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第2話:氷の貴公子との対峙
数日後。
私は、胃に鉛でも詰め込まれたような重い気分で、王都にあるシルヴァーグ公爵家の応接室に座っていた。
目の前の豪奢なテーブルには、湯気の立つ極上の紅茶と、見た目も美しい焼き菓子が並べられている。
けれど、そんなものに手を付ける気には到底なれなかった。
なぜなら。
「待たせたな、イザベラ嬢」
部屋に響いた、低く、静かで、それでいて有無を言わせぬ威圧感を伴った声。
その声の主こそ、私の婚約者であり、これから私が婚約破棄を叩きつける相手――ゼノン・フォン・シルヴァーグ公爵、その人だった。
ゆるり、と彼が私の正面のソファに腰を下ろす。
銀糸のように輝く髪。
彫刻のように整った顔立ちに、凍てつく湖面を思わせるアイスブルーの瞳。
その瞳には、何の感情も浮かんでいない。
『うっ…やっぱり怖い…!』
ゲームのキャラクターとして画面越しに見ていた時とは、比べ物にならないほどの威圧感だ。
まさに「氷の貴公子」という二つ名が相応しい、完璧なまでの冷徹さ。
彼が私に好意を持っていないのは、火を見るより明らかだった。
これは、いける。
婚約破棄、絶対に成功させてみせる。
私はごくりと喉を鳴らし、震える唇を開いた。
「ゼノン様、本日はお時間をいただき、ありがとうございます。…早速本題に入らせていただきたいのですが」
「ああ」
短い肯定。
彼の視線が、値踏みするように私を射抜く。
その冷たい視線に怯みそうになるのを、奥歯を噛んで耐えた。
「私、イザベラ・フォン・ヴァレンシュタインは、ゼノン・シルヴァーグ様との婚約を――」
「その前に」
私の言葉を、ゼノンが静かに遮った。
え?
「なんだ?」とでも言いたげな彼の、無感情な瞳。
私は思わず、口をつぐんでしまう。
「…その前に、一つ言っておきたいことがある」
彼はそう言うと、テーブルの上に置いてあった小さな箱を、すっと私の前へ滑らせた。
ベルベットの、上質な小箱。
「開けてみろ」
命令口調。
逆らうことなど、許されない雰囲気。
私は恐る恐る、その小箱の蓋を開けた。
「……!」
中に収められていたのは、大粒の翠玉(エメラルド)があしらわれた、見事なネックレスだった。
私の瞳の色と、同じ色の宝石。
「…これは?」
「貴様によく似合うと思った。学園のパーティーで着けるがいい」
淡々とした口調。
相変わらず、その瞳に感情は窺えない。
『プレゼント…? なんで?』
ゲームでは、こんなイベントはなかったはずだ。
ゼノンがイザベラにプレゼントを贈るなんて、あり得ない。
彼はイザベラを、ただの政略の駒としか見ていなかったはずなのに。
私の混乱をよそに、ゼノンは続ける。
「それから、週末の観劇のチケットも取っておいた。貴様が好きだと言っていた劇団のものだ」
「えっ…」
「来月の建国記念式典で着るドレスも、そろそろ仕立てないと間に合わんだろう。近いうちに、懇意にしているデザイナーを屋敷へ寄越させる」
次から次へと告げられる、未来の予定。
そのどれもが、私と彼が婚約者として共に過ごすことを前提とした話だった。
『おかしい、おかしいわ…!』
何かが、ゲームのシナリオと違う。
この男は、本当に私との婚約を疎ましく思っているの?
「さて」
一通り話し終えたゼノンが、再び私に視線を戻す。
「先ほどの話の続きを、聞こうか」
アイスブルーの瞳が、じっと私を見つめている。
その奥に、ほんのわずかに、期待のような色が揺らいだ気がしたのは、きっと気のせいだ。
「…いえ」
喉まで出かかった「婚約破棄」の言葉を、私は必死に飲み込んだ。
ダメだ。
今のこの状況で、婚約破棄を切り出すのは、あまりにも不自然すぎる。
プレゼントまで用意して、今後の予定まで立てている相手に、「婚約を解消してください」なんて言えるわけがない。
言えば、どうなる?
彼の機嫌を損ねるだけじゃないか?
ヴァレンシュタイン公爵家とシルヴァーグ公爵家の関係に、亀裂が入りかねない。
それは、まずい。
断罪は避けられても、別の形で家が破滅する可能性がある。
「…いえ、その…」
私は必死に頭を回転させ、言い訳を探した。
「ゼノン様が、あまりにも素敵でいらっしゃるので…その、私のような者が隣にいて良いものかと、少し不安になってしまっただけでございます」
我ながら、なんて白々しい嘘だろう。
しかし、他に思いつかなかった。
すると。
私の言葉を聞いたゼノンが、ほんのわずかに、本当に、ほんのわずかに目を見開いた。
そして、次の瞬間。
彼の口元に、微かな笑みが浮かんだように見えた。
「…そうか」
彼は満足げに一つ頷くと、立ち上がった。
「くだらん心配はするな。貴様は俺の婚約者だ。もっと堂々としていればいい」
「は、はい…」
「今日はもう下がれ。馬車は用意させてある」
有無を言わせぬ口調でそう告げると、彼は私に背を向けて部屋を出て行ってしまった。
一人残された応接室で、私は呆然とテーブルの上のネックレスを見つめる。
『…なんだったの、今のは』
婚約破棄を叩きつけるはずが、なぜかプレゼントを貰い、挙句の果てに励まされてしまった。
しかも、あの冷徹なゼノンが、一瞬だけ、笑った…?
いや、幻覚だわ。きっと。疲れているのよ。
だけど、胸のざわめきが収まらない。
計画が、初手から大きく狂い始めている。
あの男、何かおかしい。
ゲームの彼とは、何かが決定的に違う。
私は言いようのない不安と混乱を抱えたまま、シルヴァーグ公爵家を後にするしかなかった。
破滅フラグ回避の道は、思った以上に険しいのかもしれない。
私は、胃に鉛でも詰め込まれたような重い気分で、王都にあるシルヴァーグ公爵家の応接室に座っていた。
目の前の豪奢なテーブルには、湯気の立つ極上の紅茶と、見た目も美しい焼き菓子が並べられている。
けれど、そんなものに手を付ける気には到底なれなかった。
なぜなら。
「待たせたな、イザベラ嬢」
部屋に響いた、低く、静かで、それでいて有無を言わせぬ威圧感を伴った声。
その声の主こそ、私の婚約者であり、これから私が婚約破棄を叩きつける相手――ゼノン・フォン・シルヴァーグ公爵、その人だった。
ゆるり、と彼が私の正面のソファに腰を下ろす。
銀糸のように輝く髪。
彫刻のように整った顔立ちに、凍てつく湖面を思わせるアイスブルーの瞳。
その瞳には、何の感情も浮かんでいない。
『うっ…やっぱり怖い…!』
ゲームのキャラクターとして画面越しに見ていた時とは、比べ物にならないほどの威圧感だ。
まさに「氷の貴公子」という二つ名が相応しい、完璧なまでの冷徹さ。
彼が私に好意を持っていないのは、火を見るより明らかだった。
これは、いける。
婚約破棄、絶対に成功させてみせる。
私はごくりと喉を鳴らし、震える唇を開いた。
「ゼノン様、本日はお時間をいただき、ありがとうございます。…早速本題に入らせていただきたいのですが」
「ああ」
短い肯定。
彼の視線が、値踏みするように私を射抜く。
その冷たい視線に怯みそうになるのを、奥歯を噛んで耐えた。
「私、イザベラ・フォン・ヴァレンシュタインは、ゼノン・シルヴァーグ様との婚約を――」
「その前に」
私の言葉を、ゼノンが静かに遮った。
え?
「なんだ?」とでも言いたげな彼の、無感情な瞳。
私は思わず、口をつぐんでしまう。
「…その前に、一つ言っておきたいことがある」
彼はそう言うと、テーブルの上に置いてあった小さな箱を、すっと私の前へ滑らせた。
ベルベットの、上質な小箱。
「開けてみろ」
命令口調。
逆らうことなど、許されない雰囲気。
私は恐る恐る、その小箱の蓋を開けた。
「……!」
中に収められていたのは、大粒の翠玉(エメラルド)があしらわれた、見事なネックレスだった。
私の瞳の色と、同じ色の宝石。
「…これは?」
「貴様によく似合うと思った。学園のパーティーで着けるがいい」
淡々とした口調。
相変わらず、その瞳に感情は窺えない。
『プレゼント…? なんで?』
ゲームでは、こんなイベントはなかったはずだ。
ゼノンがイザベラにプレゼントを贈るなんて、あり得ない。
彼はイザベラを、ただの政略の駒としか見ていなかったはずなのに。
私の混乱をよそに、ゼノンは続ける。
「それから、週末の観劇のチケットも取っておいた。貴様が好きだと言っていた劇団のものだ」
「えっ…」
「来月の建国記念式典で着るドレスも、そろそろ仕立てないと間に合わんだろう。近いうちに、懇意にしているデザイナーを屋敷へ寄越させる」
次から次へと告げられる、未来の予定。
そのどれもが、私と彼が婚約者として共に過ごすことを前提とした話だった。
『おかしい、おかしいわ…!』
何かが、ゲームのシナリオと違う。
この男は、本当に私との婚約を疎ましく思っているの?
「さて」
一通り話し終えたゼノンが、再び私に視線を戻す。
「先ほどの話の続きを、聞こうか」
アイスブルーの瞳が、じっと私を見つめている。
その奥に、ほんのわずかに、期待のような色が揺らいだ気がしたのは、きっと気のせいだ。
「…いえ」
喉まで出かかった「婚約破棄」の言葉を、私は必死に飲み込んだ。
ダメだ。
今のこの状況で、婚約破棄を切り出すのは、あまりにも不自然すぎる。
プレゼントまで用意して、今後の予定まで立てている相手に、「婚約を解消してください」なんて言えるわけがない。
言えば、どうなる?
彼の機嫌を損ねるだけじゃないか?
ヴァレンシュタイン公爵家とシルヴァーグ公爵家の関係に、亀裂が入りかねない。
それは、まずい。
断罪は避けられても、別の形で家が破滅する可能性がある。
「…いえ、その…」
私は必死に頭を回転させ、言い訳を探した。
「ゼノン様が、あまりにも素敵でいらっしゃるので…その、私のような者が隣にいて良いものかと、少し不安になってしまっただけでございます」
我ながら、なんて白々しい嘘だろう。
しかし、他に思いつかなかった。
すると。
私の言葉を聞いたゼノンが、ほんのわずかに、本当に、ほんのわずかに目を見開いた。
そして、次の瞬間。
彼の口元に、微かな笑みが浮かんだように見えた。
「…そうか」
彼は満足げに一つ頷くと、立ち上がった。
「くだらん心配はするな。貴様は俺の婚約者だ。もっと堂々としていればいい」
「は、はい…」
「今日はもう下がれ。馬車は用意させてある」
有無を言わせぬ口調でそう告げると、彼は私に背を向けて部屋を出て行ってしまった。
一人残された応接室で、私は呆然とテーブルの上のネックレスを見つめる。
『…なんだったの、今のは』
婚約破棄を叩きつけるはずが、なぜかプレゼントを貰い、挙句の果てに励まされてしまった。
しかも、あの冷徹なゼノンが、一瞬だけ、笑った…?
いや、幻覚だわ。きっと。疲れているのよ。
だけど、胸のざわめきが収まらない。
計画が、初手から大きく狂い始めている。
あの男、何かおかしい。
ゲームの彼とは、何かが決定的に違う。
私は言いようのない不安と混乱を抱えたまま、シルヴァーグ公爵家を後にするしかなかった。
破滅フラグ回避の道は、思った以上に険しいのかもしれない。
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