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*俺がお前の
猫にならないと無理なこと
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「必要ない」
温和は私のお願いをそんな一言で一蹴すると、片手でグイッとネクタイを緩めた。
思わず見惚れてしまうぐらいかっこいい仕草にうっとりしてから、ダメダメ!と首を振る。
流されてる場合じゃないっ。
汚いまま温和に抱かれるとか、恥ずかしすぎるものっ。
「ひ、必要ですっ」
早くも上半身裸になってしまった温和を直視出来なくて、ふいっと視線を横にそらせながらそう言ったら、「気になるんなら俺が綺麗にしてやるから安心しろ」ってどういう意味ですか?
お風呂で温和が洗ってくれるってこと!?
そう思い至って「あ、あのっ、じ、自分でっ」って言ったら、熱に浮かされた艶めく視線で見下ろされた。
「それは……猫にでもならねぇと無理だな」
いつの間にか私の上にまたがるように四つん這いになった温和を見上げて「え?」と思う。
猫? ん? どういう意味?
そもそもお風呂に連れて行ってくれるなら覆いかぶさってくるのはおかしいよ?
「あ、あの……はる、まさ?」
不安に思いながら温和を見上げたら、「少し黙ってろ」って言われて再度唇を塞がれた。
「でも、んっ、は……あの、ぁ、んっ、んんっ」
でもでもでもっ!
唇に隙間ができるたびに何とか喋りたい私は、一生懸命言葉をつむごうとするけれど、その度に舌を絡められ、唇を食まれ、口中を舐め上げられ……。
とにかく息も絶え絶えになる一方で。
しかもそっちに気を取られている間に、いつの間にかブラウスの前ボタンを全開にされてしまっていて、それに気付いて慌てて胸元を隠そうとしたら「隠すな」って手をベッドに押さえつけられた。
「そのままじっと。――出来るよな?」
言われて温和に見つめられると、別に拘束されているわけでも何でもないのに動いてはいけない気持ちにさせられてしまう。
温和はブラの肩紐をズラして胸を中途半端に見えるようにしてしまうと、色付きに沿って指をやんわり這わせてくる。
温和の指がもどかしくそれを繰り返すうち、中心の敏感な部分が、ぷっくりと立ち上がってきたのが自分でも分かって。
触って欲しくてたまらないと、切ないくらいに疼くその感覚が恥ずかしくて、慌てて胸に触れる温和の手元から視線をそらした。
「温和っ、それ、イヤっ。恥ずか……しいっ」
思い切って訴えてみたけれど、温和は返事をする代わりに私の秘所に指を這わせてくるの。
「ひぁ、ヤッ、――ダメっ」
思わず足をギュッと閉じたら、それに抗議するみたいに温和に、膝裏を抱え上げられてしまった。
途端スカートがはらりとめくれて、ショーツに包まれたお尻が剥き出しになる。
「温和っ、や」
首を一生懸命振ってイヤイヤをしてみせたけれど、温和は聞いてくれなくて。
「さっきからお前の口、ダメとイヤしか聞かせてくんねぇのな?」
じっと見つめられてそんな風に言われてしまったら、私はその言葉を言えなくなってしまう。
「でもっ、恥ずか……しい、の……」
イヤ、とダメ、以外で私が言えるのは「恥ずかしい」だけ。
ギュッと眉根を寄せて温和を涙目で見つめたら「恥ずかしがってる音芽、最高に色っぽい」って、ニヤリとされた。
何これ、逆効果!?
温和の指先がショーツのウエスト部にかかったのが分かって、ダメもイヤも言えない私はギュッと温和の手を握った。
それはダメ。恥ずかしいからイヤ。
そういう気持ちを込めて温和の手を止める指先に力を込めたら「俺、さっき何て言ったっけ?」と静かな声音で尋ねられた。
温和はさっき、私の手をベッドに縫い付けるように押さえつけてから……。
「じっと、って……言った」
恐る恐るそう答えたら「正解」と微笑まれて。
「だったらその手、どうしたらいいか分かるだろ?」
と冷ややかに見下ろされる。
私は温和の手に載せた指をゆっくりと外すと、さっき彼にされたように両耳の横に置いた。
まるで小さく諸手をあげて、温和に降参しているみたいな、そんなスタイル。
「いい子」
温和がそんな私を褒めてくれて、不覚にもその声にドキドキしてしまう。
温和は私のお願いをそんな一言で一蹴すると、片手でグイッとネクタイを緩めた。
思わず見惚れてしまうぐらいかっこいい仕草にうっとりしてから、ダメダメ!と首を振る。
流されてる場合じゃないっ。
汚いまま温和に抱かれるとか、恥ずかしすぎるものっ。
「ひ、必要ですっ」
早くも上半身裸になってしまった温和を直視出来なくて、ふいっと視線を横にそらせながらそう言ったら、「気になるんなら俺が綺麗にしてやるから安心しろ」ってどういう意味ですか?
お風呂で温和が洗ってくれるってこと!?
そう思い至って「あ、あのっ、じ、自分でっ」って言ったら、熱に浮かされた艶めく視線で見下ろされた。
「それは……猫にでもならねぇと無理だな」
いつの間にか私の上にまたがるように四つん這いになった温和を見上げて「え?」と思う。
猫? ん? どういう意味?
そもそもお風呂に連れて行ってくれるなら覆いかぶさってくるのはおかしいよ?
「あ、あの……はる、まさ?」
不安に思いながら温和を見上げたら、「少し黙ってろ」って言われて再度唇を塞がれた。
「でも、んっ、は……あの、ぁ、んっ、んんっ」
でもでもでもっ!
唇に隙間ができるたびに何とか喋りたい私は、一生懸命言葉をつむごうとするけれど、その度に舌を絡められ、唇を食まれ、口中を舐め上げられ……。
とにかく息も絶え絶えになる一方で。
しかもそっちに気を取られている間に、いつの間にかブラウスの前ボタンを全開にされてしまっていて、それに気付いて慌てて胸元を隠そうとしたら「隠すな」って手をベッドに押さえつけられた。
「そのままじっと。――出来るよな?」
言われて温和に見つめられると、別に拘束されているわけでも何でもないのに動いてはいけない気持ちにさせられてしまう。
温和はブラの肩紐をズラして胸を中途半端に見えるようにしてしまうと、色付きに沿って指をやんわり這わせてくる。
温和の指がもどかしくそれを繰り返すうち、中心の敏感な部分が、ぷっくりと立ち上がってきたのが自分でも分かって。
触って欲しくてたまらないと、切ないくらいに疼くその感覚が恥ずかしくて、慌てて胸に触れる温和の手元から視線をそらした。
「温和っ、それ、イヤっ。恥ずか……しいっ」
思い切って訴えてみたけれど、温和は返事をする代わりに私の秘所に指を這わせてくるの。
「ひぁ、ヤッ、――ダメっ」
思わず足をギュッと閉じたら、それに抗議するみたいに温和に、膝裏を抱え上げられてしまった。
途端スカートがはらりとめくれて、ショーツに包まれたお尻が剥き出しになる。
「温和っ、や」
首を一生懸命振ってイヤイヤをしてみせたけれど、温和は聞いてくれなくて。
「さっきからお前の口、ダメとイヤしか聞かせてくんねぇのな?」
じっと見つめられてそんな風に言われてしまったら、私はその言葉を言えなくなってしまう。
「でもっ、恥ずか……しい、の……」
イヤ、とダメ、以外で私が言えるのは「恥ずかしい」だけ。
ギュッと眉根を寄せて温和を涙目で見つめたら「恥ずかしがってる音芽、最高に色っぽい」って、ニヤリとされた。
何これ、逆効果!?
温和の指先がショーツのウエスト部にかかったのが分かって、ダメもイヤも言えない私はギュッと温和の手を握った。
それはダメ。恥ずかしいからイヤ。
そういう気持ちを込めて温和の手を止める指先に力を込めたら「俺、さっき何て言ったっけ?」と静かな声音で尋ねられた。
温和はさっき、私の手をベッドに縫い付けるように押さえつけてから……。
「じっと、って……言った」
恐る恐るそう答えたら「正解」と微笑まれて。
「だったらその手、どうしたらいいか分かるだろ?」
と冷ややかに見下ろされる。
私は温和の手に載せた指をゆっくりと外すと、さっき彼にされたように両耳の横に置いた。
まるで小さく諸手をあげて、温和に降参しているみたいな、そんなスタイル。
「いい子」
温和がそんな私を褒めてくれて、不覚にもその声にドキドキしてしまう。
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