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第五話

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一週間後、謁見の間にて、クレージュ王国の王太子ジャン・クレージュ、ミシェルの父、公爵アドルフ・ペルラン、継母シュゼット・ペルラン、妹サラ・ペルラン、そして、妹の友人の貴族令息・令嬢3名が皇帝の前に現れた。

「このような形で謁見が実現しようとは、皮肉なものですな、ルメール帝。いいですかな、支配国ではあるものの、ある程度の自治が認められており、由緒ある国の一つであるクレージュの王太子をこんなことで呼び出すなんて、他国に知れ渡ったら大変な騒ぎになりますぞ」
 
ミシェルの父、アドルフ・ペルラン公爵は、謁見の間に入るといきなりこう切り出してきた。クレージュ国は昔から中央で栄えた国として知られ、辺境から帝国に成り上がってきたルメール国とは歴史が違う。さらに、ペルラン公爵家の開祖はクレージュ王家から分家したとあって、公爵家としての自負は並々ならぬものがあった。

「いいのさ、アドルフ。僕は帝都に一度来てみたかったから、それに、元婚約者が立派になったって聞いて驚いているんだ。こいつは見物だってね」

クレージュ国王太子ジャンは長く伸びた前髪をかきあげる仕草をした後、少し、悪戯っぽい目をしながら、アドルフ公爵に話しかけた。

「ルメール皇帝、初めてお目にかかります。ジャン・クレージュと申します。ところで今日はなんの御用向きなのですか。色々と見てまわりたいところがあるので、早く要件を済ませてしまいたいんですが」

「ミシェルは死の谷に放置されていた。これは立派な犯罪でもある。関係者に話を聞きたいと通告したはずだが」

「それはわかっていますよ。でも、その件については、僕は全く関係ないんだけどな。やったのは公爵家でしょ」

「だが、お前が婚約破棄したのがきっかけにはなっているはずだ」

「それはそうですが、まあ、いいでしょう。さっさと始めてくださいよ」

「言われなくても、すぐに始める」

合図をすると、横で黙っていた大聖女ガブリエラが前に進み出た。彼女はすぐにでも全員処刑してやると息巻いていたが、この度の仕切りは皇帝陛下がすると事前に言われており、早く出ていきたくて非常にイライラしていた。

彼女が登場すると、皆びっくりしたような顔していた。子供がなんでこのような場で偉そうに登場するのか意味がわからなかったらしい。

「わしは大聖女ガブリエラ様じゃ。文句があるならいうてみい」

彼らを睨みつけながら言ったその一言で、皆がざわざわと話し始めた。『本当に大聖女様なのか』、『あんな子供が』という声まで聞こえてきた。

「うるさい、黙れ、極悪人どもめ。ミシェルちゃん、こいつらの悪事を暴いてやるのじゃ」

「はい」

その後登場したミシェルと見て、皆は一様に驚いていた。大聖女と同じ衣装を纏い、ゆっくりと彼らの前に歩いてきた。以前のようなおどおどした様子が全く見られないので少し雰囲気が違って見えた。

「では、最初からいうてみい」

「私は公爵家の長女として生まれました。母は生まれてすぐに亡くなり、その後、新しいお母さんがやってきました。最初はうまくやれていたと思います。ですが、妹が生まれた時から、だんだん、私に対して、冷たくなってきて、そして、ある時、自然に切れると願いがかなうと言われて手首に巻く組紐をいただきました」

「それが、魔力封じの組紐だったのじゃ。ワシが解呪しなければ、今でもミシェルちゃんは魔力を使えずにいた。つまり、継母であるお前がミシェルちゃんをだまして、酷い目に遭うようになったきっかけを作った黒幕なのじゃ」

継母シュゼット・ペルランは、大聖女に指差されても、眉ひとつ動かさずに冷笑していた。

「何か証拠でもあるのかしら。他の誰かにもらったんじゃないんですか」

「間違いなく、継母さんにもらいました。私嬉しかった。これで、また仲直りできるのかと思って。でも、それからまた継母さんは元通りになっちゃって、私、どうしたらいいのかわからなくなって……」

「それが、どうしたというのだ。もうその組紐は外れているんだろう。今さら昔の話をグタグタと」

アドルフ公爵がイライラした調子で口を挟んだ。

「お前は黙っとれ。で、それから、どうなったんじゃ」

「はい。私は大きくなっても魔法が使えなかったので、皆に、無能だって言われるようになりました。妹の方が小さいのになんでもできて、すごいすごいって。それに比べて姉の私はなんの取り柄のない穀潰しだって」

だんだんと周囲の雰囲気が重苦しくなっていく。彼女の話を聞いた人たちが同情のあまり、王太子たちに対して、険しい目つきをし始めていた。

「王立学校へ入ってからも、私は魔法が使えないままでした。王太子様とは、許嫁だったのですがずっと疎遠でした。そのうち妹が入学してくるようになると、私が、彼女に対して、いじめをしているという噂が流れてきたのです」

「最初、友人たちには根も葉もない噂だと説明していましたが、だんだん誰も私の話を信じてくれなくなって。それであるとき、妹の友人たちが、その噂を熱心にばら撒いていることがわかって、妹を問い詰めました」

「その時、王太子様が偶然通りかかってきたところで、彼女は急に泣き始めて、それで、王太子様は大変お怒りになり、お前のような奴とは結婚することができない。父上に相談してくると言われました」

「それで、正式な通達が私の家に来て、私は婚約破棄、そして、妹が新しい婚約者となったのです」

「それから、私の家ではもうお前は利用価値がないのだから、これ以上家にいることはできない。公爵家から除籍すると言われて、使用人に連れて行かれた先が、死の谷でした」

「私は、何も持たされずに、そのまま置いておかれました。誰一人として私のいうことを信じてもらえず、絶望していましたので、もう死んでも構わないと思っていいました。それで、女神様に祈って、これ以上苦しみたくないので、母の元へと連れていってほしいと祈りました」

衛兵たちは皆、身動きひとつしなかったが、皆目を血走らせて涙をこらえているものもいた。もし、皇帝が合図でもしたら、皆は喜んで飛び掛かっていくだろう。そんな、険悪な雰囲気が流れていた。

「私の話はこれでおしまいです」

彼女は深々と皆に礼をいった。

「これまでの話は、本当なのかいうてみい」

「公爵家から除籍したのは確かですが、死の谷に連れていったのは使用人の勝手な判断です。私はただ、我々の前から見えないところにいってしまえと言っただけです。彼女が目の前にいたら、こうなったのが自分のせいではないかと思ってサラが苦しみますからね」

公爵は特に悪びれもせずにこう言い放った。

「血がつながっている娘をこんな目に合わすなんて、とんでもない父親じゃな」

「大聖女様はわかってらっしゃらないのです。公爵家の一員ともあろうものが魔法ひとつも使えないなんて。私は長年彼女に恥をかかされてきたんですよ。それくらい当然じゃないですか」

「なんじゃと、そこのそれ、えーと、シュゼットとやら、お前が仕組んだからこうなったのではないか」

「だから、妻は何もしていないと言っているでしょう。それともなんですかな、確かな証拠でもおありなのですか」

「ふん、証拠ならあるわ。吠えづらかくでないぞ」

そう言ってガブリエラが合図をすると、公爵家使用人の一人、ダンテがつれてこられた。彼は周囲をキョロキョロと見回しながら、おびえた調子やってきた。なにしろ、凶悪そうな衛兵たちが皆、恐ろしい顔をして睨みつけているのだ。

「わ、私が、ペルラン公爵家の使用人 ダンテです」

大聖女はアドルフ公爵の方を見ると、嫌そうな顔をして彼はうなずいてみせた。

「では、聞くがおぬしがミシェルと死の谷へと連れていったのか」

「はい、そうです」

「それは、公爵に言われたからではないのか」

「私には…… 答えられません」

彼は公爵の方をチラチラみながらそう言った。公爵は険しい顔をしている。

「そうか、しかし、何も言わないとなると、困ったことになるな。お前だけが罰せられることになるが、それでもいいのか」

何を言っても縮こまるばかりで、彼は黙ったままだ。

ちょっと心配そうに、オーブリーがガブリエラを見たが、特に彼女が焦っている様子はない。

「そうか、では、わしの力を今から見せつけてやる」

そういうとガブリエラは彼の方へと歩いていった。彼の前に出ると、右手を天高くあげ、ぶつぶつと呪文を唱えた。すると、彼女の手の上に、光が収束し大きな球状の物体が出来上がった。

「ふふふ、これをなんだと思う」

彼女はニヤリと笑ったが、ダンテは恐怖のあまり何も喋れなかった。

「こいつはのう、わしのとっておきの魔法でな、これがお前の頭に当たったら、どうなると思う」

ダンテはただ、首を左右に降ってイヤイヤをするだけだった。

「お前の頭は“バン“と言って爆発するのじゃ。今のうちに白状したほうがよいぞ、何も言わないならお前には証人としての価値などないからな。それからじゃが、嘘を言っても同じ“バン“じゃ。だから、いくら抵抗しても無駄なのじゃ」

その途端、王太子たちの間で、悲鳴や大きな叫び声を上げる音がした。城内は騒然とし始めた。

オーブリーでさえ、かなりひきつった顔で大聖女の顔を見ていたが、彼女はむしろ、得意げな顔をしていた。無論、大聖女にそんな人を攻撃するような力はない。彼女はハッタリをかましていた。

「言います。言います。だから助けてください。大聖女様、お願いします。助けてください。私は旦那様に命じられただけです。本当です。それに、着の身着のままで放り出せと言ったのも旦那様でした。私は本当はそんなことはするつもりはなかったのです。許してください」

「ほうれ、こう言っとるぞ。では、どんどん行こうか、次は誰にしてやろうか」

「嘘か本当かなんて、どうしてわかるんだ」

そう叫ぶ声が聞こえてくるが、大聖女はすましてこう答えた。

「わしがそう思うかどうかに決まっておるじゃろう。わしが正義で、わしに反するやつは悪なのじゃ」

「横暴だ」

「何を言っておる。お前らは絶対的に上の存在なのをいいことに、今まで横暴を働いていたではないか、下のものが何を訴えても聞く耳持ってなかったくせに、よく言うわ。お前らのやり方を全部やり返してやる。わしが絶対的に上の存在なのだから、わしが何をしたって問題ないのじゃ」

そして、彼女はサラの親友の一人を指した。

「次はお前じゃ、前に出ろ」

指名された女生徒は泣いてその場に倒れ込んだ。

「私はサラ様に言われてやっていただけです。助けてください」

彼女がそういうと、他の二人も声を上げた。

「俺たちもサラ様に言われてやったんだ。確かにみんな面白がってやっていたけど、悪気はなかったんだ。許してくれ」

大聖女は満足げにうなずくと、残りの4人を見て残酷そうな表情で見回した。

「さて、次は誰にするかのう」

すると、一人の女性が大聖女の前に進み出た。継母のシュゼット・ペルランだった。

「もう茶番はやめにしましょう、大聖女様。全てお話ししますから、その光はなんとかなりませんか。落ち着いて話もできませんわ」

大聖女は彼女を睨みつけたまま、光球を消し去った。

「それにしても、ミシェル、さぞかし気分がいいでしょうね。あのままのたれ死んでしまえばよかったのに、残念ですわ。毎日女神様に祈っていてよかったわね」

ミシェルの顔がこわばっていた。

「でもこれで終わりにしましょう。まさかと思うけど、私たち全員を処罰しようとするなら、大変なことになりますわよ。他国の貴族、さらには王太子を呼びつけて処分するなんて前代未聞ですわ。元より大聖女様頼りのこの帝国、大変なことになりますわよ。噂はすぐに広まって、各地で反乱が起こったりなんかしたら、大変でしょうね。まあ、大聖女様はどこの国にいってもいいんでしょうけれども、陛下にいたってどうなりますか」

オーブリーは特に表情も変えずにいた。大聖女は怒りで顔を真っ赤にしている。

「ダンテを処分なさるのはご勝手に」

シュゼットは冷たく言い放った。

「奥様、そんなこと言わないでください」

ダンテは叫んだが、シュゼットは知らんぷりをしていた。

この状況を見て、皇帝オーブリーはようやく重い口を開いた。

「では、全て認めると言うことだな、まずは、公爵よ」

「ああ、そうだ。ミシェルの始末を頼んだのは私だ」

「では、シュゼットよ。お前が彼女に魔力を使えなくなる組紐を与えたのか?」

「ええ、そうですわ。大きくなったら、サラの邪魔になるかと思って用意していたんですの。思ったより効果があって驚いたわ」

「では、サラよ。お前が姉の噂を撒き散らして、冤罪を被せたのか」

「ええ、それが何か。元々、王太子様とは付き合っていましたから。彼はいつもお父様が婚約破棄を許してくれないんだと私に漏らしていましたの。私のことを世界一美しいと言ってくれましたし、お前以外には結婚したくないとまでおっしゃってまして。それで私、王太子様を苦しめたくなくて、そう言う噂を流したのです。うまくいきすぎて怖いほどでしたわ」

「では、ジャンよ。お前はどうなんだ」

「まあ、そう言うことになりますね。サラの話は本当かどうか怪しいと思いましたが、これは使えると思って、父上に全て話しました。あの頭の硬い父上もその時ばかりは激怒して、すんなり婚約破棄が決まりました。それからすぐにサラとの婚約も決まって。でも、付き合っていたのは本当ですよ。愛し合う二人が結婚できないなんておかしいじゃないですか。大体、ミシェルには全く女性としての魅力なんて感じたこともありません。その点サラは……」

そこで、人が倒れる音がした。ミシェルが気を失って倒れてしまっていた。気丈な彼女は今までのことを黙って聞いていたが、耐えきれずに倒れてしまったのだ。

「ミシェル、ミシェルちゃん」

血相を変えて、ガブリエラが彼女の元に駆け寄った。

「この場は俺に任せろ。だから、彼女を別の部屋へ連れて行ってやってくれ」

「でも……」

困った顔をしたガブリエラが躊躇ちゅうちょしていたが、オーブリーは「早く行け」としか返事をしなかった。いつもの温和な顔ではなく、怒りの表情を露わにしているオーブリーの姿を彼女が見るのは初めてだった。ガブリエラはすぐにうなずくと、みんなで彼女を別室にと運んで行った。

「では、お前たち、全ての罪を認めると言うことなのだな。間違いないな」

オーブリーはそう言うと、もういい加減にしてくれとばかりに、彼らはうんざりした顔でうなずいていた。

「そうか、じゃあ、これを見てみろ、ジャン」

彼が封書を懐から出すと、すぐに従者がそれを受け取り、ジャンの元へと運んできた。そこにはクレージュ家の印がしっかりと記されている。宛先はオーブリー皇帝、差出人はクレージュ王からだった。アドルフ公爵もその封書を覗き込んで、確認したが間違いないようだった。

「これは父からのもの…… いったいどうして」

「では読み上げるぞ」

オーブリーは封書を再び受け取ると、封を開けて皆の前で読み始めた。

“この度は、王国内の揉め事で大変ご迷惑をおかけしました。

もし陛下のおっしゃることが全て真実であればとんでもないことであり、息子にいいようにあざむかれたとあっては私の面子が丸潰れです。

そのような人物に王家を継がせる気は毛頭なく、さらに、この件に関連した貴族たち全てに厳罰を処していただきたい。

事実であることが確定した段階で、ジャンは王族から除籍、ペルラン公爵家並びに各人の爵位を廃します。あとは、ご自由に処分なさってください。

クレージュ王 クレマン“

オーブリーはその場で絶句している彼らを見た。

「ということなので、お前たちは全員処分の対象だ。どうだ、国からも見捨てられ、家族からも見捨てられるというのが、どういう気持ちかわかったか。
お前たちは、これから死の谷に行ってもらう。着の身着のままでどれだけ生きていられるか……
おそらく到着は夜になるので、魔物がウヨウヨさまよっているだろう。お前たちの女神アレクサンドラにでも祈って、加護してもらうんだな。まあ、聞き届けてもらえればいいが」

一瞬静かになった後、王太子たちが騒ぎ出した。慈悲を乞うもの、怒りを露わにするもの、悲鳴をあげるもの、ただ泣き続けるもの。

彼らを冷たい目で見ながら皇帝は思った。あの時現れたサーシャと名乗った占い師。あれは女神アレクサンドラだったのかもしれないと。

「連れて行け」

皇帝が命じるのを今か今かと待ち望んでいた衛兵たちは、哀れな王太子らに殺到した。まるで地獄から来た鬼のような形相で、次々と彼らを扉の外に引きずり出していく。

最後の一人がいなくなった時、静寂が訪れた。



オーブリーが部屋に入った時、ミシェルはすでに起きていた。

彼は、二人がいなくなった後のことを淡々と話し始めた。彼女は静かに聞いていたが、聞き終わると静かに皇帝に礼をした。

沈んだ表情の彼女にガブリエラがためらいながら話かけた。

「辛かったろう、ミシェルちゃん。ごめん」

ミシェルは黙ってかぶりを振った。

「私、ただ謝ってもらいたかったんです。ただ一言だけでもごめんなさいって言ってもらいたかった。そうしたら、また、家族として暮らしていけたかもしれないのに」

だが彼女にはわかっていた。とうの昔に家族は失われていたのだ。

「もう、みんな助からないんでしょうか?」

「どうして?」

「私は、もう大丈夫だから、みんなの罪を許して欲しいんです」

「本当にいいのか?」

「はい、今の私にはみなさんがいますから。もう、大丈夫なんです」

「そうか、分かった。じゃあ、助けてやるか。実は反省させる目的で死の谷に連れていったが、実はガブリエラの力が強くなったおかげで、瘴気しょうきは弱まり、魔物はいなくなっているんだ。まあ、一日くらい放っておいても大丈夫。後で、助けをよこしてやろう。後は、向こうの王に任せることにする」

ホッとした表情をしたミシェルを見て、ガブリエラが急に飛びついた。激しく彼女に頬ずりを始める。

「あの、ちょっと、おやめ下さい、大聖女様」

「やめんぞ、ミシェルちゃんはなんていい娘なんじゃ、それにとっても可愛いのじゃー」

「おいおい、ミシェルさん困っているだろ」

オーブリーは困っている彼女をみて、大聖女に文句を言った。

「ふふふ、おぬしもやってみたいんじゃろ、でもダメじゃ。ミシェルちゃんはわしのものじゃあ」

「くっそー、今回は俺だってがんばったのに……」

ガブリエラは悔しがるオーブリーをみて優越感を感じながらシシシと笑っていたが、ミシェルが泣き始めたことに気づき、驚いて彼女に声をかけた。

「ど、どうしたのじゃ」

「違うんです。嬉しいんです。嬉しくって涙が止まらないんです」

これまでの長い間、彼女の中で降り積もっていた辛い出来事が、涙と共にどこかへ消え去っていく。

ミシェルはガブリエラやオーブリー、それからみんなに感謝し、そして、彼らに引き合わせてくれた、女神アレクサンドラに心を込めて祈りを捧げた。
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みんなの感想(2件)

蠣崎若狭守
2023.05.21 蠣崎若狭守

>5
 主人公ちゃん、大甘すぎる。
 将来に禍根を残さないためにも、容疑者全員、打ち首獄門にしないと示しが付かないだろ。
 これで、全員反省せずに復権でもしたら国政は大混乱だ。
 容疑者に中途半端な権力が残っていたら、国ごと破壊しかねない。反省という言葉が辞書に載ってない奴らだ、特に王太子と公爵はクーデターを起こして現国王を弑逆するだろうよ。
 そうならないためにも、中途半端な慈悲をあたえないほうがいい。
 本来なら、関係者の九族皆殺しが妥当な罰だ。

解除
Vitch
2022.03.28 Vitch

許しをもらっても、今まで権力の傘のもとに暮らしてたやつらが平民として生きられるかねぇw

津雲 奏
2022.03.28 津雲 奏

ご感想ありがとうございます。

本当は関係者全滅エンドだったのですが、後味が悪いと指摘があり、変えてしまいました。

解除
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