1 / 3
NTRと来訪
しおりを挟む
「そういえば...来週の結婚記念日どうする?」と、珍しく一緒に食事をしている最中にそんな質問をする。
「あぁ...うん...結婚記念日って...来週だったっけ。ごめん。その日はちょっと職場の人との飲みがあるから」
あっさりと断られた。
妻はいい会社に勤めているし、役職にも就いているためただの教師をしている俺よりも遥かに給料が高い。
付き合ってから10年、結婚してから3年...。
最近はお互いの仕事の関係でなかなか話す機会はなかったが、それでも俺はうまくやっているつもりだった。
まぁ、10年の付き合いともなればこんなものかと思っていたし、少なくても俺には不満はなかった。
強いて言うなら、あまりお酒が強くないはずなのに、よく職場の人と飲みに行っているなと思うくらいだった。
別にその頻度も月に3回程度で極端に多いわけでもないし、気にはしていなかった。
しかし、それは突然、何の前触れもなくやってきた。
◇
ある日の仕事帰り。
いつもより少し早く仕事を切り上げて、家に帰っていた。
せっかくなら今度の休日でどこかに旅行に行きたいな。
いきなりだけど、どこか予約取れたりするところあるかな?
確か、二人とも明日は休みだったよな。
そうして、玄関を開けると、部屋の中は真っ暗だった。
珍しいな。いつもなら俺より先に帰っているのに...。
そのまま、家に上がり、リビングの電気をつけると、いつもと変わらぬ風景が広がっていた。
少し違うとすれば、テーブルに大きな1枚の紙と、手紙らしき何かと、結婚指輪が置かれていたことだった。
なんだ?と思いながら、その大きな紙をまじまじと見ると、それは...離婚届だった。
「...は?」
思わずそんな声があふれる。
驚きというか、理解ができない現状にそんな言葉しか出なかった。
焦りながらその手紙を開けると、そこには便箋で10枚ほどの別れの手紙が書いてあった。
正直、その手紙なんて放り出して今すぐ妻に連絡をするべきなのに、なぜかそんな気にはなれなかった。
妙に冷静というか、事態を整理しようと、深呼吸してから手紙を読み始めた。
書かれれていたのは離婚に至った理由...具体的には自分の不倫についてと、その不倫相手との関係をきれなかったこと、嫌いではないが心のどこかで俺のことを好きではなくなっていたことなどが、妻の乱雑な字で生々しく書かれていた。
そして、最後に相手の名前が書いてあった。
その瞬間、全身の力が抜けた気がした。
そこにかいてあったのは俺の親友の名前だった。
10枚の手紙を読み終えるのに、さほど時間はかからなかった。
俺はそのままソファに座り込む。
内容は理解ができた。
理解はできたが納得はできなかった。
急いで妻に連絡するも、当然つながらず、親友も電話に出なかった。
妻の両親に連絡するも、何故か電話出た瞬間に切れられて、そのまま着信拒否。
理解できない現状に俺はただただ呆然とする以外の選択肢がなかった。
「...なんなんだよ」
その日は買ってきたお酒を無理やりのどに通して、潰れるように眠った。
◇翌日
目を覚ますと、時刻は8時を過ぎていた。
最悪の寝起きとともに、昨日と変わらずさみしいリビングがそこにあった。
もうどうでもよかった。
本当ならとっくに家を出ている時間。
しかし、当然仕事に行く気力なんてなく、そのまま学校に電話して、事情と共に少しの間休む旨を伝えた。
ちなみに、今年度は副担を任されており、担任ではないためまぁ、1週間くらいはどうにかなるらしい。
もし担任だったら1週間とか開けられないもんな…。
有給も込みで1週間のお休みをいただくことができたのだが、特に外に出るわけでもなく、暗闇の中ただ時間が過ぎていった。
本当であれば色々とやらないといけないことがあるのだが、気力が湧かない。
仮に不倫相手が全く知らない誰かなら、復讐心が湧いてそれを糧に色々とできたかもしれない。
しかし、よりにもよって、不倫相手が中学時代から仲が良い親友となると話が変わってくる。
復讐心より今はただただ喪失感に襲われていた。
そうして、3日目がたった頃にはペットボトルがそこら辺に転がっていたり、2日前に食べたカップ麺もそのままでかなり部屋は荒れており、ゴミ屋敷のようになっていた。
片付ける気力も沸くことはなかった。
そうして、ひたすら無駄な時間を過ごしていると、インターホンが鳴る。
時刻は16:30。
来客の予定はない。
もしかしたら、心配してくれた同僚の先生が来てくれたのだろうか?
しかし、まともに風呂にすら入っていない姿では会う気にもなれず居留守を使うことにした。
だが、1分おきにインターホンが押され、10分以上それが続いた時、流石に腹が立って、玄関を開けることにした。
ったく…なんなんだよ。
そうして、勢いよく扉を開けると、そこに立っていたのは俺の担当しているクラスの学級委員であり、生徒会長をしている鏡《かがみ》 志保《しほ》だった。
「...鏡...なんでここに」
「事情は聞いていたので。心配になってきました。...お風呂すらちゃんと入ってないように見えますけど。全く、仕方ない人ですね。私が掃除しますので、家に入れてください」と、言うのだった。
「あぁ...うん...結婚記念日って...来週だったっけ。ごめん。その日はちょっと職場の人との飲みがあるから」
あっさりと断られた。
妻はいい会社に勤めているし、役職にも就いているためただの教師をしている俺よりも遥かに給料が高い。
付き合ってから10年、結婚してから3年...。
最近はお互いの仕事の関係でなかなか話す機会はなかったが、それでも俺はうまくやっているつもりだった。
まぁ、10年の付き合いともなればこんなものかと思っていたし、少なくても俺には不満はなかった。
強いて言うなら、あまりお酒が強くないはずなのに、よく職場の人と飲みに行っているなと思うくらいだった。
別にその頻度も月に3回程度で極端に多いわけでもないし、気にはしていなかった。
しかし、それは突然、何の前触れもなくやってきた。
◇
ある日の仕事帰り。
いつもより少し早く仕事を切り上げて、家に帰っていた。
せっかくなら今度の休日でどこかに旅行に行きたいな。
いきなりだけど、どこか予約取れたりするところあるかな?
確か、二人とも明日は休みだったよな。
そうして、玄関を開けると、部屋の中は真っ暗だった。
珍しいな。いつもなら俺より先に帰っているのに...。
そのまま、家に上がり、リビングの電気をつけると、いつもと変わらぬ風景が広がっていた。
少し違うとすれば、テーブルに大きな1枚の紙と、手紙らしき何かと、結婚指輪が置かれていたことだった。
なんだ?と思いながら、その大きな紙をまじまじと見ると、それは...離婚届だった。
「...は?」
思わずそんな声があふれる。
驚きというか、理解ができない現状にそんな言葉しか出なかった。
焦りながらその手紙を開けると、そこには便箋で10枚ほどの別れの手紙が書いてあった。
正直、その手紙なんて放り出して今すぐ妻に連絡をするべきなのに、なぜかそんな気にはなれなかった。
妙に冷静というか、事態を整理しようと、深呼吸してから手紙を読み始めた。
書かれれていたのは離婚に至った理由...具体的には自分の不倫についてと、その不倫相手との関係をきれなかったこと、嫌いではないが心のどこかで俺のことを好きではなくなっていたことなどが、妻の乱雑な字で生々しく書かれていた。
そして、最後に相手の名前が書いてあった。
その瞬間、全身の力が抜けた気がした。
そこにかいてあったのは俺の親友の名前だった。
10枚の手紙を読み終えるのに、さほど時間はかからなかった。
俺はそのままソファに座り込む。
内容は理解ができた。
理解はできたが納得はできなかった。
急いで妻に連絡するも、当然つながらず、親友も電話に出なかった。
妻の両親に連絡するも、何故か電話出た瞬間に切れられて、そのまま着信拒否。
理解できない現状に俺はただただ呆然とする以外の選択肢がなかった。
「...なんなんだよ」
その日は買ってきたお酒を無理やりのどに通して、潰れるように眠った。
◇翌日
目を覚ますと、時刻は8時を過ぎていた。
最悪の寝起きとともに、昨日と変わらずさみしいリビングがそこにあった。
もうどうでもよかった。
本当ならとっくに家を出ている時間。
しかし、当然仕事に行く気力なんてなく、そのまま学校に電話して、事情と共に少しの間休む旨を伝えた。
ちなみに、今年度は副担を任されており、担任ではないためまぁ、1週間くらいはどうにかなるらしい。
もし担任だったら1週間とか開けられないもんな…。
有給も込みで1週間のお休みをいただくことができたのだが、特に外に出るわけでもなく、暗闇の中ただ時間が過ぎていった。
本当であれば色々とやらないといけないことがあるのだが、気力が湧かない。
仮に不倫相手が全く知らない誰かなら、復讐心が湧いてそれを糧に色々とできたかもしれない。
しかし、よりにもよって、不倫相手が中学時代から仲が良い親友となると話が変わってくる。
復讐心より今はただただ喪失感に襲われていた。
そうして、3日目がたった頃にはペットボトルがそこら辺に転がっていたり、2日前に食べたカップ麺もそのままでかなり部屋は荒れており、ゴミ屋敷のようになっていた。
片付ける気力も沸くことはなかった。
そうして、ひたすら無駄な時間を過ごしていると、インターホンが鳴る。
時刻は16:30。
来客の予定はない。
もしかしたら、心配してくれた同僚の先生が来てくれたのだろうか?
しかし、まともに風呂にすら入っていない姿では会う気にもなれず居留守を使うことにした。
だが、1分おきにインターホンが押され、10分以上それが続いた時、流石に腹が立って、玄関を開けることにした。
ったく…なんなんだよ。
そうして、勢いよく扉を開けると、そこに立っていたのは俺の担当しているクラスの学級委員であり、生徒会長をしている鏡《かがみ》 志保《しほ》だった。
「...鏡...なんでここに」
「事情は聞いていたので。心配になってきました。...お風呂すらちゃんと入ってないように見えますけど。全く、仕方ない人ですね。私が掃除しますので、家に入れてください」と、言うのだった。
0
あなたにおすすめの小説
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる