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金の章
21.色無し
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「これが光の女神と闇の女神、そして光の騎士の真実さ。黒の巫女は金の巫女に封じられた。そして、光の騎士なんて最初から存在しない。いるのは何もできなかった、役立たずの1人の男だけだよ。」
自嘲的な笑みを浮かべて言ったカインをマリーは痛ましそうに見ていたが、トウコとリョウは無表情で煙草に火を付けた。
背もたれに体を預け、天井を向いたカインは両手で顔を覆ってそのまましばらくじっとしていたが、やがて体を起こすとトウコを見て小さく微笑んだ。
「さて。ここからが君たちにとっての本題…何故僕がトウコの夢に出てくるのか、何故僕がトウコを助けるのか、そして、トウコが何者なのか。それを話そう。」
あの日から、故国も民も、愛する人も喪ったカインが手に入れたもの。
それは、金の巫女の呪いによる死ねない体だった。
カインは一時絶望に打ちひしがれたが、死ねない―死なないのであれば、それを利用して金の巫女を殺せばいいと考えた。
金の巫女を殺せば、封じられた黒の巫女は解放されるのではないか。
再び愛する人に会える。
そう思ったカインは、双子が封じられている場所を探した。
そしてそれはすぐにわかった。
しかし、カインは金の巫女を殺すことはおろか、その場所に入ることすらできなかった。
扉に封印が掛かっており、開けることができなかったためだ。
カインは諦めず、封印を解く方法を探し始めた。
東の国が消え、そこからいくつかの新しい国が興った時、封印を解く方法を探していたカインはある1人の人物の存在を知った。
―色を持たない黒髪の人間がいる
西の国の民が消えて以降、黒髪の人間は存在しなかった。カインを除いては。
もはや、西の国の民の生き残りなど残っていようもないほど時が経った今、黒髪の人間の存在を知ったカインは、もしや彼女かもしれないと淡い期待を抱き、その者がいるという街に向かった。
話どおり黒髪の人物は確かにその街に存在した。
しかし、その人物は瞳の色も髪と同じ黒で魔力を持たず、そして男だった。
男は金髪・青い目ではないこと、魔力を持たないことで多少肩身の狭い思いをしていること以外は穏やかに暮らしているようだった。
期待した人物ではなかったことにカインは落胆した。
しかし、消えてしまった西の民が時を超えて蘇ったようにも思えた。そして、再び黒髪の人間が当たり前になる未来をカインは夢見るようになった。
それ以降、ぽつりぽつりと様々な場所で黒髪・黒目の人間が生まれた。
しかし、カインが夢見た未来は起こらなかった。
「結果は君たちも知っての通りさ。徐々に黒髪・黒目の人間は色を持たない、魔力を持たない劣等な人間だと見なされるようになっていった。そして、闇の女神の手先…色無し、忌み子と呼ばれるようになるのに、そう時間はかからなかったよ。」
黒髪・黒目の人間が色無しと呼ばれ蔑み始めた頃、カインは死の森の中で微かに金の巫女の気配を感じた。
僅かな気配を頼りにたどり着いたそこは、しかし、かつての西の国の風化した瓦礫が僅かに残るだけで、何もなかった。
不審に思ったカインは丹念に調べたが、やはり何もなかった。
結局その時は諦めたカインだったが、たまにその場所を訪れては異変がないか確認していた。
「幾度目か僕がその場所を訪れたとき。君たちが遺跡と呼ぶ存在が現れていたんだ。僕はそこへ入った。そして、迷宮の主と出会った。」
迷宮の主はカインに言った。
―自分を倒せば封印は解ける、と。
カインは喜々として迷宮の主に挑んだ。
「トウコ、覚えているかな?君を大森林でグラトニーセンティピードから助けた時。僕の攻撃はあいつらに全く効かなかっただろう?」
問われたトウコが思い出すような素振りを見せ、そして頷いた。
「ああ…そういえばカインはあいつらを倒せないって言ってたな。だから、私を強化して私に倒させた。」
「うん。僕には迷宮の主は倒せないんだ。」
これで封印が解けると喜び、迷宮の主に挑んだカインだったが、主を倒すことはできなかった。倒すどころか、一切の攻撃が効かなかったからだ。
迷宮の主は嬉しそうに言った。
―あなたでは私を殺すことはできない。だって私は、金の巫女の力を持っているから。
カインは気づいた。
金の巫女のもう1つの呪いに。
―愛した女に2度と触れることも叶わず、未来永劫この女が苦しむのを見続けるがいい。
金の巫女を殺せば黒の巫女は解放される。
その考えは正しい。
だから、金の巫女はカインに呪いをかけた。自分を、金の巫女を殺せないように。カインが愛する女に、黒の巫女が愛する男に2度と会えないように。
金の巫女を殺すには、封印を解く必要がある。
封印は金の巫女の力を持った迷宮の主を倒せばいい。
しかし、カインには倒せない。迷宮の主も、金の巫女も。どちらも。
カインは今度こそ絶望したが、絶望から逃れるために死ぬことすら許されなかった。
いつか迷宮の主を倒せる人間が現れることを、金の巫女を殺せる人間が現れるのを待つしかなかった。
絶望に彩られたカインが1人、世界を彷徨っている時、再びカインはある1人の色無しの存在を知った。
―黒髪に紫の瞳の色無しの女がいる
カインは今度こそ本当に彼女が生まれ変わったのかもしれないと、自分でもあり得ないと分かっていながら、それでも頼りない希望に縋って、その女の住む村へと急いだ。
しかし、カインはその女に会えなかった。
何故ならば、カインがその女の住む場所へ着いた時、すでに女が殺された後だったからだ。
村で疫病が発生し、住民が多数死んだ。
以前から色無しと蔑まれてきた女は、その疫病を流行らせた魔女だと村人から断罪され、そして私刑に処されていた。
女の死体は既に燃やされており、カインはその女の死体すら見ることは叶わなかった。
それからごく稀に、黒髪に紫の瞳の女が現れるようになった。
黒髪に紫の瞳の女は同時期に2人以上産まれることはなく、その女が死ぬと新たな黒髪に紫の瞳の女が生れたが、すぐに生まれることもあれば何十年と生まれない時もあった。
そして女は全て、黒の巫女と同じ年頃―20代前半から半ばまでに、必ず非業の死を遂げていた。
その時になってようやくカインは気づいた。
―私は世界を見続けるから。あなたも一緒に見て。
その意味を。
あのとき散った光の欠片。
あの黒の巫女の力の欠片で、今や色無しと蔑まれている彼らは生まれてきているのだと。
彼らの目を通して、彼女は世界を見ているのだと。
巫女になった時に諦めた、世界中を見てみたいという望みを叶えているのだと。
そして、力の欠片を強く受けた者が黒髪に紫の瞳を持って生まれているのだと。
しかし。
金の巫女は未だ呪い続けている。
黒髪と紫の瞳を持つ、黒の巫女に限りなく近い存在が幸せになることを決して許さない。
生まれた時から既に、彼女たちは非業の死を遂げる運命が待ち受けている。
カインは、非業の死の運命を定められた女たちを助けようとした。
「トウコの前の、黒髪に紫の瞳の女性を本当にたくさん見て来た。けれど、君ほど彼女の力を強く持って生まれた女性はいなかった。」
微笑みながらトウコを見つめて言ったカインだったが、すぐに俯いて両手で顔を覆った。
「永い、永い時の中で。初めて助けられたのがトウコ、君だった。僕は…もう。永い時を生き過ぎて、彼女の顔も思い出すことができない。だが、君を初めて見たとき、君の紫の瞳を見たとき、彼女だと思った。だけど…違うと分かっている。君は彼女じゃない。君はトウコだ。」
顔を覆ったまま、声を震わせながらカインが続ける。
「彼女が色無しと呼ばれる彼らの目を通して世界を見ているのなら。今の彼らの境遇を見続けている彼女は…既に狂ってしまっているのかもしれない。そして僕は、彼女のことを愛していたのかすら、そんな僕も、もう狂っているのかもしれない。」
嗚咽を漏らしながらカインが絞り出すように言った。
「けれど…僕は彼女にもう1度会いたい。彼女を永遠の苦しみから解き放ちたい。」
自嘲的な笑みを浮かべて言ったカインをマリーは痛ましそうに見ていたが、トウコとリョウは無表情で煙草に火を付けた。
背もたれに体を預け、天井を向いたカインは両手で顔を覆ってそのまましばらくじっとしていたが、やがて体を起こすとトウコを見て小さく微笑んだ。
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あの日から、故国も民も、愛する人も喪ったカインが手に入れたもの。
それは、金の巫女の呪いによる死ねない体だった。
カインは一時絶望に打ちひしがれたが、死ねない―死なないのであれば、それを利用して金の巫女を殺せばいいと考えた。
金の巫女を殺せば、封じられた黒の巫女は解放されるのではないか。
再び愛する人に会える。
そう思ったカインは、双子が封じられている場所を探した。
そしてそれはすぐにわかった。
しかし、カインは金の巫女を殺すことはおろか、その場所に入ることすらできなかった。
扉に封印が掛かっており、開けることができなかったためだ。
カインは諦めず、封印を解く方法を探し始めた。
東の国が消え、そこからいくつかの新しい国が興った時、封印を解く方法を探していたカインはある1人の人物の存在を知った。
―色を持たない黒髪の人間がいる
西の国の民が消えて以降、黒髪の人間は存在しなかった。カインを除いては。
もはや、西の国の民の生き残りなど残っていようもないほど時が経った今、黒髪の人間の存在を知ったカインは、もしや彼女かもしれないと淡い期待を抱き、その者がいるという街に向かった。
話どおり黒髪の人物は確かにその街に存在した。
しかし、その人物は瞳の色も髪と同じ黒で魔力を持たず、そして男だった。
男は金髪・青い目ではないこと、魔力を持たないことで多少肩身の狭い思いをしていること以外は穏やかに暮らしているようだった。
期待した人物ではなかったことにカインは落胆した。
しかし、消えてしまった西の民が時を超えて蘇ったようにも思えた。そして、再び黒髪の人間が当たり前になる未来をカインは夢見るようになった。
それ以降、ぽつりぽつりと様々な場所で黒髪・黒目の人間が生まれた。
しかし、カインが夢見た未来は起こらなかった。
「結果は君たちも知っての通りさ。徐々に黒髪・黒目の人間は色を持たない、魔力を持たない劣等な人間だと見なされるようになっていった。そして、闇の女神の手先…色無し、忌み子と呼ばれるようになるのに、そう時間はかからなかったよ。」
黒髪・黒目の人間が色無しと呼ばれ蔑み始めた頃、カインは死の森の中で微かに金の巫女の気配を感じた。
僅かな気配を頼りにたどり着いたそこは、しかし、かつての西の国の風化した瓦礫が僅かに残るだけで、何もなかった。
不審に思ったカインは丹念に調べたが、やはり何もなかった。
結局その時は諦めたカインだったが、たまにその場所を訪れては異変がないか確認していた。
「幾度目か僕がその場所を訪れたとき。君たちが遺跡と呼ぶ存在が現れていたんだ。僕はそこへ入った。そして、迷宮の主と出会った。」
迷宮の主はカインに言った。
―自分を倒せば封印は解ける、と。
カインは喜々として迷宮の主に挑んだ。
「トウコ、覚えているかな?君を大森林でグラトニーセンティピードから助けた時。僕の攻撃はあいつらに全く効かなかっただろう?」
問われたトウコが思い出すような素振りを見せ、そして頷いた。
「ああ…そういえばカインはあいつらを倒せないって言ってたな。だから、私を強化して私に倒させた。」
「うん。僕には迷宮の主は倒せないんだ。」
これで封印が解けると喜び、迷宮の主に挑んだカインだったが、主を倒すことはできなかった。倒すどころか、一切の攻撃が効かなかったからだ。
迷宮の主は嬉しそうに言った。
―あなたでは私を殺すことはできない。だって私は、金の巫女の力を持っているから。
カインは気づいた。
金の巫女のもう1つの呪いに。
―愛した女に2度と触れることも叶わず、未来永劫この女が苦しむのを見続けるがいい。
金の巫女を殺せば黒の巫女は解放される。
その考えは正しい。
だから、金の巫女はカインに呪いをかけた。自分を、金の巫女を殺せないように。カインが愛する女に、黒の巫女が愛する男に2度と会えないように。
金の巫女を殺すには、封印を解く必要がある。
封印は金の巫女の力を持った迷宮の主を倒せばいい。
しかし、カインには倒せない。迷宮の主も、金の巫女も。どちらも。
カインは今度こそ絶望したが、絶望から逃れるために死ぬことすら許されなかった。
いつか迷宮の主を倒せる人間が現れることを、金の巫女を殺せる人間が現れるのを待つしかなかった。
絶望に彩られたカインが1人、世界を彷徨っている時、再びカインはある1人の色無しの存在を知った。
―黒髪に紫の瞳の色無しの女がいる
カインは今度こそ本当に彼女が生まれ変わったのかもしれないと、自分でもあり得ないと分かっていながら、それでも頼りない希望に縋って、その女の住む村へと急いだ。
しかし、カインはその女に会えなかった。
何故ならば、カインがその女の住む場所へ着いた時、すでに女が殺された後だったからだ。
村で疫病が発生し、住民が多数死んだ。
以前から色無しと蔑まれてきた女は、その疫病を流行らせた魔女だと村人から断罪され、そして私刑に処されていた。
女の死体は既に燃やされており、カインはその女の死体すら見ることは叶わなかった。
それからごく稀に、黒髪に紫の瞳の女が現れるようになった。
黒髪に紫の瞳の女は同時期に2人以上産まれることはなく、その女が死ぬと新たな黒髪に紫の瞳の女が生れたが、すぐに生まれることもあれば何十年と生まれない時もあった。
そして女は全て、黒の巫女と同じ年頃―20代前半から半ばまでに、必ず非業の死を遂げていた。
その時になってようやくカインは気づいた。
―私は世界を見続けるから。あなたも一緒に見て。
その意味を。
あのとき散った光の欠片。
あの黒の巫女の力の欠片で、今や色無しと蔑まれている彼らは生まれてきているのだと。
彼らの目を通して、彼女は世界を見ているのだと。
巫女になった時に諦めた、世界中を見てみたいという望みを叶えているのだと。
そして、力の欠片を強く受けた者が黒髪に紫の瞳を持って生まれているのだと。
しかし。
金の巫女は未だ呪い続けている。
黒髪と紫の瞳を持つ、黒の巫女に限りなく近い存在が幸せになることを決して許さない。
生まれた時から既に、彼女たちは非業の死を遂げる運命が待ち受けている。
カインは、非業の死の運命を定められた女たちを助けようとした。
「トウコの前の、黒髪に紫の瞳の女性を本当にたくさん見て来た。けれど、君ほど彼女の力を強く持って生まれた女性はいなかった。」
微笑みながらトウコを見つめて言ったカインだったが、すぐに俯いて両手で顔を覆った。
「永い、永い時の中で。初めて助けられたのがトウコ、君だった。僕は…もう。永い時を生き過ぎて、彼女の顔も思い出すことができない。だが、君を初めて見たとき、君の紫の瞳を見たとき、彼女だと思った。だけど…違うと分かっている。君は彼女じゃない。君はトウコだ。」
顔を覆ったまま、声を震わせながらカインが続ける。
「彼女が色無しと呼ばれる彼らの目を通して世界を見ているのなら。今の彼らの境遇を見続けている彼女は…既に狂ってしまっているのかもしれない。そして僕は、彼女のことを愛していたのかすら、そんな僕も、もう狂っているのかもしれない。」
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