123 / 132
3章 歓びの里 [鳥の妻恋]編
3-16 初めてのチュウ♪君とチュウ
しおりを挟む
お待たせしましたm(__)m
なんとか夕方に更新間に合いました。
よろしくお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
――間違った。
その時とっさに、フェイバリットはそう思った。
呆然とする黒猫が凝視するのはフェイバリットの唇だ。痛いほど突き刺さるその視線から隠すように、ついつい自分の唇に手が伸びる。
「あ、あの…」
「今…………た」
ぽつり、とその口から聞き取れないほど小さな呟きがこぼれ落ちる。目が覚めてからのことが一気に巻き戻り、頭の中でゆっくりと流れだした。
◆
昨晩、フェイバリットが寝ついたのは、だいぶ遅い時間だった。なのに今朝はいつもより早く目が覚めたのは、まだ昨夜の興奮が体に残っていたのかもしれない。
夜更かしした理由は一つ。人生初となる、友達との深夜のおしゃべり――そのせいだ。おかげで眠気など、どこかに吹っ飛んでしまった。
さらにフェイバリット自身、眠ってしまわないよう相当粘ったせいでもある。それほどまでに楽しい時間が終わってしまうのが惜しかった。
黒猫はそんなフェイバリットに、異国の歌を子守り唄代わりに歌ってくれると言い出した。子守り唄の一つでも歌えば、眠くて目をショボショボさせたフェイバリットなど、あっという間に眠ってしまうだろうと思ったのかもしれない。
ところが実際の結果は真逆もいいところ。
歌のご褒美にすっかり興奮してしまい、フェイバリットは眠るどころではなかったのだ。
鼻息荒く、もう一度歌って欲しいと、あの後何度黒猫にせがんだことだろう。数え切れないほど、黒猫にねだった覚えがある。
(それにもう一つ)
いつもならとうに眠っている時間に、こっそり夜更かしをする。しかも誰かと一緒に。思い出すと、今も胸がドキドキしてくる。
“夜”という時間には、そもそも人を昂らせる何かがあるのかもしれない。なんとなくフェイバリットはそう思う。
改めて室内にゆっくりと視線をめぐらせる。窓から射し込む、白々とした朝の光。
寝室には、明けて間もない弱々しい朝日がたちこめていた。部屋の中を覆う夜の薄墨色はだいぶん薄くなり、ぐるりと見渡せば白い壁がはっきりと目で捉えられるほど。
もう少ししたら陽射しが急激に力を取り戻し、全てが本来の色を取り戻すだろう。が、それももう少し先のこと。もうひと眠りするくらいの時間はありそうだ。
窓の外を眺めながら、さてどうしようとフェイバリットは首をかしげる。すっかり目は覚めてしまったが、目を瞑ってじっとしていれば、眠気は再び訪れてくれるだろうか。
そんなことを考えながら、何気なく敷布に視線を戻した時。その表情が一点を見つめて、ピタリと固まった。
枕元に、闇よりも濃い何かがそこにある。
黒い影はじっと動かない。恐る恐るというふうに目を凝らすと。
黒くて長いものは――黒猫だった。
腹を天井に向け、ノビノビと手足を伸ばし、気持ちよさそうに眠りこけている。
普段はそれほど存在感を感じさせないすらりとした体も、こんなふうにくつろいで体をめいっぱい伸ばすと存外大きい――いや長いと言った方がいいだろう。
フェイバリットの目がわずかに瞠る。朝にはもう黒猫の姿を見ることはないと思っていたからだ。
安心しきっているのか、はたまた疲れているのか、起きる気配はまるでない。腹を晒して正体なく寝入る姿は無防備そのもの。
そんな姿を見ると、なんとも言えない愛おしさがフェイバリットの胸に湧きあがる。
物音を立てて起こしたりしないよう細心の注意を払って、フェイバリットはその小さな顔をのぞき込む。すぴぃ、すぴぃという穏やかな寝息が、規則正しく繰り返される。
その寝顔をまじまじと見下ろすことしばし、それを思いついたのは、丸い鼻が目に留まった時だった。
――たまには自分からやってみるのもいいんじゃないか。
黒猫はいつもフェイバリットの鼻に自分の鼻をチョンと押し当てる。それが不思議で、「なぜいつもそうするのか」と聞いてみたことがあった。
その問いに黒猫は笑って「君が元気になるようにってオマジナイや」と言った。その時から“鼻チョン”は、二人にとって毎日欠かすことのない儀式になった。
時間は特に決まっていない。一日のどこかで一度だけ、互いの鼻先を合わせる。それは今も当たり前のように続いていた。
どこからともなく現れた黒猫が、去り際に「またね」とでも言うように。自分の鼻でフェイバリットのそれにチョンと触れていく。
不思議なことに、少しひんやりとした鼻がチョンと触れると、ほわりとフェイバリットの胸が温かくなる。
きっと触れ合うところから、黒猫の元気がフェイバリットに注がれているに違いない。その証拠に、心が満たされて本当に元気になるような気がするのだ。
だから、たまには自分が黒猫に元気の素を分け与えたい――ちゃんと出来るかは、わからないけれど。
可愛らしい鼻を見ているうちに、ムクムクとそんな考えが頭をもたげたのは少しの悪戯心、そしてごく自然な成り行きと言えた。
必ず黒猫からするという決まりがあるわけでもない。うん、なんの問題もないはず。
それに、いつも余裕たっぷりな黒猫の慌てふためくさまを見られるかもしれないと思うと、ワクワクと心躍るようだ。
なんと素晴らしいことを自分は思いついたのだろうと、フェイバリットは心の中でひそかに己を称賛する。
そうと決まれば早かった。すぐに行動に移す。
敏い黒猫のことだから、ドタンバタンとやれば、あっという間に目を覚ましてしまうだろう。
今回だけはなんとしても自分からこの愛らしい鼻先に自分の鼻をチョンと押し当てるのだ。
半ば使命感に燃えるフェイバリットは、音を立てずに慎重にさらににじり寄る。黒猫の上に覆い被さることにも成功した。ここまでは順調だ。
両腕を黒猫の脇につき、ゆっくりと身を屈めた。間違っても黒猫の上に倒れ込んだりしないよう、隅々まで神経を尖らせる。
体を支えて二の腕はぷるぷると震えたが、集中しているせいか、今のフェイバリットにはそれすら気にならない。
すぐ目の前まで顔を寄せ、いざ鼻と鼻とを合わせようという段になって、はたと気づいた。
(えっと、ここからどうしようか)
少し斜め上を向いた黒猫の鼻の角度が悪い。どの進入角度から近づけばよいのかがわからない。
一度体勢を立て直した方がいいだろうか。いやいやそれでは黒猫が起きてしまう。
悲しいかな。圧倒的に経験が足りなかった。フェイバリットは、自身の未熟さを思い知る。
いい加減、腕にも疲れが出てきた。このままでは早々に限界がやってくるのは目に見えている。
ここまで順調だったのに、急に暗雲がたちこめる。この時を振り返ると、返す返すもここで撤退すべきだったと思う――だが。
あとほんの少し距離を詰めるだけ。そうあと少しなのだ。このままみすみす諦めてしまうのは口惜しい。
目の前にぶら下がる好機から手を引くことが、この時のフェイバリットには出来なかった。
ついにフェイバリットは意を決する。ずっとこうしていても埒が明かない。ただ鼻をまっすぐ突き出すだけ――難しいことなど何もないのだから。
(まっすぐ)心でそう唱えて、顔を突き出した。むにゅっと唇に何かが触れた。触れたのはほんの一瞬だった。
―――ちゅっ。
生々しい音が静かな部屋にやけに大きく響く。
(間違った――やってしまった)
その瞬間、フェイバリットはそう思った。
言い訳ではないが、鼻と鼻はちゃんと当たったのだ。ただ鼻だけでなく、別のところに別のものまで触れてしまっただけ――。
気づいていませんように。祈るような気持ちでちらりと眼下に目を落とすと、そこにはポカンと口を開いた黒猫の顔があった。
そのまん丸な目から、痛いほど彼の驚きが伝わってくる。どう言い繕っても、誤魔化せなさそうだ。
「あ…。お・おはよ……」
さて、どう説明しよう。考えをめぐらせながら、口を突いて出たのは、なんとも間抜けな言葉だった。
ビシリと固まったまま、黒猫は身じろぎ一つしない。表情の乏しい獣の顔からは、気持ちを読み取ることは出来なかった。
怒っただろうか。
さすがにフェイバリットが不安になるくらいの無言が続いた頃――獣の口から小さな呟きが洩れた。
そうまさに今、ここである。
「ん?」
「口と…口がついた…」
「!!」
それを聞いた途端、一気にフェイバリットの頬が熱くなる。きっと薄闇の中でもわかるほど、真っ赤になっているだろう。
それを見て、信じられないとばかりに、淡緑色をした両の瞳が限界まで見開かれていく。
「お」
「? …お?」
「おまえ―――っ、今、俺に口づけた?!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読んでいただき、ありがとうございます。
次回更新も頑張りますので、
どうぞよろしくお願いします。
なんとか夕方に更新間に合いました。
よろしくお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
――間違った。
その時とっさに、フェイバリットはそう思った。
呆然とする黒猫が凝視するのはフェイバリットの唇だ。痛いほど突き刺さるその視線から隠すように、ついつい自分の唇に手が伸びる。
「あ、あの…」
「今…………た」
ぽつり、とその口から聞き取れないほど小さな呟きがこぼれ落ちる。目が覚めてからのことが一気に巻き戻り、頭の中でゆっくりと流れだした。
◆
昨晩、フェイバリットが寝ついたのは、だいぶ遅い時間だった。なのに今朝はいつもより早く目が覚めたのは、まだ昨夜の興奮が体に残っていたのかもしれない。
夜更かしした理由は一つ。人生初となる、友達との深夜のおしゃべり――そのせいだ。おかげで眠気など、どこかに吹っ飛んでしまった。
さらにフェイバリット自身、眠ってしまわないよう相当粘ったせいでもある。それほどまでに楽しい時間が終わってしまうのが惜しかった。
黒猫はそんなフェイバリットに、異国の歌を子守り唄代わりに歌ってくれると言い出した。子守り唄の一つでも歌えば、眠くて目をショボショボさせたフェイバリットなど、あっという間に眠ってしまうだろうと思ったのかもしれない。
ところが実際の結果は真逆もいいところ。
歌のご褒美にすっかり興奮してしまい、フェイバリットは眠るどころではなかったのだ。
鼻息荒く、もう一度歌って欲しいと、あの後何度黒猫にせがんだことだろう。数え切れないほど、黒猫にねだった覚えがある。
(それにもう一つ)
いつもならとうに眠っている時間に、こっそり夜更かしをする。しかも誰かと一緒に。思い出すと、今も胸がドキドキしてくる。
“夜”という時間には、そもそも人を昂らせる何かがあるのかもしれない。なんとなくフェイバリットはそう思う。
改めて室内にゆっくりと視線をめぐらせる。窓から射し込む、白々とした朝の光。
寝室には、明けて間もない弱々しい朝日がたちこめていた。部屋の中を覆う夜の薄墨色はだいぶん薄くなり、ぐるりと見渡せば白い壁がはっきりと目で捉えられるほど。
もう少ししたら陽射しが急激に力を取り戻し、全てが本来の色を取り戻すだろう。が、それももう少し先のこと。もうひと眠りするくらいの時間はありそうだ。
窓の外を眺めながら、さてどうしようとフェイバリットは首をかしげる。すっかり目は覚めてしまったが、目を瞑ってじっとしていれば、眠気は再び訪れてくれるだろうか。
そんなことを考えながら、何気なく敷布に視線を戻した時。その表情が一点を見つめて、ピタリと固まった。
枕元に、闇よりも濃い何かがそこにある。
黒い影はじっと動かない。恐る恐るというふうに目を凝らすと。
黒くて長いものは――黒猫だった。
腹を天井に向け、ノビノビと手足を伸ばし、気持ちよさそうに眠りこけている。
普段はそれほど存在感を感じさせないすらりとした体も、こんなふうにくつろいで体をめいっぱい伸ばすと存外大きい――いや長いと言った方がいいだろう。
フェイバリットの目がわずかに瞠る。朝にはもう黒猫の姿を見ることはないと思っていたからだ。
安心しきっているのか、はたまた疲れているのか、起きる気配はまるでない。腹を晒して正体なく寝入る姿は無防備そのもの。
そんな姿を見ると、なんとも言えない愛おしさがフェイバリットの胸に湧きあがる。
物音を立てて起こしたりしないよう細心の注意を払って、フェイバリットはその小さな顔をのぞき込む。すぴぃ、すぴぃという穏やかな寝息が、規則正しく繰り返される。
その寝顔をまじまじと見下ろすことしばし、それを思いついたのは、丸い鼻が目に留まった時だった。
――たまには自分からやってみるのもいいんじゃないか。
黒猫はいつもフェイバリットの鼻に自分の鼻をチョンと押し当てる。それが不思議で、「なぜいつもそうするのか」と聞いてみたことがあった。
その問いに黒猫は笑って「君が元気になるようにってオマジナイや」と言った。その時から“鼻チョン”は、二人にとって毎日欠かすことのない儀式になった。
時間は特に決まっていない。一日のどこかで一度だけ、互いの鼻先を合わせる。それは今も当たり前のように続いていた。
どこからともなく現れた黒猫が、去り際に「またね」とでも言うように。自分の鼻でフェイバリットのそれにチョンと触れていく。
不思議なことに、少しひんやりとした鼻がチョンと触れると、ほわりとフェイバリットの胸が温かくなる。
きっと触れ合うところから、黒猫の元気がフェイバリットに注がれているに違いない。その証拠に、心が満たされて本当に元気になるような気がするのだ。
だから、たまには自分が黒猫に元気の素を分け与えたい――ちゃんと出来るかは、わからないけれど。
可愛らしい鼻を見ているうちに、ムクムクとそんな考えが頭をもたげたのは少しの悪戯心、そしてごく自然な成り行きと言えた。
必ず黒猫からするという決まりがあるわけでもない。うん、なんの問題もないはず。
それに、いつも余裕たっぷりな黒猫の慌てふためくさまを見られるかもしれないと思うと、ワクワクと心躍るようだ。
なんと素晴らしいことを自分は思いついたのだろうと、フェイバリットは心の中でひそかに己を称賛する。
そうと決まれば早かった。すぐに行動に移す。
敏い黒猫のことだから、ドタンバタンとやれば、あっという間に目を覚ましてしまうだろう。
今回だけはなんとしても自分からこの愛らしい鼻先に自分の鼻をチョンと押し当てるのだ。
半ば使命感に燃えるフェイバリットは、音を立てずに慎重にさらににじり寄る。黒猫の上に覆い被さることにも成功した。ここまでは順調だ。
両腕を黒猫の脇につき、ゆっくりと身を屈めた。間違っても黒猫の上に倒れ込んだりしないよう、隅々まで神経を尖らせる。
体を支えて二の腕はぷるぷると震えたが、集中しているせいか、今のフェイバリットにはそれすら気にならない。
すぐ目の前まで顔を寄せ、いざ鼻と鼻とを合わせようという段になって、はたと気づいた。
(えっと、ここからどうしようか)
少し斜め上を向いた黒猫の鼻の角度が悪い。どの進入角度から近づけばよいのかがわからない。
一度体勢を立て直した方がいいだろうか。いやいやそれでは黒猫が起きてしまう。
悲しいかな。圧倒的に経験が足りなかった。フェイバリットは、自身の未熟さを思い知る。
いい加減、腕にも疲れが出てきた。このままでは早々に限界がやってくるのは目に見えている。
ここまで順調だったのに、急に暗雲がたちこめる。この時を振り返ると、返す返すもここで撤退すべきだったと思う――だが。
あとほんの少し距離を詰めるだけ。そうあと少しなのだ。このままみすみす諦めてしまうのは口惜しい。
目の前にぶら下がる好機から手を引くことが、この時のフェイバリットには出来なかった。
ついにフェイバリットは意を決する。ずっとこうしていても埒が明かない。ただ鼻をまっすぐ突き出すだけ――難しいことなど何もないのだから。
(まっすぐ)心でそう唱えて、顔を突き出した。むにゅっと唇に何かが触れた。触れたのはほんの一瞬だった。
―――ちゅっ。
生々しい音が静かな部屋にやけに大きく響く。
(間違った――やってしまった)
その瞬間、フェイバリットはそう思った。
言い訳ではないが、鼻と鼻はちゃんと当たったのだ。ただ鼻だけでなく、別のところに別のものまで触れてしまっただけ――。
気づいていませんように。祈るような気持ちでちらりと眼下に目を落とすと、そこにはポカンと口を開いた黒猫の顔があった。
そのまん丸な目から、痛いほど彼の驚きが伝わってくる。どう言い繕っても、誤魔化せなさそうだ。
「あ…。お・おはよ……」
さて、どう説明しよう。考えをめぐらせながら、口を突いて出たのは、なんとも間抜けな言葉だった。
ビシリと固まったまま、黒猫は身じろぎ一つしない。表情の乏しい獣の顔からは、気持ちを読み取ることは出来なかった。
怒っただろうか。
さすがにフェイバリットが不安になるくらいの無言が続いた頃――獣の口から小さな呟きが洩れた。
そうまさに今、ここである。
「ん?」
「口と…口がついた…」
「!!」
それを聞いた途端、一気にフェイバリットの頬が熱くなる。きっと薄闇の中でもわかるほど、真っ赤になっているだろう。
それを見て、信じられないとばかりに、淡緑色をした両の瞳が限界まで見開かれていく。
「お」
「? …お?」
「おまえ―――っ、今、俺に口づけた?!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読んでいただき、ありがとうございます。
次回更新も頑張りますので、
どうぞよろしくお願いします。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
聖女を怒らせたら・・・
朝山みどり
ファンタジー
ある国が聖樹を浄化して貰うために聖女を召喚した。仕事を終わらせれば帰れるならと聖女は浄化の旅に出た。浄化の旅は辛く、聖樹の浄化も大変だったが聖女は頑張った。聖女のそばでは王子も励ました。やがて二人はお互いに心惹かれるようになったが・・・
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』
宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる