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*キスのその先
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「日織さん……」
腕ひとつ分の距離で、修太郎さんが切なげに私の名前をお呼びになる。
私は彼の熱をはらんだ視線に、ただただ心をかき乱されて、小さく息を飲み込んだ。
私の上に覆いかぶさるようにして、こちらを見下ろしていらっしゃる修太郎さんだけれど、両膝で自重は支えておられるみたいで、絡められた両手には殆ど彼の重みはかかっていない。
それでも私にまたがる形で四つん這いになっておられる修太郎さんの手足に閉じ込められた私は、身動ぎするのも躊躇われて、その状況にドキドキする。
そんな体勢で見つめ合っていたら、ややして彼の顔が近づいてきて……
(キス、される……)
そう思った私はギュッと目を閉じた。
予想よりはるかに柔らかく私に口付けを落としていらした修太郎さんに、ほんの少しだけ身体の力を緩める。
さっき私が噛み締めた下唇を柔らかく食むように、修太郎さんの唇と舌がそこばかりを何度も責めていらして――。
「ん、っ……」
くすぐったいようなもどかしいようなそんな気持ちが湧き上がってきて……気がついたら私は自分から彼の動きに合わせるように修太郎さんの唇を追いかけていた。
私の様子を見ては、時折唇を離してくださる修太郎さんに、私はもっと彼を感じたくて……切なさに吐息をもらす。
さっきまで、どこで息継ぎをしたらいいのかあんなに悩んでいたのに、彼を求めれば求めるほど、自然と口の端や鼻から熱い吐息が抜けて……それと一緒に呼吸もちゃんと出来るようになっていた。
「日織……さ、ん」
切なく呼びかけていらっしゃる修太郎さんの声にさえも反応して、甘くてとろけてしまいそう。
と、キスの呼吸に合わせるように、修太郎さんの手が、絡めた手からそっと離れて私の胸元に伸びてくる。私はその事に戸惑って、思わず身体を強張らせた。
前開きボタンでとめられた、シフォン素材の長袖ワンピース。
そのボタンをの上を、外すではなくただ何度か行き来した修太郎さんの左手が、そのまま右の乳房に伸びてきて……服越しに私の胸を柔らかく包み込んだ。
今まで男性とのお付き合いはおろか、キスさえしたことのなかった私は、一度も異性に触れられたことのない部分を大好きな人の手で優しく揉まれて、どうしたらいいのか分からなくなる。
「しゅう、たろぉさ、んっ。……それ、ヤ、……です」
恥ずかしい……っ。
ふるふると頭を振ってイヤイヤをして、どうにか口付けから逃れた私は、彼の名を呼びながら抗議の声を上げた。でもまるでそのタイミングに合わせたみたいに、修太郎さんの指先が私の胸の中心を布越しに爪弾いていらして――。
服の上からでも分かるくらい、そこが硬くしこっているのが、自分でも認知できた。
腕ひとつ分の距離で、修太郎さんが切なげに私の名前をお呼びになる。
私は彼の熱をはらんだ視線に、ただただ心をかき乱されて、小さく息を飲み込んだ。
私の上に覆いかぶさるようにして、こちらを見下ろしていらっしゃる修太郎さんだけれど、両膝で自重は支えておられるみたいで、絡められた両手には殆ど彼の重みはかかっていない。
それでも私にまたがる形で四つん這いになっておられる修太郎さんの手足に閉じ込められた私は、身動ぎするのも躊躇われて、その状況にドキドキする。
そんな体勢で見つめ合っていたら、ややして彼の顔が近づいてきて……
(キス、される……)
そう思った私はギュッと目を閉じた。
予想よりはるかに柔らかく私に口付けを落としていらした修太郎さんに、ほんの少しだけ身体の力を緩める。
さっき私が噛み締めた下唇を柔らかく食むように、修太郎さんの唇と舌がそこばかりを何度も責めていらして――。
「ん、っ……」
くすぐったいようなもどかしいようなそんな気持ちが湧き上がってきて……気がついたら私は自分から彼の動きに合わせるように修太郎さんの唇を追いかけていた。
私の様子を見ては、時折唇を離してくださる修太郎さんに、私はもっと彼を感じたくて……切なさに吐息をもらす。
さっきまで、どこで息継ぎをしたらいいのかあんなに悩んでいたのに、彼を求めれば求めるほど、自然と口の端や鼻から熱い吐息が抜けて……それと一緒に呼吸もちゃんと出来るようになっていた。
「日織……さ、ん」
切なく呼びかけていらっしゃる修太郎さんの声にさえも反応して、甘くてとろけてしまいそう。
と、キスの呼吸に合わせるように、修太郎さんの手が、絡めた手からそっと離れて私の胸元に伸びてくる。私はその事に戸惑って、思わず身体を強張らせた。
前開きボタンでとめられた、シフォン素材の長袖ワンピース。
そのボタンをの上を、外すではなくただ何度か行き来した修太郎さんの左手が、そのまま右の乳房に伸びてきて……服越しに私の胸を柔らかく包み込んだ。
今まで男性とのお付き合いはおろか、キスさえしたことのなかった私は、一度も異性に触れられたことのない部分を大好きな人の手で優しく揉まれて、どうしたらいいのか分からなくなる。
「しゅう、たろぉさ、んっ。……それ、ヤ、……です」
恥ずかしい……っ。
ふるふると頭を振ってイヤイヤをして、どうにか口付けから逃れた私は、彼の名を呼びながら抗議の声を上げた。でもまるでそのタイミングに合わせたみたいに、修太郎さんの指先が私の胸の中心を布越しに爪弾いていらして――。
服の上からでも分かるくらい、そこが硬くしこっているのが、自分でも認知できた。
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