もう一度恋したら、甘い味がしました。

月見うさぎ

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14 サボり

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「つまり、アルマ王はこの国から~したのであって。。。。聞いていますか?!」


「す、すみません!!!えっとー。。。アルマさんは特産品を気に入ったのですよね?!」


「違います!!アルマ43世は特産品の技術を取り入れたかったのです!」


目の前で地図を広げて指をさしながら、教えていた侍女長がボーっとしている私を注意した。
国の歴史って何?!!
ワケワカラン!
このお怒りおば。。。いや、侍女長さんもう少し、分かりやすく教えたらいいのに。。。


国を支えるローズバルト侯爵の婚約者として、正しいマナー、正しい基礎知識、正しい踊り、刺繍。徹底的に学び直している。
もちろんこれは侯爵様の命令。
これを侯爵邸に住み着いて早1ヶ月続けている。

今はだいぶ腕も痺れがなくなり、動かせれるようになった。
残念ながらね!
治ったのは嬉しいけど、明日からダンスがスタートする。
ダンスの下手さは皆のお墨付き。

嫌だなー。。。。。


「エディトリス様!!聞いていますか!!」


「ごめんなさい!!!」


「はぁー。。。大変失礼ながら申しますけど、婚約者としてもう少し。。。。。」


「すみませんね!!こちらとて勉強は苦手なんですぅ!では、失礼しまーす!」


「ちょっ!エディトリス様!もう少し気品をもって。。。。」


「わたくしにはあなた様のご授業にはもったいないでございますわ!それでは、これでごめんなすって!オホホホっ!」

「なっ!!エディトリス様!!!」


席を立ち、真っ赤な顔をしているおば。。。いや侍女長さん(ベーラン)をおいて急いで廊下へ避難する。

勉強が出来なかったらすぐに、「婚約者としてもう少し自覚をもって」何とかかんとか。
それ以上の言葉は聞きたくない。

はぁー。。。逃げてきたのはいいけど、どうしよう。。。。
まだ、侯爵様にはサボりは伝わってない様子。
なぜなら、現在引きこもり状態だから!

ここ、二週間は見てないような気がする。。
ま、それはそれでいっか!

「あれ?お嬢様?」

そう、声をかけたのはお花を運んでいたリジー。授業中では?という顔をしていたので、言われる前に答える。

「分かりにくかったからサボった!」

「そうなんですね!」

納得したようにニッコリ微笑む。
これを他の人が見たら、不思議がるだろうなー。。。
だって、自分の主が、婚約者としてしないといけない知識をサボっているのに、ニッコリ微笑むのは勉強嫌いのリジーぐらいだしねー。。。

「サボれるところない?」


「うーん。。。。厨房はどうですか?」

「厨房?」

「はい!あそこなら使用人以外は来ませんし。厨房裏にお庭があるんです!秘密の隠れ家みたいで面白いですよー!」


リジーの意見に賛成して、厨房に向かおうとしたとき、ウィン・シュークルートが侯爵様の書斎の前で立っていた。
それを横目で見て、私は通りすぎた。



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