190 / 283
*初めてをあなたに
15
しおりを挟む
奏芽さんの問いかけに私が小声で……でもはっきりと「はい」って応えたら、たくましい腕で強く抱きしめられた。
途端奏芽さんの身体に胸がギュッと押しつぶされたのが分かって、何だか急に恥ずかしくなる。
それに――。
太ももに当たってる固いの、奏芽さんの……?
そう意識した途端、すごく気になり始めて……。
思わずそぉっと布団の中を覗こうとして、ハッとした。
バカ凜子。
何してるの!
い、意識しすぎたらダメっ。気になって思わず見ちゃいそう!
そう思った私は、奏芽さんに失礼のないようギュッと目を閉じた。
そんな私に奏芽さんがクスッと笑って、
「なぁ凜子、俺がすることちゃんと見てなくて平気?」
汗で額に張り付いた私の前髪を、揶揄うように……でもとても優しい手つきで梳いてくれながら問いかけてきて。
私は恐る恐る奏芽さんを見上げる。
「み、見ても……いいんですか?」
意を決して聞いたら「構わねぇよ」って……。奏芽さん、恥ずかしくないのかな?
***
奏芽さんが身を乗り出すようにして、私が頭をのせている枕下から四角くて平べったい包みが折り重なっているものを取り出したのを見て、いつの間に!?って驚いた。
「凜子が風呂入ってる間に忍ばせといた」
そのうちのひとつの外袋を口と片手で器用に開けた奏芽さんが、中身を取り出しながらそう言って。
私は驚きのあまり、疑問に感じたことを逐一喋ってしまったのかと、慌てて口に手を当てる。
「違う違う。凜子の顔見てりゃ分かるだけだって」
ククッと笑いながらそう言った奏芽さんが、布団の中でゴソゴソなさって。
脚に触れるあれこれな気配から、奏芽さんが避妊具を装着なさったんだというのが分かって、ドキドキしてしまう。
「触ってみる?」
――ゴム越しだけど。
その言葉に、私は驚いて奏芽さんを見つめて。
「え?」
と思わずつぶやいた唇に口付けられて、所在なく降ろしていた手を、奏芽さんに握られて下腹部へ引っ張られた。
「んんっ!」
キスをされながらじゃ、恥ずかしいです、ともそんなことしちゃってもいいのですか?とも聞けなくて、私は指先に触れるラテックス素材のすべすべとした手触りにただただ戸惑いを覚えるばかり。
と、私が不意に動かした指の刺激に反応して、奏芽さんのソコがピクッと脈打ったように跳ねて。
瞬間、奏芽さんが僅かに息を詰めて身体に力を入れたのが分かって、それがまたどうしようもなく私をオロオロとさせる。
唇を離されたと同時、私は「あ、あのっ、私っ。ごめ、なさっ」と喘ぐように呼吸を整えながら謝って、慌てて手を引っ込めた。
そんな私に、「凜子。も、触ってくんねぇの?」って、耳元で甘く強請るみたいにささやいてくるとか……奏芽さん、ずるい……。
そんな風に言われたら……私っ。
途端奏芽さんの身体に胸がギュッと押しつぶされたのが分かって、何だか急に恥ずかしくなる。
それに――。
太ももに当たってる固いの、奏芽さんの……?
そう意識した途端、すごく気になり始めて……。
思わずそぉっと布団の中を覗こうとして、ハッとした。
バカ凜子。
何してるの!
い、意識しすぎたらダメっ。気になって思わず見ちゃいそう!
そう思った私は、奏芽さんに失礼のないようギュッと目を閉じた。
そんな私に奏芽さんがクスッと笑って、
「なぁ凜子、俺がすることちゃんと見てなくて平気?」
汗で額に張り付いた私の前髪を、揶揄うように……でもとても優しい手つきで梳いてくれながら問いかけてきて。
私は恐る恐る奏芽さんを見上げる。
「み、見ても……いいんですか?」
意を決して聞いたら「構わねぇよ」って……。奏芽さん、恥ずかしくないのかな?
***
奏芽さんが身を乗り出すようにして、私が頭をのせている枕下から四角くて平べったい包みが折り重なっているものを取り出したのを見て、いつの間に!?って驚いた。
「凜子が風呂入ってる間に忍ばせといた」
そのうちのひとつの外袋を口と片手で器用に開けた奏芽さんが、中身を取り出しながらそう言って。
私は驚きのあまり、疑問に感じたことを逐一喋ってしまったのかと、慌てて口に手を当てる。
「違う違う。凜子の顔見てりゃ分かるだけだって」
ククッと笑いながらそう言った奏芽さんが、布団の中でゴソゴソなさって。
脚に触れるあれこれな気配から、奏芽さんが避妊具を装着なさったんだというのが分かって、ドキドキしてしまう。
「触ってみる?」
――ゴム越しだけど。
その言葉に、私は驚いて奏芽さんを見つめて。
「え?」
と思わずつぶやいた唇に口付けられて、所在なく降ろしていた手を、奏芽さんに握られて下腹部へ引っ張られた。
「んんっ!」
キスをされながらじゃ、恥ずかしいです、ともそんなことしちゃってもいいのですか?とも聞けなくて、私は指先に触れるラテックス素材のすべすべとした手触りにただただ戸惑いを覚えるばかり。
と、私が不意に動かした指の刺激に反応して、奏芽さんのソコがピクッと脈打ったように跳ねて。
瞬間、奏芽さんが僅かに息を詰めて身体に力を入れたのが分かって、それがまたどうしようもなく私をオロオロとさせる。
唇を離されたと同時、私は「あ、あのっ、私っ。ごめ、なさっ」と喘ぐように呼吸を整えながら謝って、慌てて手を引っ込めた。
そんな私に、「凜子。も、触ってくんねぇの?」って、耳元で甘く強請るみたいにささやいてくるとか……奏芽さん、ずるい……。
そんな風に言われたら……私っ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
104
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる