尾股城の姫君

くろ

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第一章

関白の目の前で気がゆくぞ!

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翌朝、卵形はまだ姫君の『こつぼ』の中に眠っていた。
身体に異常が無いにも関わらず安静を強いられることとなった姫君は、度々卵形を引っ張り出そうとしたものの、その度に誰かが部屋に入って来たりの連続で、すっかり疑心暗鬼に陥ってしまい、身動きが取れないまま朝を迎えるに至ったのだった。

今日は、お偉いさんが急遽来訪するというので、城中が慌ただしくなっていた。
その来訪するお偉いさんというのが、姫君に一目惚れをした関白様だった。

この関白様は、各地にお気に入りの姫君がおり、その地に足を運んでは姫君の姿を目に焼き付け、夜のオカズにしたり、似た顔立ち背格好の側室を抱いて姫君を抱いた気分に浸ったり、時にはその場で味見をすることもあった。
この日の来訪も、そのような目的が主であった。

姫君は幼いながらも、このエロ関白がどのぐらい偉いのか、城の長である父上の遜った態度を見て何となく感じ取っていた。
しかし、歳は父上よりも歳上だし、体型はずんぐりとしていて、顔も不細工だし、態度も下品なことから、どうも好きにはなれなかった。それどころか近づくことすら気分の良いものでは無かったし、できれば喋りたくもなかった。

姫君の姿を見た途端に、エロ関白は鼻の下を伸ばし、デレデレとして、父上と母上に何か相談を持ちかけた。

シコシコシコシコ…

室内には姫君がエロ関白のためにお抹茶を立てる音だけが響いていた。姫君とエロ関白の二人だけの空間で。
エロ関白は、父上と母上に、姫君と二人っきりになりたいとお願いしたのだ。

「どうぞ」

自らが立てたお抹茶を、はにかみながらエロ関白に差し出した。
エロ関白はそれを片手で奪うように取って、グビグビと一気に飲み干した。

「ぐは~!おまん姫の入れたお抹茶は最高だお!」

そう言うと、目の前の茶菓子を手掴みで口に放り込み、モグモグと咀嚼しながら姫君との距離を詰めた。
反射的に姫君は距離を空けるが、またすぐに距離は詰められた。

「ぼ、僕はね、おまん姫のことを考えて何回もシコったことがあるんだお」

嫌悪感で押し返そうかとしたところに卵形が振動した。

「あふん!」

声を上げながらエロ関白の胸に、その小さな頭を預ける格好となってしまった。
これはエロ関白にとって思わぬ僥倖となり、そっちもその気だと思わせるには十分の材料となった。しかも

「あん!あん!いけませぬ!いけませぬ!」

などと叫ばれれば

「よいではないか、よいではないか」

と返しながら、その手を進めるのが筋書き通りだった。

「あぁ!気がゆくぞ!気がゆくぞ!」

姫君の荒れっぷりにエロ関白も興奮を抑えられなくなり、そのずんぐりとした身体を小さな身体の上に覆い被せた。
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