【R18】処女だったのに、異世界転生したら俺様王子の伽の相手として調教されていました

8.神から与えられたのは、罰と……

ここ、任せてもいい？

私は、ちらりとエディ王子を見る。

（あー……やっぱり……）

エディ王子は、苦虫を口の中で潰したような顔をしていた。
プルメリアから散々エディ王子は口撃されていたので、その影響だろう。
そしてふと、考えた。
私がエディ王子をここで見つけた時、エディ王子は縛り上げられていた。
エディ王子の魔の力で、彼を解放することはできたのだが。
肝心な部分の解明をすっかり忘れていた。

（一体誰が、エディ王子を天井に縛り上げたのか……）

プルメリア、ノア、アザレア……もしくはそれ以外の誰か……。
容疑者はちっとも絞りきれていない。
その中で特に……きっと……エディ王子にとってもきっと、プルメリアは要注意人物。
プルメリアはエディ王子に対してひどく恨みを持っているようにすら見えていた。
そんな彼女が、自由に歩き回ることができるエディ王子を見たらどうなるのか。
まだ、ここ部分が仮説にすら辿り着けないほど、わからないことが多い。
ただ、ノアがくれた

「自分の魔では無理」

という言葉は何かしらのヒントになるかもしれない……くらいには、思っている。
のだけど、そのヒントをどう使えばいいのかわからないまま

「カサブランカ様はいらっしゃいます？」

今度は私を呼び始めた。

（ん～……非常にまずい……かもしれない？）

私がエディ王子と仲良さそうにしているのをプルメリアが見たら、一体どうなってしまうのだろう。
今はどちらかといえば、自分の正体を知ってくれているエディ王子とアルフィーと一緒にいた方が安心だとすら思っている。
そんな中で、プルメリアが私を見つけたら？
……面倒なことになるのは目に見えている。
どんな面倒なことかが予想できないことが、さらに私の恐怖を煽る。

どうする？
どうするどうする？？
私は、近づいてくる足音に、時間がないことを悟った。
だから瞬間的に考え、そして決断した。

「アルフィー」
「何だ」
「ここ、任せてもいい？」
「…………は？」


私はアルフィーの気の抜けた声を聞くと同時に、エディ王子の腕を掴んだ。


「私たち、ここから逃げるから」