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7.呪われしアルストメリー
私の仮説は、当たっていた
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(え、なんで?)
ルカは、明らかに私を認識している。
そして、手を上げて私に向けて手を振っている。
私は、何をしていいか分からず、ただ突っ立っているしかできない、はずだった。でも、急に私の視線が動いた。
ルカが近づけば近づくほど、私の視線は下がる。
ルカを見続けていられるように。
私の意志では、決して視線を動かしていないのにも関わらず。
「探してたよ!一体どこに行ってたのー?」
(どうすればいいんだろう……?)
口を開こうとした時だった。
私の口の辺りから、声がした。
「散歩に決まってるだろう」
(この声……アルフィー!?)
脳に聞こえていたはずのアルフィーの声が、今度は私の口元発で、耳を通じて私の中に入ってくる。
ただ、私が知るアルフィーの声よりは、少し若い気がした。
「そんなこと言って!またサボったんでしょ?メルキオールやステラも探してたんだからね!」
「だから、俺はやるべきことはやった。何故アイツらの分まで働かないといけないのだ」
「もう!どうしてアルフィーはそんなに頑固なの?おじさんだから?」
「おじさん言うな」
ルカは、クスッと笑いながら、手を伸ばしてきた。
私の手を掴もうと手を伸ばした。
そこでもまた、奇妙なことが起きた。
ルカは確かに私の手を掴んだ。
でも、私の体には感覚がない。
それどころか
「ほら、拗ねないのー。一緒に行こうねー」
とルカが私の手を引っ張ったはずなのに、私の視線に入っている私の手は、ルカの手を払った。
私の意志は一切入ってないのに。
「ルカ……」
今度は、脳の中から、今のアルフィーの声が聞こえた。
「何?どうしたの?」
私は思わず声を出して、すぐに口元を押さえた。
急に変な声を出して、ルカと言う少女に変に思われないだろうかと思ったから。
でも、これまた奇妙なことに、私の声に対しては、ルカは何の反応をしない。
それどころか
「もう、何?痛いんですけどー神様も怒っちゃうかもしれないぞ」
と、手を振り払ったことだけにしか、ルカは言葉を返さなかった。
この感覚に近い出来事を、無理やり過去事例で当てはめると、VRの映像を見ながら楽しむ遊園地のアトラクション。
話の世界観に入り込むことはできる。
でも、自分はその話の登場人物ではない。
ただ、画面越しでストーリーを見るか、画面の中の空間でストーリーを見るかの違い。
その時の感覚に、よく似ている。
そんなことを思った時だった。
「ランカ。すまない」
「え?」
「もう1回、驚かせてしまうかもしれない」
脳に、アルフィーがまた話しかけてくる。
どう言うこと、と聞く前にアルフィーが畳み掛けるように
「次に、男が1人、現れる」
アルフィーは、今度は教えてくれ、とは言わなかった。
それからすぐ。
また、停電したかのように一気に視界が真っ黒に変わった。
そして、今回もまたすぐに明るくなった。
今度は、どこか食堂のような場所だった。
広くて、たくさんの食べ物に囲まれた……ファンタジー漫画やゲームでよく見るような、そんな細長いダイニングテーブル。
そこには、見たことがある男性が、大量の果物と肉を頬張っている。
その男も、私には見覚えがあった。
「アルフィー……これって……」
正直言えば、今まで起きた出来事から、今に何が起きているのか、なんとなくの仮説は立てていた。
だから、声を出しても大丈夫な確信はあった。
やはり、私が声を出しても、肉をうまそうに頬張る男は、こちらに振り向かない。
「…………奴が、メルキオール……自然を司る魔人……」
アルフィーは、私の脳の中で、ふうっとため息をついた。
風が、頭の中に吹いた気がした。
そんなことはあり得ないのだけど。
それから言った。
「ランカが見ているのは、俺の過去の記憶の映像だ」
私の仮説は、当たっていた。
ルカは、明らかに私を認識している。
そして、手を上げて私に向けて手を振っている。
私は、何をしていいか分からず、ただ突っ立っているしかできない、はずだった。でも、急に私の視線が動いた。
ルカが近づけば近づくほど、私の視線は下がる。
ルカを見続けていられるように。
私の意志では、決して視線を動かしていないのにも関わらず。
「探してたよ!一体どこに行ってたのー?」
(どうすればいいんだろう……?)
口を開こうとした時だった。
私の口の辺りから、声がした。
「散歩に決まってるだろう」
(この声……アルフィー!?)
脳に聞こえていたはずのアルフィーの声が、今度は私の口元発で、耳を通じて私の中に入ってくる。
ただ、私が知るアルフィーの声よりは、少し若い気がした。
「そんなこと言って!またサボったんでしょ?メルキオールやステラも探してたんだからね!」
「だから、俺はやるべきことはやった。何故アイツらの分まで働かないといけないのだ」
「もう!どうしてアルフィーはそんなに頑固なの?おじさんだから?」
「おじさん言うな」
ルカは、クスッと笑いながら、手を伸ばしてきた。
私の手を掴もうと手を伸ばした。
そこでもまた、奇妙なことが起きた。
ルカは確かに私の手を掴んだ。
でも、私の体には感覚がない。
それどころか
「ほら、拗ねないのー。一緒に行こうねー」
とルカが私の手を引っ張ったはずなのに、私の視線に入っている私の手は、ルカの手を払った。
私の意志は一切入ってないのに。
「ルカ……」
今度は、脳の中から、今のアルフィーの声が聞こえた。
「何?どうしたの?」
私は思わず声を出して、すぐに口元を押さえた。
急に変な声を出して、ルカと言う少女に変に思われないだろうかと思ったから。
でも、これまた奇妙なことに、私の声に対しては、ルカは何の反応をしない。
それどころか
「もう、何?痛いんですけどー神様も怒っちゃうかもしれないぞ」
と、手を振り払ったことだけにしか、ルカは言葉を返さなかった。
この感覚に近い出来事を、無理やり過去事例で当てはめると、VRの映像を見ながら楽しむ遊園地のアトラクション。
話の世界観に入り込むことはできる。
でも、自分はその話の登場人物ではない。
ただ、画面越しでストーリーを見るか、画面の中の空間でストーリーを見るかの違い。
その時の感覚に、よく似ている。
そんなことを思った時だった。
「ランカ。すまない」
「え?」
「もう1回、驚かせてしまうかもしれない」
脳に、アルフィーがまた話しかけてくる。
どう言うこと、と聞く前にアルフィーが畳み掛けるように
「次に、男が1人、現れる」
アルフィーは、今度は教えてくれ、とは言わなかった。
それからすぐ。
また、停電したかのように一気に視界が真っ黒に変わった。
そして、今回もまたすぐに明るくなった。
今度は、どこか食堂のような場所だった。
広くて、たくさんの食べ物に囲まれた……ファンタジー漫画やゲームでよく見るような、そんな細長いダイニングテーブル。
そこには、見たことがある男性が、大量の果物と肉を頬張っている。
その男も、私には見覚えがあった。
「アルフィー……これって……」
正直言えば、今まで起きた出来事から、今に何が起きているのか、なんとなくの仮説は立てていた。
だから、声を出しても大丈夫な確信はあった。
やはり、私が声を出しても、肉をうまそうに頬張る男は、こちらに振り向かない。
「…………奴が、メルキオール……自然を司る魔人……」
アルフィーは、私の脳の中で、ふうっとため息をついた。
風が、頭の中に吹いた気がした。
そんなことはあり得ないのだけど。
それから言った。
「ランカが見ているのは、俺の過去の記憶の映像だ」
私の仮説は、当たっていた。
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