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第三章 女の涙
後夜祭①
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「今年は例年にない盛り上がりを見せ、我が校の生徒一人一人が」
ほんの二ヶ月前の生徒会選挙で生徒会長になったばかりの奴が、陽も暮れてすっかり薄暗く変わってしまった校庭の真ん中で、誰も聞いていない挨拶をしている。
去年も思ったのだが、後夜祭ってこんなに堅苦しい挨拶必要ないだろ。
太陽が隠れると長袖じゃないと過ごせないくらいに寒い。後夜祭の目玉の、校庭の真ん中に据えた大量の木材に火が早く着かないものかと静思する。
あの木材に火が着けば、毎年恒例、自由参加のフォークダンスが始まる。もちろん僕は参加する予定はない。一緒に踊る相手もいないし、仮にいたとしてもこういうのに参加するような質ではない。
「ではそれぞれ好きなように、この後夜祭を楽しんでください」
生徒会長の長ったらしい挨拶がようやく終わり、クラスごとの整列からも解放された。
後夜祭では実行委員の仕事はない。教師陣と卒業生が飲み物や軽い食べ物を多少売ってくれるくらいで、全体の雰囲気も緩いものだ。
とりあえず喉を潤そうと、飲み物を売っているテントに足を運ぼうとした時、田中が前から歩いて来た。最近バタバタしていたから、田中と会うのも久しぶりな気もする。
「ねえ浅尾くんは今年踊らないの?」
久しぶりの会話がこれか。まあ、だからこそ友達なんだが。
きっと他の学校にもあるように、うちの高校にもちょっとした迷信がある。それは『フォークダンスの終了の時、一緒に踊っていた男女は結ばれる』 ってやつだ。
もちろん本気で信じてる奴なんていないと思うが、結構面白がって本命の女子を誘う男子も多い。そして、その逆も然りだ。
「踊らないよ、疲れるし」
「フォークダンスってそんなに激しくなくない⁉︎」
「そもそも僕相手いないし」
「あらあら~、浅尾くんならちょっと声かければ相手なんてすぐ見つかりそうなのに~。あ、私が踊ってあげようか?」
「いいよ、船井に何言われるか分かったもんじゃない」
「あははは、浅尾くんとなら何も言わないよ」
これはまた、えらく信頼されたものだな。嬉しいような、気味が悪いような、なんとも言えない感情が腹の中で渦巻く。
「とにかく辞めとく、あそこに座って見とくよ」
そう言って校庭の端にある斜面を指差す。多分、あそこなら見物にはうってつけだろう。
「本当に? 今年こそちゃんと見ててよね」
「うっ・・・・・・。去年は色々疲れてたからさ」
「ふーん、まあ、今年見ててくれるんならいいけど」
「見てるから、目立つように踊ってよ」
「任せて!」
そう言って田中は足早にどこかへ消えて行った。久しぶりだったが、相変わらず元気な奴だ。同じメガネ族なのに、仲村さんとは真反対な性格をしてる。
・・・・・・去年は美麗に唆されて、二人で校舎裏でサボったっけなあ。今年はあんなことはしないだろう。また、唆されたら分からないけれど・・・・・・。
◇◇
後夜祭の象徴、キャンプファイヤーに火が灯る。薄いライトの明かりしかなかった校庭が一気に幻想的な景色に様変わりする。同時にかけられた音楽に合わせ、パリピの集団がキャンプファイヤーを囲んで踊り始めた。その中には田中や船井の姿もあった。
美麗の姿はどこを見ても見当たらない。あいつめ、今年もサボりだな。
生憎なことに、まだ校庭端の斜面には座らず、なくなってしまった飲み物を補充するために職員用のテントにいた。
「すみません、コーラください。あ」
「あら、浅尾くんじゃない、久しぶり」
なんと、たまたま声をかけたのは保健室の喜多先生だった。相変わらずにこやかな笑顔で対応してもらえた。
「はい、コーラね。今回頑張ってくれたから先生の奢りでいいわよ」
「いや流石にそれは・・・・・・」
ありがたい申し出に普段なら飛びつくところだが、今日は既に色んな人から沢山奢ってもらったのでどうにも気が引ける。
「子供が遠慮するものじゃありません、大人しく奢られなさい」
そう言って無理矢理僕の右手にコーラを持たせた。触れた手が異常に冷たい。きっとずっとここで飲み物の番をしていたんだということが瞬時に分かった。
「じゃあ一本貰うんで、一本買います」
別に同情したわけじゃないが、そこまで手を冷たくして頑張っている先生にただ奢られるだけというのも申し訳ない。
「あら、誰かお友達?」
「そんなところです」
残念なことに渡す相手に心当たりはないんだけど・・・・・・。
そう簡単に腐る物でもないし明日にでも飲もうと、そう思った。
百五十円払ってもう一本コーラを購入し、パリピ集団を横目に校庭端の斜面へと移動する。ここは絶好の観劇ポイントなのか、既に多数の生徒が陣取り各々好きなように過ごしていた。
まずったな・・・・・・。
良さげなポイントは踊る相手がいない連中や踊る気のないリア充連中で溢れかえっている。
はてさて、どうしたものか。
しばらく呆然と立ち尽くしていたが、よく周りを見回すと校庭端の斜面の更に端の方で仲村さんが一人で体操座りをしているのが見えた。
どうしようか。一人で居るところを見つけてそのまま知らないフリをするのも気分が悪いし、仲村さんも多分相手はいないだろうし、一緒に暇を潰すのも悪くない。
「仲村さんお疲れ様」
横から声をかけるとかなりビックリしたように体を一度震わせた。何故か怯えているようにも見えたが、いきなり声をかけたし無理もないだろう。
「なんだ、浅尾先輩ですか」
緊張気味に振り向いた瞳に僕の姿が映った瞬間、ホッとしたように表情が緩んだ。
「隣、良い?」
「良いですよ。浅尾先輩は踊らないんですね」
「よっこいしょ、まあ相手もいないし、疲れるしね」
「フォークダンスってそんなに激しく踊らないですよ?」
「そう言う仲村さんは?」
まあ、多分恐らくきっと仲村さんには相手がいないだろうなと思いつつとりあえず聞いておこう。別にこれは仲村さんを見くびっているとかじゃなくて、色々話を聞いてるうちに勝手に辿り着いた答えだ。
「ふふ、いませんよ」
いないのを分かって聞いたものだから、気分を害してしまったかと不安になったが、仲村さんは思いの外笑顔を見せながら答えてくれた。
「浅尾先輩は、てっきり星川先輩と踊るのかと思ってました」
「僕が美麗と? まさかね。そんな仲じゃないよ」
「そうなんですか? でも仲が良さそうでしたよ」
「・・・・・・悪くはないよ。でも、そんな仲じゃない」
そんな仲じゃない。仲村さんに言ってるのか、それとも自分に言い聞かせてるのか。
「あ、そうだ。ちょうど良かった」
そういえばさっき色々あってジュースを二本持っていたんだった。このままだと荷物になってしまうし仲村さんにあげよう。
炭酸、飲めるかな?
「あ、ありがとうございます。あの、星川先輩は?」
「んー、あいつのことだから校舎裏辺りでサボってるんじゃない?」
「もったいないですね、あれだけ綺麗なら相手には困らないでしょうし」
「あははは・・・・・・」
まあ実際、彼氏には困らないみたいだしなあ。「君のクラスの平田くんと付き合ってるんだよ」 と言おうか散々迷ったが、もう少しで別れるという美麗の話が頭をよぎって、やめておいた。
あいつの言葉は基本的に信頼性が低い。しかし、『別れる』 という話だけは外れたことがない。あいつにとって男子は所詮その程度の存在なのだ。
どちらかの携帯がピローンと鳴った。仲村さんは確認する素振りなど見せず、神妙な顔つきで燃え盛る炎を見ている。
「今日お父さん、浅尾先輩に会いに来たんですよ」
「・・・・・・え?」
携帯が鳴ったことなど気にせず仲村さんは話始めた。
自分には連絡がこない前提か・・・・・・。でも多分これ僕の通知だよなあ。
チラリと携帯を見ると、予想通り僕の携帯が通知来てを受けて光っていた。
星川>去年と同じところでサボってんだけど来ない?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ほんの二ヶ月前の生徒会選挙で生徒会長になったばかりの奴が、陽も暮れてすっかり薄暗く変わってしまった校庭の真ん中で、誰も聞いていない挨拶をしている。
去年も思ったのだが、後夜祭ってこんなに堅苦しい挨拶必要ないだろ。
太陽が隠れると長袖じゃないと過ごせないくらいに寒い。後夜祭の目玉の、校庭の真ん中に据えた大量の木材に火が早く着かないものかと静思する。
あの木材に火が着けば、毎年恒例、自由参加のフォークダンスが始まる。もちろん僕は参加する予定はない。一緒に踊る相手もいないし、仮にいたとしてもこういうのに参加するような質ではない。
「ではそれぞれ好きなように、この後夜祭を楽しんでください」
生徒会長の長ったらしい挨拶がようやく終わり、クラスごとの整列からも解放された。
後夜祭では実行委員の仕事はない。教師陣と卒業生が飲み物や軽い食べ物を多少売ってくれるくらいで、全体の雰囲気も緩いものだ。
とりあえず喉を潤そうと、飲み物を売っているテントに足を運ぼうとした時、田中が前から歩いて来た。最近バタバタしていたから、田中と会うのも久しぶりな気もする。
「ねえ浅尾くんは今年踊らないの?」
久しぶりの会話がこれか。まあ、だからこそ友達なんだが。
きっと他の学校にもあるように、うちの高校にもちょっとした迷信がある。それは『フォークダンスの終了の時、一緒に踊っていた男女は結ばれる』 ってやつだ。
もちろん本気で信じてる奴なんていないと思うが、結構面白がって本命の女子を誘う男子も多い。そして、その逆も然りだ。
「踊らないよ、疲れるし」
「フォークダンスってそんなに激しくなくない⁉︎」
「そもそも僕相手いないし」
「あらあら~、浅尾くんならちょっと声かければ相手なんてすぐ見つかりそうなのに~。あ、私が踊ってあげようか?」
「いいよ、船井に何言われるか分かったもんじゃない」
「あははは、浅尾くんとなら何も言わないよ」
これはまた、えらく信頼されたものだな。嬉しいような、気味が悪いような、なんとも言えない感情が腹の中で渦巻く。
「とにかく辞めとく、あそこに座って見とくよ」
そう言って校庭の端にある斜面を指差す。多分、あそこなら見物にはうってつけだろう。
「本当に? 今年こそちゃんと見ててよね」
「うっ・・・・・・。去年は色々疲れてたからさ」
「ふーん、まあ、今年見ててくれるんならいいけど」
「見てるから、目立つように踊ってよ」
「任せて!」
そう言って田中は足早にどこかへ消えて行った。久しぶりだったが、相変わらず元気な奴だ。同じメガネ族なのに、仲村さんとは真反対な性格をしてる。
・・・・・・去年は美麗に唆されて、二人で校舎裏でサボったっけなあ。今年はあんなことはしないだろう。また、唆されたら分からないけれど・・・・・・。
◇◇
後夜祭の象徴、キャンプファイヤーに火が灯る。薄いライトの明かりしかなかった校庭が一気に幻想的な景色に様変わりする。同時にかけられた音楽に合わせ、パリピの集団がキャンプファイヤーを囲んで踊り始めた。その中には田中や船井の姿もあった。
美麗の姿はどこを見ても見当たらない。あいつめ、今年もサボりだな。
生憎なことに、まだ校庭端の斜面には座らず、なくなってしまった飲み物を補充するために職員用のテントにいた。
「すみません、コーラください。あ」
「あら、浅尾くんじゃない、久しぶり」
なんと、たまたま声をかけたのは保健室の喜多先生だった。相変わらずにこやかな笑顔で対応してもらえた。
「はい、コーラね。今回頑張ってくれたから先生の奢りでいいわよ」
「いや流石にそれは・・・・・・」
ありがたい申し出に普段なら飛びつくところだが、今日は既に色んな人から沢山奢ってもらったのでどうにも気が引ける。
「子供が遠慮するものじゃありません、大人しく奢られなさい」
そう言って無理矢理僕の右手にコーラを持たせた。触れた手が異常に冷たい。きっとずっとここで飲み物の番をしていたんだということが瞬時に分かった。
「じゃあ一本貰うんで、一本買います」
別に同情したわけじゃないが、そこまで手を冷たくして頑張っている先生にただ奢られるだけというのも申し訳ない。
「あら、誰かお友達?」
「そんなところです」
残念なことに渡す相手に心当たりはないんだけど・・・・・・。
そう簡単に腐る物でもないし明日にでも飲もうと、そう思った。
百五十円払ってもう一本コーラを購入し、パリピ集団を横目に校庭端の斜面へと移動する。ここは絶好の観劇ポイントなのか、既に多数の生徒が陣取り各々好きなように過ごしていた。
まずったな・・・・・・。
良さげなポイントは踊る相手がいない連中や踊る気のないリア充連中で溢れかえっている。
はてさて、どうしたものか。
しばらく呆然と立ち尽くしていたが、よく周りを見回すと校庭端の斜面の更に端の方で仲村さんが一人で体操座りをしているのが見えた。
どうしようか。一人で居るところを見つけてそのまま知らないフリをするのも気分が悪いし、仲村さんも多分相手はいないだろうし、一緒に暇を潰すのも悪くない。
「仲村さんお疲れ様」
横から声をかけるとかなりビックリしたように体を一度震わせた。何故か怯えているようにも見えたが、いきなり声をかけたし無理もないだろう。
「なんだ、浅尾先輩ですか」
緊張気味に振り向いた瞳に僕の姿が映った瞬間、ホッとしたように表情が緩んだ。
「隣、良い?」
「良いですよ。浅尾先輩は踊らないんですね」
「よっこいしょ、まあ相手もいないし、疲れるしね」
「フォークダンスってそんなに激しく踊らないですよ?」
「そう言う仲村さんは?」
まあ、多分恐らくきっと仲村さんには相手がいないだろうなと思いつつとりあえず聞いておこう。別にこれは仲村さんを見くびっているとかじゃなくて、色々話を聞いてるうちに勝手に辿り着いた答えだ。
「ふふ、いませんよ」
いないのを分かって聞いたものだから、気分を害してしまったかと不安になったが、仲村さんは思いの外笑顔を見せながら答えてくれた。
「浅尾先輩は、てっきり星川先輩と踊るのかと思ってました」
「僕が美麗と? まさかね。そんな仲じゃないよ」
「そうなんですか? でも仲が良さそうでしたよ」
「・・・・・・悪くはないよ。でも、そんな仲じゃない」
そんな仲じゃない。仲村さんに言ってるのか、それとも自分に言い聞かせてるのか。
「あ、そうだ。ちょうど良かった」
そういえばさっき色々あってジュースを二本持っていたんだった。このままだと荷物になってしまうし仲村さんにあげよう。
炭酸、飲めるかな?
「あ、ありがとうございます。あの、星川先輩は?」
「んー、あいつのことだから校舎裏辺りでサボってるんじゃない?」
「もったいないですね、あれだけ綺麗なら相手には困らないでしょうし」
「あははは・・・・・・」
まあ実際、彼氏には困らないみたいだしなあ。「君のクラスの平田くんと付き合ってるんだよ」 と言おうか散々迷ったが、もう少しで別れるという美麗の話が頭をよぎって、やめておいた。
あいつの言葉は基本的に信頼性が低い。しかし、『別れる』 という話だけは外れたことがない。あいつにとって男子は所詮その程度の存在なのだ。
どちらかの携帯がピローンと鳴った。仲村さんは確認する素振りなど見せず、神妙な顔つきで燃え盛る炎を見ている。
「今日お父さん、浅尾先輩に会いに来たんですよ」
「・・・・・・え?」
携帯が鳴ったことなど気にせず仲村さんは話始めた。
自分には連絡がこない前提か・・・・・・。でも多分これ僕の通知だよなあ。
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