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1章
6。夢オチだったようです
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ワケのわからない謎設定を語るお兄さんズを、胡乱な目でじっとり見つめる。
視線を受けて、赤猫お兄さんはまたニヤニヤ笑い出し、青猫お兄さんはちょっと思案顔になった。
「あ、コイツ全然信じてない顔してるー」
「『何言ってんだコイツら』みたいな目で見られてますね……どうしましょうか」
どうしましょうか、はこっちのセリフだわ。
この二人、もしや頭がヤバい人達だったのか。
親切な人たちに会えて助かったなー神様ありがとうーとか思ってた私の感謝を返せ。
とにかくまず逃げないと……でも逃げても夜の森でまた迷子ってこと?
え、ひょっとしてコレ詰んだの?詰んじゃってるの?
相当にマズい自分の状況を再確認して、頭から血の気がザザザーと引いていく。
「今度は顔真っ青になってきた?表情ころころ変わってめっちゃ面白いな!」
「また後退りしてますね……逃げようとしてるんじゃないですか?」
「えーヤダよ。こーんな珍しいオモチャ、逃がす手はナイよね!」
うわわっ!赤い方に腕掴まれた!!
「は、離してくださいっ」
「うん、断るっ」
「何でですか?!」
「困ってるって言ったじゃん。親切なオレ達がちゃんと街まで連れて行ってあげるって!」
「……本音は?」
「オマエで遊ぶの面白そう♪」
ーー“で”って言った!
「そんなグイグイいったら嫌われちゃいますよ?」
青猫お兄さんが呆れたように嗜めている。
「でも手、離したら逃げちゃうじゃん。どうすんだよ?」
「ひとまず色々説明をしてあげないと。信用してもらえれば、大人しく一緒に来てもらえるんじゃないですか?」
「説明も何も、まるっきり信じてない人間がオレらの話聞くか?」
「それもそうですが……」
良かった。青猫お兄さんの方は少しは話が通じそう。
このまま是非、赤猫お兄さんを説得してほしい。
「ではこうしましょう」
青猫お兄さんはそう言うと赤猫お兄さんの手を私の腕から引き剥がしてーー
ーーそのまま私を自分の方に抱き込んでしまった。
!?!
やっぱりこの人もマトモじゃない!
「ちょ、ちょっと!何するんですか?!こんなっ…むぐっ」
叫ぼうとした口を塞がれ、顔ごと胸に押しつけられる。かなり苦しい。
「静かに。胸の音聞いてみて」
ーー何言ってるんだこの人。赤ん坊みたく心音を聞かせたら落ち着くかも、なんて思ってるのかまさか。
「ーー音が聞こえますか?」
そりゃここまでギュウギュウに押しつけられれば、心臓の音くらいはーー
……聞こえ、ない?
「あと、この耳としっぽも本物です」
綺麗な猫耳をぴくぴくと動かして見せ、長いしっぽも持ち上げて、頬をゆるゆると擦ってみせた。
「眼の形も見てみな。オマエら人間の目とは違うだろ?」
赤猫お兄さんが、またびっくりするほど至近距離で覗き込んでくる。
……確かに、さっきまで二人の目は縦に細かったような……?
そういえば猫って興奮すると、瞳孔が広がるんだっけ。
じゃあこれ、カラコン付けてるわけじゃないの?
「という訳で、多分僕らはアンタの知ってる猫とも、勿論人とも違います」
「それでもオレらは猫だけどね。オマエのいた世界とここの世界では、色々違うんだよ」
片方は真顔で、片方はニヤニヤしながら、理解し難いことをのたまってくる。
……いやいやいや。ナイでしょ。そんな無茶な。
こんなの夢オチでもつかない限りありえない話でーー
ーーあ、なんだそっか。これ夢か。
良かったぁ……
納得したらなんだか力が抜けちゃっ…て……
間近で覗き込んでくるイケメン二人に気圧され、色んな意味でいっぱいいっぱいになった私は、人生で初めて気を失ってしまった。
視線を受けて、赤猫お兄さんはまたニヤニヤ笑い出し、青猫お兄さんはちょっと思案顔になった。
「あ、コイツ全然信じてない顔してるー」
「『何言ってんだコイツら』みたいな目で見られてますね……どうしましょうか」
どうしましょうか、はこっちのセリフだわ。
この二人、もしや頭がヤバい人達だったのか。
親切な人たちに会えて助かったなー神様ありがとうーとか思ってた私の感謝を返せ。
とにかくまず逃げないと……でも逃げても夜の森でまた迷子ってこと?
え、ひょっとしてコレ詰んだの?詰んじゃってるの?
相当にマズい自分の状況を再確認して、頭から血の気がザザザーと引いていく。
「今度は顔真っ青になってきた?表情ころころ変わってめっちゃ面白いな!」
「また後退りしてますね……逃げようとしてるんじゃないですか?」
「えーヤダよ。こーんな珍しいオモチャ、逃がす手はナイよね!」
うわわっ!赤い方に腕掴まれた!!
「は、離してくださいっ」
「うん、断るっ」
「何でですか?!」
「困ってるって言ったじゃん。親切なオレ達がちゃんと街まで連れて行ってあげるって!」
「……本音は?」
「オマエで遊ぶの面白そう♪」
ーー“で”って言った!
「そんなグイグイいったら嫌われちゃいますよ?」
青猫お兄さんが呆れたように嗜めている。
「でも手、離したら逃げちゃうじゃん。どうすんだよ?」
「ひとまず色々説明をしてあげないと。信用してもらえれば、大人しく一緒に来てもらえるんじゃないですか?」
「説明も何も、まるっきり信じてない人間がオレらの話聞くか?」
「それもそうですが……」
良かった。青猫お兄さんの方は少しは話が通じそう。
このまま是非、赤猫お兄さんを説得してほしい。
「ではこうしましょう」
青猫お兄さんはそう言うと赤猫お兄さんの手を私の腕から引き剥がしてーー
ーーそのまま私を自分の方に抱き込んでしまった。
!?!
やっぱりこの人もマトモじゃない!
「ちょ、ちょっと!何するんですか?!こんなっ…むぐっ」
叫ぼうとした口を塞がれ、顔ごと胸に押しつけられる。かなり苦しい。
「静かに。胸の音聞いてみて」
ーー何言ってるんだこの人。赤ん坊みたく心音を聞かせたら落ち着くかも、なんて思ってるのかまさか。
「ーー音が聞こえますか?」
そりゃここまでギュウギュウに押しつけられれば、心臓の音くらいはーー
……聞こえ、ない?
「あと、この耳としっぽも本物です」
綺麗な猫耳をぴくぴくと動かして見せ、長いしっぽも持ち上げて、頬をゆるゆると擦ってみせた。
「眼の形も見てみな。オマエら人間の目とは違うだろ?」
赤猫お兄さんが、またびっくりするほど至近距離で覗き込んでくる。
……確かに、さっきまで二人の目は縦に細かったような……?
そういえば猫って興奮すると、瞳孔が広がるんだっけ。
じゃあこれ、カラコン付けてるわけじゃないの?
「という訳で、多分僕らはアンタの知ってる猫とも、勿論人とも違います」
「それでもオレらは猫だけどね。オマエのいた世界とここの世界では、色々違うんだよ」
片方は真顔で、片方はニヤニヤしながら、理解し難いことをのたまってくる。
……いやいやいや。ナイでしょ。そんな無茶な。
こんなの夢オチでもつかない限りありえない話でーー
ーーあ、なんだそっか。これ夢か。
良かったぁ……
納得したらなんだか力が抜けちゃっ…て……
間近で覗き込んでくるイケメン二人に気圧され、色んな意味でいっぱいいっぱいになった私は、人生で初めて気を失ってしまった。
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