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7.呪われしアルストメリー
聖女と少女
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「……あなた……」
「昨日は、大変失礼いたしました、カサブランカ様」
そばかす1つない、ミルク色のつやつやの肌。
見た人が眩しく思うであろう、金色の目。
身につけている服と言えば、今私やプルメリアが着ているシンプルな白い服だが……間違いない。
「アザレア……どうしてここに……」
プルメリアとアザレアを、私は交互に見てしまう。
確かに、小説の中ではこの2人は繋がりがある。
でも、その繋がりはプルメリアが城に入ってからだったはずだ。
どうして、彼女がここに……。
「アザレア、城でのお勤め、ご苦労でしたね」
「はい、プルメリア様」
プルメリアとアザレアは、明らかに知り合い……以上の関係性だ。
プルメリアはアザレアの頭を撫でてるし、アザレアはそれを嬉しそうに受けているし。
そんな私はと言えば……無表情か、怯えている表情のアザレアしか見たことがないので、普通の女の子のように可愛く微笑んでいるのを見て
(美少女の笑顔、マジ萌え)
などと、ここで声にしたら場違いにも程があることを考えてしまっていたのだが。
……って……そうじゃない。
そうじゃないだろ私!
私が今、気にするべきことは。
「ど、どういうことですか?」
私が聞くと、アザレアが
「カサブランカ様を欺き、大変申し訳ございませんでした」
と……土下座アゲイン。
城の時のように、ふかふか絨毯の上ではなく、今度は冷たくて硬そうな石畳の上だ。
「そんなことしなくても大丈夫だから!」
「ですが……役目とは言え、カサブランカ様に大変ひどいことを……」
(……ん?ひどいこと?)
確かに、フレンドリーかフレンドリーじゃないかと聞かれれば、フレンドリーではなかった。
だけど、それが、アザレアが土下座までしないといけない程にひどいことかと聞かれると、それは否だ。
「それは一体……?」
私が聞こうとした時だった。
「こちらのカサブランカ様は、気にしませんわ。……ね、カサブランカ様」
プルメリアが私と目を合わせて、そう言ったので
「そ、そうですね」
と、反射で頷いていた。
「ささ、まずは食事ですわ。カサブランカ様はお腹を空かせておりますのよ」
それは、あの大きな腹の音からきているのだろう。
改めて言われると、ますます恥ずかしい。
プルメリアが、パンパンと、2回手を叩くと
「聖女様ー持って来たよー!」
私が入って来た方向の反対側にある扉から、子供たちがやってきた。
さっきすれ違った子供たちとは、違うメンバーだった。
彼らの手には、湯気がたっているパンがたくさん入っている籠や、みずみずしい果物が入っている、腕いっぱい広げないと抱えきれない程大きなボウルがあった。
それから……子供たちの後に入って来た大人の人がいた。
その人も、見知った人だった。
「カサブランカ様、お加減はいかがですか?」
「ノア……?」
柔和な笑みと美しい所作を持つ、つかみどころのない人。
そして、私が本物のカサブランカではないと見抜いた人が、2歳くらいの女の子を抱えていた。
「昨日は、大変失礼いたしました、カサブランカ様」
そばかす1つない、ミルク色のつやつやの肌。
見た人が眩しく思うであろう、金色の目。
身につけている服と言えば、今私やプルメリアが着ているシンプルな白い服だが……間違いない。
「アザレア……どうしてここに……」
プルメリアとアザレアを、私は交互に見てしまう。
確かに、小説の中ではこの2人は繋がりがある。
でも、その繋がりはプルメリアが城に入ってからだったはずだ。
どうして、彼女がここに……。
「アザレア、城でのお勤め、ご苦労でしたね」
「はい、プルメリア様」
プルメリアとアザレアは、明らかに知り合い……以上の関係性だ。
プルメリアはアザレアの頭を撫でてるし、アザレアはそれを嬉しそうに受けているし。
そんな私はと言えば……無表情か、怯えている表情のアザレアしか見たことがないので、普通の女の子のように可愛く微笑んでいるのを見て
(美少女の笑顔、マジ萌え)
などと、ここで声にしたら場違いにも程があることを考えてしまっていたのだが。
……って……そうじゃない。
そうじゃないだろ私!
私が今、気にするべきことは。
「ど、どういうことですか?」
私が聞くと、アザレアが
「カサブランカ様を欺き、大変申し訳ございませんでした」
と……土下座アゲイン。
城の時のように、ふかふか絨毯の上ではなく、今度は冷たくて硬そうな石畳の上だ。
「そんなことしなくても大丈夫だから!」
「ですが……役目とは言え、カサブランカ様に大変ひどいことを……」
(……ん?ひどいこと?)
確かに、フレンドリーかフレンドリーじゃないかと聞かれれば、フレンドリーではなかった。
だけど、それが、アザレアが土下座までしないといけない程にひどいことかと聞かれると、それは否だ。
「それは一体……?」
私が聞こうとした時だった。
「こちらのカサブランカ様は、気にしませんわ。……ね、カサブランカ様」
プルメリアが私と目を合わせて、そう言ったので
「そ、そうですね」
と、反射で頷いていた。
「ささ、まずは食事ですわ。カサブランカ様はお腹を空かせておりますのよ」
それは、あの大きな腹の音からきているのだろう。
改めて言われると、ますます恥ずかしい。
プルメリアが、パンパンと、2回手を叩くと
「聖女様ー持って来たよー!」
私が入って来た方向の反対側にある扉から、子供たちがやってきた。
さっきすれ違った子供たちとは、違うメンバーだった。
彼らの手には、湯気がたっているパンがたくさん入っている籠や、みずみずしい果物が入っている、腕いっぱい広げないと抱えきれない程大きなボウルがあった。
それから……子供たちの後に入って来た大人の人がいた。
その人も、見知った人だった。
「カサブランカ様、お加減はいかがですか?」
「ノア……?」
柔和な笑みと美しい所作を持つ、つかみどころのない人。
そして、私が本物のカサブランカではないと見抜いた人が、2歳くらいの女の子を抱えていた。
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