18 / 36
第17話 残された屋敷
ヴィルレオが王都の公爵邸へ戻ったのは、南の別邸へリュゼリアを送り届けてから三日後の夕刻だった。
館を発つ朝、彼女は長椅子で少しだけ頬に色を戻し、窓の外の花壇を見ながら「今日は息がしやすいわ」と言った。その言葉を聞いたあとなら、本当はもう一日か二日、別邸に留まりたかった。熱の上がり下がりも、薬の効き方も、食事の量も、実際に自分の目で見ていたかった。
だが王都からの書状は容赦なく積み上がる。
北方の関税、春の視察、王城からの急ぎの呼び出し、領地側の報告。公爵である以上、妻が病んでいても、家と領地は止まらない。それが嫌というほどわかっているからこそ、ヴィルレオは朝のうちに必要な指示を医師とアイダへ渡し、昼前の馬車で王都へ戻った。
戻りの道中、窓の外を流れる景色はひどく退屈だった。
行きの時には、馬車の中で毛布にくるまり、息を浅くしながらも目を閉じていたリュゼリアの横顔があった。揺れのたびに眉を寄せ、喉へ上がってくる咳を堪えようとする細い肩があった。彼女が眠ったあとも、気づけば視線は何度もそこへ向いていた。必要なわけではない。だが、見ていなければどこかへ消えてしまう気がしていた。
帰りの馬車には、それがない。
空いた席と、書類の束と、従者が気を利かせて用意した冷めた茶だけがある。こんなにも広かったか、とヴィルレオは思った。もともとひとりで乗ることのほうが多かったはずの馬車が、妙に無駄に広く、妙に静かだ。
その静けさは、南の別邸の静けさとは違う。
あちらの静けさは、風と湖と土の匂いが満ちた、息をするための静けさだった。こちらへ戻る道中の静けさは、ただ空白だった。埋めるものを失ったあとの、乾いた隙間のような静けさ。
王都へ近づくにつれ、石畳の数が増え、人の往来が濃くなる。露店の布、馬の汗、煤けた煙、湿った石の匂い。見慣れた街のはずなのに、どこか輪郭が硬い。別邸の空気のあとでは、王都の匂いも音も、何もかもが近すぎるのだ。
やがて公爵邸の門が見えた。
巨大な鉄門。黒く磨かれた格子。その向こうに広がる前庭と、石造りの本邸。幼い頃から変わらぬその威容は、今日も一分の狂いなくそこに立っている。変わらない。何も欠けていない。使用人たちも定位置におり、馬車が門をくぐるとすぐに前庭の砂利を均していた庭師たちが一礼し、玄関前の侍従が駆け足で階段を下りてきた。
だが、馬車を降りた瞬間、ヴィルレオはごく僅かな違和感を覚えた。
何がおかしいのか、すぐにはわからない。玄関扉は開いている。火の入れ方も温度も問題ない。並ぶ使用人たちの姿勢も、礼の角度も普段通りだ。
それなのに、何かがずれている。
「お帰りなさいませ、旦那様」
クラウスが一礼する。
「ああ」
短く返しながら、ヴィルレオは玄関ホールへ足を踏み入れた。
大理石の床は磨かれている。燭台の火も揺れていない。空気は適度に温められ、花瓶には白い花が活けられていた。白い花。
その瞬間、違和感の正体のひとつがわかる。
花が違うのだ。
いつも玄関ホールの花は季節のものでも、香りが強すぎず、かつ来客の第一印象を損ねぬよう背丈と色を計算して選ばれていた。白い花を置くこと自体は珍しくない。だが今日そこへ挿してあるのは、花房のやや大きな百合に似た花で、香りが微かに強すぎる。しかも丈を切り揃えすぎていて、空間の広さに対して少し低い。
誰かが手を抜いたわけではない。むしろ、できる限り良いものを選んだのだろう。だが、リュゼリアならこれをここへは置かない。
そう思った瞬間、ヴィルレオの胸の奥で何かが小さく沈む。
「花は誰が決めた」
歩を止めずに問うと、クラウスが半歩遅れて答えた。
「侍女頭が仮で選定いたしました。奥様の台帳に従い、香りの強すぎぬものをと」
「強い」
「……申し訳ございません。すぐに取り替えます」
「いや」
ヴィルレオは短く首を振る。
「そのままでいい」
取り替えたところで、本質は変わらない。これは花の問題ではなく、その花をこういう高さで、こういう器へ、こういう時刻にここへ置く判断を、いつも誰がしていたかという問題なのだ。
玄関ホールを抜け、長い廊下を進む。
また、違和感がある。
温度はちょうどよい。だが香りが少ない。いつもなら午後には微かに残っている、乾燥させた柑橘とハーブの香が今日は薄い。廊下の角を曲がる時、光の入り方が少し眩しい。南向きの高窓のレースが一枚薄いのだと気づくのに数秒かかった。掃除で掛け違えたのか、それとも洗い替えの順番を誤ったのか。これも誰かの失態というほどのことではない。だが、こういう細部をリュゼリアは目でなく、感覚で捉えていたのだと、今になって思い知らされる。
書斎へ入ると、机の上に書類が整然と積まれていた。
積み方も順番も問題ない。クラウスの仕事は正確だ。だが、封蝋を切っていない封書の端に、小さな付箋がついていないことに気づく。王都へ戻った彼がどの案件から手をつけるべきか、以前は要点だけを簡潔にまとめた細いメモが添えられていた。クラウスはそういうことをしない。リュゼリアがしていたのだ。
それをヴィルレオは、いままで便利だとも思っていなかった。
ただ、そうなっているものだと思っていた。
椅子へ腰を下ろし、封書をひとつ開ける。北方から。次は王城から。領地の工事報告。その順番を自分で選び直しながら、どうでもいいはずの細かな違和感が次々と目へつく。
インク壺の位置が少し右に寄っている。ペン先を拭う布が二枚ではなく一枚だ。窓際の書棚の上に置かれるはずの灰皿がない。卓上の燭台の芯が微妙に短い。
全部、些細なことだ。
些細すぎて、以前なら気にも留めなかっただろう。
だがいまは、その一つひとつがひどく神経へ障る。なぜなら、それらがすべて「彼女がいない」という同じ事実へ繋がっているからだ。
◇
午後になり、クラウスが茶を運んできた。
湯気の立つ茶器を小卓へ置き、彼は必要な報告だけを短く告げる。南の別邸からの第一報。熱は大きく上がっていないこと。朝の食事が少し入ったこと。庭へ短く出たこと。それらを聞いた瞬間だけ、ヴィルレオの胸の奥がわずかにほどける。
「……そうか」
返しながら、自分の声がいつもより低いことに気づく。
庭へ出た。
花壇の前で椅子に座り、白と青の苗を眺めていた彼女の姿が、勝手に思い浮かぶ。あの別邸のやわらかな土と風の中では、王都の屋敷にいた時より息がしやすいのかもしれない。そうであってほしい。
「それから」
クラウスが続ける。
「夕刻の食卓についてでございますが、本日は奥様がおられませんので、いつもの小広間ではなく、書斎隣の内食堂でよろしいかと」
ヴィルレオは書類から目を上げた。
食卓。
その言葉ひとつで、ひどく奇妙な感覚が胸へ差し込む。
「なぜだ」
「……そのほうが、旦那様もお疲れが少ないかと」
クラウスは慎重に言葉を選んでいた。つまり、広すぎる食堂へひとりで座らせたくないのだろう。使用人たちにとっても、それを見るのがつらいからかもしれない。
ヴィルレオは少し考え、それから短く答えた。
「いや。いつもの食堂でいい」
「かしこまりました」
クラウスはそれ以上何も言わずに一礼したが、部屋を出る直前、一瞬だけ逡巡するように足を止めた。
「旦那様」
「何だ」
「……屋敷の些事でご不便をおかけすることもあろうかと存じます。奥様がいらした時の通りには、まだ」
最後まで言わせず、ヴィルレオは視線を落とした。
「わかっている」
クラウスは深く頭を下げて退出した。
わかっている。
そのつもりだった。けれど、実際にはまだ全くわかっていなかったのかもしれない。リュゼリアがいないということが、この屋敷から何を奪うのか。彼女がいなくても屋敷は回る。食事は出る。書類も積まれる。花も活けられる。使用人たちも働く。
なのに、どこもかしこも微妙に噛み合っていない。
巨大な歯車が止まったのではない。小さな歯車が何十と足りないのだ。だから全体は動いているのに、音が違う。空気が違う。温度が違う。
それがひどく、リュゼリアそのものだった。
◇
夕食は、結局いつもの大食堂で取った。
長い卓。高い天井。壁の燭台。整然と並ぶ皿。王都の公爵家にふさわしい食堂の姿は、何一つ変わっていない。卓上の花は昼間とは別の淡色のものへ替えられていた。香りは控えめだ。誰かが先ほどの失敗を挽回しようとしたのだろう。だが、その花の高さはやはり少しだけ低く、色もわずかに季節へ早すぎた。
ヴィルレオはひとりで卓の一端へ座った。
以前から食卓での会話は多くなかった。リュゼリアも必要以上には喋らない。だから、彼女がいなくても食堂は静かなままだろうと考えていた。実際、音としては変わらない。食器の触れ合う音、給仕の足音、遠い暖炉の爆ぜる音だけがある。
なのに、食堂そのものの広さが違って感じる。
卓が長すぎる。
燭台の光が遠すぎる。
スープの湯気が冷たく見える。
向かいの席が空いている。
そこにリュゼリアが必ずいたわけではない。彼女は真正面ではなく、少し斜めの位置に座ることが多かった。けれど、その席へ置かれた皿と、そこへ向かう目線と、スプーンを取る指先の小さな動きが、ひとつの食卓としての輪郭を作っていたのだと、いまさら気づく。
「……旦那様」
給仕役の若い侍従が、魚料理を置きながら戸惑ったように声をかける。
「どうした」
「温かいうちに、と」
自分が手をつけていないことに気づき、ヴィルレオはようやく皿へ視線を落とした。白身魚の蒸し焼き。根菜の付け合わせ。どれも見た目は整っている。だが、一口食べた瞬間、味が違うとわかった。
不味いわけではない。
塩も火入れも問題ない。だが、ほんの少しだけ香草が強い。以前なら、王都での自分の夕食にこの程度の変化があっても気づかなかったかもしれない。いや、気づいても流していたはずだ。
けれどいまは、はっきりわかる。
リュゼリアはいつも、彼の夕食に使う香草をひとつ減らさせていたのだ。本人は一度もそれを口にしなかった。料理長への指示に、さらりと紛れ込ませていたのだろう。
味ひとつにすら、彼女はいた。
ヴィルレオはフォークを置いた。
食欲が消えたわけではない。だが、これ以上食べ進めることに意味を感じなかった。そうやって席を立とうとした瞬間、向かい側の空席が視界へ入り、嫌でも思い出す。
南の別邸での、ひとり分の食卓。
あの小さな食堂で、彼女は「ちゃんと食べている気がする」と言った。王都では違ったのかと訊ねた時の、少し困ったような苦い笑み。食べることさえ役目になっていたと認めた声。
ヴィルレオは食堂の中央で立ち尽くし、ゆっくりと息を吐いた。
この屋敷は、彼女からどれほど多くを受け取っていたのだろう。
目に見える役目だけではない。花の高さ。廊下の香り。燭台の芯の長さ。書類の付箋。香草の量。侍女の配置。客間の温度。食卓の空気。
そのすべてが、なくなって初めてわかる形で、彼女の手に支えられていた。
食堂を出て、廊下を歩く。いつもなら迷わず書斎へ向かうところを、気づけば足は温室の方角へ向いていた。
◇
夜の温室は静かだった。
外は冷えているが、ガラスの内側は微かに暖かい。湿り気を含んだ空気が頬へ触れ、土と葉の匂いが濃く漂う。ランプの火を絞っているため、温室の中は薄闇に近く、葉の影だけが床へぼんやり揺れていた。
リュゼリアは、ここをよく歩いた。
王都の屋敷の中で、唯一、彼女が「公爵夫人」ではなく少しだけ素に戻れる場所だったのかもしれないと、今になって思う。客のためでもなく、食卓のためでもなく、ただ自分で花を見て、時に枝を指で撫で、香りの変化を確かめていた。
ヴィルレオは白薔薇の列の前で立ち止まる。
ちょうど、一輪だけ咲きかけている花があった。まだ半開きだが、花弁の白さは夜の中でもはっきり見える。おそらく、リュゼリアが王都を発つ日の朝に見ていた蕾だろう。
咲くところ、見たかったわね。
たしかそんなことを言っていたと、誰かが報告した気がする。アイダだったか、侍女頭だったか。ヴィルレオはその時、大したことではないように聞き流した。だが今、咲きかけた白薔薇を前にすると、その言葉の小ささと重さが急に胸へ迫ってくる。
彼女はこういう小さなものを、いちいち惜しんでいたのだ。
花が咲くこと。
食卓の味。
苗の根づくのを待つこと。
そういう何でもない時間を惜しみながら、それでも去る支度をしていた。
ヴィルレオは温室のガラスへ手を当てた。夜の冷たさがすぐ向こうにある。自分は何をしているのだろう、と不意に思う。
離縁は受けないと決めた。
去らせるつもりもない。
それなのに、屋敷へ戻っている間に、ここでは白薔薇が咲き、南では彼女が土に触れ、少しずつ息のしやすい朝を覚えていく。自分がいようといまいと、時間は勝手に進む。そのことが、どうしようもなく焦りを生んだ。
「……旦那様?」
振り返ると、温室の入り口に庭師が立っていた。年配の男で、リュゼリアへいつも静かな敬意を払っていた者だ。彼は手に剪定ばさみを持ったまま、ためらいがちに近づいてくる。
「何だ」
「こちらへいらしたと聞きまして。……白薔薇が、今朝ほど開きました」
「見ればわかる」
「はい」
庭師は少しだけ黙り、それから低く続ける。
「奥様が、ご出立の前日まで気にしておられました」
またその言葉か、とヴィルレオは思う。思うくせに、聞き流せない。
「そうか」
「館へ送りましょうか」
白薔薇を、南の別邸へ。
一瞬、その案に手を伸ばしたくなった。彼女が見たかった花を、すぐにでも届ければいい。明日の朝一番に馬を飛ばせば、夕方には着くかもしれない。
けれどヴィルレオはすぐには頷けなかった。
あの白薔薇を見せることは、何になるのだろう。慰めか。埋め合わせか。いまさらの優しさのひとつか。そう思った瞬間、リュゼリアの「あなたの愛など要りませんので」という冷たい声が胸の奥で蘇る。
「……まだいい」
結局そう答えると、庭師は一礼した。
温室を出て、廊下へ戻る。夜の屋敷は昼間よりさらに静かだ。燭台の光が長く床へ伸び、遠くで扉が一枚だけ閉まる音がする。
残された屋敷。
その言葉が、不意に胸へ浮かんだ。
彼女がいないことで空っぽになったのではない。むしろ、彼女が残していった細部ばかりが濃く浮き上がり、それにいま自分だけが取り囲まれている。花の匂い。食卓の香草。付箋のない書類。低すぎる花瓶。廊下の光。温室の白薔薇。
この屋敷には、彼女の気配が薄く、しかしどこにでも残っている。
それが、たまらなく居心地が悪い。
同時に、その気配にすがりたい自分がいることも認めざるを得なかった。
◇
その夜、書斎の机へ向かっても仕事は進まなかった。
必要な決裁は済ませた。返書も書いた。だがそのあとは紙の上の文字がただの黒い線にしか見えない。ヴィルレオはしばらく無意味にペンを持ったまま、窓の向こうの闇を見ていた。
南の別邸では、いまごろ彼女はもう眠っているだろうか。
今日も少しだけ庭へ出て、夕方には熱が上がり、薬を飲んで、アイダに毛布を整えられて、あの静かな館で眠っているのだろうか。
そこでは、自分の不在がどれほどの意味を持つのか。
あるいは、もうほとんど意味を持たないのか。
朝、視線が自分を追わなかったことを思い出す。あの小さな違和感は、一日を経てもなお消えない。むしろ、屋敷の中の細かな欠落を見れば見るほど、彼女の視線までもがもうこの家に置かれていないのだと、いやでも理解が深まっていく。
ヴィルレオはふいに立ち上がり、書斎の引き出しを開けた。
中から出したのは、南の別邸への報告用に整えられた便箋だ。毎夜一度、館の医師かアイダが簡潔な様子を記して送ることになっている。逆に、こちらからも必要があれば書状を送れる。
ペンを取る。
何を書くつもりなのか、自分でもよくわからない。
具合はどうだと尋ねるだけなら、医師経由で十分だ。花が咲いたと書くのか。屋敷の食堂の香草が少し強かったとでも言うのか。そんなものを送ってどうする。
だが何も書かずにいることが、今夜のこの屋敷ではひどく難しかった。
結局、便箋の上に落ちた文字はごく短かった。
『本日の体調はいかがか。無理をせず、医師とアイダの指示に従え。必要なものがあれば、些細なことでもすぐ知らせろ』
まるで命令書のような文面だ、と自分で思う。
だがそれ以上をどう書けばよいのか、本当にわからなかった。白薔薇が咲いたことも、食卓の味のことも、朝の視線のことも、どれも言葉にした瞬間、あまりに生々しくなりそうだった。
書き終えてからもしばらく紙を見つめる。
いっそ破り捨てようかと思ったが、結局そうはしなかった。封をし、クラウスへ託すために机の端へ置く。
些細な不具合は、明日もまたいくつも見つかるだろう。
この屋敷はこれからも回る。彼女がいなくても、表向きは滞りなく。だが、ヴィルレオだけはもう、その細かな違いを見ないふりができない。
残された屋敷は、彼女がいないことを大声では告げない。
その代わり、香りの薄さや花の高さや書類の端の空白や、そんな小さな不具合により、静かに何度も何度も思い知らせてくる。
お前は、どれだけあの女に支えられていたのかと。
そして同時に、その女はもうここにはいないのだと。
あなたにおすすめの小説
彼女にも愛する人がいた
まるまる⭐️
恋愛
既に冷たくなった王妃を見つけたのは、彼女に食事を運んで来た侍女だった。
「宮廷医の見立てでは、王妃様の死因は餓死。然も彼が言うには、王妃様は亡くなってから既に2、3日は経過しているだろうとの事でした」
そう宰相から報告を受けた俺は、自分の耳を疑った。
餓死だと? この王宮で?
彼女は俺の従兄妹で隣国ジルハイムの王女だ。
俺の背中を嫌な汗が流れた。
では、亡くなってから今日まで、彼女がいない事に誰も気付きもしなかったと言うのか…?
そんな馬鹿な…。信じられなかった。
だがそんな俺を他所に宰相は更に告げる。
「亡くなった王妃様は陛下の子を懐妊されておりました」と…。
彼女がこの国へ嫁いで来て2年。漸く子が出来た事をこんな形で知るなんて…。
俺はその報告に愕然とした。
【完結】亡くなった人を愛する貴方を、愛し続ける事はできませんでした
凛蓮月@お飾り妻配信開始!
恋愛
【おかげさまで完全完結致しました。閲覧頂きありがとうございます】
いつか見た、貴方と婚約者の仲睦まじい姿。
婚約者を失い悲しみにくれている貴方と新たに婚約をした私。
貴方は私を愛する事は無いと言ったけれど、私は貴方をお慕いしておりました。
例え貴方が今でも、亡くなった婚約者の女性を愛していても。
私は貴方が生きてさえいれば
それで良いと思っていたのです──。
【早速のホトラン入りありがとうございます!】
※作者の脳内異世界のお話です。
※小説家になろうにも同時掲載しています。
※諸事情により感想欄は閉じています。詳しくは近況ボードをご覧下さい。(追記12/31〜1/2迄受付る事に致しました)
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
【完結】あなたの隣に私は必要ですか?
らんか
恋愛
政略結婚にて、3年前より婚約し、学園卒業と共に嫁ぐ予定であったアリーシア。
しかし、諸事情により結婚式は延期され、次の結婚式の日取りさえなかなか決められない状況であった。
そんなアリーシアの婚約者ルートヴィッヒは、護衛対象である第三王女ミーアの傍を片時も離れようとしない。
月1回の婚約者同士のお茶会もすぐに切り上げてしまい、夜会へのエスコートすらしてもらった事がない。
そんな状況で、アリーシアは思う。
私はあなたの隣に必要でしょうか? あなたが求めているのは別の人ではないのでしょうかと。
* 短編です。
ご感想欄は都合により、閉じさせて頂きます。
妻を信じなかった皇帝の末路ーあの日の約束を覚えていますか?ー
きぬがやあきら
恋愛
不遇な境遇で育った王女スフィアは、停戦の代償に帝国へと嫁いだ。
レグナシア帝国皇帝ヴィクターと政略結婚を結ぶが、結婚初夜、ヴィクターが冷たく告げる。
――俺はお前を愛するつもりはない。
愛を望みながらも義務に徹する皇妃と、愛を拒む冷酷な皇帝。
すれ違いのまま始まる“白い結婚”。
しかし皇帝はやがて、その約束を後悔することとなる。
妻を信じなかった皇帝の“末路”とは。
不器用な2人が織りなすラブロマンスファンタジー。
“いらない婚約者”なので、消えました。もう遅いです。
あめとおと
恋愛
婚約者である王子から、静かに告げられた言葉。
――「君は、もう必要ない」
感情をぶつけることもなく、彼女はただ頷いた。
すべては、予定通りだったから。
彼女が選んだのは、“自分の記憶を世界から消す魔法”。
代償は、自身という存在そのもの。
名前も、記憶も、誰の心にも残らない。
まるで最初からいなかったかのように。
そして彼女は、消えた。
残された人々は、何かが欠けていることに気づく。
埋まらない違和感、回らない日常。
それでも――誰一人、思い出せない。
遅すぎた後悔と、届かない想い。
すべてを失って、ようやく知る。
“いらない存在”など、どこにもいなかったのだと。
これは、ひとりの少女が消えたあとに、
世界がその価値に気づく物語。
そして――彼女だけが、静かに救われる物語。
三度裏切られた私が、四度目で「離婚」を選ぶまで
狛犬
恋愛
三度、夫に裏切られた。
一度目は信じた。
二度目は耐えた。
三度目は――すべてを失った。
そして私は、屋上から身を投げた。
……はずだった。
目を覚ますと、そこは過去。
すべてが壊れる前の、まだ何も起きていない時間。
――四度目の人生。
これまでの三度、私は同じ選択を繰り返し、
同じように裏切られ、すべてを失ってきた。
だから今度は、もう決めている。
「もう、陸翔はいらない」
愛していた。
けれど、もう疲れた。
今度こそ――
自分を守るために、家族を守るために、
私は、自分から手を放す。
これは、三度裏切られた女が、
四度目の人生で「選び直す」物語。
お飾り王妃の死後~王の後悔~
ましゅぺちーの
恋愛
ウィルベルト王国の王レオンと王妃フランチェスカは白い結婚である。
王が愛するのは愛妾であるフレイアただ一人。
ウィルベルト王国では周知の事実だった。
しかしある日王妃フランチェスカが自ら命を絶ってしまう。
最後に王宛てに残された手紙を読み王は後悔に苛まれる。
小説家になろう様にも投稿しています。