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第一章 追放と告白
第1話 追放
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「おいマルコス、お前みたいな能無しはクビだから。さっさと荷物をまとめて出ていってくれ!」
パーティーリーダーのクローがそう言ってきた。
「ちょ、ちょっと待ってください。そんなクビだなんて困ります」
僕はあわてて言葉を返す。
「僕には病気の母がいるんです。生活費だって薬代だっているんです」
「ふん、そんなこと知ったことか! お前、自分のことを全く分かっていないんだな」
「分かっていない?」
「そうだ。お前のスキルは何だ? スキル『ライト』とか言ったよな。あれは何なんだ?」
そうだった。僕のスキルには確かに問題がある。
まあ簡単に言えば見かけ倒しのスキルなのだ。
「俺様の鑑定によるとスキル『ライト』はSランクスキルだと出てくる。だからお前みたいな何の実績もないヤツをパーティーに入れてやったんだろ。しかし、何だあのヘボスキルは? なあ、何なんだ、あのヘボスキルは? お前のスキルの能力をもう一回ここで教えてくれないか?」
「僕のスキルは……」
言葉がつまって出てこない。
「なあ、言えないだろ、あんなヘボスキル。代わりに俺様が言ってやるよ。お前のSランクスキル『ライト』は、ただただ自分の体を光らせるだけのスキルなんだ。そんなスキル、何の役に立つというんだ?」
そうなのだ。僕のスキルは本当に体を光らせるだけで、全く敵にダメージを与えることも味方を助けることもできない代物だった。
「モンスターの前で体を光らせてそれで終わり。はっきり言って必要ないんだよ。必要ないどころかモンスターに私たちはここにいますよって知らせてるんだ。迷惑なだけなんだよ」
「でも、経験値をつめば、きっと何か役立つ効果が現れてくると思うんですが」
「経験値って、お前の攻撃力『1』だろ。そんなんじゃスライム一匹倒せないんだよ。モンスターを倒せないやつがどうやって経験値をつむんだよ」
その通りだった。僕の攻撃力は『1』しかない。経験値はモンスターを倒して得られるもの。モンスターを倒せない僕は経験値もつめないしレベルアップもしないのだ。
「さあ、これだけ言えば、お前がクビになる理由がわかっただろ。さっさと俺様の前から消えてくれないか」
そう言うとクローはギルドの受付嬢であるマチルダさんに声をかけた。
「なあ、マチルダ。お前もそう思うだろ。マルコスみたいな役立たず、俺たちのパーティーには必要ないって」
「ええ……、まあ……」
ギルドカウンターにいるマチルダさんがあいまいな返事をする。
マチルダさんはその整った顔つきから、冒険者たちのあこがれ的な存在だった。
このクローも、何かにつけマチルダさんと話したがっている。
おそらくマチルダさんのことを狙っているんじゃないのかな。
「けれど……」
マチルダさんはこんなことを言ってきた。
「マルコスには何か隠された才能があるかもしれないわよ」
「そんな才能あるわけないだろ。こいつのスキルは正真正銘のヘボスキルだ。マチルダもこんな無能なやつとは喋らないほうがいいぞ」
クローはそう言うと、下品な笑い声をたてはじめた。
「ギャハハハハ」
それにつられてギルド酒場の連中も笑い出す。
僕はそんな嘲笑のなかで、じっと一人耐え続けるしかなかった。
※ ※ ※
次の日、僕は一人でスライムの森に向かっていた。
森への途中、自分のステイタスをのぞいてみる。
───────────────
冒険者マルコス LV1
【攻撃力】 1
【魔力】 0
【体力】 3
【スキル】 レベル1
【スキルランク】 S
【スキル能力】
・体を輝かせる
───────────────
「はあー」
僕はその場でため息をついた。
このステイタス画面を何度みたことだろうか。
しかし何度見ても同じだった。
攻撃力、魔力、スキルレベル、どれも最弱だ。
しかもSランクかなにかしらないが、スキル能力は体を輝かせるだけだなんて。
これじゃあ、スライム一匹も倒すことができない。
実際に、一度もスライムを倒したことないし。
けれど、今のままじぁ駄目だった。
病気の母の薬代を稼ぐ必要があったし、僕自身も生活費を稼いで生きていかなければならない。
そのためには。
そう、そのためには冒険者としての経験値をつみ、各ステイタスの能力をあげていかなければならない。
そういうわけで、僕は今日も一人でスライムの森に向かっているのだった。
今日こそは絶対にスライムを倒し、能力値をあげてやる!
森に着くと、さっそく僕は木々に囲まれた薄暗い道へと入っていく。
あまり深くまで行ってはいけない。
僕の力ではスライムに囲まれてしまうと、もう生きて帰ることもできないだろうから。
森の入口付近にいる一匹をまずは倒そう。
そう考えていると、目の前にドッジボールほどの大きさをしたブルースライムが現れた。
ちょうどいい。
小型で一番弱いとされるブルーだ。
僕は腰に携えている剣を抜いた。
この剣は、道具屋ギルドのおじさんにタダで譲ってもらったものだった。
はっきり言って捨てるような代物で、型も古く切れ味も悪い剣だった。
そんな剣でもないよりはマシだ。
僕は剣を構え、思い切ってスライムとの距離を詰める。
するとスライムの体がフラッシュをたくように光りはじめた。
「うっ!」
電撃攻撃だった。体力が1奪われる。
「ヤーッ」
残りの力を振りしぼりスライムに剣を放つ。
『スライムの体力が1減りました。残り15です』
相手のステイタスが頭に浮かぶ。
まだ、15もある……。
そう考えているうちにまたもやスライムの電撃攻撃を受けた。
僕の体力が1減り、残り1となる。
もうこうなってしまえば、戦う力など残されていなかった。
僕は必死になってこの場から逃げ去るしかなかった。
世の中で最弱と言われている小型のブルースライム一匹にも勝てないなんて。
何回挑戦してもこのざまだ。
冒険者として生きていくことなど、僕には無理なのかもしれない。
そんな思いが頭に浮かんでくる。
でも、他に何か特技があるわけでもない。
やっぱり冒険者としてやっていくしかないんだよね。
スライムの森から逃げ帰った僕。
足は自然と冒険者ギルドに向かっていた。
あそこにはマチルダさんがいる。
キレイなだけでなく心あたたかいマチルダさんは、冒険者の間ではアイドル的な存在だった。
もちろん、僕もマチルダさんのことが大好きだった。
こんな最弱冒険者の僕のことを、マチルダさんはどこか買ってくれているようなところがあって、いつも何かと励ましてくれる。
まあ、おそらく弱い僕を哀れんでくれているだけなんだろうけど。
でもいいんだ。
落ち込んだ時、こうしてマチルダさんと会って一言挨拶するだけで僕は救われるんだから。
そんなことを考えながら、冒険者ギルドの入り口のドアを開けた。
そこにはいつも通り、太陽のように輝いているマチルダさんが受付に座っていた。
「あっ、マルコス、スライムに挑戦してきたの?」
マチルダさんから声をかけてもらえた。
「はい。でも今日も駄目でした」
「そうなの、残念ね」
マチルダさんは笑顔を見せながら続けた。
「でも、次はきっと大丈夫よ。経験さえ積めばマルコスはきっとすごい冒険者になると思うよ。これは長年冒険者を見てきた私の勘よ」
「ありがとうございます。でも、ブルースライム一匹も倒せないんですから、正直落ち込みます」
「大丈夫よ。いつかきっと倒せるときがくるから。あっ、そうだ! もし、マルコスがスライムを倒して魔石を取ってきたら、私がお祝いのキスをしてあげる」
「ええ?」
僕はとてつもなくドギマギしてしまった。
キスしてくれる?
どういうことだろう?
マチルダさんは僕とキスしてもいいと思ってくれているのだろうか?
いや、僕がスライムなんか倒せるわけないと思っているから、こんなことを言ってきたのだろうか?
どちらにしても、僕はうれしくてうれしくて仕方がなかった。
明日は絶対にスライムを倒してやる。
そして……。
僕はマチルダさんの唇を思い浮かべながら帰宅の途についた。
パーティーリーダーのクローがそう言ってきた。
「ちょ、ちょっと待ってください。そんなクビだなんて困ります」
僕はあわてて言葉を返す。
「僕には病気の母がいるんです。生活費だって薬代だっているんです」
「ふん、そんなこと知ったことか! お前、自分のことを全く分かっていないんだな」
「分かっていない?」
「そうだ。お前のスキルは何だ? スキル『ライト』とか言ったよな。あれは何なんだ?」
そうだった。僕のスキルには確かに問題がある。
まあ簡単に言えば見かけ倒しのスキルなのだ。
「俺様の鑑定によるとスキル『ライト』はSランクスキルだと出てくる。だからお前みたいな何の実績もないヤツをパーティーに入れてやったんだろ。しかし、何だあのヘボスキルは? なあ、何なんだ、あのヘボスキルは? お前のスキルの能力をもう一回ここで教えてくれないか?」
「僕のスキルは……」
言葉がつまって出てこない。
「なあ、言えないだろ、あんなヘボスキル。代わりに俺様が言ってやるよ。お前のSランクスキル『ライト』は、ただただ自分の体を光らせるだけのスキルなんだ。そんなスキル、何の役に立つというんだ?」
そうなのだ。僕のスキルは本当に体を光らせるだけで、全く敵にダメージを与えることも味方を助けることもできない代物だった。
「モンスターの前で体を光らせてそれで終わり。はっきり言って必要ないんだよ。必要ないどころかモンスターに私たちはここにいますよって知らせてるんだ。迷惑なだけなんだよ」
「でも、経験値をつめば、きっと何か役立つ効果が現れてくると思うんですが」
「経験値って、お前の攻撃力『1』だろ。そんなんじゃスライム一匹倒せないんだよ。モンスターを倒せないやつがどうやって経験値をつむんだよ」
その通りだった。僕の攻撃力は『1』しかない。経験値はモンスターを倒して得られるもの。モンスターを倒せない僕は経験値もつめないしレベルアップもしないのだ。
「さあ、これだけ言えば、お前がクビになる理由がわかっただろ。さっさと俺様の前から消えてくれないか」
そう言うとクローはギルドの受付嬢であるマチルダさんに声をかけた。
「なあ、マチルダ。お前もそう思うだろ。マルコスみたいな役立たず、俺たちのパーティーには必要ないって」
「ええ……、まあ……」
ギルドカウンターにいるマチルダさんがあいまいな返事をする。
マチルダさんはその整った顔つきから、冒険者たちのあこがれ的な存在だった。
このクローも、何かにつけマチルダさんと話したがっている。
おそらくマチルダさんのことを狙っているんじゃないのかな。
「けれど……」
マチルダさんはこんなことを言ってきた。
「マルコスには何か隠された才能があるかもしれないわよ」
「そんな才能あるわけないだろ。こいつのスキルは正真正銘のヘボスキルだ。マチルダもこんな無能なやつとは喋らないほうがいいぞ」
クローはそう言うと、下品な笑い声をたてはじめた。
「ギャハハハハ」
それにつられてギルド酒場の連中も笑い出す。
僕はそんな嘲笑のなかで、じっと一人耐え続けるしかなかった。
※ ※ ※
次の日、僕は一人でスライムの森に向かっていた。
森への途中、自分のステイタスをのぞいてみる。
───────────────
冒険者マルコス LV1
【攻撃力】 1
【魔力】 0
【体力】 3
【スキル】 レベル1
【スキルランク】 S
【スキル能力】
・体を輝かせる
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「はあー」
僕はその場でため息をついた。
このステイタス画面を何度みたことだろうか。
しかし何度見ても同じだった。
攻撃力、魔力、スキルレベル、どれも最弱だ。
しかもSランクかなにかしらないが、スキル能力は体を輝かせるだけだなんて。
これじゃあ、スライム一匹も倒すことができない。
実際に、一度もスライムを倒したことないし。
けれど、今のままじぁ駄目だった。
病気の母の薬代を稼ぐ必要があったし、僕自身も生活費を稼いで生きていかなければならない。
そのためには。
そう、そのためには冒険者としての経験値をつみ、各ステイタスの能力をあげていかなければならない。
そういうわけで、僕は今日も一人でスライムの森に向かっているのだった。
今日こそは絶対にスライムを倒し、能力値をあげてやる!
森に着くと、さっそく僕は木々に囲まれた薄暗い道へと入っていく。
あまり深くまで行ってはいけない。
僕の力ではスライムに囲まれてしまうと、もう生きて帰ることもできないだろうから。
森の入口付近にいる一匹をまずは倒そう。
そう考えていると、目の前にドッジボールほどの大きさをしたブルースライムが現れた。
ちょうどいい。
小型で一番弱いとされるブルーだ。
僕は腰に携えている剣を抜いた。
この剣は、道具屋ギルドのおじさんにタダで譲ってもらったものだった。
はっきり言って捨てるような代物で、型も古く切れ味も悪い剣だった。
そんな剣でもないよりはマシだ。
僕は剣を構え、思い切ってスライムとの距離を詰める。
するとスライムの体がフラッシュをたくように光りはじめた。
「うっ!」
電撃攻撃だった。体力が1奪われる。
「ヤーッ」
残りの力を振りしぼりスライムに剣を放つ。
『スライムの体力が1減りました。残り15です』
相手のステイタスが頭に浮かぶ。
まだ、15もある……。
そう考えているうちにまたもやスライムの電撃攻撃を受けた。
僕の体力が1減り、残り1となる。
もうこうなってしまえば、戦う力など残されていなかった。
僕は必死になってこの場から逃げ去るしかなかった。
世の中で最弱と言われている小型のブルースライム一匹にも勝てないなんて。
何回挑戦してもこのざまだ。
冒険者として生きていくことなど、僕には無理なのかもしれない。
そんな思いが頭に浮かんでくる。
でも、他に何か特技があるわけでもない。
やっぱり冒険者としてやっていくしかないんだよね。
スライムの森から逃げ帰った僕。
足は自然と冒険者ギルドに向かっていた。
あそこにはマチルダさんがいる。
キレイなだけでなく心あたたかいマチルダさんは、冒険者の間ではアイドル的な存在だった。
もちろん、僕もマチルダさんのことが大好きだった。
こんな最弱冒険者の僕のことを、マチルダさんはどこか買ってくれているようなところがあって、いつも何かと励ましてくれる。
まあ、おそらく弱い僕を哀れんでくれているだけなんだろうけど。
でもいいんだ。
落ち込んだ時、こうしてマチルダさんと会って一言挨拶するだけで僕は救われるんだから。
そんなことを考えながら、冒険者ギルドの入り口のドアを開けた。
そこにはいつも通り、太陽のように輝いているマチルダさんが受付に座っていた。
「あっ、マルコス、スライムに挑戦してきたの?」
マチルダさんから声をかけてもらえた。
「はい。でも今日も駄目でした」
「そうなの、残念ね」
マチルダさんは笑顔を見せながら続けた。
「でも、次はきっと大丈夫よ。経験さえ積めばマルコスはきっとすごい冒険者になると思うよ。これは長年冒険者を見てきた私の勘よ」
「ありがとうございます。でも、ブルースライム一匹も倒せないんですから、正直落ち込みます」
「大丈夫よ。いつかきっと倒せるときがくるから。あっ、そうだ! もし、マルコスがスライムを倒して魔石を取ってきたら、私がお祝いのキスをしてあげる」
「ええ?」
僕はとてつもなくドギマギしてしまった。
キスしてくれる?
どういうことだろう?
マチルダさんは僕とキスしてもいいと思ってくれているのだろうか?
いや、僕がスライムなんか倒せるわけないと思っているから、こんなことを言ってきたのだろうか?
どちらにしても、僕はうれしくてうれしくて仕方がなかった。
明日は絶対にスライムを倒してやる。
そして……。
僕はマチルダさんの唇を思い浮かべながら帰宅の途についた。
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