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7.呪われしアルストメリー
王家の見分け方
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「エンディー」
突然、アルフィーがエディ王子に話しかけた。
もちろん、アルフィーがエディ王子に直接語りかけることはできないので、私が間に入って入るしかない。
「エンディー。アルフィーさんが話があるって。私が通訳するから、ちゃんと聞いて」
「え?」
「とにかく、私がここから話すことは、アルフィーさんの言葉だと、思って、ね」
「……わ、わかった……」
と、さぞ困惑しているんだろうな、と言うことが察することができる声色。
とことん期待を外してこないエディ王子は、やはりとても可愛い。
「じゃ、アルフィーさん、準備はできたから、思う存分エンディーに話しかけて頂戴!」
「分かった。では単刀直入に聞こう」
アルフィーは、ここで偉そうな咳払いを1つすると
「エンディーは、メルキオール縁のものか?」
「…………」
「おい、ランカ、何故エンディーに言わない」
「それ……は……ですね」
私は、ほのかな脇汗臭さを感じ始めていた。
カサブランカみたいな特上の美人でも、出るものは一緒なんだなと通常の心理状態なら親近感すら湧いたかも知れない。
(おいおいおいおい。ノア、お前関係性分かんないようにしてくれたんじゃないのか?)
私はここでもう1度思い出してみる。
確か、ノアはアザレアの頭に触れた。
そして言った。
「アザレアの脳の回路を変えた、と」
(……んん??)
アザレアの脳の回路が変われば、絶対アルフィーがエディ王子が王家の人間であることには気づかない、みたいなこと、言ってなかったっけ?
アザレアの脳の……。
(ああああああ!!!???)
「アルフィーさん、すみません。差し支えなければ先に私の質問に答えて欲しいんですけどぉ……」
「何だ?まどろっこしい言い方をして。さっさと言え」
「では、失礼して……」
ここで、アルフィーのモノマネっぽく咳払いをして見せてから
「アルフィーさんって……王家の人のことって、すぐに見分けられたりするんですか?」
「ああ」
(即答すぎて吹いた)
「ちなみに、どのようにして……」
「体臭だ」
「たい……しゅう……?」
「そうだ」
私はそれを聞いた瞬間、エディ王子の声がする方に鼻をむけて、クンクン嗅いでみた。
多少の汗と泥は混じってるが、それを差し引いても、やっぱりいい香りがする。
フェロモンっていうやつか?
嗅いだだけで、体が疼いて仕方がない。
体が熱くなる。
私が反応しているのか……それともカサブランカの体が反応しているのか……その両方なのかはわからないが。
(って、そうじゃなくて!!)
すぐに変態的思考になりそうだったので、無理やり現実に考えを引き戻してから
「すみません、アルフィーさん、具体的に体臭とはどのような……」
「どのようなと言われても、俺にはわかるんだ。どれが、王家の臭いなのか」
「元々鼻がきく……とか?」
「いや、普通だったはずだ。だが、メルキオール……王家の血族の臭いだけは区別がつくようになった……というのが正しいのかも知れないな……」
「それは、いつから……?」
私の問いかけに、アルフィーの反応がぴたりと止まった。
それと同時に、景色がまた、ゆらりと動いた。
(くる……!!)
次の、アルフィーの記憶の映像がやってくる前兆がそれだった。
「思い出したくはない。だがやはり、あの日が全てとしか考えられない」
その瞬間、パッと目に入ったのは……。
「やだ!メルキオール!!やめて!!」
ルカと呼ばれる少女が、服を力任せに脱がされている。
「やめろメルキオール!!こんなことをするな!!」
私の口元から、アルフィーが必死に嘆願している。
その声に、メルキオールと呼ばれる男が振り返る。
「こいつを俺のモノにしなければ、俺はこの世界を統治できない」
獣のような目をしたその男は、そう言うとルカの乳房を剥き出しにした。
ルカは涙を流していた。
私に伝わってくる、この時のアルフィーの感情は……たった一言で片付けるとしたらこれしかない。
殺意だ。
突然、アルフィーがエディ王子に話しかけた。
もちろん、アルフィーがエディ王子に直接語りかけることはできないので、私が間に入って入るしかない。
「エンディー。アルフィーさんが話があるって。私が通訳するから、ちゃんと聞いて」
「え?」
「とにかく、私がここから話すことは、アルフィーさんの言葉だと、思って、ね」
「……わ、わかった……」
と、さぞ困惑しているんだろうな、と言うことが察することができる声色。
とことん期待を外してこないエディ王子は、やはりとても可愛い。
「じゃ、アルフィーさん、準備はできたから、思う存分エンディーに話しかけて頂戴!」
「分かった。では単刀直入に聞こう」
アルフィーは、ここで偉そうな咳払いを1つすると
「エンディーは、メルキオール縁のものか?」
「…………」
「おい、ランカ、何故エンディーに言わない」
「それ……は……ですね」
私は、ほのかな脇汗臭さを感じ始めていた。
カサブランカみたいな特上の美人でも、出るものは一緒なんだなと通常の心理状態なら親近感すら湧いたかも知れない。
(おいおいおいおい。ノア、お前関係性分かんないようにしてくれたんじゃないのか?)
私はここでもう1度思い出してみる。
確か、ノアはアザレアの頭に触れた。
そして言った。
「アザレアの脳の回路を変えた、と」
(……んん??)
アザレアの脳の回路が変われば、絶対アルフィーがエディ王子が王家の人間であることには気づかない、みたいなこと、言ってなかったっけ?
アザレアの脳の……。
(ああああああ!!!???)
「アルフィーさん、すみません。差し支えなければ先に私の質問に答えて欲しいんですけどぉ……」
「何だ?まどろっこしい言い方をして。さっさと言え」
「では、失礼して……」
ここで、アルフィーのモノマネっぽく咳払いをして見せてから
「アルフィーさんって……王家の人のことって、すぐに見分けられたりするんですか?」
「ああ」
(即答すぎて吹いた)
「ちなみに、どのようにして……」
「体臭だ」
「たい……しゅう……?」
「そうだ」
私はそれを聞いた瞬間、エディ王子の声がする方に鼻をむけて、クンクン嗅いでみた。
多少の汗と泥は混じってるが、それを差し引いても、やっぱりいい香りがする。
フェロモンっていうやつか?
嗅いだだけで、体が疼いて仕方がない。
体が熱くなる。
私が反応しているのか……それともカサブランカの体が反応しているのか……その両方なのかはわからないが。
(って、そうじゃなくて!!)
すぐに変態的思考になりそうだったので、無理やり現実に考えを引き戻してから
「すみません、アルフィーさん、具体的に体臭とはどのような……」
「どのようなと言われても、俺にはわかるんだ。どれが、王家の臭いなのか」
「元々鼻がきく……とか?」
「いや、普通だったはずだ。だが、メルキオール……王家の血族の臭いだけは区別がつくようになった……というのが正しいのかも知れないな……」
「それは、いつから……?」
私の問いかけに、アルフィーの反応がぴたりと止まった。
それと同時に、景色がまた、ゆらりと動いた。
(くる……!!)
次の、アルフィーの記憶の映像がやってくる前兆がそれだった。
「思い出したくはない。だがやはり、あの日が全てとしか考えられない」
その瞬間、パッと目に入ったのは……。
「やだ!メルキオール!!やめて!!」
ルカと呼ばれる少女が、服を力任せに脱がされている。
「やめろメルキオール!!こんなことをするな!!」
私の口元から、アルフィーが必死に嘆願している。
その声に、メルキオールと呼ばれる男が振り返る。
「こいつを俺のモノにしなければ、俺はこの世界を統治できない」
獣のような目をしたその男は、そう言うとルカの乳房を剥き出しにした。
ルカは涙を流していた。
私に伝わってくる、この時のアルフィーの感情は……たった一言で片付けるとしたらこれしかない。
殺意だ。
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