常世の彼方

ひろせこ

文字の大きさ
38 / 100
青の章

11.孤児院

しおりを挟む
翌朝。
いつもより早く起きた一行は、奉仕活動のために孤児院へ向かっていた。都市内にはいくつもの孤児院があるが、トウコたちが割り当てられた孤児院はスラムにほど近い4区の端にあった。
トウコたちの家からは歩くと1時間以上かかるが、街中を走っている乗合馬車を使えばその半分の時間で到着できる。
だが、トウコたちは指定された時間の2時間前に家を出ていた。
なぜならば。

「忌み子なんて乗せられるか。歩け!」

馬車の御者から投げかけられた言葉にマリーはため息を付き、トウコは肩を竦めた。リョウは無表情だ。既に馬車に乗り込んでいる乗客は、御者同様にトウコを忌々し気に見ている者がほとんどで、残りは厄介事に関わるのはごめんだとばかりに目を逸らし、不憫そうにトウコを見ているのはごく僅かだ。
馬車の周りで成り行きを見守っている者たちも同じようなものだった。どちらにせよ、御者を諫めてくれる者はおらず、仮にいたとしても御者の態度からトウコが乗り込むことは不可能だろう。

「分かったわ。騒がせて悪かったわね。行きましょう。」
トウコたちはその場を離れ歩き出した。
トウコが苦笑しながら言う。
「やっぱりこうなったな。」
「たまに気にしない御者に当たると乗れるけど、今回はダメだったわね。」
「御者が気にしなくても他の客が拒否すればどうせ乗れないけどな。」
トウコが乗車を拒否されることは当たり前で乗れることの方が稀だったため、今回も乗れないことを想定して2時間前に家を出たのだった。
「2人ともすまないね。」
トウコが謝ると、煙草に火をつけていたリョウが不愉快そうに顔を顰める。
「お前が悪いわけじゃねぇ。いちいち謝るな。癪に障る。」
リョウはそのまま歩調を速め、トウコとマリーを置いて先に行ってしまった。
マリーがそれを見て少しため息を付き、次いでトウコを見ると「リョウの言う通りよ。あなたが謝る必要はないわ。」と言い、トウコの背を押してリョウの後を追った。

30分ほど歩いた時、一行の後ろから魔導車の警笛と共に声が掛けられた。
「よーよーよー!破壊屋!久しぶりだな!」
見ると、赤みがかった金髪に少しくすんだ青い目をした男―アレックスが運転席の窓から身を乗り出して手を振っていた。
「あら、アレックス久しぶりね。この間の護衛の時以来かしら?」
「そうだな!あんときゃトウコもリョウもキレて大変だったなぁ!」
豪快に笑ったアレックスはトウコとリョウを見ながら言葉を続ける。
「もうあんな夫婦喧嘩はすんなよ?すんなら死の森あたりでやれや。」
その言葉にトウコが苦笑しながら「あの時は悪かったね。」と言い、リョウは面白くなさそうに顔を背け、その様子をハラハラしながらマリーが見ていた。

「ところで、お前らなんでこんなとこ歩いてんだよ。今日は奉仕活動だろ?どこ行くんだ?」
「4区の外れ。スラムの方にある孤児院よ。」
「ここからだとまだ1時間以上あるじゃねーか。」
「乗合馬車に乗車拒否されたのよ。」
マリーが肩を竦めて言うと、アレックスは豪快にまた笑った。
「そりゃ災難だったな!お前らもいい加減に魔導車買えよ。俺たちより稼いでるだろ?俺たちはスラムで炊き出しだ!なんなら乗ってくか?」

その言葉に、魔導車に乗っていたアレックスの仲間のうち、トウコのことをずっと胡乱な目で見ていた者たちが途端に顔を顰める。その者たちの頭を他の仲間たちが叩いた。
それを目ざとく見ていたマリーが肩を竦めて、「ありがたい申し出だけど、遠慮しとくわ。」とアレックスの申し出を固辞した。
マリーの言葉に一瞬不思議そうな顔をしたアレックスだったが、後ろを向くと「なんだお前ら。玉がちっちぇえやつだなぁ!そんなんだから女にモテねーんだよ!」と仲間たちを一喝する。
「アレックス、いいさ。時間には余裕があるから。乗せてもらうと予定時間よりだいぶ早く着いちまうからね。ありがとよ。」
トウコがアレックスを宥めると、アレックスは眉を少し下げ申し訳なさそうに言った。
「すまねえなあ。こいつら頭が固くってよ。今度飲みにでも行こうぜ!詫びに一杯奢ってやるよ!じゃあな!」
最後はまた豪快に笑いながら手を振り去って行った。顔を顰めた者たちを諫めていた数人もまた、トウコたちに手を振っているのが見えた。
それらを見送ってまたトウコたちは歩き出した。

予定時間より少し前に孤児院に着いた。
孤児院は想像していたより綺麗で、きちんと管理されているようだった。
「トウコ、良かったな。蜘蛛もムカデも出なさそうだ。」
リョウの言葉にトウコは真顔で頷く。
孤児院の前は広場になっており、そこで多くの子供たちが遊んでいるのが見えた。一行が門をくぐり敷地内に入ると、遊んでいた子供たちの視線が一斉に集まる。
すぐにその中から、1人の男性がこちらに歩いてきた。

「奉仕活動ですね。今日はよろしくお願いします。私はここで子供たちの面倒を見ているシオンと言います。他にも数名面倒を見ている者がおりますので後で紹介しますね。」
薄い茶色の髪で濃い青の瞳の優しそうな顔をした男が穏やかに一行を見ながら挨拶する。
マリーも挨拶を返し、トウコとリョウを紹介する。
「あなたがトウコさんですね。一度お会いしたいと思っていました。実はここにも1人、色を持たない子がいるのです。」
「…そうか。」
「お時間があれば会ってやってください。」
それだけ言うと、男は孤児院の中へ3人を案内するように歩き出した。

孤児院の応接室へと通された3人はそこで他のスタッフを紹介された。皆、穏やかで優しそうな雰囲気をしていた。
応接室の周りには子供たちが集まっており、興味津々の顔で覗き込んでいる。マリーがそれを見て楽しそうに手を振り、子供たちが歓声を上げて手を振り返す。
リョウはその様子にあからさまに顔を顰め、トウコは子供たちを見なかったように目を逸らした。
シオンはそんな3人を見て微笑むと、マリーには広場で子供たちの相手を、リョウとトウコには孤児院の修繕を依頼した。
マリーが応接室を出るとすぐに子供たちに纏わりつかれていた。1人を肩車し、両腕に1人ずつ子供を抱え、腰に数名の子供をぶら下げたマリーが、「いい!?子供たちが近づいてきても邪険にするんじゃないわよ!2人とも顔が怖いんだから、少しでも口角をあげなさい!?いいわね?!」と言い、足元に纏わりつく子供たちを引き連れて広場の方へと歩いて行った。
「いいパパになるな、ありゃ。」
「ママよ!って怒られるぞ。」
リョウの呟きにトウコが苦笑する。
その後、2人はそれぞれ別のスタッフに案内され修繕場所へと向かった。

トウコが案内されたのは、孤児院の裏手だった。いくつかの窓の木枠が外れかかっているので修理して欲しいと言われ、トウコは渡された道具を手に作業に取り掛かった。
孤児院の裏手は小さな林のようになっていて、木漏れ日が差し込む気持ちのいい場所だった。
表から聞こえてくる子供たちの歓声とマリーの声を聞きながら、トウコは作業を進めた。

トウコが2つ目の窓の修繕に差し掛かった時、後ろから声が掛けられた。
「あなたがトウコさん?」
その静かな透き通った声に振り替えると、そこには真っ黒な髪に真っ黒な瞳の少女がスケッチブックを手に立っていた。
年のころは16、7だろうか。少女は透き通るような白い肌で、少し潤んだ大きな黒い瞳は長い睫毛に縁取られている。黒い髪は豊かに盛り上がった胸元まで緩くウェーブしながら伸ばされている。簡素な白いワンピースを着ているが、それがまた彼女の均整の取れた体を際立たせていた。
「私はルリ。はじめまして。」
「ああ…はじめまして。私の事を知っているのか?」
トウコの言葉にルリは少し可笑しそうに笑う。
「あなたのことを知らない色無しはこの街にはいないわ。あなたは有名人だもの。」
「そうか。」
「そうよ。」
トウコはそのまま何も言わずにルリに背を向けると、また修理に戻った。ルリはトウコから少し離れた場所に腰を下ろして壁にもたれ掛ると持っていたスケッチブックを開いた。

トウコが次の窓枠に手を掛けた時、ルリが静かにスケッチブックを閉じてトウコの方に顔を向けた。
「私ね、もうすぐここを出るの。ここには15歳までしかいられないから。16歳になった私はここを出て娼婦になるの。」
「そうか。」
「そうよ。私は魔力が全然ないから。組合員にもなれないわ。まぁ組合員になってゴミ拾いしてもいいけれどね。それじゃ暮らしていけないわ。だから娼婦になるの。」
「そうか。」
「私って美人でしょう?」
「そうだな。今まで見た色無しの中でも一番綺麗かもしれない。」
「そうね。みんなそう言うわ。だから私きっと売れっ子になると思うの。私を買ったお店も高級なとこなのよ。酷い扱いはされないわ。」
「そうだな。」
「ねえ。そんな私を不幸だと思う?」
「思わない。」
「そう。」
「ああ。」
「そうね、私も不幸だなんて思ってないわ。私、これでも幸せなのよ。」
「そうか。」
「ええ。街に出たら石を投げられたり、酷い言葉を掛けられたりするけど、ちゃんと友達だっているわ。優しくしてくれる人もいる。私は独りじゃないもの。だから幸せよ。」
トウコは何も言わずに手を動かした。
「ねえ。あなたは幸せ?」
「…そうだな。」
「でも、とても寂しそうだわ。何故?」
その言葉にトウコはルリを振り返った。
静かでどこまでも見通すような黒い瞳がトウコを真っ直ぐに見ていた。
「あなたも私と同じでしょう?酷い言葉を掛けられたりするでしょう?この世界の理不尽さを恨むこともあるでしょう?でも独りじゃないはずよ。友達もいるはずだわ。広場で小さい子たちと遊んでくれているのはあなたのお友達でしょう?」
そこで言葉を切ったルリは、トウコの後ろを見ながらまた言葉を続ける。
「…ねえ、あの人はあなたの恋人?」

ルリの視線を追ってトウコが振り返ると、少し離れた木の陰にリョウが腕を組んでもたれ掛っているのが分かった。
木漏れ日を浴びて佇むリョウは、少し白みがかった金髪の上で光が跳ね、この世界に祝福されているように感じられたが、しかし、リョウ自身がそれを疎んでいるようにトウコの目には映った。
「あいつ…。」
「あの人、少し前からあそこにいるのよ。きっとあなたの事を見守っているのね。優しい人ね。でも、あの人も寂しそうだわ。」
「そうか。」
「ええ。とても寂しそう。そして悲しそうだわ。」

ルリは口を閉じ、またスケッチブックを開いて手を動かし始めた。トウコもまた修理に戻った。

トウコが最後の木枠の修理を終え道具を片付けると、ルリもまたスケッチブックを閉じ立ち上がった。
ルリが静かに近づいてきて、おもむろにトウコの右手を両手で取った。
「私、あなたのことに憧れていたの。色無しだけど力があって強い人だと思っていたの。でもあなたに会って分かったわ。あなたも私と同じだわ。力はあるけど同じ。勝手に憧れてごめんなさい。ねえ。この世界を諦めないで。拒絶しないで周りを見て。独りでは誰も生きていけないもの。」
ルリが少し微笑みトウコの手を握る手に少し力を籠める。
「またお話ししてくれる?」
「…ああ。」
「今度は孤児じゃなくて、娼婦になった私とお茶しましょう。」
「そうだな。楽しみだ。」
「ふふ。またね。」
ルリは嬉しそうに笑い、トウコの後ろに視線を投げるとそちらにも笑いかけ小さく手を振ると、トウコにも手を振って去って行った。

トウコはルリの背中を見送ると、振り返ってリョウの元へと歩いて行く。
「何さぼってるんだ。」
「とっくの昔に終わったんだよ。お前がおせーんだ。」
「そうか。悪い。」
「何話してたんだ?」
「…叱られた。とても綺麗で強い子だった。」
「戻るか。」
「うん。」
リョウが先に歩き出し、トウコがその後を追う。トウコは少し逡巡した後、右手を伸ばしてリョウの左手を取った。少し驚いた様子を見せたリョウだったが何も言わずにトウコの手を握り返した。
そのまま2人は何も話さず、木漏れ日の中を静かに歩いた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

ギルド回収人は勇者をも背負う ~ボロ雑巾のようになった冒険者をおんぶしたら惚れられた~

水無月礼人
恋愛
 私は冒険者ギルド職員ロックウィーナ。25歳の女で担当は回収役。冒険者の落し物、遺品、時には冒険者自体をも背負います!  素敵な恋愛に憧れているのに培われるのは筋肉だけ。  しかし無駄に顔が良い先輩と出動した先で、行き倒れた美形剣士を背負ってから私の人生は一変。初のモテ期が到来です!!  ……とか思ってウハウハしていたら何やら不穏な空気。ええ!?  私の選択次第で世界がループして崩壊の危機!? そんな結末は認めない!!!! ※【エブリスタ】でも公開しています。  【エブリスタ小説大賞2023 講談社 女性コミック9誌合同マンガ原作賞】で優秀作品に選ばれました。

簒奪女王と隔絶の果て

紺乃 安
恋愛
穏やかな美青年王子が、即位した途端に冷酷な王に変貌した。そしてそれが、不羈の令嬢ベアトリスの政略結婚相手。 ポストファンタジー宮廷ロマンス小説。 ※拙作「山賊王女と楽園の涯」の完結編という位置づけでもありますが、知らなくとも問題ないよう書いてあります。興味があればそちらもお読みください(ただしずいぶんジャンルが違い、とても長いです)。

宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~

紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。 そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。 大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。 しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。 フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。 しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。 「あのときからずっと……お慕いしています」 かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。 ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。 「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、 シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」 あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。

贖罪の花嫁はいつわりの婚姻に溺れる

マチバリ
恋愛
 貴族令嬢エステルは姉の婚約者を誘惑したという冤罪で修道院に行くことになっていたが、突然ある男の花嫁になり子供を産めと命令されてしまう。夫となる男は稀有な魔力と尊い血統を持ちながらも辺境の屋敷で孤独に暮らす魔法使いアンデリック。  数奇な運命で結婚する事になった二人が呪いをとくように幸せになる物語。 書籍化作業にあたり本編を非公開にしました。

異世界の花嫁?お断りします。

momo6
恋愛
三十路を過ぎたOL 椿(つばき)は帰宅後、地震に見舞われる。気付いたら異世界にいた。 そこで出逢った王子に求婚を申し込まれましたけど、 知らない人と結婚なんてお断りです。 貞操の危機を感じ、逃げ出した先に居たのは妖精王ですって? 甘ったるい愛を囁いてもダメです。 異世界に来たなら、この世界を楽しむのが先です!! 恋愛よりも衣食住。これが大事です! お金が無くては生活出来ません!働いて稼いで、美味しい物を食べるんです(๑>◡<๑) ・・・えっ?全部ある? 働かなくてもいい? ーーー惑わされません!甘い誘惑には罠が付き物です! ***** 目に止めていただき、ありがとうございます(〃ω〃) 未熟な所もありますが 楽しんで頂けたから幸いです。

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました

iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

猫になった悪女 ~元夫が溺愛してくるなんて想定外~

黒猫子猫
恋愛
ディアナは欲深く、夫にも結婚を強いた悪女として知られた女王だ。当然のように人々から嫌われ、夫婦仲は悪く、病に倒れた時も誰も哀しまなかった。ディアナは、それで良かった。余命宣告を受け、自分の幸せを追い求める事などとうに止めた。祖国のためにできる事は全てやった。思うままに生きたから、人生をやり直せると言われても、人間などまっぴらごめんだ。 そして、《猫》になった。日向でのんびりと寝ている姿が羨ましかったからだ。いざ、自堕落な生活をしようと思ったら、元夫に拾われてしまった。しかも、自分が死んで、解放されたはずの彼の様子が妙だ。 あなた、隙あらば撫でようとするの、止めてくれる? 私達は白い結婚だったでしょう。 あなた、再婚する気がないの? 「お前を愛したりしない」って嬉しい事を言ってくれたのは誰よ! 猫になった孤高の女王×妻を失って初めて色々気づいてしまった王配の恋のお話。 ※全30話です。

貴方だけが私に優しくしてくれた

バンブー竹田
恋愛
人質として隣国の皇帝に嫁がされた王女フィリアは宮殿の端っこの部屋をあてがわれ、お飾りの側妃として空虚な日々をやり過ごすことになった。 そんなフィリアを気遣い、優しくしてくれたのは年下の少年騎士アベルだけだった。 いつの間にかアベルに想いを寄せるようになっていくフィリア。 しかし、ある時、皇帝とアベルの会話を漏れ聞いたフィリアはアベルの優しさの裏の真実を知ってしまってーーー

処理中です...