色々言ってるけど俺だってお前のこと好きなんだからな!!

サム

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ユウもお風呂行っちゃったし何しよう

おそらく俺のせいでベタベタになったであろうベッドを綺麗にしようとしたけどシーツも新品に変えてあった

「あいつほんと完璧だな」

それに比べて俺はなにもやってねえ

セックスして気を失ってそのまま寝てただけだ

おまけに風呂に行く時に着るもの持っていきそびれたために今来てるのもタンクトップだけでちょっと肌寒い

まあこれはおれが悪いから別にどうでもいいか

んー俺にもなんか出来ることないかな

「あ、これあいつのスウェットじゃねえか」

こんなところに脱ぎ散らかして珍しい

「お、これちょうどいいな」

あいつちゃんと風呂場に自分が着るの持っていってたよな?

じゃあちょっと拝借させてもらおう

上を着たら下も借りたいところだが何故か下のスウェットは見つからない

今はそれを探すほどの腰を持ち合わせていないのがもどかしい

「まあ別に誰が見るわけでもないしいいか」

とりあえず積んである洗濯物でも畳みながら待っておこう

料理はレシピが無いと出来ないし、面倒くささが勝って家事スキルは低迷しているが洗濯物畳みだけは得意だ

たっくさん積んである洗濯物がみるみる無くなっていくのは見てて気持ちいいし達成感もある

これほど需要と供給が伴う家事は他にないのではないか

でもそんないつもはお気に入りの家事である洗濯物畳みも今日に限ってはそうもいかない

何せ腰の違和感が半端ない

立ってても座っててもユウのがまだ挿ってる気がして落ち着かない

でもこれをユウ本人に言う訳にもいかない

絶対なんか言われるに決まってる

とりあえずこの違和感はあとで何とかするとしてまずは楽な体勢を見つけよう

まあ楽な体勢といっても特に何ら変わりは無い

ベッドの上だし、普通に座るか寝転ぶか

「いや素直にすわるしかないか」

洗濯もの畳まなきゃだし

「ハル?あれ洗濯物畳んでくれてるの?」

「おう、暇だったから。これくらいしか出来ないけど」

「全然いいんだよ。助かる。ありがとう」

「お前風呂早かったな」

まだ入って10分も経ってないんじゃないか?

「風呂だしもっとゆっくりしてくれば良かったのに」

「えーでもハルも上がるの早かったじゃん?それに可愛い可愛いハルが俺のこと待ってるかなって思って」

「いや俺が上がるの早かったのはユウが入るから。あと俺別にユウのこと急かしてるつもりじゃない」

「え!俺のために早く上がってくれたの?」

「まあ。ベタベタだったら風呂に早く入りたいのはみんな同じだろ」

「特にハルはベッタベタだったもんね」

「うるさいにやにやすんじゃねえ」

「ごめんごめん」

「お前だってベタベタだっただろ」

俺ばっかりみたいに言いやがって

「でも俺はゴムしてたから俺の体がベタベタしてるのは全部ハルが出したのだよ?」

「いや、そんなのわかんねぇし!俺はそんなに出してねぇよ」

「あんなに感じてたのに何言っちゃってんの」

だからそのにやにや笑いやめろよ

「うるさい。もうこの話終わり」

「はいはい。ハルちゃんは可愛いですねぇ」

「お前人のこと馬鹿にしてんじゃねえ」

「俺がハルのこと馬鹿にするわけないでしょ。俺が口に出すことは全部俺の本心だよ」

「ほんと恥ずかしいやつ!」

「どうとでも言っちゃって。俺はハルが好きで好きでたまらないだけだから」

それを言われたらどうにも動けない

「俺も・・・・・・好きだけど」

「そうやって恥ずかしくてもちゃんと返してくれるところも好きだよ!」
 
「分かった!分かったからもう口閉じろ」

こいつがいたら俺は恥ずかしくて死ねる

それでも逐一愛を伝えてくれるのは嬉しい

それこそ世間一般の冷める、っていうのはないんじゃないかと勝手に思うほど

「ねえハル?さっきからもぞもぞしてどうしたの?何か気持ち悪いの?」

「え?ああ、別になんでもねえ」

こいつよく見てんな、

「なんでもない訳ないでしょ。ちゃんと言って」

「そんな言うほど大した事じゃないから大丈夫」

「ほら、やっぱり何かあるんでしょ」

「いや、だから大したことないって本当に。気にすんな」

頼むから気にすんな。これ以上どうやって誤魔化せっていうんだ

「ねえ、ほんとにどうしたの。俺心配で今にも病院に連れていきそうなんだけど」

いやこいつ正気か?

流石に嘘であって欲しいと願うがユウは俺に対しては時々暴走気味なので流す事もできない

「絶対笑うなよ?」

「笑わないよ!」

くっそまじで言いたくねぇ

「ちょっと違和感があるだけ」

「違和感?どこに?」

「・・・りに」

「え?りに?」

「尻に、ちょっと違和感あるかなー無いかなーって」

「え、痛いってこと?」

「痛くはない。それは大丈夫」

「じゃあどんな違和感なの。怖いんだけど」

「いや、なんかユウのがまだ挿ってるかなって気がするようなしないような」

「じゃあ見てあげるよ」

「は?何言ってんの」

「まだ俺のが挿ってるかもしれないんでしょ?だから俺が見てあげる」

「いや挿ってるわけないだろ。お前のはそこにあるじゃんか」

「でも分からないじゃん?心配だし」

「いや意味わかんねえって!俺は大丈夫だから!」

「ほら、パンツ脱いで?」

いや新手のセクハラみたいになってるから

「大丈夫。俺がしっかり見てあげるから」

「見なくていい!」

「自分でパンツ脱ぐのと俺に脱がせられるのどっちがいい?」

「いやそういう問題じゃ無くて」

「どっち?」

「・・・自分で脱ぐから」

っ、挿ってるわけないのに!




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