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第56話.大富豪
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結局、2人でババ抜きをやったところでどう考えても面白くないので大富豪をやることにした。
「で、イレブンが出たら全部ひっくり返って」
「難しい・・・・」
そもそもトランプってもうちょっと大人数でやるもんだよな。2人でやったところで相手の手札が丸わかりだから全然白熱しなさそうだ。
ちょっと心配しつつもルールの説明を終えて、早速ゲーム開始。
1戦目、当然ながら僕が勝った。流石にルールを覚えたての人間に負けたら“先輩”として恥ずかしい限りだ。
2戦目、思ったよりもりえの飲み込みが早く、一瞬ヒヤリとしたがそれでもなんとか僕が勝った。
3戦目、負けた。普通に、淡々と負けた。まあ1対1だし、最初の手札が弱ければこんなこともある。
「ねえ、次勝った方は負けた方になんでもひとつ質問していいことにしない?」
さっき勝ったのが気持ち良かったのか、りえはそんな提案をしてきた。面白そうだ。しかしあまり自分のことは話したくないが・・・・・・何か賭けた方がやる気が出るのも確かだ。
「いいよ、でも答えたくなかったら?」
「その時はお願いをひとつ聞くことにしよう。どっちも嫌ってのはなしで、どっちかを選ぶようにする。どう?」
「うん、いいんじゃないかな。それでやってみよう。ただし、あんまり常識外の質問やお願いはなし」
「よし! じゃあそれで決まり!」
負けられない戦いの始まりだ。最初の手札で決まってしまわないように入念にシャッフルする。そして
「あー、負けちゃった」
4戦目、危なげなく僕が勝った。別にズルしたわけじゃないが手札が良かった。
「じゃあ幸一くん、なんでも質問していいよ」
質問・・・・・・質問かあ。よく考えると、僕は結構りえのことを知っている気がする。今更どんなことを聞こうか?
いつももっと知りたいと思ってるりえのことでも、いざ質問するとなるとイマイチ何を聞けばいいのかが分からない。
「・・・・・・」
「なんでもいいよ、なんでも答える」
なんでも、か。よし、決めた。
「りえは学校にはもう来ない?」
「うーん、多分行かないかな。1学期も全然行ってないし、今から学校生活始めても馴染める気しないし。この前ちょっとだけクラスメイト気分味わったからそれでもう十分かな」
「辞めるの?」
「待って、質問が2つになっちゃうじゃん。それはまた次ね」
「そうだね」 と言い5回目のシャッフルを始めた。時間は3時前、あと何回りえのことを聞けるだろうか。
「で、イレブンが出たら全部ひっくり返って」
「難しい・・・・」
そもそもトランプってもうちょっと大人数でやるもんだよな。2人でやったところで相手の手札が丸わかりだから全然白熱しなさそうだ。
ちょっと心配しつつもルールの説明を終えて、早速ゲーム開始。
1戦目、当然ながら僕が勝った。流石にルールを覚えたての人間に負けたら“先輩”として恥ずかしい限りだ。
2戦目、思ったよりもりえの飲み込みが早く、一瞬ヒヤリとしたがそれでもなんとか僕が勝った。
3戦目、負けた。普通に、淡々と負けた。まあ1対1だし、最初の手札が弱ければこんなこともある。
「ねえ、次勝った方は負けた方になんでもひとつ質問していいことにしない?」
さっき勝ったのが気持ち良かったのか、りえはそんな提案をしてきた。面白そうだ。しかしあまり自分のことは話したくないが・・・・・・何か賭けた方がやる気が出るのも確かだ。
「いいよ、でも答えたくなかったら?」
「その時はお願いをひとつ聞くことにしよう。どっちも嫌ってのはなしで、どっちかを選ぶようにする。どう?」
「うん、いいんじゃないかな。それでやってみよう。ただし、あんまり常識外の質問やお願いはなし」
「よし! じゃあそれで決まり!」
負けられない戦いの始まりだ。最初の手札で決まってしまわないように入念にシャッフルする。そして
「あー、負けちゃった」
4戦目、危なげなく僕が勝った。別にズルしたわけじゃないが手札が良かった。
「じゃあ幸一くん、なんでも質問していいよ」
質問・・・・・・質問かあ。よく考えると、僕は結構りえのことを知っている気がする。今更どんなことを聞こうか?
いつももっと知りたいと思ってるりえのことでも、いざ質問するとなるとイマイチ何を聞けばいいのかが分からない。
「・・・・・・」
「なんでもいいよ、なんでも答える」
なんでも、か。よし、決めた。
「りえは学校にはもう来ない?」
「うーん、多分行かないかな。1学期も全然行ってないし、今から学校生活始めても馴染める気しないし。この前ちょっとだけクラスメイト気分味わったからそれでもう十分かな」
「辞めるの?」
「待って、質問が2つになっちゃうじゃん。それはまた次ね」
「そうだね」 と言い5回目のシャッフルを始めた。時間は3時前、あと何回りえのことを聞けるだろうか。
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