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3 限りない欲求が政策を求めさせる!
しおりを挟む政策を生み出す、人間性とは何でしょうか?
それは、多様で可変的な欲求を持つことだと思います。
欲求とは、遺伝的に組み込まれた本能だけでなく、
後天的な環境に応じても変わる、行動の動因です。
科学的には、脳神経細胞内における、
生化学的な電位変化などとして説明されます。
政策とは『様々な欲求に基づく意見があるが、
今はこうすべきである』という、
社会的な意思決定です。
制度とはより一般的に、『こういう時は
こうすべきである』という形にまとめた
社会的意思決定(法規)の体系です。
技術が進歩すると、経済・社会活動は
豊かになると共に複雑・加速化するので、
単純で固定的な本能だけでは営めず、
人間の欲求は多様化・可変化してゆきます。
そこで様々な欲求の衝突を緩和するため、
利害調整のための政策が必要になります。
人間性と言えば欲求というより、善意や希望など、
もっと美しい言葉も連想されますが、
人間は色々な希望や欲望を持つ複雑な生き物だ、
と言われると、その方が客観的にも思われます。
以上は、主に経済・社会活動を助ける、
一般的な政策について当てはまります。
しかし、広い意味では経済・社会活動の一部たる、
科学・技術の健全性を確保する、
技術的(いわゆるハード的)政策においては、
違う原理が働きます。
科学・技術を助ける技術的政策も、
政策なので広い意味では利害調整なのですが、
既存の技術のもとでの社会的利害調整ではなく、
その限界を越えるために、
次世代技術の導入や在来技術の発展を促す
政策といえるのです!
つまり人間性とは、
多様で可変的な欲求を持つことであり、
それが、社会活動を助ける利害調整政策や、
技術を助ける技術的政策を必要とさせます。
人間性=無制限的な欲求が、
二種類の政策を必要とさせるのです。
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