美人OLに恋した地味サラリーマン、料理教室に通い始めたら何故か裏社会の料理バトルで頂点に立っていた

Gaku

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第10話:絶対女王の卵(たまご)使い

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Aパート 
全国料理人選手権、大会初日。
東京ドームの巨大な空間は、朝から、尋常ではない熱気と、期待と、そして張り詰めた緊張感に支配されていた。数万人の観客が見守る中、初戦の火蓋が、次々と切って落とされていく。
『グラディウスの厨房』チームの中で、先陣を切ることになったのは、日向(ひなた)だった。
彼女の試合は、第一試合。大会全体の、まさにオープニングマッチだ。
「よっしゃ、いっちょ、ド派手にかましてやりますか!」
選手入場ゲートの前で、ひなたは、屈伸をしながら、威勢よく言った。その表情は、いつもと変わらず、自信と、楽しむ心に満ち溢れている。だが、その瞳の奥には、全国大会という大舞台への、武者震いのような、静かな闘志が燃えていた。
「ひなたさん、頑張ってください!」
「気負うなよ。いつも通りやれば、お前は強い」
観客席で見守る誠と橘が、それぞれの言葉でエールを送る。ひなたは、二人に向かって、親指をグッと立てて見せた。
やがて、アナウンサーの、張りのある声が、ドームに響き渡る。
「さあ、お待たせいたしました!全国料理人選手権、記念すべき第一試合!まずは、赤コーナーより、入場です!卵!タマゴ!TAMAGO!この世の誰よりも、卵を愛し、卵に愛された、絶対女王!『グラディウスの厨房』所属、日向ァァァーーーッ!!」
大きな歓声に迎えられ、ひなたが、リングに見立てられたステージへと、弾むような足取りで駆け上がっていく。
「そして、対する青コーナー!ヨーロッパの食通たちを虜にしてきた、香りの魔術師!彼の手にかかれば、どんな食材も、高貴な香りを纏う芸術品へと生まれ変わる!燻製のスペシャリスト、ジェラルド・スモォォォーーーク!!」
ひなたとは対照的に、ゆっくりと、優雅な足取りで、一人の男がステージへと現れた。
プラチナブロンドの髪をオールバックにし、誂えたかのように体にフィットした、グレーのダブルのスーツを、完璧に着こなしている。その立ち居振る舞いは、料理人というより、一流の俳優か、モデルのようだった。
男―――ジェラルド・スモークは、ひなたの前に立つと、その唇に、妖艶な笑みを浮かべた。
「あらん、可愛いお嬢さん。今日のあたしの相手は、あなたなのねん。光栄だわ。お手柔らかに、お願いするわねん」
その、ダンディな見た目からは、想像もつかない、柔らかな、いわゆるオネエ口調だった。しかし、その穏やかな物腰とは裏腹に、彼の目は、まるで、獲物の価値を、冷徹に鑑定するかのように、ひなたの全身を、じろりと舐め回していた。
その、ただならぬ視線に、ひなたは、臆することなく、ニッと、好戦的な歯を見せて、笑い返した。
「そっちこそ!おっさん、あたしの卵の美味さに、泣かされても、知らないからね!」
バチバチッ!
二人の間に、目に見えない、激しい火花が散る。
観客席で、誠は、ゴクリと喉を鳴らした。
(ひなたさん……。相手、とんでもないオーラだぞ……)
橘も、腕を組み、氷のような視線で、ステージ上の二人を、静かに見つめていた。
全国大会という、巨大な舞台。
チーム『グラディウスの厨房』の、最初の戦いのゴングが、今、鳴り響こうとしていた。
Bパート
「それでは、第一試合のお題を発表いたします!お題は……」
支配人の声が、会場に響く。
スクリーンに、テーマが映し出された。
『前菜』
これから始まる、食事という名の物語への、期待感を煽る、始まりの一皿。
そのテーマに、ジェラルドは、「ふふん、あたしにピッタリのテーマじゃないの」と、優雅に微笑み、ひなたは、「前菜ねぇ、なるほど!」と、何か面白いことを思いついたかのように、目を輝かせた。
「調理、始め!」
ゴングと共に、60分の戦いが始まった。
最初に、観客の度肝を抜いたのは、ジェラルドだった。
彼が、アタッシュケースから、次々と取り出したのは、大小様々な、ガラスやステンレスでできた、見たこともないような調理器具だった。
「あれは、燻製器(スモーカー)!しかも、色んな種類があるぞ!」
観客席の誰かが叫ぶ。
「前菜はね、これから始まる食事への、期待感を、最大限に煽るための、魅惑の序曲(オーヴァーチュア)なのよん」
ジェラルドは、独り言のように呟きながら、調理を始めた。
まず、彼が手に取ったのは、ウイスキーの古樽を再利用して作られた、「ウイスキーオーク」のスモークチップ。それを、小さな燻製器に入れ、火をつける。白い煙が、芳醇で、甘く、スモーキーな香りを放ち始める。
彼は、その煙を、ガラス製のドームの中に閉じ込め、そこに、厚めにスライスした合鴨のロース肉を入れ、冷燻、つまり、低い温度で、じっくりと、香りを纏わせていく。
別の、大きな燻製器では、桜のチップを使い、帆立の貝柱と、カマンベールチーズを、温燻に。さらに、熱燻用の鍋では、リンゴのチップを使い、ミックスナッツを、香ばしく燻していく。
彼の厨房は、まるで、香水工房のようだった。様々な種類の木が燃える、複雑で、高貴で、そして、抗いがたいほどに食欲をそそる香りが、会場全体に、充満し始めた。
「すげえ……。匂いだけで、ワインが三杯は飲めそうだぜ……」
「これが、燻製のスペシャリスト……」
観客は、その、魔術のような光景に、完全に魅了されていた。
一方、その対戦相手である、ひなたは。
彼女が、食材庫から、調理台へと運んできたのは、ただ一つ。
カゴに、山のように盛られた、大量の、卵だけだった。
「おいおい、ひなた選手、卵だけか?」
「前菜なのに、卵料理って、ちょっと、重くないか?」
観客席から、そんな、いぶかしむような声が上がる。
だが、ひなたは、そんな声など、全く気にも留めていなかった。
彼女は、三つのコンロに、それぞれ、鍋をかけると、まるで、手品師のような、驚異的な手際で、同時に、三種類の、全く違う卵料理を、作り始めたのだ。
「卵一つあれば、世界旅行だって、できちゃうんだから!見てなさいよ!」
彼女は、楽しそうに、鼻歌交じりで、調理を進める。
一つ目の鍋では、卵を、固茹でにしていく。茹で時間は、タイマーで、秒単位で、正確に管理。
二つ目の鍋では、別の茹で卵を、半熟の状態で引き上げ、冷水に取って、丁寧に殻を剥いていく。
三つ目のコンロの上には、中華鍋。そこでは、何やら、特製のタレが、作られているようだった。
燻製の、複雑な香りが支配するジェラルドの「静」の厨房と、卵を茹でる湯気と、ひなたの快活な活気が満ちる「動」の厨房。
その、あまりにも対照的な二つの光景を、観客は、固唾を飲んで、見守っていた。
Cパート
調理開始から40分。両者の料理が、次々と、その完成形へと近づいていく。
ジェラルドの厨房では、燻し終えた食材たちが、美しい飴色の輝きを放っていた。彼は、それらを、芸術的なセンスで、一枚の黒い石のプレートの上に、盛り付けていく。冷燻にした鴨肉は、薄くスライスされ、バラの花のように。温燻の帆立は、その中心に、燻製にしたイクラを乗せて。熱燻のナッツとチーズは、まるで、宝石のように、散りばめられていく。
一方、ひなたの厨房も、クライマックスを迎えていた。
彼女は、まず、固茹でした卵を、半分に切り、その黄身を、スプーンで、綺麗にくり抜く。その黄身を、裏ごし器にかけ、驚くほど滑らかにした後、ボウルの中で、マヨネーズ、ディジョンマスタード、細かく刻んだピクルス、そして、数種類のスパイスと、丹念に混ぜ合わせていく。そして、その、クリーミーな黄身のフィリングを、絞り出し袋に入れ、白身のカップの中へと、美しく、薔薇の花のように、絞り戻していく。仕上げに、パプリカパウダーを、一振り。アメリカのパーティー料理の定番、『デビルドエッグ』の完成だ。
次に、半熟卵。彼女は、豚のひき肉に、ナツメグや、セージといった、数種類のハーブとスパイスを練り込んだタネで、その半熟卵を、隙間なく、ボール状に包み込んでいく。そして、小麦粉、溶き卵、パン粉の順に、丁寧に衣をつけ、170℃の油の中へと、そっと、投入する。
ジュワッ、という音と共に、衣が、きつね色に揚がっていく。揚がったそれを、半分に切ると、中から、太陽のような、とろりとした、黄金色の黄身が、流れ出した。イギリスの伝統的な軽食、『スコッチエッグ』だ。
そして、三品目。彼女は、絹ごし豆腐を、器に盛り付け、その上に、細かく刻んだ、ピータン―――アヒルの卵を、熟成させた、中華の高級食材―――を乗せる。そして、そこへ、ごま油、醤油、黒酢、そして刻みネギを合わせた、特製のタレを、とろりとかける。中華の定番前菜、『ピータン豆腐』。
タイムアップのゴングが鳴り響く。
二つの、あまりにも対照的な「前菜」が、審査台へと、運ばれた。
ジェラルドの皿は、『燻製の宝石箱(スモーキー・ジュエリーボックス)』。
ガラスのドーム状の蓋をかぶせて供され、審査員の目の前で、その蓋が開けられる。途端に、白い煙が、ふわりと、流れ出し、その中から、燻されて、美しい飴色になった、様々な食材が、姿を現した。その、華やかな演出と、高貴な香りに、会場が、どっと沸く。
対する、ひなたの皿は、『世界を旅する卵の前菜(エッグ・トリップ・プラッター)』。
大きな白い皿の上に、アメリカのデビルドエッグ、イギリスのスコッチエッグ、そして、中華のピータン豆腐が、彩りよく、しかし、飾り気なく、盛り付けられている。見た目の派手さでは、ジェラルドの皿に、到底かなわない。
審査員たちが、まず、ジェラルドの「宝石箱」に、手をつける。
「おお……この、香りのレイヤー!素晴らしい!」
「一つ一つの食材の個性が、燻製によって、極限まで引き立てられている!これは、まさしく、香りの芸術だ!」
絶賛の嵐。会場の誰もが、ジェラルドの勝利を、確信した。
次に、審査員たちは、ひなたの、その地味な「卵の盛り合わせ」へと、移った。
まず、デビルドエッグを一口。
「……む!クリーミーで、濃厚!黄身のフィリングが、驚くほど滑らかだ。定番の料理だが、これは、完璧なデビルドエッグだ!」
次に、スコッチエッグを、一口。
「おおっ!衣の、このサクサク感!そして、肉のジューシーさ!何より、この、半熟の黄身が、ソースとなって、全てをまとめ上げている!たまらない!」
最後に、ピータン豆腐を、一口。
「……なるほど。前の二つの、濃厚な洋風の味を、この、さっぱりとした中華の一品が、見事に、洗い流してくれる。そして、次の一口への、期待感を、新たに、生み出している。これは、計算され尽くした、見事なコース構成だ……!」
審査員たちの評価は、拮抗した。
全ての決断は、支配人に委ねられる。
支配人は、両方の皿を、もう一度、静かに見比べた。
そして、ゆっくりと、口を開いた。
「ジェラルド君。君の燻製は、完璧な『化粧』を施した、素晴らしい一皿だった。技術も、センスも、超一流。文句のつけようがない」
その言葉に、ジェラルドは、優雅に微笑む。
「だが」と、支配人は続けた。
「ひなた君。君の皿は、卵という、たった一つの素材が、調理法と、文化の違いによって、どれだけ、多様な顔を持つか。その、無限の可能性を、我々に、見事に、提示してくれた」
支配人は、ひなたの皿を、真っ直ぐに見つめる。
「燻製という、華やかな『化粧』に頼ることなく、卵という、素材の『素顔』そのもので、勝負を挑んだ。そして、国も、味も、全く違う三つの料理を、前菜という一つの皿の上で、完璧なコースとして、組み立ててみせた。その、料理人としての、気概と、構成力。見事と言う他ない!」
そして、支配人は、高らかに、宣言した。
「この勝負、勝者ァァァーーーッ!日向ッッ!!」
Dパート
「よっしゃあぁぁぁーーーーーっ!!」
勝利を告げられた瞬間、ひなたは、子供のように、拳を突き上げ、その場で、ぴょんぴょんと飛び跳ねた。その、全身で喜びを表現する姿に、観客席から、温かい、大きな拍手が送られる。
敗れたジェラルドは、「やだ、信じられない!このあたしが、負けるなんて!」と、その場で、悔しそうに腰をくねらせた。だが、すぐに、ひなたの方を向き、にっこりと、美しい笑みを浮かべた。
「……でも、あっぱれだわ、お嬢ちゃん。あんたの卵、確かに、最高に、美味しかった。完敗よ」
彼は、潔く、ひなたの勝利を称え、優雅に、一礼して、ステージを去っていった。
選手控室に戻ったひなたを、誠と鈴木が、興奮した様子で迎えた。
「ひなたさん、すごかったよ!おめでとう!」
「いやー、マジで、シビれたぜ!最高の試合だった!」
「でしょー!」
ひなたは、照れを隠すように、えっへん、と、得意げに胸を張る。その顔は、勝利の喜びで、キラキラと輝いていた。
その時だった。
控室の隅で、腕を組み、静かに壁に寄りかかっていた橘が、ゆっくりと、三人の元へと、歩み寄ってきた。
彼の表情は、相変わらず、能面のように、無表情だった。
彼は、ひなたの前に立つと、その氷のような視線で、じっと、彼女を見つめた。
「……な、何よ」
ひなたは、その視線に、一瞬、たじろぎながらも、負けじと、橘を睨み返す。
しばらくの、沈黙。
やがて、橘の、薄い唇が、動いた。
「……見事だった」
その、あまりにも、素直な、短い称賛の言葉。
ひなたは、一瞬、何を言われたのか、理解できないといった顔で、目をぱちくりさせた。
「!……な、何よ、あんたが、人を素直に褒めるなんて!気持ち悪いわね、明日は槍でも降るんじゃないの!?」
ひなたは、動揺を隠すように、わざと、悪態をついた。
橘は、そんな彼女の反応を、意にも介さず、静かに、言葉を続けた。
「一つの食材だけで、あれだけの世界観を、構築するとはな。お前の、その、卵にかける、異常なまでの執念……少しだけ、見直した」
「……っ!」
ひなたの顔が、カッと、赤くなる。
「ふ、ふんっ!と、当然でしょ!あたしを、誰だと思ってんのよ!あんたこそ、あんな、下品な鍋奉行なんかに、うっかり、足元すくわれるんじゃないわよ!」
そっぽを向きながら、そう言い放つひなた。それは、彼女なりの、最大級の、照れ隠しであり、そして、仲間への、エールだった。
橘は、その言葉に、フッ、と、ほんのわずかだけ、口元を緩めた。
「……余計な世話だ」
その、二人のやり取りを、誠は、少し離れた場所で、嬉しそうに、そして、微笑ましく、見守っていた。
いがみ合ってばかりだった二人の間に、確かに、ライバル意識だけではない、温かい、仲間としての絆が、芽生え始めている。
チーム『グラディウスの厨房』の、記念すべき、全国大会での、最初の勝利。
それは、これから始まる、彼らの、長く、そして、過酷な戦いの、幸先の良い、高らかな、狼煙となったのだ。
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