陛下、私はあなたの初恋ではなく、最後の失敗作です

なつめ

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エピローグ 私が選んだ春



 春は、ある日突然来るのではなく、少しずつ、人の目の届かぬところから染み出してくるものなのかもしれない。

 東の丘の離宮で迎える朝も、最初の頃とはだいぶ違っていた。

 窓を開ければ、もう冷気よりも先に土の匂いが入ってくる。冬のあいだ固く沈んでいた庭はやわらかくほどけ、黒かった地面には細かな若草がまばらに伸び始めている。池の水は朝の光を細く返し、温室の硝子は曇るより先に内側の緑を透かすようになった。東屋の脇に植えた風待ちの花は数を増やし、薄い黄色の花弁を朝ごとに少しずつ開いている。王宮では気づかなかったような小さな変化が、ここでは日ごとに生活の中へ入りこんできた。

 セレスティアは、そういう春の進み方を、毎朝少しずつ自分の身体で覚えていった。

 起きる時間も、髪の結い方も、朝いちばんに何を飲みたいかも、ようやく「自分で選ぶ」感覚が自然になってきた。今日は甘い香りのする茶が飲みたいとか、今日は温室より先に池を見たいとか、そういうことをいちいち誰にも説明せずに決めてよいのだと、身体が遅れて学び直していった。

 それは華やかな変化ではない。
 王宮の誰が見てもすぐに分かるようなものでもない。
 けれど、セレスティアにとっては確かな再生だった。

 あの頃、最後の失敗作だと言い切った自分を、今では少し離れたところから見つめることができる。

 あれはたしかに本当だった。
 王の理想ではなく、理想を切り捨てた後に選ばれた、もっとも都合よく整えられた王妃。
 王の隣に置いて不都合のない形に仕立てられた女。
 だから、最後の失敗作。

 けれど今の自分は、もうその言葉だけで終わる女ではないとも思う。

 失敗作として作られたのだとしても。
 そこから先をどう生きるかは、自分で選べる。

 そのことを、東の丘での暮らしが少しずつ教えてくれた。

 春が深まるにつれて、王宮から届く文書も少しずつ変わっていった。

 最初の頃は、東翼の夜番の報告や、印の扱いの照合、所領管理の確認など、必要な連絡ばかりだった。けれどいつからか、その文書の余白に「この件は西部夫人方の顔を立てるため、先に施療院の名を置きました」とか、「北門倉庫の置き場は動線優先で組み直しました」とか、ほんの一行だけだが、以前ならセレスティアが当然のように拾っていた細部への目配りが混じるようになった。

 最初は、テオバルトか東翼書記官の工夫なのだろうと思った。
 だが違った。

 リグヴァルド自身が見ていたのだと、後になって知った。

 西部の伯爵夫人たちへの返答も、以前よりずっとやわらかくなった。必要な数字や時期を示すだけでなく、「不安に思われるのも当然でしょう」と、相手の感情へ先に触れる文言が入るようになった。倉庫の再配置では、効率だけでなく「現場が混乱なく動ける順」を優先するようになった。王妃教育についても、細かな見直しが正式に文書化され、王の好みや沈黙に適応することを中心に据えた指導指針は、静かに廃止された。

 セレスティアはそれらを、急いで評価しようとはしなかった。

 変わろうとしていることは、分かる。
 だが、それがどこまで続くのか。
 自分が見ていない場所でも同じでいられるのか。
 それは時間をかけて見るしかないと思っていた。

 そうするうちに、東の丘にもいくつかの来客が訪れた。

 兄ヴェルンハルトは三度来た。一度目は暖炉と寝具の具合を見に。二度目は庭の柵の修繕について。三度目は何の用とも言わず、ただ夕方の茶を一杯飲みに。どれも兄らしい、不器用な訪れ方だった。彼は相変わらずぶっきらぼうで、妹へ優しい言葉を多くは使わない。けれど帰り際、庭に増えた黄色と青の花を見て、「悪くない」とだけ言った。そのたった一言が、セレスティアには妙に嬉しかった。

 イゼルナは相変わらず静かで、だが王宮にいた頃より少しだけ人間らしく笑うようになった。夜、帳簿を閉じた後に、二人で焼き林檎を半分こすることもある。王宮なら考えられなかった小さな時間だ。イゼルナはそれを当たり前のように整え、けれど一度も「良かったですね」とは言わなかった。その押しつけのなさが、セレスティアにはありがたかった。

 そして、リグヴァルドは。

 彼は約束通り、来る前には必ず短い文を寄こした。
 今日、話に行ってよいだろうか。
 断るなら従う。
 庭の花が増えたと聞いた。見てもよいだろうか。
 そんなふうに。

 その文の一つひとつに、以前の彼にはなかった慎重さがあった。慎重さといっても、ただ怯えているのではない。相手の都合を、自分の欲しさより先に置こうとする不器用な努力だ。

 セレスティアは、すべてを受け入れたわけではない。
 断った日もあった。
 今日は会いたくないと、理由も書かずに返した日もある。
 それに対して彼は、一度も問いたださなかった。
 「分かった」とだけ返し、その日は来なかった。

 そういうことの積み重ねが、ゆっくりと彼の言葉に重みを与え始めていた。

 だからといって、すぐに信じ直せるわけではない。

 セレスティアの中には、まだあの頃の傷がある。
 婚礼衣装の線。
 王妃教育。
 若い頃の私記。
 便利さへ甘えられた日々。
 欲しかった言葉が欲しかった時には一度も来なかったこと。
 それらは今も消えていない。

 だが同時に、完全に憎みきれないことも、かつて心から愛していたことも、本当のままだった。

 その両方を抱えたまま、セレスティアは少しずつ自分の足で立てるようになっていった。

 そして春の半ばに差しかかったある日、王宮から正式な文書が届いた。

 建国記念礼拝の簡略式が、今年は王都内の大聖堂でなく、王家ゆかりの小礼拝堂で行われるという知らせだった。王都の喧騒を避け、過剰な華美を控えた形で。招かれるのは、ごく近しい者だけ。名目としては王妃への静養配慮を含む変更とされていたが、実際にはもっと個人的な意味を持つことが、文面の行間から分かった。

 王は、彼女に「戻れ」と命じるのではなく、彼女が来るか来ないかを選べる場を用意したのだ。

 その礼拝堂は、王宮と東の丘のちょうど中ほどにある。大きくはない。白い石と、古い木の扉、庭へ低く開く窓。昔、王家の私的な祈りの場として使われていたが、今は年に数度しか開かれない。王宮の公的な場でもなく、離宮の私的な空間でもない。その中間にあるような場所だった。

「どうなさいますか」

 文書を読んだ後、イゼルナが静かに問うた。

 セレスティアはすぐには答えなかった。

 行けば、人目はある。
 けれど大広間ほどではない。
 王の隣へ立つことになるかもしれない。
 だが、それは「王妃として戻された」場ではない。
 むしろ、自分の意思で出向くなら、「自分で選んでそこへ立つ」ことになる。

 怖くないわけではなかった。
 あの場所へ立てば、昔の痛みがまた息を吹き返すかもしれない。
 けれど同時に、今の自分がそこへどう立つのかを知りたい気持ちもあった。

 選ばれるのではなく、自分で選ぶ。
 その違いを、本当に身体で知る機会なのかもしれない。

「行くわ」

 セレスティアはやがてそう言った。

 イゼルナは何も驚かなかった。ただ、小さくうなずいた。

「かしこまりました」
「でも」
 
 セレスティアは続ける。
「王妃として飾り立てるつもりはないの」
「はい」
「今の私が、今の私として立てる装いで」
「ええ」

 礼拝の日の朝、空はよく晴れた。

 雨上がりの翌日らしく、光は澄んでいて、庭のすべてを少しだけ洗い直したように見せている。黄色い花も、青い小花も、薄い風に揺れていた。温室の硝子は朝の白さを返し、池は細く光る。東の丘はどこも静かで、その静けさが今日は妙に背を押した。

 セレスティアは鏡の前に立った。

 王宮へいた頃のような厳格な支度はしない。
 だが、何でもよいわけでもない。
 自分で選ぶのだ。

 衣は、淡い灰青に、ほんの少しだけ春の白を混ぜたものを選んだ。王妃としての威厳を誇示する深い色ではなく、かといって離宮の庭へそのまま出る生成りでもない。東の丘と王宮、そのどちらにも寄りすぎない色。髪は低く結うが、固くはまとめない。耳元には小さな透明石をひとつ。花の刺繍も、王家の象徴も、今日は多く要らない。

「そのお色、よくお似合いです」

 イゼルナが言う。

「王妃殿下らしく、ではなく」
「……」
「セレスティア様らしく」

 その言葉に、セレスティアは鏡越しにゆっくりと目を細めた。

 王妃らしく、ではなく。
 セレスティアらしく。

 そんな褒め言葉を、これまでどれだけ自分は欲していたのだろう。

 礼拝堂へ着くと、王家の紋章を大きく掲げた馬車も、ずらりと並ぶ近衛もいなかった。最低限の護衛と、礼拝の準備を整える数人の司祭。それだけだ。春の光が、白い石の壁にやわらかく差している。木の扉はすでに開かれ、内側には静かな祈りの匂いが満ちていた。

 リグヴァルドは、入口の手前に立っていた。

 正装ではある。だが、大儀式用の重い礼服ではない。濃紺の衣に銀の細い刺繍だけを走らせた、控えめで清潔な装いだった。こちらを見る目に、以前のような焦りはない。けれど何も感じていないわけでもないのが分かる。彼もまた、この日を軽くは受け取っていないのだろう。

 セレスティアが近づくと、彼は一歩だけ前へ出た。

「来てくれたのか」
「ええ」

 それだけのやりとりなのに、昔とまるで違う。
 命じられて来たのではない。
 選んで、来た。

 その事実が二人のあいだに静かに置かれる。

「中へ」

 リグヴァルドは言う。
 けれど「こちらへ」とも「隣へ」とも言わない。
 選ぶ余地を残したまま、扉の方へだけ視線を向ける。

 礼拝堂の中は、春の光でやわらかく満たされていた。

 高窓ではなく、横に低く開いた窓から光が入るため、壁や床に落ちる影は薄い。中央の祭壇は小さく、白い布と、まだ蕾の多い枝花が一対。司祭の読経は静かで、ごく少人数の祈りにはちょうどいい広さだった。王宮の大礼拝のような圧はない。だからこそ、自分の心の震えがよく分かる。

 礼拝が始まる直前、リグヴァルドが小さく手を差し出した。

 堂々と前へ出すのではない。
 誰の目にも派手に見えぬように、静かに、低く。
 それでも、たしかに「ここにある」と分かる形で。

 その手を見た瞬間、セレスティアの胸の奥に、昔の自分の熱が一瞬だけ蘇る。
 何も考えず、その手を取って隣へ立てた頃の自分。
 王の隣にいられることだけで満たされていた自分。
 必要とされることへ勝手に愛を足していた自分。

 けれど今の自分は、そのままでは動かない。

 立ち止まる。
 考える。
 自分の心へ、ちゃんと問いかける。

 これは、誰かに選ばれるための手ではない。
 戻れと言われる圧でもない。
 すぐに復縁へ飛び込む合図でもない。
 ただ、もう一度向き合う余地を、こちらへ預けるための手だ。

 そして、それをどうするかを選ぶのは自分だ。

 セレスティアは、すぐには取らなかった。

 数拍の沈黙。
 礼拝堂の静かな光。
 司祭の衣擦れ。
 春の風が窓辺の花を揺らす音。

 その小さな時間の中で、セレスティアは昔の自分と今の自分の両方を見つめた。
 失敗作だった私。
 作られた王妃だった私。
 それでも心から愛した私。
 そして今、離宮で土と花と朝の茶を選び直しながら、自分の根を取り戻し始めた私。

 どちらも嘘ではない。
 だからこそ、どちらも置き去りにしない形で選びたかった。

 やがて、セレスティアはゆっくりと手を上げた。

 王の手を掴むためではない。
 縋るためでもない。
 ただ、自分で選んだ答えとして。

 そっと、その手に重ねる。

 あの日、東の丘の裏庭でそうしたように。
 けれど今度は、春の光の中で、よりはっきりと。

 リグヴァルドの指先が、ごくわずかに震えた。
 だが彼は、やはり握り返さない。
 引き寄せもしない。
 その静かな自制を、セレスティアは今度は少しだけうれしく思った。

 礼拝は短く終わった。

 祈りの言葉も、王家の形式も、今日は必要最小限だった。そのことがかえってよかった。大げさな儀礼の中ではなく、小さな礼拝堂の春の光の中で、自分の選択をきちんと感じられたから。

 外へ出ると、空はさらに明るくなっていた。朝より少し高くなった陽が、礼拝堂前の石段を白く照らしている。庭の風は冷たくない。遠くで鳥が鳴く。王都の喧騒はここまでは届かない。

 石段の上で、リグヴァルドがセレスティアの方を見た。

「今日のことを」
「ええ」
「すぐに答えだと思うつもりはない」
「……」
「だが」
 
 彼は少しだけ目を細めた。
「来てくれて、ありがとう」

 その礼に、セレスティアは以前のような胸の痛みだけを感じなかった。まだ完全にやさしいわけではない。まだ怖さもある。けれど、その怖さの中に、たしかに自分で選んだという静かな確かさが混ざっている。

「私も」

 セレスティアはゆっくりと答えた。

「来られてよかったと思っています」
「……」
「王妃としてではなく」
「……」
「私として」

 リグヴァルドはその言葉を、まるで壊れものを受け取るように静かに受け止めた。

 そこに、もう昔のような完成品の王妃はいない。
 最後の失敗作として作られた女も、もうそこだけには留まっていない。
 いるのは、自分で選ぶ私として立っている一人の女だ。

 そしてその女が今、即座の復縁ではなく、もう一度向き合う余地だけを選んでいる。

 それで十分なのだと、セレスティアは思った。

 完全な元通りよりも、一歩手前。
 そこにしか置けない誠実さが、この物語にはある。
 壊れたことを知ったまま、それでも再び手を重ねること。
 だが、それを「もう大丈夫」の証にはしないこと。
 まだ分からぬ未来へ、急がず、けれど自分で選んだ足取りで向かうこと。

 礼拝堂の前で、二人はしばらく並んで立っていた。
 触れ合った手の熱はもう離れている。
 けれど、その熱が一度たしかにあったことは、春の光の中に静かに残っていた。


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