同居人の殺し屋が、子供を拾ってきました。【完結】

月兎耳

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 目の前の信号が青になったのを確認し、ダスクはアクセルを踏み、ハンドルを右に切る。通い慣れた道だった。ただ、いつもと違うのは、後部座席に日彩が座っていることだ。

 この日の朝、ホームセンターに出勤しようとするシアンに「どうせ暇なら、日彩の服でも見に行ったらどうだ」と言われ、その言葉通り、ダスクは日彩を乗せて近くのショッピングモールに向かっている。

 日彩が元から着ていた服は控えめに言ってもボロボロで、それで出かけられるような状態ではなかった。今、日彩は仕方なく比較的小柄なダスクの私服を着ているが、やはりサイズもデザインも子供用ではない。というわけで、新しい服を買いに行くことにしたのだ。

 駐車場に車を駐めて店の中に入ると、日彩は物珍しそうにキョロキョロと辺りを見回した。

「こういう場所は、あまり好きじゃないか」

 ダスクが尋ねると、日彩は頭を振る。

「嫌いじゃない。けど、慣れない」

 ダスクは、子供服を取り扱っている店に足を向ける。
 店内に入ると、明るい照明の元、たくさんの服が並んでいた。BGMとして、軽快な洋楽が流れている。ダスクは日彩を振り向く。

「好きなのを選んでいいぞ」

 が、日彩は困ったようにダスクを見る。好きなものを選べと言われても、どうすればいいのかわからないのだろう。しかし、それはダスクも同じだ。ダスク自身、そこまでおしゃれに気を使う方ではなく、それなりに見えれば着る物はなんでもいいと考えているのだ。増してや子供服の良し悪しなんて、わかるはずもない。

 とりあえず、少年用の服か少女用か、それだけでもはっきりさせよう。ダスクが日彩を見ると、日彩はさっさと店の奥に入って行くところだった。

 慌てて後ろをついて行くと、日彩は青いTシャツを手に取っている。サイズを確かめ、ダスクを見上げる。

「これ、いい?」

「ああ、いいぞ」

 ダスクがうなずくと、日彩は他の服を探そうとさらに奥へと進む。なんだ、自分で選べるじゃないか。ダスクは安堵の息を漏らした。
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