25 / 100
黒の章
25.蛇
しおりを挟む
「いたな。」
「いたなぁ・・・。」
「いたわね・・・。」
「いましたね・・・。」
一行が休憩地点を出発して歩くこと15分。洞窟の先にぽっかりと開けた空間が現れた。トウコらは、その場所から少し離れた地点で足を止めて中を窺っていた。
洞窟から続くその場所は、洞窟と同じごつごつとした岩肌をした広場のような場所になっており、上からは光が差し込んでいて明るい。戦うには十分な場所だった。
その中心部と思われる場所に、1人の女がこちらを見たまま寝そべっている。艶やかで燃えるような真っ赤な髪は、緩やかに波打って腰まで垂れている。ぼってりとした真っ赤な唇に、少し垂れ目がちで濡れたように金色に光る瞳。女の顔はぞくっとするほど艶めかしい。真っ赤な髪以外、肌を隠すものは身に着けておらず、白く豊かな美しい一対の乳房をおしげもなくさらしたその姿は淫らで官能的だ。しかし、その下半身は蛇―女はラミアだった。
「お前好みの女じゃないか。リョウ。」
「あの体が嫌いな男はいないだろ、なあヨシ。」
「ちょ、ちょっと僕には荷が重いです・・・。」
「アナタ好みなんだったら、ちょっと行ってきなさいよ。」
「お断りだ。体は最高だが顔が好きじゃねえ。俺は強気で勝気な顔した女を組み伏せるのが好きなんだ。おまけに下半身が最悪だ。」
しばらくそうして現実逃避を兼ねて様子を窺っていた4人だったが、息を1つ吐いたトウコが腰に付けたポーチからフィンガーレスのグローブを取り出して装着し始めた。それを見たヨシが声をかける。
「トウコさん、どうしたんですか?」
「それ指の関節と手の甲の部分に金属が入ってんだよ。」
「トウコがそれで殴ると、普通の魔物だとそれはそれは酷い状態になるのよねぇ。だから普段は使わないのよ。」
トウコの代わりにリョウとマリーが応え、
「あまり好きじゃないんだけどね。体調が万全じゃないから、少しでも補おうかと思ってな。」とトウコが続けた。そして、グローブの装着具合を確かめるように両手を動かすと、未だに寝そべったままこちらを見ているラミアを真っ直ぐに見て言った。
「ここで現実逃避をしていても仕方ない。そろそろ行くぞ。」
「トウコ、お前は万全じゃないんだ。無理すんなよ。」
「それこそ無理ってもんだろう。全力でいくさ。」
「ヨシ君、あなたはこの通路にいなさい。私たちはもうあなたを守ってあげられないわ。荷物ももう守らなくていいわよ。その辺に捨てて身軽になっておきなさい。」
「大丈夫です!僕のことは忘れてもらって構いません!ご、ご武運を!」
ヨシに見送られた3人は、そのまま静かに女のいる広場へと足を踏み入れた。ヨシは、自分も一緒に戦えない悔しさを抱えながら、祈るような気持ちで3人の背中を見つめた。
トウコらがそのまま真っ直ぐ歩みを進め、ラミアの位置から10メートルほど離れた場所で足を止めると、ゆっくりとラミアが体を起こした。
「やっと来たのね。待ちくたびれちゃったわ。」
艶のある少し鼻にかかった甘えたような声が響く。
「もう1人、男がいたはずでしょう?彼はどうしたのかしら。彼いい男なのよ。あなたは知っているわよね?」
少し首を傾げトウコを見ながらラミアが言うが、トウコは黙ったままだ。
爬虫類のように縦に走った瞳孔の目で、今度はリョウを熱っぽく見つめたラミアが言う。
「まあいいわ。彼には負けちゃうけど、あなたもいい男ね。私、ソフィアって言うの。あなたのお名前を知りたいわ。」
「一夜の相手には名前を言わない主義なんだ。悪いな。」
「それは残念ね。もう少しおしゃべりをしたい気分なのだけれど、あなたたちはそうでもなさそうね。うふふ。それじゃあ遊びましょう。」
そう言い終わると同時に、ラミア―ソフィアの姿が掻き消える。トウコとリョウが地を蹴り、それぞれ左右に飛び退いた瞬間、2人がいた位置にラミアが現れ蛇の下半身を振るう。避け損ねたマリーの体が吹っ飛び、そのまま入ってきた通路のすぐ近くの壁に激突する。
トウコとリョウはマリーには一瞥もくれず、リョウが魔力を込めた魔力石をソフィアに向かってばら撒く。途端、爆発とともに爆煙が上がり、煙に紛れて左側面に回り込んだトウコが右の拳をソフィアの顔に叩き付ける。しかし、トウコの腕に2匹の蛇へと姿を変えたソフィアの髪が巻き付き、ソフィアの顔寸前で動きを止められた。トウコが自由な左手で右腕に絡みついた蛇を強引に引き千切り、ソフィアの腹を蹴りながら後ろへ飛んだ時、反対側から飛び込んできたリョウが右手の短剣をソフィアの首に振るった。
リョウの短剣は淡く輝く青い防壁に阻まれたが、即座に左の短剣を再度振るうとソフィアの左腕が空を舞い血が噴き出す。瞬間、赤い髪がもう1匹の蛇へと姿を変え、リョウに向けて炎を吐く。それをリョウは後ろに飛んで避けた。
ソフィアは切り落とされた左腕には構わず、トウコに顔を向けると可愛らしく小首をかしげ問うた。
「女の顔を殴ろうとするなんて同じ女としてどうなの?」
その時、切り落とされ地面に落ちていたソフィアの腕が蠢き、数十匹の小さな蛇へと姿を変え、ソフィアの下半身に潜り込んでいく。ソフィアの左肩から再度小さな蛇が蠢きながら現れると、体を絡ませ合いそのまま左手へと姿を変えた。
「きっもちわりぃ・・・」
それを見たリョウが盛大に顔を顰めて呟く。
「失礼な男は嫌いなの。死になさい。」
言い終わる前に、下半身をバネのようにしならせてリョウの目前へと移動したソフィアが、右腕をリョウへと振るう。
咄嗟に両腕を交差させ障壁を張ったリョウだったが、障壁が砕け後ろに吹き飛ばされるも、宙で一回転して着地すると再度、ソフィアへ向けて地を蹴った。
ソフィアがリョウを吹き飛ばした隙に、トウコがソフィアの後方に走り寄り右足で蹴りを叩きこむが、障壁に阻まれる。それに構うことなく続けて回し蹴りを放つと、今度は障壁が砕けソフィアの右わき腹が抉れた
即座にソフィアの髪が蛇へと姿を変え、その口から炎を吐き出す。トウコが体を捻って炎を躱した瞬間、ソフィアが蛇の下半身を振るい、今度は避けきれずにトウコもまた吹き飛ばされた。
吹き飛ばされて倒れたトウコに向かって追撃のためにソフィアが移動し、蛇の下半身をトウコに叩き付けようとした時、トウコとソフィアの間に飛び込んできたリョウが両手の短剣を走らせる。
ソフィアの右腕が胴体から離れ、真っ白な乳房に真横に線が入る。ソフィアは右腕と胸から血を噴き出しながら後ろへと飛び、2人と距離を取った。
「トウコ以外の女に殴り飛ばされたのは初めてだ・・・トウコ並みの怪力かよあの女・・・。大丈夫かトウコ。また防壁張ってなかっただろう阿呆が。」
腹を押さえ、口に溜まった血を吐き出しながらトウコもまた立ち上あがる。
「悪い。助かった。血が足りないし、おまけに魔力も万全じゃないんだ。体の強化しか間に合わなかった。」
2人がソフィアを警戒しながら話している間にも、トウコが抉った右わき腹、リョウが切り落とした右腕、更に切り裂いた胸から蛇が生え、ソフィアの体がみるみるうちに元に戻っていく。
「あれどーすんだよ・・・・。」
うんざりした様子で呟くリョウに、2人に走り寄ってきたマリーが応じる。
「おそらく魔力が尽きるか、体のどこかにある核を壊さない限り再生し続けるわよ。」
「うふふ。その通りよ。私の魔力が尽きるか、核を壊さないと私のことは殺せないわよ。さあ、どうするのかしら?」
「なあ、核の場所を教えてくれよ。」
「そうねぇ、あなたが私と寝てくれたら教えてあげるわ。」
蠱惑的な真っ赤な唇に人差し指を当ててソフィアが言う。
「心が動く魅力的な申し出だがそりゃ無理だな。」
「味わったことのない最高の快楽を感じながら私に食べられたのに。残念ね。」
「そりゃあ心底残念だ・・・。」
マリーがトウコに治癒をかけ、それを微笑みながら見届けたソフィアがリョウとトウコを交互に見ながら口を開く。
「ねえ、あなたたちは恋人同士なの?」
「だったらどうしたっていうんだ。」
「仲が良さそうで素敵だわ。私いいこと思いついたの。」
再びマリーの眼前に現れたソフィアが楽し気に続ける。
「だからあなたはいらないわ。ちょっと離れていてね。」
マリーの体が蛇の下半身に巻き取られ、そのまま壁に向かって投げつけられる。胸の前で両手を組んだソフィアが、花が綻ぶような笑顔を浮かべ歌うように言った。
「第2ラウンドを始めましょう。」
ソフィアの体から白い靄が染み出したかと思った瞬間、爆発的に靄が広がり一面を覆う。
トウコとリョウの姿も靄の中に飲み込まれた。
「いたなぁ・・・。」
「いたわね・・・。」
「いましたね・・・。」
一行が休憩地点を出発して歩くこと15分。洞窟の先にぽっかりと開けた空間が現れた。トウコらは、その場所から少し離れた地点で足を止めて中を窺っていた。
洞窟から続くその場所は、洞窟と同じごつごつとした岩肌をした広場のような場所になっており、上からは光が差し込んでいて明るい。戦うには十分な場所だった。
その中心部と思われる場所に、1人の女がこちらを見たまま寝そべっている。艶やかで燃えるような真っ赤な髪は、緩やかに波打って腰まで垂れている。ぼってりとした真っ赤な唇に、少し垂れ目がちで濡れたように金色に光る瞳。女の顔はぞくっとするほど艶めかしい。真っ赤な髪以外、肌を隠すものは身に着けておらず、白く豊かな美しい一対の乳房をおしげもなくさらしたその姿は淫らで官能的だ。しかし、その下半身は蛇―女はラミアだった。
「お前好みの女じゃないか。リョウ。」
「あの体が嫌いな男はいないだろ、なあヨシ。」
「ちょ、ちょっと僕には荷が重いです・・・。」
「アナタ好みなんだったら、ちょっと行ってきなさいよ。」
「お断りだ。体は最高だが顔が好きじゃねえ。俺は強気で勝気な顔した女を組み伏せるのが好きなんだ。おまけに下半身が最悪だ。」
しばらくそうして現実逃避を兼ねて様子を窺っていた4人だったが、息を1つ吐いたトウコが腰に付けたポーチからフィンガーレスのグローブを取り出して装着し始めた。それを見たヨシが声をかける。
「トウコさん、どうしたんですか?」
「それ指の関節と手の甲の部分に金属が入ってんだよ。」
「トウコがそれで殴ると、普通の魔物だとそれはそれは酷い状態になるのよねぇ。だから普段は使わないのよ。」
トウコの代わりにリョウとマリーが応え、
「あまり好きじゃないんだけどね。体調が万全じゃないから、少しでも補おうかと思ってな。」とトウコが続けた。そして、グローブの装着具合を確かめるように両手を動かすと、未だに寝そべったままこちらを見ているラミアを真っ直ぐに見て言った。
「ここで現実逃避をしていても仕方ない。そろそろ行くぞ。」
「トウコ、お前は万全じゃないんだ。無理すんなよ。」
「それこそ無理ってもんだろう。全力でいくさ。」
「ヨシ君、あなたはこの通路にいなさい。私たちはもうあなたを守ってあげられないわ。荷物ももう守らなくていいわよ。その辺に捨てて身軽になっておきなさい。」
「大丈夫です!僕のことは忘れてもらって構いません!ご、ご武運を!」
ヨシに見送られた3人は、そのまま静かに女のいる広場へと足を踏み入れた。ヨシは、自分も一緒に戦えない悔しさを抱えながら、祈るような気持ちで3人の背中を見つめた。
トウコらがそのまま真っ直ぐ歩みを進め、ラミアの位置から10メートルほど離れた場所で足を止めると、ゆっくりとラミアが体を起こした。
「やっと来たのね。待ちくたびれちゃったわ。」
艶のある少し鼻にかかった甘えたような声が響く。
「もう1人、男がいたはずでしょう?彼はどうしたのかしら。彼いい男なのよ。あなたは知っているわよね?」
少し首を傾げトウコを見ながらラミアが言うが、トウコは黙ったままだ。
爬虫類のように縦に走った瞳孔の目で、今度はリョウを熱っぽく見つめたラミアが言う。
「まあいいわ。彼には負けちゃうけど、あなたもいい男ね。私、ソフィアって言うの。あなたのお名前を知りたいわ。」
「一夜の相手には名前を言わない主義なんだ。悪いな。」
「それは残念ね。もう少しおしゃべりをしたい気分なのだけれど、あなたたちはそうでもなさそうね。うふふ。それじゃあ遊びましょう。」
そう言い終わると同時に、ラミア―ソフィアの姿が掻き消える。トウコとリョウが地を蹴り、それぞれ左右に飛び退いた瞬間、2人がいた位置にラミアが現れ蛇の下半身を振るう。避け損ねたマリーの体が吹っ飛び、そのまま入ってきた通路のすぐ近くの壁に激突する。
トウコとリョウはマリーには一瞥もくれず、リョウが魔力を込めた魔力石をソフィアに向かってばら撒く。途端、爆発とともに爆煙が上がり、煙に紛れて左側面に回り込んだトウコが右の拳をソフィアの顔に叩き付ける。しかし、トウコの腕に2匹の蛇へと姿を変えたソフィアの髪が巻き付き、ソフィアの顔寸前で動きを止められた。トウコが自由な左手で右腕に絡みついた蛇を強引に引き千切り、ソフィアの腹を蹴りながら後ろへ飛んだ時、反対側から飛び込んできたリョウが右手の短剣をソフィアの首に振るった。
リョウの短剣は淡く輝く青い防壁に阻まれたが、即座に左の短剣を再度振るうとソフィアの左腕が空を舞い血が噴き出す。瞬間、赤い髪がもう1匹の蛇へと姿を変え、リョウに向けて炎を吐く。それをリョウは後ろに飛んで避けた。
ソフィアは切り落とされた左腕には構わず、トウコに顔を向けると可愛らしく小首をかしげ問うた。
「女の顔を殴ろうとするなんて同じ女としてどうなの?」
その時、切り落とされ地面に落ちていたソフィアの腕が蠢き、数十匹の小さな蛇へと姿を変え、ソフィアの下半身に潜り込んでいく。ソフィアの左肩から再度小さな蛇が蠢きながら現れると、体を絡ませ合いそのまま左手へと姿を変えた。
「きっもちわりぃ・・・」
それを見たリョウが盛大に顔を顰めて呟く。
「失礼な男は嫌いなの。死になさい。」
言い終わる前に、下半身をバネのようにしならせてリョウの目前へと移動したソフィアが、右腕をリョウへと振るう。
咄嗟に両腕を交差させ障壁を張ったリョウだったが、障壁が砕け後ろに吹き飛ばされるも、宙で一回転して着地すると再度、ソフィアへ向けて地を蹴った。
ソフィアがリョウを吹き飛ばした隙に、トウコがソフィアの後方に走り寄り右足で蹴りを叩きこむが、障壁に阻まれる。それに構うことなく続けて回し蹴りを放つと、今度は障壁が砕けソフィアの右わき腹が抉れた
即座にソフィアの髪が蛇へと姿を変え、その口から炎を吐き出す。トウコが体を捻って炎を躱した瞬間、ソフィアが蛇の下半身を振るい、今度は避けきれずにトウコもまた吹き飛ばされた。
吹き飛ばされて倒れたトウコに向かって追撃のためにソフィアが移動し、蛇の下半身をトウコに叩き付けようとした時、トウコとソフィアの間に飛び込んできたリョウが両手の短剣を走らせる。
ソフィアの右腕が胴体から離れ、真っ白な乳房に真横に線が入る。ソフィアは右腕と胸から血を噴き出しながら後ろへと飛び、2人と距離を取った。
「トウコ以外の女に殴り飛ばされたのは初めてだ・・・トウコ並みの怪力かよあの女・・・。大丈夫かトウコ。また防壁張ってなかっただろう阿呆が。」
腹を押さえ、口に溜まった血を吐き出しながらトウコもまた立ち上あがる。
「悪い。助かった。血が足りないし、おまけに魔力も万全じゃないんだ。体の強化しか間に合わなかった。」
2人がソフィアを警戒しながら話している間にも、トウコが抉った右わき腹、リョウが切り落とした右腕、更に切り裂いた胸から蛇が生え、ソフィアの体がみるみるうちに元に戻っていく。
「あれどーすんだよ・・・・。」
うんざりした様子で呟くリョウに、2人に走り寄ってきたマリーが応じる。
「おそらく魔力が尽きるか、体のどこかにある核を壊さない限り再生し続けるわよ。」
「うふふ。その通りよ。私の魔力が尽きるか、核を壊さないと私のことは殺せないわよ。さあ、どうするのかしら?」
「なあ、核の場所を教えてくれよ。」
「そうねぇ、あなたが私と寝てくれたら教えてあげるわ。」
蠱惑的な真っ赤な唇に人差し指を当ててソフィアが言う。
「心が動く魅力的な申し出だがそりゃ無理だな。」
「味わったことのない最高の快楽を感じながら私に食べられたのに。残念ね。」
「そりゃあ心底残念だ・・・。」
マリーがトウコに治癒をかけ、それを微笑みながら見届けたソフィアがリョウとトウコを交互に見ながら口を開く。
「ねえ、あなたたちは恋人同士なの?」
「だったらどうしたっていうんだ。」
「仲が良さそうで素敵だわ。私いいこと思いついたの。」
再びマリーの眼前に現れたソフィアが楽し気に続ける。
「だからあなたはいらないわ。ちょっと離れていてね。」
マリーの体が蛇の下半身に巻き取られ、そのまま壁に向かって投げつけられる。胸の前で両手を組んだソフィアが、花が綻ぶような笑顔を浮かべ歌うように言った。
「第2ラウンドを始めましょう。」
ソフィアの体から白い靄が染み出したかと思った瞬間、爆発的に靄が広がり一面を覆う。
トウコとリョウの姿も靄の中に飲み込まれた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
公爵家の秘密の愛娘
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。
過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。
そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。
「パパ……私はあなたの娘です」
名乗り出るアンジェラ。
◇
アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。
この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。
初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。
母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞
🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞
🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇♀️
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さくら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる