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第三章 マチルダさんの好きな人
第24話 マチルダさんの本当に好きな人
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僕はレッドドラゴンの角の金粉をマチルダさんに渡した。
彼女はやや躊躇した後、それを自分の口に放り込んだ。そして水で流し込む。
やった!
マチルダさんが飲んでくれた!
これで禁術マヤカシが解ける!
そう思っている時、マチルダさんの体が金色に輝いた。
美しい。
やっぱりマチルダさんは素敵な人だ。
あらためて実感する。
ただ、その後もマチルダさんに変わった様子は見られない。
「なあ、これでマチルダの禁術は解けているのか?」
周囲の冒険者がつぶやく。
「別に、なにも変わったようには見えないが」
様子をじっと見ていたクローも声をあげる。
「ふん、やっぱりそうだ。ハッタリだ。マルコスの話はすべてハッタリだ。みんなを巻き込んでこんなことをして、しかも俺様を禁術使いの犯罪人扱いにして、マルコス、お前このままタダで済むと思うなよ!」
そういってくるクローを僕はきつい目でにらみつけた。
クローはびびったような表情を見せた。
以前の僕なら、クローの一方的な言葉にじっと耐えることしかできなかったが今は違う。ボックスでも勝ったし、最強モンスターと言われているレッドドラゴンも倒した。僕の中で、大きな自信が芽生えていた。
「クロー、お前の悪事はいつか必ず暴いてやる。そしてきっちりと裁判でさばいてもらうから覚悟しておけよ」
日頃使わない強い口調でそう言った僕はあらためてマチルダさんに向かった。
「マチルダさん、気分は悪くないですか?」
「ええ、大丈夫。何もおかしなところはないわ」
「何か気持ちが変わったとか、そんなところはないですか?」
「……、ないと思う」
様子を見ていた冒険者達が話に入ってきた。
「マチルダ、お前は禁術にかけられていたのか? 粉を飲んだから、解けたんじゃないのか?」
「……」
「禁術にかけられていたのかどうかは自分では気づけないものなのです」
代わりに僕が答える。
「それに、マチルダさんの禁術はまだ完全に解けたわけではないんです。完全に解けるにはもう一つ条件があるのです」
「条件?」
「はい。今後、マチルダさんが本当に好きだと思える男性が現れた時、禁術は完全に解けるのです」
そうだ。
あとは、マチルダさんが本当に好きだと思える人が現れればいい。
マチルダさんは強い男が好きだと言っていた。
僕は最強モンスターにも勝てる冒険者になっている。
それに……。
マチルダさんと僕は、二度もキスした仲だし。
もう決まっているじゃないか。
マチルダさんの好きな男なんて。
そう。
僕に決まっている。
僕以外にありえない。
僕はこれからもしっかりとマチルダさんを守れる男にならなければ。
僕はこれからも、強い男でありつづけるんだ。
「そうか、マチルダが好きになれる男が現れればいいんだな」
冒険者の一人は続けた。
「なあマチルダ、この中にお前の好きな人はいるか?」
マチルダさんの口から僕の名前が出てくる時がきた。
これで、簡単に術は解けてすべて解決となるだろう。
そう思っている時、マチルダさんの口が開いた。
「もちろん、好きな人はいるわ。粉を飲んだらなぜかそのことを思い出したわ」
「誰だ? クロー以外の好きな人だぞ。誰なんだ?」
周囲の男どもが固唾をのんでマチルダさんの答えを待った。
さあ。
僕は心の準備をはじめた。
みんなの前で告白されるなんてはずかしいけど、これでマチルダさんも、そして僕も幸せになれるんだ。
あとは、マチルダさんが僕の名前を呼ぶだけだ。
マチルダさんはじっと僕に目を合わせてきた。
そしてこう言った。
「マルコス、ありがとう。あなたの薬が効いたからかどうかわからないけど、頭の中がスッキリしてきたわ。そして思い出した。私が好きだった人が誰かを」
マチルダさんの次の言葉をみんなが待っている。
静寂なのか、マチルダさんの言葉が響いた。
「私の好きな人、それは……」
さあ、いよいよだ。
いよいよ、僕の名前が呼ばれる時がきた。
「私の好きな人、それは……、ポールよ」
ほ、ポール?
誰だそれ、ポールって誰なんだ?
僕の頭は混乱してしまい、すぐにポールが誰だか思い浮かばなかった。
けれど、いた。
ポールという名前の男が、このギルドに一人いた。
確か、倉庫の荷物運びをしている冴えない男がポールという名前だった。
まさか……。
「ポールって、そこにいる荷物運びのポールさんのことですか?」
僕は呆然としながらそう言った。
「ええ、思い出したわ。私、ポールのことが好きだったの。なぜかそのことを忘れてしまっていたわ」
マチルダさんははっきりと言った。
何かの聞き間違いじゃないのか?
僕は、自分の耳を疑った。
冗談だろ。
マチルダさんの好きな人なんて、決まっているじゃないか。
僕はマチルダさんと二度もキスしたんだぞ。
それにマチルダさんは強い男が好きといっていた。
荷物運びのポールは、どこからどう見ても強い男ではない。強くないから冒険者にもなれず、ギルドで荷物運びなんて冴えない仕事をしているんじゃないか。
それに対して僕は……。
今や僕は冒険者ランキング1位のミルヴァさんでも倒せなかったレッドドラゴンにも勝てる冒険者になったんだ。
「……」
僕が黙っていると周りの冒険者達が驚いた様子でマチルダさんに話しかけはじめた。
「おい、マチルダ、冗談じゃないよな? あのポールだぜ? ポールのどこがいいんだ?」
「優しいところよ」
優しいところ?
ええ?
マチルダさんは強い男が好きではなったの?
優しい男が好きだったの?
「やっぱり男は優しくないと。ポールはいつも優しく私に笑いかけてくれるの。それだけで私は幸せな気持ちになるの」
そうなんだ。
僕じゃないんだ。
マチルダさんの好きな人って、僕じゃなく、ポールさんなんだ。
でも、そうだ。
マチルダさんの禁術が完全に解けるためには、マチルダさんとポールさんの仲がうまくいく必要があるんだよね……。
マチルダさんが、ポールさんのことをもっと好きになってはじめて、禁術マヤカシから完全に開放されるんだよね……。
だったら……。
応援するしかない。
マチルダさんとポールさんの仲がうまくいくように応援するしかないじゃないか。
それが、マチルダさんの幸せにつながるんだから。
大好きなマチルダさんがそれで幸せになるんだから。
けれど。
そんな簡単に僕の心は割り切れない。
つらいなあ。
僕は、じっとマチルダさんとポールさんを見た。
ポールさんが離れた場所からマチルダさんを見つめている。
確かに。
確かに、優しそうな目で見つめている。
マチルダさん、ああいう人が好きだったんだ。
僕は、大きな勘違いをしていたんだ。
強くなればいいと思っていたけど、違ったんだ。
優しくなければいけなかったんだ。
悔しいけど……。
マチルダさんの幸せのためなんだ。
マチルダさんとポールさんの仲がうまくいくように応援しよう。
それが、マチルダさんの禁術が解ける道だし、その先にはマチルダさんの本当の意味での幸せが待っているんだから。
僕はこころの中で大雨を降らせながらそう決心したのだった。
彼女はやや躊躇した後、それを自分の口に放り込んだ。そして水で流し込む。
やった!
マチルダさんが飲んでくれた!
これで禁術マヤカシが解ける!
そう思っている時、マチルダさんの体が金色に輝いた。
美しい。
やっぱりマチルダさんは素敵な人だ。
あらためて実感する。
ただ、その後もマチルダさんに変わった様子は見られない。
「なあ、これでマチルダの禁術は解けているのか?」
周囲の冒険者がつぶやく。
「別に、なにも変わったようには見えないが」
様子をじっと見ていたクローも声をあげる。
「ふん、やっぱりそうだ。ハッタリだ。マルコスの話はすべてハッタリだ。みんなを巻き込んでこんなことをして、しかも俺様を禁術使いの犯罪人扱いにして、マルコス、お前このままタダで済むと思うなよ!」
そういってくるクローを僕はきつい目でにらみつけた。
クローはびびったような表情を見せた。
以前の僕なら、クローの一方的な言葉にじっと耐えることしかできなかったが今は違う。ボックスでも勝ったし、最強モンスターと言われているレッドドラゴンも倒した。僕の中で、大きな自信が芽生えていた。
「クロー、お前の悪事はいつか必ず暴いてやる。そしてきっちりと裁判でさばいてもらうから覚悟しておけよ」
日頃使わない強い口調でそう言った僕はあらためてマチルダさんに向かった。
「マチルダさん、気分は悪くないですか?」
「ええ、大丈夫。何もおかしなところはないわ」
「何か気持ちが変わったとか、そんなところはないですか?」
「……、ないと思う」
様子を見ていた冒険者達が話に入ってきた。
「マチルダ、お前は禁術にかけられていたのか? 粉を飲んだから、解けたんじゃないのか?」
「……」
「禁術にかけられていたのかどうかは自分では気づけないものなのです」
代わりに僕が答える。
「それに、マチルダさんの禁術はまだ完全に解けたわけではないんです。完全に解けるにはもう一つ条件があるのです」
「条件?」
「はい。今後、マチルダさんが本当に好きだと思える男性が現れた時、禁術は完全に解けるのです」
そうだ。
あとは、マチルダさんが本当に好きだと思える人が現れればいい。
マチルダさんは強い男が好きだと言っていた。
僕は最強モンスターにも勝てる冒険者になっている。
それに……。
マチルダさんと僕は、二度もキスした仲だし。
もう決まっているじゃないか。
マチルダさんの好きな男なんて。
そう。
僕に決まっている。
僕以外にありえない。
僕はこれからもしっかりとマチルダさんを守れる男にならなければ。
僕はこれからも、強い男でありつづけるんだ。
「そうか、マチルダが好きになれる男が現れればいいんだな」
冒険者の一人は続けた。
「なあマチルダ、この中にお前の好きな人はいるか?」
マチルダさんの口から僕の名前が出てくる時がきた。
これで、簡単に術は解けてすべて解決となるだろう。
そう思っている時、マチルダさんの口が開いた。
「もちろん、好きな人はいるわ。粉を飲んだらなぜかそのことを思い出したわ」
「誰だ? クロー以外の好きな人だぞ。誰なんだ?」
周囲の男どもが固唾をのんでマチルダさんの答えを待った。
さあ。
僕は心の準備をはじめた。
みんなの前で告白されるなんてはずかしいけど、これでマチルダさんも、そして僕も幸せになれるんだ。
あとは、マチルダさんが僕の名前を呼ぶだけだ。
マチルダさんはじっと僕に目を合わせてきた。
そしてこう言った。
「マルコス、ありがとう。あなたの薬が効いたからかどうかわからないけど、頭の中がスッキリしてきたわ。そして思い出した。私が好きだった人が誰かを」
マチルダさんの次の言葉をみんなが待っている。
静寂なのか、マチルダさんの言葉が響いた。
「私の好きな人、それは……」
さあ、いよいよだ。
いよいよ、僕の名前が呼ばれる時がきた。
「私の好きな人、それは……、ポールよ」
ほ、ポール?
誰だそれ、ポールって誰なんだ?
僕の頭は混乱してしまい、すぐにポールが誰だか思い浮かばなかった。
けれど、いた。
ポールという名前の男が、このギルドに一人いた。
確か、倉庫の荷物運びをしている冴えない男がポールという名前だった。
まさか……。
「ポールって、そこにいる荷物運びのポールさんのことですか?」
僕は呆然としながらそう言った。
「ええ、思い出したわ。私、ポールのことが好きだったの。なぜかそのことを忘れてしまっていたわ」
マチルダさんははっきりと言った。
何かの聞き間違いじゃないのか?
僕は、自分の耳を疑った。
冗談だろ。
マチルダさんの好きな人なんて、決まっているじゃないか。
僕はマチルダさんと二度もキスしたんだぞ。
それにマチルダさんは強い男が好きといっていた。
荷物運びのポールは、どこからどう見ても強い男ではない。強くないから冒険者にもなれず、ギルドで荷物運びなんて冴えない仕事をしているんじゃないか。
それに対して僕は……。
今や僕は冒険者ランキング1位のミルヴァさんでも倒せなかったレッドドラゴンにも勝てる冒険者になったんだ。
「……」
僕が黙っていると周りの冒険者達が驚いた様子でマチルダさんに話しかけはじめた。
「おい、マチルダ、冗談じゃないよな? あのポールだぜ? ポールのどこがいいんだ?」
「優しいところよ」
優しいところ?
ええ?
マチルダさんは強い男が好きではなったの?
優しい男が好きだったの?
「やっぱり男は優しくないと。ポールはいつも優しく私に笑いかけてくれるの。それだけで私は幸せな気持ちになるの」
そうなんだ。
僕じゃないんだ。
マチルダさんの好きな人って、僕じゃなく、ポールさんなんだ。
でも、そうだ。
マチルダさんの禁術が完全に解けるためには、マチルダさんとポールさんの仲がうまくいく必要があるんだよね……。
マチルダさんが、ポールさんのことをもっと好きになってはじめて、禁術マヤカシから完全に開放されるんだよね……。
だったら……。
応援するしかない。
マチルダさんとポールさんの仲がうまくいくように応援するしかないじゃないか。
それが、マチルダさんの幸せにつながるんだから。
大好きなマチルダさんがそれで幸せになるんだから。
けれど。
そんな簡単に僕の心は割り切れない。
つらいなあ。
僕は、じっとマチルダさんとポールさんを見た。
ポールさんが離れた場所からマチルダさんを見つめている。
確かに。
確かに、優しそうな目で見つめている。
マチルダさん、ああいう人が好きだったんだ。
僕は、大きな勘違いをしていたんだ。
強くなればいいと思っていたけど、違ったんだ。
優しくなければいけなかったんだ。
悔しいけど……。
マチルダさんの幸せのためなんだ。
マチルダさんとポールさんの仲がうまくいくように応援しよう。
それが、マチルダさんの禁術が解ける道だし、その先にはマチルダさんの本当の意味での幸せが待っているんだから。
僕はこころの中で大雨を降らせながらそう決心したのだった。
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