『完結』セプトクルール 超文明Sの野望

マイマイン

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9章 調和の章

深まる謎

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 ボブとシェリーは、町の北に広がる森をめざして進んで行きます。近未来的な町の中を行くと、周りでは、人間だけでなく、とがった耳を持つ人間に近い種族エルフや、茶色のひげたくわえた小柄こがらな人間という姿の種族ドワーフの姿も多く見受けられます。

「おい、そろそろ開発かいはつ会議かいぎおくれるぞ!」
「宇宙船の部品は、一ミリのくるいもゆるされない、ドワーフの職人芸しょくにんげいがあればこそできるんだよな」
「エルフの計算力や人間の技術も必要だ」その様子を見ていたシェリーとボブは言いました。

現実界リアリティの本では、エルフとドワーフは仲が悪いって書いてありましたわ・・・」

「ここでは、そんな様子はみうけられないな・・・まさか、人間とエルフとドワーフが協力して、宇宙開発に乗り出しているとはな・・・普通のファンタジーでは考えられないよな・・・!」そうやって町中をすすんでいくと、うっそうと広がる森の入り口に差しかりました。

 森の中は、背の高い木々が生いしげっており、木漏こもれ日以外明かりのない薄暗うすぐらい場所でしたが、そこかしこ長い尾を持つ野生のさるが木から木に飛び移ったり、赤と青と言ったあざやかな体色の鳥が飛んでいたり、とらや犬や馬の頭を持つ人間と言う外見をした、獣人じゅうじんのレンジャーたちが、森の見回りをしていました。

「獣人たちもいますのね、どうやら、ここは自然しぜん保護ほごのようですわ」
「おい、シェリー、あれを見ろよ!」

 ボブが指さした方を見ると、四メートルはあるダチョウと恐竜きょうりゅうを足して二で割った姿をした鳥が歩いているのを見つけました。
「これ、ジャイアントモアですわ!現実界リアリティでは絶滅ぜつめつした動物ですわね」

「遠くでは、ナイフみたいに長くするどい牙を持つ虎がいるぜ!きっとサーベルタイガーだ!」他にも、木の葉を食べる六メートルのくまみたいなけものや、縞々しましまの体毛を持つ犬みたいなフクロオオカミなどを見かけました。

現実界リアリティじゃ姿を消した動物がいっぱいいるぜ、すごいなここ」
「ボブ、あれを見て!」シェリーが指さしたほうをみると、メガロそっくりの直立した二メートル以上の亀が何体もうろついています。

「あれは、アルケリスじゃないか、超文明Sが生み出した、人造じんぞう聖獣せいじゅうだって、キャンベルが言っていたな」

「ええ、シャングリラの守護しゅごやオリハルコン(破壊はかいできない、不死身の金属)の安定あんてい供給きょうきゅうのために生み出されて、幻想界ファンタジアの地上では、絶滅したとか・・・」そんな感じで森の中を進んで行くと、森に似つかわしくない大きな白い箱みたいな建物があり、その周りを、警察けいさつみたいな恰好の警備員けいびいんやアルケリスが何人も厳重げんじゅうに見張って、その場を動こうとしません。

「なんだ、あのほこらは・・・?平和そうなシャングリラには似つかわしくない、物々しい雰囲気ふんいきだ」

 ロレンスとメガロは町中にある地下の入り口から、地下道へと入って行きました。中は電気の明かりがあって、以外にも明るかったのです。
「まさか、お前と組むことになるとはな・・・」
「ああ、そうだな」メガロはそっけなく返事します。

「正直、お前にはおどろかさてばっかりだ。いち早く連盟の正体に気づき、自由のために海賊団かいぞくだんまで結成するとはな」

「ああ、おれはぶん教会きょうかい聖堂せいどう騎士団きしだん、つまり、連盟の一派いっぱにいたから、そういうことに気づいたのかもしれん。海賊をしたのは、連盟の悪をくじくため、法ですくえない者たちを救うためだ」

「なるほどな、でも、悪の権力者けんりょくしゃや、いけ好かない金持ち相手とはいえ、力による強奪ごうだつ)略奪りゃくだつはいただけないけどな・・・」そうやって地下通路を進むと、真ん中でいきおいよく水が流れる大きなトンネルに出ました。

「ここは、どうやら下水道のようだな・・・」メガロが言うと、ロレンスは鼻を動かします。
「でも、ちっともイヤなにおいがしないぜ・・・!」

「それだけ汚水おすい処理しょり完璧かんぺきなんだろう。そういえば、この国の上下水道はどうなっているんだろうな?好きなときに雨を降らせたり出来るのかもしれん」二人がさらに地下を進むと、目の前に、高さが三メートルはある黒い金属の門に出くわしました。
「これは・・・!オリハルコンせいの門か・・・!二人かりでもびくともしない・・・!」
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