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団員たちはまだ中庭で鍛錬をしているだろうか。
鍛錬している団員の中にクリフがいれば、すぐにトウコの治癒をしてもらえる。
けれど団長はいてほしくない。
トウコが外に出て怪我したことがばれたら、こってり怒られる。でも、どうせすぐに団長にはばれてしまうから、怒られることに変わりはない。
少し憂鬱になりながら、トウコと一緒にミツルが門扉をくぐると、団員たちはまだ中庭にいた。
すぐに、2人が外から帰ってきたことに気付いた団長が近づいて来た。
「出掛けていたのかい?…トウコも?」
少し咎めるような口調で問われたミツルが俯いて黙っていると、団長がトウコの額の傷に気付いた。
「トウコ、額から血が出ているじゃないか」
抱え上げたトウコの額を見ながらそう言った団長は、すぐにクリフを呼んだ。
駆けて来たクリフはすぐにトウコの傷に気付き、「どうしたんだ、それ。まさかお前外に出たのか?」と言いながら、トウコの傷を治癒し始めた。
ミツルの頭を見下ろした団長が、少し強めの口調で「なんでトウコも連れ出したんだ」と聞くと、割り込むようにトウコが口を開いた。
「ミツルはわるくない。わたしがどうしても行くって言ったの」
「外に出たらどうなるか、分かっていただろう?」
「ミツルだけじゃ、にもつが持てないから」
その言葉に、治癒を終えたクリフが少し優しい口調でミツルに問いかけた。
「ミツル、買い物は誰に頼まれたんだ」
小さな声で、買い物を申し付けてきた団員たちの名前を言うと、クリフは小さくため息を吐き、団長に目配せした。
トウコを下ろした団長が、少しの間ここで待っているように2人に言うと、クリフと少し離れた場所で話し始めた。
しばらくぼそぼそと話した後、団長はミツルとトウコが抱えていた荷物を受け取ると、未だに中庭に残っていた、買い物を申し付けてきた団員たちの方へ歩いて行った。
しゃがみ込んだクリフが、ミツルとトウコの頭の上に手を乗せ、ミツルの伏せた顔を覗き込みながら言った。
「ミツル、もうトウコを外に連れ出したらダメだぞ」
言われなくても分かっている。
そう言えたらどんなにいいことか。
しかし、断り切れずに外に出してしまい、結果トウコを怪我させてしまった事実にミツルは何も言えなかった。
トウコが何か言おうと口を開きかけたが、それを制するようにクリフがトウコを見た。
「トウコ、あんまりミツルを困らせるんじゃない」
その言葉にミツルがはっとしてクリフの顔を窺うと、クリフは少し厳しい目をしてトウコを見ていた。
「ミツルはお前を連れて行こうとしなかったんだろ?」
トウコが頷く。
「お前も、外に出たら危ない目に合うって分かってるだろ?」
「わかってる。でもへいき」
「お前が平気でも、そのせいでミツルが怒られるんだぞ」
トウコは少し俯いたが、すぐに顔を上げてミツルの方を見た。
「ごめんなさい、ミツル」
ミツルが「悪いのは自分だ」と言おうと口を開こうとしたが、その前にトウコがクリフを真っ直ぐに見つめて言った。
「こんどからわたしが外に出ても、ミツルをおこらないで。悪いのはわたしだから」
トウコの言葉にミツルが驚いていると、クリフも驚いたように目を丸くした。
「お前、まだ外に出る気なのか?」
「でる。外にでたい」
少し口を尖らせて言ったトウコに、クリフが困ったように眉を下げる。
「わたしは何もわるくないのに、外に出られないなんておかしい」
思わずミツルがトウコの顔を見ると、トウコは凛とした瞳でクリフを見据えていた。
一瞬たじろいだクリフが、坊主頭を掻きながら「お前は気が強いなあ」と呟いたが、すぐに真剣な表情になると、真っ直ぐ見据えてくるトウコを見返した。
「トウコ、お前の気持ちは分かるけどな、今回はちょっと怪我しただけで済んだからよかったが、これが人攫いだったらどうする?お前は賢いから分かってるだろ。色無しの子供が攫われたらどうなるか。お前が攫われたら俺たちは助けてあげられないかもしれない」
「これまでも何回か追いかけられたことある。でもぜんぶ走ってにげた。だからだいじょうぶ」
この言葉をミツルは到底信じられなかった。
自分ですら逃げ切れられる自信がないのに、自分より小さな体のトウコが、大人の足から逃げ切れられるわけがない。
そんな嘘をついてまで外に出たいのかと思った時、団長が戻って来た。
「彼らにはきつく注意しておいたから、もう無茶な買い物を言われることはないはずだ」
そう言った団長が、トウコとクリフの様子に気付き、「どうしたんだ?」とクリフに聞いた。
苦笑を浮かべたクリフが事情を話すと、団長もまた困ったような笑みを浮かべ、トウコを抱き上げた。
「よし、トウコ。少し僕の部屋で話そう」
トウコは頷いたが、その顔は絶対に一歩も引かないという決意に溢れていた。
トウコの顔を見た団長は、小さく笑いながらトウコを抱えて家の中に入っていった。
苦笑するクリフと一緒に2人を見送ったミツルは、勇気を出してクリフに話しかけた。
**********
夕飯と片づけを済ませ、1日の仕事を全て終えたミツルは、トウコと2人で部屋に戻って来た。
「ごめんなさい、ミツル。わたしのせいで怒られて」
「…いいよ。ちゃんと止めなかった俺も悪いんだ。団長にも叱られたんだろ?」
ミツルがそう言うと、トウコは不服そうな顔をした。
「しかられてない」
「嘘つくなよ」
「うそじゃない」
「…じゃあ団長と何話したんだよ」
トウコが口を開こうとした時、部屋の扉がノックされた。
「よう、ミツル、トウコ。入っていいか?」
扉の向こうからクリフの声が聞こえ、トウコが少し目を丸くする。
ミツルが扉を開けると、クリフが部屋に入って来た。
「クリフ、どうしたの?」
「ミツルから用があるから、晩飯の後にここに来てくれって言われたんだよ。な、ミツル」
そう言いながらクリフはミツルとトウコの前に胡坐をかいて座った。
「で、どうしたんだミツル。俺に用ってなんだ?」
トウコは嫌がるかもしれない。
怒るかもしれない。
嫌われるかもしれない。
けれど、どうしても言わずにはいられなかった。
強面の顔に笑みを浮かべ、顔を覗き込むようにして優しく問うてきたクリフの目を見て、ミツルは口を開いた。
「トウコの…。トウコの背中の傷を治して欲しいんだ」
「傷?トウコ、お前背中に傷があるのか?」
余計なことをした自分に怒っていないだろうかと、ミツルが恐る恐るトウコを窺うと、トウコは特に怒った様子も、嫌がる様子もなく、ただ静かに「ある」と頷いた。
「まものに爪でひっかかれた」
「見てもいいか?」
頷いたトウコがクリフに背を向けて座り直し、クリフがトウコの上着をめくった。
「…こりゃあ」
呻くように言ったクリフが、めくっていた上着を元に戻す。
「悪いな。俺じゃ、この傷は治せねえ」
「…そんな。なんで」
「時間が経ちすぎているし、そもそもここまで酷い怪我だと、怪我してすぐでも俺の魔力じゃ血を止めるので精一杯ってとこだ。この傷を消すなら高位の治療師に頼む必要がある」
クリフの言葉にミツルは項垂れた。
「そんなお金…」
項垂れたミツルと、再びクリフに向き直って座ったトウコの頭にクリフが手を乗せる。
「ミツル、そんながっかりするな。ここの団員にはいないが、この街の組合員で治せる奴がいないか探してやるからよ」
クリフがそう言うと、トウコはふるふると首を振った。
「いい。なおす気はないから」
「治す気はないって…お前…」
頭を掻きながら困ったように言ったクリフの顔を、トウコが真っ直ぐに見つめた。
「おまもりだから」
「お守り?」
「そう。きずがあるって分かったら、さらうのを止めるかもしれない。売るのを止めるかもしれない。わたしをだくのを止めるかもしれない」
トウコの思いもよらない言葉にミツルは固まった。
クリフも絶句してトウコの顔をまじまじと見ていた。
「だから、そのままでいい」
小さくため息を吐いたクリフが、真剣な顔をしてトウコを見た。
「厳しいことを言うけどな。傷があるせいで、高級娼館じゃなくて酷い店に買われることになるぞ。傷があるからってお前を襲うのを止める男ばかりとは限らない。…止めない男の方が多いぞ」
「わかってる」
凛とした瞳で見つめてくるトウコを、クリフはしばらく無言で見つめ返していたが、やがて苦笑を浮かべてトウコの頭を乱暴に撫でた。
「…お前は本当に気が強いなあ。分かった。お前の好きにしたらいい」
トウコの頭に手を置いたまま、クリフが続ける。
「お前のことは誰にも攫わせないし、襲わせない。ここにいる限り守ってやるよ」
クリフの顔をじっと見つめたまま何も言わないトウコに、クリフがまた苦笑を浮かべる。
「お前の言いたいことは分かってるよ。本当にお前は強いな」
「まだよわい」
その言葉にクリフが声を上げて笑い、またトウコの頭を乱暴に撫でた。
そんな2人を見ながら、ミツルは思った。
守ってやる。
クリフのように自分もそう言いたい。
守ってやりたい。
この小さな色無しの女の子を。
鍛錬している団員の中にクリフがいれば、すぐにトウコの治癒をしてもらえる。
けれど団長はいてほしくない。
トウコが外に出て怪我したことがばれたら、こってり怒られる。でも、どうせすぐに団長にはばれてしまうから、怒られることに変わりはない。
少し憂鬱になりながら、トウコと一緒にミツルが門扉をくぐると、団員たちはまだ中庭にいた。
すぐに、2人が外から帰ってきたことに気付いた団長が近づいて来た。
「出掛けていたのかい?…トウコも?」
少し咎めるような口調で問われたミツルが俯いて黙っていると、団長がトウコの額の傷に気付いた。
「トウコ、額から血が出ているじゃないか」
抱え上げたトウコの額を見ながらそう言った団長は、すぐにクリフを呼んだ。
駆けて来たクリフはすぐにトウコの傷に気付き、「どうしたんだ、それ。まさかお前外に出たのか?」と言いながら、トウコの傷を治癒し始めた。
ミツルの頭を見下ろした団長が、少し強めの口調で「なんでトウコも連れ出したんだ」と聞くと、割り込むようにトウコが口を開いた。
「ミツルはわるくない。わたしがどうしても行くって言ったの」
「外に出たらどうなるか、分かっていただろう?」
「ミツルだけじゃ、にもつが持てないから」
その言葉に、治癒を終えたクリフが少し優しい口調でミツルに問いかけた。
「ミツル、買い物は誰に頼まれたんだ」
小さな声で、買い物を申し付けてきた団員たちの名前を言うと、クリフは小さくため息を吐き、団長に目配せした。
トウコを下ろした団長が、少しの間ここで待っているように2人に言うと、クリフと少し離れた場所で話し始めた。
しばらくぼそぼそと話した後、団長はミツルとトウコが抱えていた荷物を受け取ると、未だに中庭に残っていた、買い物を申し付けてきた団員たちの方へ歩いて行った。
しゃがみ込んだクリフが、ミツルとトウコの頭の上に手を乗せ、ミツルの伏せた顔を覗き込みながら言った。
「ミツル、もうトウコを外に連れ出したらダメだぞ」
言われなくても分かっている。
そう言えたらどんなにいいことか。
しかし、断り切れずに外に出してしまい、結果トウコを怪我させてしまった事実にミツルは何も言えなかった。
トウコが何か言おうと口を開きかけたが、それを制するようにクリフがトウコを見た。
「トウコ、あんまりミツルを困らせるんじゃない」
その言葉にミツルがはっとしてクリフの顔を窺うと、クリフは少し厳しい目をしてトウコを見ていた。
「ミツルはお前を連れて行こうとしなかったんだろ?」
トウコが頷く。
「お前も、外に出たら危ない目に合うって分かってるだろ?」
「わかってる。でもへいき」
「お前が平気でも、そのせいでミツルが怒られるんだぞ」
トウコは少し俯いたが、すぐに顔を上げてミツルの方を見た。
「ごめんなさい、ミツル」
ミツルが「悪いのは自分だ」と言おうと口を開こうとしたが、その前にトウコがクリフを真っ直ぐに見つめて言った。
「こんどからわたしが外に出ても、ミツルをおこらないで。悪いのはわたしだから」
トウコの言葉にミツルが驚いていると、クリフも驚いたように目を丸くした。
「お前、まだ外に出る気なのか?」
「でる。外にでたい」
少し口を尖らせて言ったトウコに、クリフが困ったように眉を下げる。
「わたしは何もわるくないのに、外に出られないなんておかしい」
思わずミツルがトウコの顔を見ると、トウコは凛とした瞳でクリフを見据えていた。
一瞬たじろいだクリフが、坊主頭を掻きながら「お前は気が強いなあ」と呟いたが、すぐに真剣な表情になると、真っ直ぐ見据えてくるトウコを見返した。
「トウコ、お前の気持ちは分かるけどな、今回はちょっと怪我しただけで済んだからよかったが、これが人攫いだったらどうする?お前は賢いから分かってるだろ。色無しの子供が攫われたらどうなるか。お前が攫われたら俺たちは助けてあげられないかもしれない」
「これまでも何回か追いかけられたことある。でもぜんぶ走ってにげた。だからだいじょうぶ」
この言葉をミツルは到底信じられなかった。
自分ですら逃げ切れられる自信がないのに、自分より小さな体のトウコが、大人の足から逃げ切れられるわけがない。
そんな嘘をついてまで外に出たいのかと思った時、団長が戻って来た。
「彼らにはきつく注意しておいたから、もう無茶な買い物を言われることはないはずだ」
そう言った団長が、トウコとクリフの様子に気付き、「どうしたんだ?」とクリフに聞いた。
苦笑を浮かべたクリフが事情を話すと、団長もまた困ったような笑みを浮かべ、トウコを抱き上げた。
「よし、トウコ。少し僕の部屋で話そう」
トウコは頷いたが、その顔は絶対に一歩も引かないという決意に溢れていた。
トウコの顔を見た団長は、小さく笑いながらトウコを抱えて家の中に入っていった。
苦笑するクリフと一緒に2人を見送ったミツルは、勇気を出してクリフに話しかけた。
**********
夕飯と片づけを済ませ、1日の仕事を全て終えたミツルは、トウコと2人で部屋に戻って来た。
「ごめんなさい、ミツル。わたしのせいで怒られて」
「…いいよ。ちゃんと止めなかった俺も悪いんだ。団長にも叱られたんだろ?」
ミツルがそう言うと、トウコは不服そうな顔をした。
「しかられてない」
「嘘つくなよ」
「うそじゃない」
「…じゃあ団長と何話したんだよ」
トウコが口を開こうとした時、部屋の扉がノックされた。
「よう、ミツル、トウコ。入っていいか?」
扉の向こうからクリフの声が聞こえ、トウコが少し目を丸くする。
ミツルが扉を開けると、クリフが部屋に入って来た。
「クリフ、どうしたの?」
「ミツルから用があるから、晩飯の後にここに来てくれって言われたんだよ。な、ミツル」
そう言いながらクリフはミツルとトウコの前に胡坐をかいて座った。
「で、どうしたんだミツル。俺に用ってなんだ?」
トウコは嫌がるかもしれない。
怒るかもしれない。
嫌われるかもしれない。
けれど、どうしても言わずにはいられなかった。
強面の顔に笑みを浮かべ、顔を覗き込むようにして優しく問うてきたクリフの目を見て、ミツルは口を開いた。
「トウコの…。トウコの背中の傷を治して欲しいんだ」
「傷?トウコ、お前背中に傷があるのか?」
余計なことをした自分に怒っていないだろうかと、ミツルが恐る恐るトウコを窺うと、トウコは特に怒った様子も、嫌がる様子もなく、ただ静かに「ある」と頷いた。
「まものに爪でひっかかれた」
「見てもいいか?」
頷いたトウコがクリフに背を向けて座り直し、クリフがトウコの上着をめくった。
「…こりゃあ」
呻くように言ったクリフが、めくっていた上着を元に戻す。
「悪いな。俺じゃ、この傷は治せねえ」
「…そんな。なんで」
「時間が経ちすぎているし、そもそもここまで酷い怪我だと、怪我してすぐでも俺の魔力じゃ血を止めるので精一杯ってとこだ。この傷を消すなら高位の治療師に頼む必要がある」
クリフの言葉にミツルは項垂れた。
「そんなお金…」
項垂れたミツルと、再びクリフに向き直って座ったトウコの頭にクリフが手を乗せる。
「ミツル、そんながっかりするな。ここの団員にはいないが、この街の組合員で治せる奴がいないか探してやるからよ」
クリフがそう言うと、トウコはふるふると首を振った。
「いい。なおす気はないから」
「治す気はないって…お前…」
頭を掻きながら困ったように言ったクリフの顔を、トウコが真っ直ぐに見つめた。
「おまもりだから」
「お守り?」
「そう。きずがあるって分かったら、さらうのを止めるかもしれない。売るのを止めるかもしれない。わたしをだくのを止めるかもしれない」
トウコの思いもよらない言葉にミツルは固まった。
クリフも絶句してトウコの顔をまじまじと見ていた。
「だから、そのままでいい」
小さくため息を吐いたクリフが、真剣な顔をしてトウコを見た。
「厳しいことを言うけどな。傷があるせいで、高級娼館じゃなくて酷い店に買われることになるぞ。傷があるからってお前を襲うのを止める男ばかりとは限らない。…止めない男の方が多いぞ」
「わかってる」
凛とした瞳で見つめてくるトウコを、クリフはしばらく無言で見つめ返していたが、やがて苦笑を浮かべてトウコの頭を乱暴に撫でた。
「…お前は本当に気が強いなあ。分かった。お前の好きにしたらいい」
トウコの頭に手を置いたまま、クリフが続ける。
「お前のことは誰にも攫わせないし、襲わせない。ここにいる限り守ってやるよ」
クリフの顔をじっと見つめたまま何も言わないトウコに、クリフがまた苦笑を浮かべる。
「お前の言いたいことは分かってるよ。本当にお前は強いな」
「まだよわい」
その言葉にクリフが声を上げて笑い、またトウコの頭を乱暴に撫でた。
そんな2人を見ながら、ミツルは思った。
守ってやる。
クリフのように自分もそう言いたい。
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