『お零れ話』

影狼

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番外編

宵のうちに経つは茗ー袁のものの祈りー

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皆様方、ご来場頂きありがとう存じます。

【案内人】を務めさせていただきます、『劇場のもの』でございます。

「おう、【案内人】。
もう1人の、も元気そうだ。
こりゃ、心配なかったかもしれねぇな。
ガハハ!」

「ええ、元気でございます。
ご心配ありがとうございます。
ところで『彼女』は、いらっしゃいますか?」

「あ~……それが、な。
俺の後ろに何故か、隠れちまっているんだわ。
おーい、呼んでるぞ。
出てこいー。」
「BL……ぐふふふふふふふ……ぐふふふふふふふ……はぁ……はぁはぁ……ぐふふふふふふふふふふふ……。
ぐふふふふふふふふふふ…………ぐふふふふふふふ。
ぐふふふふふふふ……ハァハアハァハァハア……ぐふふふふふふふ……ハァハアハァハァハア……。」
「もう新言語のようになっちゃってるのですわ……はぁ……。
……リアブスロ・ミァレディエレンス。」
(気をつけ、忘却の形から顕現せよ。
誘う火に導かれ、糸から脱却することを願え。
……「彼女」は相当な使い手でしょうね。)
「はっ……また没頭しすぎていました。

元に戻ったようで何よりでございます。

「お嬢さん、大丈夫ですか?」
「ええ、心配ありがとうございます。」
「【案内人】、時間は大丈夫なのか?」

「それもそうでしたね!【案内人】、開始いたしましょう。
『皆様方』と『皆様』を楽しませるために!」
そうですね、【案内人】。
もう一人の【案内人】は嬉々として、ステージに上がりまして私を待っていました。
「【案内人】、ゆっくりで構いませんから上がってきてくださいますよう。」
爽やかな笑顔が眩しいですね。

上がって来ますと嬉しそうに笑いますね。
「それではお待たせいたしました、皆様方にご注意点を申し上げます。」
・全ての小説は二次創作対象に、なります。
・オリジナルキャラが、出演いたします。
・キャラ崩壊がある可能性がございますのでご注意くださいますよう、お願いいたします。
・暴力シーンがある可能性がありますので、お嫌な方は劇場からご退場していただければ全額お返し致します。

ここまでのご注意点を聞いて下さり感謝します。
それではお待たせいたしました。
一ベルを鳴らさせていただきます。




リィイィイイィィイイイイイィン……。










本ベルを鳴らさせていただきます。
リィイィイイィイイィイイイィン……。




「それでは演目名を告げますね。」

「『宵のうちに経つは茗ー袁のものの祈りー』でございまして、恐らく『皆様』には難しいのではないでしょうか?」

ええ、そうでしょうね。
それでは演じ(始め)させていただきます。
「開幕致しますー、開幕致しますー。」
ーーー演目開始ーーー

さて、そろそろ坊やたちが戦う折かね……。
商人に紛れてあそこに居座るのは結構骨が折れたねぇ…。

ーーー回想シーンに参ります。ーーー

『おや、可愛い坊や。
こっちにおいで、かの白龍が鍛治の権能を持つ高技術で正確に作られると言われる神様に誂えてもらった刀だよ。
興味はあるかい?
そうかい、それならよかった。
それは一文ほどで構わないよ、可愛らしい坊やの顔を見ていたら贔屓したくなっちゃったからね。』

黒い髪が風に乗る美青年だったかねェ……あれは。

『……はい、毎度ありー。
一石ほどお釣り有るよォ、こんなに要らないよ。
小汚い爺のために『取っといて下せェ』だって?!
それは後生だよォ……。』
さてさて、こうして黒い髪が風に乗る美青年の刀を売ってあげると、お釣りが大量に来ちまったからねェ……。
今は持て余しているよ。

『かの一族だったモノで鬼神』と『かの一族の鬼神で叛逆せしモノ』の舞闘が始まるよォ……。
『『消鬼希刀』よ、我の祈りに応えよ。『かの一族の鬼神で叛逆せしモノ』に僅かな力を与えよ、愉しませるため我らで舞闘に華を咲かせよう。』
あとは気張るんだよ、坊やたち。

さて、酒でも飲みながら宵を貪り喰うとするかねェ。

徳利に酒を注いで、グイッと呷った。

はあ、酒が旨いねぇ~。



どれ、もういっぺん呑むとするかね……。

ーーー演目終了いたします。ーーー

「皆様方、どうでしたか!?」
お楽しみいただけたなら私達は光栄でございます。
それでは、皆様方。
当劇場をご利用して頂きありがとう存じます。
「またおいでくださいませー!!」
(【案内人】が45度に腰を曲げてお辞儀いたします。
もう一人の【案内人】は元気に言って45度に腰を曲げてお辞儀いたします。)
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