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27.勘違いしてしまいそうです*

貴方が欲しくてたまらないの

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宗親むねちかさん、私、今すごく幸せな気持ちなんです。だから……えっと……お、OKです。その、……さっきのアレ……」

 そこでゴニョゴニョと口ごもる私に、宗親むねちかさんが「さっきのアレ?」って腹黒ドSな笑みを浮かべて。

(もう! 絶対何のことか分かってるくせに! 意地悪!)
 
 そう思いながらも、私は一生懸命頑張った。
 きっと私が自分の意志でゴーサインを出すことは、宗親むねちかさんの中で大きな意味を持つんだと思ったから。

「だから……いい、です。きて……ください。私の中……、……って、――ひゃぁっ!」

 言い終わるか終わらないかのうちに、両脚を宗親むねちかさんに抱え上げられた私は、思わず悲鳴を上げて――。

「まっ、待って、宗親むねちかさんっ。それ――」
 恥ずかしい!って続けたいのに、
春凪はなっ!」
 って切なく名前を呼ばれたら何も言えなくなるじゃないっ。

 宗親むねちかさんはそんな私の顔をじっと見つめながら、グッと隘路あいろを割り開いて押し入ってくる。

 それを感じた私は、驚きのあまり上げた悲鳴がそのまま嬌声に塗り替えられて。

「――ひゃぁっ、ああぁぁ、っ」


 今、宗親むねちかさんと私、ひとつになれてる?

 思った途端、キュッと膣内なかが締まって、それと同時、宗親むねちかさんも質量を増したのが分かった。
 それを意識したら、まだ動かれたわけでもないのに下腹部がキュンキュンとうずくくらい気持ち良くなってしまった。

「あ、ぁんっ、それダメぇ……っ」

 男の人と身体を繋げること自体は初体験じゃなかったはずなのに、男性と結ばれただけでこんなにも幸せな気持ちになれたのは初めてだった。

宗親むねちかさ、っ」

 ――大好き……!

 このまま揺さぶられたら、無意識にその言葉を口走ってしまいそうで怖くなった私は、宗親むねちかさんに手を伸ばして
「お願っ……キスして、くださ……」
 危険な口を塞いで欲しいとお願いした。

 宗親むねちかさんは私のお強請ねだりに一瞬瞳を見開くと、次の瞬間には「だったら僕を欲しいって……分かるように口、開けてみせて?」って眉根を寄せる。

 彼にこんな余裕のない表情をさせているのは他ならぬ私自身なんだって思ったら、凄く凄く嬉しくなった。

 私は宗親むねちかさんの要望通り、「貴方が欲しくてたまらないの」という思いを込めて唇を開いた――。
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