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第7章 新国テンプルム
第303話 山の守り神
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「ご主人様、先ほどのワタシの狙撃を見ましたか!」
「見てた、見てたよ。フラウの弓の技術は、今やもう世界一だってば」
「ムフー、そうでしょうそうでしょう♪ まあご主人様には敵いませんけどね」
フラウはもうすっかりご機嫌で、ずっとこんな調子だ。
僕も冒険者としての仕事は嫌いじゃないけど、フラウは心から大好きなようで、本当は依頼を受けて毎日出掛けたいんだろうなと思う。
フラウはテンプルム国としての役職がないんで、自由行動で冒険者活動を楽しんでもらってもいいんだけど、かなりのドジっ子だからそれも少し不安なんだよね。
まあ今のフラウがピンチになるようなことはなかなか無いだろうけど。
それに、フラウ自身、僕と別行動するのは好きじゃないようで、出掛けるならやはり一緒がいいみたいだ。
「ユーリ殿、オレもだいぶ強くなったと思うんだが、どうかな?」
「ソロルはもう欠点らしい欠点はないよ。ソロルが居れば大抵のことは大丈夫だろう」
「やったー! アマゾネスの『戦皇妃』として面目躍如だぜ!」
ソロルは剣術の上位スキル『斬鬼』のほか、すでに回避の上位スキル『幽鬼』も習得しているし、戦士としてほぼ完成形だ。
それ以上となると、強力なレアスキルが必要となってきて、『神授の儀』をしていないアマゾネス――神様からレアスキルを授かっていないソロルでは、このあたりが強さの限界となってくるだろう。
まあ今のままでも充分強いけどね。
うちのメンバーの中でも、フラウとソロルは特にモンスター向きのタイプだから、2人ともノーマルドラゴンなら簡単に狩れるくらいの戦闘力はある。
現在僕たちは、鉱物資源が豊富にあるという山を見に北西へ向かっている状況だ。
それほど遠くないので、一応テンプルムからでも山は見えてるし、間にある森もそんなに深くない。
ただ、森を歩いて移動すると時間がかかるので、飛翔で空を飛びつつ、モンスターの気配を感じたら降りて退治している。
飛翔で長時間飛ぶのは難しいので、モンスター退治で降りるのがちょうどよい休憩となっている。
とりあえずその山を調べて、もし本当に鉱物資源が採れそうなら、往復用の道を作る予定だ。
今のところ、一般冒険者がとても倒せないような魔物は居ないので、Bランクほどの冒険者を護衛に付ければ、道中の安全は充分確保できそうだ。
あとは山の周りにも危険がなければ、採掘に関しての問題はないだろう。
麓に作業員の宿泊施設も作って、その護衛も冒険者にお願いするか。
一応安全な建物にするけど、護衛が居てくれたほうがいいだろう。ゴーレムを置いちゃってもいいんだけど、できることは国民に任せたい。
本当は採掘事業を全て民間に任せてもいいんだけど、そうなると開始するまでに時間がかかる。なので、最初の準備だけは僕が整えてあげるつもりだ。
◇◇◇
「どうですご主人様、ワタシのサンドイッチは!?」
途中、フラウが作ってくれたお弁当――簡単なサンドイッチを食べながら休憩する。
「とっても美味しいよ、年季が入ってる感じだね」
「あ、そういう言い方はやめてクダサイ。ワタシはまだ若いんデスから!」
んー40歳のクセに。いや、もう41歳になってるのか?
っていうか、フラウは正確な年齢を教えてくれないんだよね。
ひょっとして、すでに42、3歳になってたりして?
「オレはアマゾネスだから、肉を焼くくらいしかできないんだよなー。ユーリ殿のために、料理を勉強したほうがいいかな?」
「ソロルはそのままでいいよ。みんなで得意なことを分担すればいいんだから」
「えへへ、そう言ってもらえると嬉しいぜ」
ソロルとフラウのいいところは素直で純粋なところだな。
っていうとリノたちが怒りそうだけど、あの子たちはそう……特殊だからねえ。
いや、すっごく助けてもらってるんだけどさ。
隙を見せればこっちがやられる、肉食獣みたいな子たちだから。
僕の最大の敵は、実はリノとフィーリアなのかもしれない……。
さて、昼食を終えて、また目的の山へと向かう。
この近辺も、特に凶悪なモンスターは棲息していない感じだ。
まあ危険な区域を避けて国を作ったからね。ただ、山には未知のモンスターが居たりするので、まだまだ油断大敵だけど。
山に着いてみると、少しだけモンスターの強さは上がっていた。
これはまあ当然といえば当然だけど。
Bランク冒険者でも大丈夫だと思うけど、万全を期するならAランクを雇ったほうがいいかもな。
これらの情報は、テンプルム国冒険者総合ギルド長であるヨシュアさんに伝えておこう。
あとは、人が集まってくれば、その気配を感じて強い魔獣が流れてきたりするから、充分注意したいところ。
山の地質を解析してみると、なるほど良質の資源が埋まっているようだ。
まさに宝の山という感じで、今まで採掘が出来なかったのは、こんな所まではとても作業員が来られなかったからである。
僕の国ができたからこそ、ようやく移動可能な範囲に入った。
僕は素人なので、この山をどう採掘していくかはプロの方に任せるけど、充分事業として成り立つように思う。
冒険者の仕事も確保できるし、計画を進めちゃってもいいかな。
安全に注意しつつ、もし何か問題が起こったらそのときに考えよう。
「じゃあそろそろ帰ろうか」
空も赤く染まった夕方となり、一通り調査を終えた僕たちはテンプルムへと帰ることに。
いい一日だった。久しぶりに羽を伸ばした気がする。
「楽しかったですねえご主人様」
「たっぷり身体を動かせて大満足だぜ」
フラウとソロルも充分息抜きができたようだ。
では、『空間転移』で戻ろうとすると……。
ん? なんだこの気配……?
かすかだけど、山の反対側からあまり感じたことのないような気配が伝わってきた。
これ……ただ者じゃないな。
うっかり見逃すところだった。
「待ってソロル、フラウ、この裏側に何か居る。行って確かめてみよう」
山の裏側――気配のもとへと行ってみると、一見分かりづらいところに大きな穴があいていた。
山の中へと続いている……どうやら魔物の巣穴のようだ。
穴の奥に居るから、気配が分かりづらかったのか。
「コレ、大物っぽいデスねえ!」
「よっしゃ、本気でやるか!」
「いや、ソロルとフラウは下がって!」
結構危険だ。今のフラウたちでも無事ではすまないような強さを感じる。
2人とも僕の命令に従って、素直に距離を取った。
僕も巣穴から少し離れ、穴に向かって挑発の魔法を撃ち込んでみる。
……………………ちゅどーん。
結構深いようだが、奥のほうまで魔法が届いて着弾したようだ。
すると、地鳴りのような音とともに、穴の奥から何かが這い上がってきた。
出てきたのは、ギラギラと眩しく光る身体をした巨獣……。
「こ、これはまさか……銀竜デスか!?」
そう、フラウの言う通り、シルバーに輝くドラゴンが現れた。
銀竜とはドラゴンの亜種で、滅多に見ることのない大変珍しい個体だ。
大きさはノーマルドラゴンより一回り大きい――体長30m弱ほどで、体表が金属質な鱗で覆われており、なまじの剣や魔法じゃダメージを与えることができない。
『竜語魔法』なども操るようで、ノーマルドラゴンとはケタ違いの強さだ。
なるほど、こんなところに銀竜の巣があったとは……!
銀竜は栄養として鉱物なども摂取するらしく、それで鱗が金属質になると言われているけど、きっとこの山に含まれている資源が良質だから、ここにねぐらを作ったんだろう。
「めちゃくちゃ綺麗なドラゴンさんデスねえ……」
「ああ、まるで芸術品のようだぜ」
君たちのんきなこと言ってるけど、本来は生死がかかってる状態だぞ。
ああほら、銀竜が息吹を吐こうとしてる! ……って、フラウたち全然危機感ないね。
ほら、ブレス吐いたー!
それを『エナジー吸収』スキルで全部吸い取る。
「ご主人様、お見事デス!」
さあて、この銀竜をどうしよう。
ドラゴン系は素材としてとても優秀なので、仕留めて魔道具の触媒に使いたいけど、殺しちゃうの可哀想なんだよなあ。
あー銀竜がなんかブレスとか『竜語魔法』とかガンガン撃ってきてるけど、それを全部吸収しまくる。
これ以上暴れられたり、または逃げられても困るから、テイムしちゃってもいいんだけど……。
でも、テイムしちゃうとさらに殺しづらくなっちゃうので、素材にするならこのまま仕留めたほうがいいんだよね。
銀竜ほどならかなりの魔道具が作れそうだけど、うーん素材にしちゃうかあ……。
………………………………。
可哀想だから、やっぱりテイムして飼うことにした。
熾光魔竜の話し相手になるかもしれないし。話せるのか知らないけど。
「おほー、可愛いですねえ」
「ホントだ、デカいくせに愛嬌あるヤツだ」
フラウとソロルが、テイムで大人しくなった銀竜を撫でている。
うん、とびきり綺麗なドラゴンだけに、懐くととても愛らしいな。なんてこというと、熾光魔竜がスネちゃうか?
でもアイツ、愛らしいなんてとても言えるような外見じゃないからなあ。
とりあえず、銀竜を殺さなくて良かった。
なんなら、この山の守り神として置くというのもありか。
山への道はあとで夜中にでも作るとして、僕たちはテンプルムに帰った。
***********************************
この度『無限のスキルゲッター』が、アルファポリス様から書籍化することとなりました。書籍版では4万字ほど書き下ろしがあります。
・勇者チームとの共同作戦
・宿敵ゴーグとの対決
web版の内容に加えてこの2本が収録されており、ほかにも大幅に改稿・加筆してありますので、是非ともお手に取っていただけたら嬉しいです。
web版よりさらにオレTUEEEして活躍しまくります!
発売日は11月中旬です。
近況ボードに詳細を書きましたので、どうぞご確認くださいませ。
これからも『無限のスキルゲッター』をよろしくお願いいたしますm(_ _)m
「見てた、見てたよ。フラウの弓の技術は、今やもう世界一だってば」
「ムフー、そうでしょうそうでしょう♪ まあご主人様には敵いませんけどね」
フラウはもうすっかりご機嫌で、ずっとこんな調子だ。
僕も冒険者としての仕事は嫌いじゃないけど、フラウは心から大好きなようで、本当は依頼を受けて毎日出掛けたいんだろうなと思う。
フラウはテンプルム国としての役職がないんで、自由行動で冒険者活動を楽しんでもらってもいいんだけど、かなりのドジっ子だからそれも少し不安なんだよね。
まあ今のフラウがピンチになるようなことはなかなか無いだろうけど。
それに、フラウ自身、僕と別行動するのは好きじゃないようで、出掛けるならやはり一緒がいいみたいだ。
「ユーリ殿、オレもだいぶ強くなったと思うんだが、どうかな?」
「ソロルはもう欠点らしい欠点はないよ。ソロルが居れば大抵のことは大丈夫だろう」
「やったー! アマゾネスの『戦皇妃』として面目躍如だぜ!」
ソロルは剣術の上位スキル『斬鬼』のほか、すでに回避の上位スキル『幽鬼』も習得しているし、戦士としてほぼ完成形だ。
それ以上となると、強力なレアスキルが必要となってきて、『神授の儀』をしていないアマゾネス――神様からレアスキルを授かっていないソロルでは、このあたりが強さの限界となってくるだろう。
まあ今のままでも充分強いけどね。
うちのメンバーの中でも、フラウとソロルは特にモンスター向きのタイプだから、2人ともノーマルドラゴンなら簡単に狩れるくらいの戦闘力はある。
現在僕たちは、鉱物資源が豊富にあるという山を見に北西へ向かっている状況だ。
それほど遠くないので、一応テンプルムからでも山は見えてるし、間にある森もそんなに深くない。
ただ、森を歩いて移動すると時間がかかるので、飛翔で空を飛びつつ、モンスターの気配を感じたら降りて退治している。
飛翔で長時間飛ぶのは難しいので、モンスター退治で降りるのがちょうどよい休憩となっている。
とりあえずその山を調べて、もし本当に鉱物資源が採れそうなら、往復用の道を作る予定だ。
今のところ、一般冒険者がとても倒せないような魔物は居ないので、Bランクほどの冒険者を護衛に付ければ、道中の安全は充分確保できそうだ。
あとは山の周りにも危険がなければ、採掘に関しての問題はないだろう。
麓に作業員の宿泊施設も作って、その護衛も冒険者にお願いするか。
一応安全な建物にするけど、護衛が居てくれたほうがいいだろう。ゴーレムを置いちゃってもいいんだけど、できることは国民に任せたい。
本当は採掘事業を全て民間に任せてもいいんだけど、そうなると開始するまでに時間がかかる。なので、最初の準備だけは僕が整えてあげるつもりだ。
◇◇◇
「どうですご主人様、ワタシのサンドイッチは!?」
途中、フラウが作ってくれたお弁当――簡単なサンドイッチを食べながら休憩する。
「とっても美味しいよ、年季が入ってる感じだね」
「あ、そういう言い方はやめてクダサイ。ワタシはまだ若いんデスから!」
んー40歳のクセに。いや、もう41歳になってるのか?
っていうか、フラウは正確な年齢を教えてくれないんだよね。
ひょっとして、すでに42、3歳になってたりして?
「オレはアマゾネスだから、肉を焼くくらいしかできないんだよなー。ユーリ殿のために、料理を勉強したほうがいいかな?」
「ソロルはそのままでいいよ。みんなで得意なことを分担すればいいんだから」
「えへへ、そう言ってもらえると嬉しいぜ」
ソロルとフラウのいいところは素直で純粋なところだな。
っていうとリノたちが怒りそうだけど、あの子たちはそう……特殊だからねえ。
いや、すっごく助けてもらってるんだけどさ。
隙を見せればこっちがやられる、肉食獣みたいな子たちだから。
僕の最大の敵は、実はリノとフィーリアなのかもしれない……。
さて、昼食を終えて、また目的の山へと向かう。
この近辺も、特に凶悪なモンスターは棲息していない感じだ。
まあ危険な区域を避けて国を作ったからね。ただ、山には未知のモンスターが居たりするので、まだまだ油断大敵だけど。
山に着いてみると、少しだけモンスターの強さは上がっていた。
これはまあ当然といえば当然だけど。
Bランク冒険者でも大丈夫だと思うけど、万全を期するならAランクを雇ったほうがいいかもな。
これらの情報は、テンプルム国冒険者総合ギルド長であるヨシュアさんに伝えておこう。
あとは、人が集まってくれば、その気配を感じて強い魔獣が流れてきたりするから、充分注意したいところ。
山の地質を解析してみると、なるほど良質の資源が埋まっているようだ。
まさに宝の山という感じで、今まで採掘が出来なかったのは、こんな所まではとても作業員が来られなかったからである。
僕の国ができたからこそ、ようやく移動可能な範囲に入った。
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「じゃあそろそろ帰ろうか」
空も赤く染まった夕方となり、一通り調査を終えた僕たちはテンプルムへと帰ることに。
いい一日だった。久しぶりに羽を伸ばした気がする。
「楽しかったですねえご主人様」
「たっぷり身体を動かせて大満足だぜ」
フラウとソロルも充分息抜きができたようだ。
では、『空間転移』で戻ろうとすると……。
ん? なんだこの気配……?
かすかだけど、山の反対側からあまり感じたことのないような気配が伝わってきた。
これ……ただ者じゃないな。
うっかり見逃すところだった。
「待ってソロル、フラウ、この裏側に何か居る。行って確かめてみよう」
山の裏側――気配のもとへと行ってみると、一見分かりづらいところに大きな穴があいていた。
山の中へと続いている……どうやら魔物の巣穴のようだ。
穴の奥に居るから、気配が分かりづらかったのか。
「コレ、大物っぽいデスねえ!」
「よっしゃ、本気でやるか!」
「いや、ソロルとフラウは下がって!」
結構危険だ。今のフラウたちでも無事ではすまないような強さを感じる。
2人とも僕の命令に従って、素直に距離を取った。
僕も巣穴から少し離れ、穴に向かって挑発の魔法を撃ち込んでみる。
……………………ちゅどーん。
結構深いようだが、奥のほうまで魔法が届いて着弾したようだ。
すると、地鳴りのような音とともに、穴の奥から何かが這い上がってきた。
出てきたのは、ギラギラと眩しく光る身体をした巨獣……。
「こ、これはまさか……銀竜デスか!?」
そう、フラウの言う通り、シルバーに輝くドラゴンが現れた。
銀竜とはドラゴンの亜種で、滅多に見ることのない大変珍しい個体だ。
大きさはノーマルドラゴンより一回り大きい――体長30m弱ほどで、体表が金属質な鱗で覆われており、なまじの剣や魔法じゃダメージを与えることができない。
『竜語魔法』なども操るようで、ノーマルドラゴンとはケタ違いの強さだ。
なるほど、こんなところに銀竜の巣があったとは……!
銀竜は栄養として鉱物なども摂取するらしく、それで鱗が金属質になると言われているけど、きっとこの山に含まれている資源が良質だから、ここにねぐらを作ったんだろう。
「めちゃくちゃ綺麗なドラゴンさんデスねえ……」
「ああ、まるで芸術品のようだぜ」
君たちのんきなこと言ってるけど、本来は生死がかかってる状態だぞ。
ああほら、銀竜が息吹を吐こうとしてる! ……って、フラウたち全然危機感ないね。
ほら、ブレス吐いたー!
それを『エナジー吸収』スキルで全部吸い取る。
「ご主人様、お見事デス!」
さあて、この銀竜をどうしよう。
ドラゴン系は素材としてとても優秀なので、仕留めて魔道具の触媒に使いたいけど、殺しちゃうの可哀想なんだよなあ。
あー銀竜がなんかブレスとか『竜語魔法』とかガンガン撃ってきてるけど、それを全部吸収しまくる。
これ以上暴れられたり、または逃げられても困るから、テイムしちゃってもいいんだけど……。
でも、テイムしちゃうとさらに殺しづらくなっちゃうので、素材にするならこのまま仕留めたほうがいいんだよね。
銀竜ほどならかなりの魔道具が作れそうだけど、うーん素材にしちゃうかあ……。
………………………………。
可哀想だから、やっぱりテイムして飼うことにした。
熾光魔竜の話し相手になるかもしれないし。話せるのか知らないけど。
「おほー、可愛いですねえ」
「ホントだ、デカいくせに愛嬌あるヤツだ」
フラウとソロルが、テイムで大人しくなった銀竜を撫でている。
うん、とびきり綺麗なドラゴンだけに、懐くととても愛らしいな。なんてこというと、熾光魔竜がスネちゃうか?
でもアイツ、愛らしいなんてとても言えるような外見じゃないからなあ。
とりあえず、銀竜を殺さなくて良かった。
なんなら、この山の守り神として置くというのもありか。
山への道はあとで夜中にでも作るとして、僕たちはテンプルムに帰った。
***********************************
この度『無限のスキルゲッター』が、アルファポリス様から書籍化することとなりました。書籍版では4万字ほど書き下ろしがあります。
・勇者チームとの共同作戦
・宿敵ゴーグとの対決
web版の内容に加えてこの2本が収録されており、ほかにも大幅に改稿・加筆してありますので、是非ともお手に取っていただけたら嬉しいです。
web版よりさらにオレTUEEEして活躍しまくります!
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