法石から水が湧き、このタンクと呼ばれる甕に溜まり、こちらのレバーを上に上げると、タンクに溜まっているみすが流れる仕掛けになっております」
「流れた水はどうなるの?」
「はい。汚れた水は、排水溝から下水処理施設と呼ばれる建物に運ばれ、そこで浄化をして綺麗になった水は近くの川に流します。浄化された水は、川を汚染することはありません」
「下水処理施設?」
「後程、ご案内致します」
「楽しみにしているわ」
「シュウ! ウツボを下水処理に連れて行くのか?」
下水処理施設の放しになった瞬間、マリーパパが急に慌て始めた。
「はい。出来たら今後の為に見てもらった方が良いんじゃないですか?」
「いや、あそこはダメだ! ダメだと言ったらダメだ!」
――ああ、そうか。あそこには水スライムがいるからな。ウツボ様にはハルタンと魔物の事をまだ話していないことに気づいた……
「じゃ、お風呂から上がったらエリスに話してもらいましょう。その後で案内をするということで……」
「あそこには誰も行かせん! あそこには俺のかわい…… 『ゴホン』 いや、誰もあそこには近付けさせる訳にはいかない。ウツボ。すまんが、今回は我慢してくれ」
「「「――?」」」
「ハンマーがそこまで言うんじゃしょうがないわ。今回は我慢するわ」
「ウツボ、すまん。恩に着る」
「じゃ、いよいよ。ハンマー、ご自慢のお風呂場ね! みんなの行くわよ!」
ウツボ様ご一行は、銭湯風お風呂場に向かった……
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