9 / 21
9 理から外れている
しおりを挟む
「──それで、あなたに剣を突き立てて、殺そうとしたってワケよ」
「なるほどな。有り余るほどの無茶をしていた訳か」
深く溜め息を吐いたユルロは、呆れたような、憂うような眼差しを、シェリーへと向ける。
「ええ、必死に食らいついてた。なんとしても呪いを解きたかったから。でも、もう良いのよ。その望みは叶わなくなったし、私は今の私に出来ることをするだけ」
シェリーはそれに、苦笑いで応え、
「あなたを現世に縛っちゃったことは謝るわ。ごめんなさい。けど、それも長くて四十年よ。四十年くらい、神様にとっては短いんでしょ?」
「短い。が、お前と居ると、長く感じそうだ」
「それはお気の毒さま」
言うと、シェリーは立ち上がり、部屋を照らしていた灯りへと向かう。
「もう寝るわ。流石にそのベッドに二人は狭いから、降りてちょうだいね」
「……」
その言葉にユルロが立ち上がるのと、シェリーが灯りを消すのは同時だった。
◆
「……」
シェリーの悪夢を取り除き、安らかな寝顔を確認したあと、カーテンの隙間から差し込む月の光を眺めていたユルロは、
「……どうしたものか」
その深い青の瞳を、再びシェリーへと向けた。
「儚い夢を抱かせて、失望させたくはないのだが」
そう呟く彼は今、世界の理から──世界の誓約から、外れている存在だ。
「俺が」
だから彼は、悪魔がシェリーにかけた呪いの対象に、なり得ない。
「お前を」
つまり、呪いの影響を受けない。彼は、彼女を、シェリーを──。
「愛せれば、呪いは解けるのだろうが……」
恋愛、友愛、親愛、家族愛。そして、無償の愛。
「それが俺に、出来るのか。……なぁ、シェリー」
ユルロは静かに、返答の来ない問いを口にした。
◆
次の日の、夜中。
「……ふぅ……」
仕事を終えたシェリーは、風呂場で体を洗っていた。
風呂場には、シェリーひとり。……と、布に包まれたブローチ姿のユルロ。
シェリーが騎士団へと帰ってきた初日、シェリーは風呂に入るためにユルロにある提案をした。それを聞いて、ユルロは物凄く嫌そうな顔になった。
『浴場に一緒に入れだと?』
『しょうがないじゃない。廊下にあなたを置いておいて、誰かに拾われたりしたら面倒だし。それに私、お風呂を使う時は誰もいない時間帯に使うようにしてるの。だから、他の人に迷惑はかからないわ』
『お前に迷惑がかかるだろうが』
『じゃあどうしろって言うのよ』
『…………』
というやり取りを経て、最後は半強制的に、ユルロはブローチとなって布に包まれ、シェリーとともに風呂場に入ることになった。
泡に包まれたシェリーは、ザバリと風呂の残り湯でそれを流す。
「……」
目の前の壁に嵌め込まれた鏡には、シェリーの上半身が映っている。
シェリーはペタリ、と胸元に手を当て、鏡に映る、そこに刻まれたものを見つめた。
「……」
それは、赤黒い紋様。目にするだけでおぞましさを抱かせる、悪魔の呪いを示す紋様。
「……ねぇ、ユルロ」
「なんだ」
「……、……もし、もしもだけど。呪いが解けたら、私のこの、呪いの紋様も、消えたりするの?」
「消えるだろうな。跡形もなく。それがどのような紋様か、見ていないから分からないが、悪魔は残酷なまでに誠実だ。呪いが解けたら、呪いの媒介となっているそれも、消えるだろう」
「そう……」
シェリーは紋様を指でなぞると、ユルロにか、自分にか、呟くように言う。
「これ、焼きごてを当ててもナイフで傷を付けても、全く消えなかったのよね。そう、解ければ消えるの……そう……」
「……お前が一人で風呂に入るのは、その紋様を見せないようにするためか?」
「ええ。見せびらかすものでもないし、怖がらせたくもないし」
シェリーは、絞ったタオルで髪と体の水分を軽く拭い、使っていた桶などを片付け、
「さ、あとは乾かして着替えるだけよ。その状態から解放されるまでもう少しだから、我慢してね」
と言って、布に包まれたブローチを掴んだ。
◆
「シェリー」
「なに?」
シェリーが自室に入り、灯りを点けるとすぐさま姿を戻したユルロは、至極真面目な顔つきで、シェリーに言った。
「俺達はもう少し、互いのことを知るべきだと思う」
「……急に何?」
ユルロを見上げ、片眉を上げ、首を傾げたシェリーに、彼は真面目な顔のまま続きを口にする。
「お前は、あと四十年はこのままだと言ったな。ならば、四十年互いを知らずにいるのではなく、それなりに信頼できる関係になった方が、精神的負担も少ないと、俺は思う」
「まあ、それはそうね」
シェリーは乾ききっていない髪をタオルで拭きながら、ベッドまで移動し、
「で、それなら、どうするつもり?」
ぽふっ、とベッドに腰掛けた。
「まず、互いの趣味趣向を知ろう」
「しゅみしゅこう」
「そうだ。お前は何が好きだ?」
「そうね……鶏の丸焼きかしら」
「……鶏の丸焼き」
「ええ。この仕事、食ぐらいしか楽しみがないのよ。服装は基本隊服だし、休みでもいつ何があってもいいように動きやすいものに限られてくるし、宝飾品だって同じ。そしてその休みもほとんど取れないから、余暇に何かをするっていう発想も浮かばない」
「……ハァ……」
ユルロはふわりと浮かび、手と足を組むと、
「先は長そうだな……」
天井を眺めた。
「そうね。まあ四十年あるんだし、気長に行きましょ。で、ユルロは何が好きなの?」
「俺か? 俺は……酒が好きだ」
「なんの?」
「最近は蜂蜜酒に凝っていた。まあ、恐らく、俺が貯めていた酒はもう一つ残らず飲まれてしまっているだろうが」
「飲まれるって、誰に」
「家族や友にだ。きょうだいとその子供らと、そのまた子供らと……あー……今全員で何人居たか……」
「聖典によれば、神様は全部で百四人だったけど」
「百四よりは、確実に多いな」
「そうなの。……聖典、書き直さなきゃいけないわね」
ガシガシと頭を拭きながら、シェリーは独り言のように言う。
「もっと丁寧に拭け。髪が痛むだろう」
「面倒。あなたは良いわね、サラサラした髪で。私の髪、うねってるでしょ? 纏めるのは大変だしすぐ絡まるし、こうやって乾かすのも時間がかかるし」
「……なら」
浮かんでいたユルロは、シェリーの目の前に降り立つと。
「乾かしてやろうか」
「どうやって」
「こう」
ユルロは、まだ湿っているシェリーの髪の一房に指を通すと、ゆっくりと毛先へ手を動かしていく。
「……え」
指を通し終えたその部分は、乾くだけでなく艶めいて、部屋の灯りに照らされて煌めいていた。
「え、え、……凄い」
シェリーは目を丸くし、一拍。
「ユルロ! 全部それやって!」
と、くるりと背を向けて言ってきた。
「……まあ、良いが」
「あ、立ったままは嫌よね。はい、座って」
シェリーはベッドの上を進み、ユルロが座れるように場所を空ける。
「……」
ユルロはなんとも言えない顔になりながらそこに座り、シェリーの髪に、また指を通した。
「なるほどな。有り余るほどの無茶をしていた訳か」
深く溜め息を吐いたユルロは、呆れたような、憂うような眼差しを、シェリーへと向ける。
「ええ、必死に食らいついてた。なんとしても呪いを解きたかったから。でも、もう良いのよ。その望みは叶わなくなったし、私は今の私に出来ることをするだけ」
シェリーはそれに、苦笑いで応え、
「あなたを現世に縛っちゃったことは謝るわ。ごめんなさい。けど、それも長くて四十年よ。四十年くらい、神様にとっては短いんでしょ?」
「短い。が、お前と居ると、長く感じそうだ」
「それはお気の毒さま」
言うと、シェリーは立ち上がり、部屋を照らしていた灯りへと向かう。
「もう寝るわ。流石にそのベッドに二人は狭いから、降りてちょうだいね」
「……」
その言葉にユルロが立ち上がるのと、シェリーが灯りを消すのは同時だった。
◆
「……」
シェリーの悪夢を取り除き、安らかな寝顔を確認したあと、カーテンの隙間から差し込む月の光を眺めていたユルロは、
「……どうしたものか」
その深い青の瞳を、再びシェリーへと向けた。
「儚い夢を抱かせて、失望させたくはないのだが」
そう呟く彼は今、世界の理から──世界の誓約から、外れている存在だ。
「俺が」
だから彼は、悪魔がシェリーにかけた呪いの対象に、なり得ない。
「お前を」
つまり、呪いの影響を受けない。彼は、彼女を、シェリーを──。
「愛せれば、呪いは解けるのだろうが……」
恋愛、友愛、親愛、家族愛。そして、無償の愛。
「それが俺に、出来るのか。……なぁ、シェリー」
ユルロは静かに、返答の来ない問いを口にした。
◆
次の日の、夜中。
「……ふぅ……」
仕事を終えたシェリーは、風呂場で体を洗っていた。
風呂場には、シェリーひとり。……と、布に包まれたブローチ姿のユルロ。
シェリーが騎士団へと帰ってきた初日、シェリーは風呂に入るためにユルロにある提案をした。それを聞いて、ユルロは物凄く嫌そうな顔になった。
『浴場に一緒に入れだと?』
『しょうがないじゃない。廊下にあなたを置いておいて、誰かに拾われたりしたら面倒だし。それに私、お風呂を使う時は誰もいない時間帯に使うようにしてるの。だから、他の人に迷惑はかからないわ』
『お前に迷惑がかかるだろうが』
『じゃあどうしろって言うのよ』
『…………』
というやり取りを経て、最後は半強制的に、ユルロはブローチとなって布に包まれ、シェリーとともに風呂場に入ることになった。
泡に包まれたシェリーは、ザバリと風呂の残り湯でそれを流す。
「……」
目の前の壁に嵌め込まれた鏡には、シェリーの上半身が映っている。
シェリーはペタリ、と胸元に手を当て、鏡に映る、そこに刻まれたものを見つめた。
「……」
それは、赤黒い紋様。目にするだけでおぞましさを抱かせる、悪魔の呪いを示す紋様。
「……ねぇ、ユルロ」
「なんだ」
「……、……もし、もしもだけど。呪いが解けたら、私のこの、呪いの紋様も、消えたりするの?」
「消えるだろうな。跡形もなく。それがどのような紋様か、見ていないから分からないが、悪魔は残酷なまでに誠実だ。呪いが解けたら、呪いの媒介となっているそれも、消えるだろう」
「そう……」
シェリーは紋様を指でなぞると、ユルロにか、自分にか、呟くように言う。
「これ、焼きごてを当ててもナイフで傷を付けても、全く消えなかったのよね。そう、解ければ消えるの……そう……」
「……お前が一人で風呂に入るのは、その紋様を見せないようにするためか?」
「ええ。見せびらかすものでもないし、怖がらせたくもないし」
シェリーは、絞ったタオルで髪と体の水分を軽く拭い、使っていた桶などを片付け、
「さ、あとは乾かして着替えるだけよ。その状態から解放されるまでもう少しだから、我慢してね」
と言って、布に包まれたブローチを掴んだ。
◆
「シェリー」
「なに?」
シェリーが自室に入り、灯りを点けるとすぐさま姿を戻したユルロは、至極真面目な顔つきで、シェリーに言った。
「俺達はもう少し、互いのことを知るべきだと思う」
「……急に何?」
ユルロを見上げ、片眉を上げ、首を傾げたシェリーに、彼は真面目な顔のまま続きを口にする。
「お前は、あと四十年はこのままだと言ったな。ならば、四十年互いを知らずにいるのではなく、それなりに信頼できる関係になった方が、精神的負担も少ないと、俺は思う」
「まあ、それはそうね」
シェリーは乾ききっていない髪をタオルで拭きながら、ベッドまで移動し、
「で、それなら、どうするつもり?」
ぽふっ、とベッドに腰掛けた。
「まず、互いの趣味趣向を知ろう」
「しゅみしゅこう」
「そうだ。お前は何が好きだ?」
「そうね……鶏の丸焼きかしら」
「……鶏の丸焼き」
「ええ。この仕事、食ぐらいしか楽しみがないのよ。服装は基本隊服だし、休みでもいつ何があってもいいように動きやすいものに限られてくるし、宝飾品だって同じ。そしてその休みもほとんど取れないから、余暇に何かをするっていう発想も浮かばない」
「……ハァ……」
ユルロはふわりと浮かび、手と足を組むと、
「先は長そうだな……」
天井を眺めた。
「そうね。まあ四十年あるんだし、気長に行きましょ。で、ユルロは何が好きなの?」
「俺か? 俺は……酒が好きだ」
「なんの?」
「最近は蜂蜜酒に凝っていた。まあ、恐らく、俺が貯めていた酒はもう一つ残らず飲まれてしまっているだろうが」
「飲まれるって、誰に」
「家族や友にだ。きょうだいとその子供らと、そのまた子供らと……あー……今全員で何人居たか……」
「聖典によれば、神様は全部で百四人だったけど」
「百四よりは、確実に多いな」
「そうなの。……聖典、書き直さなきゃいけないわね」
ガシガシと頭を拭きながら、シェリーは独り言のように言う。
「もっと丁寧に拭け。髪が痛むだろう」
「面倒。あなたは良いわね、サラサラした髪で。私の髪、うねってるでしょ? 纏めるのは大変だしすぐ絡まるし、こうやって乾かすのも時間がかかるし」
「……なら」
浮かんでいたユルロは、シェリーの目の前に降り立つと。
「乾かしてやろうか」
「どうやって」
「こう」
ユルロは、まだ湿っているシェリーの髪の一房に指を通すと、ゆっくりと毛先へ手を動かしていく。
「……え」
指を通し終えたその部分は、乾くだけでなく艶めいて、部屋の灯りに照らされて煌めいていた。
「え、え、……凄い」
シェリーは目を丸くし、一拍。
「ユルロ! 全部それやって!」
と、くるりと背を向けて言ってきた。
「……まあ、良いが」
「あ、立ったままは嫌よね。はい、座って」
シェリーはベッドの上を進み、ユルロが座れるように場所を空ける。
「……」
ユルロはなんとも言えない顔になりながらそこに座り、シェリーの髪に、また指を通した。
0
あなたにおすすめの小説
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
【完結】断頭台で処刑された悪役王妃の生き直し
有栖多于佳
恋愛
近代ヨーロッパの、ようなある大陸のある帝国王女の物語。
30才で断頭台にかけられた王妃が、次の瞬間3才の自分に戻った。
1度目の世界では盲目的に母を立派な女帝だと思っていたが、よくよく思い起こせば、兄妹間で格差をつけて、お気に入りの子だけ依怙贔屓する毒親だと気づいた。
だいたい帝国は男子継承と決まっていたのをねじ曲げて強欲にも女帝になり、初恋の父との恋も成就させた結果、継承戦争起こし帝国は二つに割ってしまう。王配になった父は人の良いだけで頼りなく、全く人を見る目のないので軍の幹部に登用した者は役に立たない。
そんな両親と早い段階で決別し今度こそ幸せな人生を過ごすのだと、決意を胸に生き直すマリアンナ。
史実に良く似た出来事もあるかもしれませんが、この物語はフィクションです。
世界史の人物と同名が出てきますが、別人です。
全くのフィクションですので、歴史考察はありません。
*あくまでも異世界ヒューマンドラマであり、恋愛あり、残業ありの娯楽小説です。
溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
さよなら、悪女に夢中な王子様〜婚約破棄された令嬢は、真の聖女として平和な学園生活を謳歌する〜
平山和人
恋愛
公爵令嬢アイリス・ヴェスペリアは、婚約者である第二王子レオンハルトから、王女のエステルのために理不尽な糾弾を受け、婚約破棄と社交界からの追放を言い渡される。
心身を蝕まれ憔悴しきったその時、アイリスは前世の記憶と、自らの家系が代々受け継いできた『浄化の聖女』の真の力を覚醒させる。自分が陥れられた原因が、エステルの持つ邪悪な魔力に触発されたレオンハルトの歪んだ欲望だったことを知ったアイリスは、力を隠し、追放先の辺境の学園へ進学。
そこで出会ったのは、学園の異端児でありながら、彼女の真の力を見抜く魔術師クライヴと、彼女の過去を知り静かに見守る優秀な生徒会長アシェル。
一方、アイリスを失った王都では、エステルの影響力が増し、国政が混乱を極め始める。アイリスは、愛と権力を失った代わりに手に入れた静かな幸せと、聖女としての使命の間で揺れ動く。
これは、真実の愛と自己肯定を見つけた令嬢が、元婚約者の愚かさに裁きを下し、やがて来る国の危機を救うまでの物語。
王太子妃専属侍女の結婚事情
蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。
未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。
相手は王太子の側近セドリック。
ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。
そんな二人の行く末は......。
☆恋愛色は薄めです。
☆完結、予約投稿済み。
新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。
ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。
そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。
よろしくお願いいたします。
【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない
朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる