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第3話 桶屋が笑えば、君は死ぬ
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胸を押し潰すような、地鳴りに似た重苦しい振動が、ふっと潮が引くように遠のきました。
それまで鼓膜を支配していた、脳髄を直接やすりで削られるような耳障りな金属音と怒号の嵐――数トンの鉄の塊が飴細工のようにひしゃげる不協和音や、誰かの喉が裂けんばかりの絶叫――が嘘のように消え去り、あとには耳鳴りだけが、細く鋭い銀色の針のようにキーンと頭蓋の奥で残響しています。
現実世界で、血の海に沈む僕へ懸命に処置を続けていたお医者さんたちが、諦めて手を休めたのでしょうか。あの忙しないゴム底の足音も、心拍を刻む無機質な機材の警告音も、もう聞こえません。それとも、僕の神経回路がいよいよ焼き切れ、痛みという電気信号すら脳に届かなくなったのでしょうか。
絶対的な静寂が支配する、乳白色の空間。
霧よりも濃密で、雲よりも滑らかなその白の世界で、僕は存在しないはずの肺を無理やり動かし、ハァハァと荒い息を整えました。実際には酸素などないのかもしれませんが、形のない冷や汗が背中を伝うような、生々しい不快感が皮膚にまとわりついています。
死の恐怖が去ったあとに遅れて押し寄せてきたのは、煮えたぎるマグマのようなドロドロとした感情でした。僕はその透明な体内で暴れ回るやり場のない熱を、目の前に佇む存在に向かって吐き出します。
「……やっぱり、納得がいかないな」
「何がですか?」
女神は、先ほどの血なまぐさい惨劇などまるで知らぬ存ぜぬといった様子で、涼しい顔をして小首をかしげました。その何気ない動作に合わせて、彼女の長い髪が重力のない空間でふわりと揺らぎ、プリズムを通したような虹色の光の粉を周囲に撒き散らします。そのあまりに浮世離れした神々しい美しさが、泥にまみれて死んだ僕の神経をさらに逆撫でしました。
「あのトラックの運転手だよ。僕の肋骨が砕け散って肺に突き刺さったのも、今こうして薄暗い死の淵に立たされているのも、全部あいつの不注意のせいだ。あいつが……あの一瞬、ハンドルさえ切り損ねなければ、僕は今頃……!」
僕が強く握りしめた拳は、行き場のない悔しさで小刻みに震えていました。爪が掌に深く食い込み、そこからじわりと熱い血が滲み出る感覚すら鮮明です。
しかし、彼女は同情するでもなく、悲しそうな顔をするどころか、「あらあら」と困ったように微笑みました。それは、駄々をこねる子供をあやす母親のような、あるいは「人間」という感情という鎖に縛られた愚かな種を、高みから憐れむような、底知れない深淵を湛えた笑みでした。
「人間って、どうしても『犯人』というわかりやすい記号を見つけたがるんですね。
原因なんて、決してひとつではないのに」
「ひとつじゃない?」
「ええ。『風が吹けば桶屋が儲かる』っていう言葉、聞いたことありますよね?」
張り詰めた空気の中で放たれた、あまりに唐突で牧歌的なことわざに、僕は思わず眉をひそめました。
風が吹くと砂埃が舞い、それを吸い込んだ人の目が悪くなり、職を失って三味線弾きが増え、三味線の皮にするために猫が減り、天敵がいなくなってネズミが増え、ネズミが桶をかじり、結果として桶屋が儲かる……。あの、強引なこじつけの代名詞のような話です。
「あれは……ただの屁理屈でしょう?」
「うふふ、そう思いますか? でもね、この宇宙の緻密な仕組みは、本当にあれと同じなんですよ」
彼女は真珠色の艶を持つ指先を、何もない空中に滑らせました。
指の軌跡が彗星の尾のように淡い光を引き、そこに再びホログラムのような立体映像が浮かび上がります。
それは、巨大なビリヤード台のような、しかしもっと複雑で、目が眩むほど緻密な幾何学模様の映像でした。
無数の、本当に数え切れないほどの微細なボール――素粒子でしょうか――が、空間にぎっしりと隙間なく敷き詰められています。その中の一つがわずかに震え、隣のボールに「カチリ」と硬質な音を立ててぶつかると、その衝撃が水面の波紋のように広がり、次へ次へと、際限なく連鎖していく様子が映し出されました。
「見てください。
今回の事故で、あなたの車に衝突したトラックの運転手さん。彼がハンドルを急に切ったのは、さっき言った通り、汗ばんだ腕に一匹の蚊が止まって驚いたからです」
映像の一部が急速にズームアップされます。
荒い画素の向こうに、運転手の脂ぎった不潔な腕と、そこに針を突き立てようとする小さな縞模様の蚊が、顕微鏡越しかと思うほど鮮明に映し出されました。不快な羽音が鼓膜を震わせ、今にも刺されるような痒みすら錯覚させるリアリティです。
「じゃあ、なぜそこに蚊がいたのか。
それは、昨日の激しい雨で道路脇に泥色の水たまりができて、そこでボウフラが羽化したからです。腐葉土の腐った匂いがする、あの淀んだ水辺で。
じゃあ、なぜ雨が降ったのか。
それは、遥か遠くの南の海で海水温が上がり、湿った空気が上昇して分厚い積乱雲が形成されたからです」
映像は目まぐるしいスピードで視点を変えていきます。
泥水の湿気た匂いが漂ってきそうな路上の水たまりから、鉛色の雲が垂れ込める空へ。そして一瞬にして、視界を埋め尽くすほどの眩しい紺碧の海へ。
「じゃあ、なぜ海水温が上がったのか。
それは、太陽の活動が活発で、巨大なフレアが放出されたから。
じゃあ、なぜ……」
彼女はそこで言葉を切り、深い星空をそのまま切り取ったような瞳で、僕の顔を覗き込みました。
「ね? ずっとずっと、目に見えない蜘蛛の巣のように繋がっているんです。
運転手さんの不注意に見えるその指先の動きも、元を辿れば、太陽の灼熱や、気まぐれな風の動きや、もっと言えば宇宙が誕生した瞬間の大爆発(ビッグバン)まで遡れてしまうんです」
彼女は、あまりにもスケールの大きな、気の遠くなるような話を、まるで今日のランチのメニューでも話題にするような軽やかさで語ります。
「この世界は、始まりの瞬間から隙間なく並べられた、巨大なドミノ倒しみたいなものです。
一度倒れ始めたドミノは、物理法則という冷徹なレールの上で、途中で『やーめた』って止まることはできません。
風が吹いて、砂が舞って、巡り巡って……たまたま、そのドミノの列の終点に、あなたの愛車があっただけなんです」
その言葉は、僕の怒りの矛先を、掴みどころのない霧の中に消してしまうようなものでした。燃え盛っていた憎悪の火が、強制的に鎮火されていくような虚脱感。
「……じゃあ、あいつには何の責任もないって言うんですか? 僕を殺したのに?」
「責任、という言葉は人間が社会を回すために作った便宜上のルールですね。
物理の世界にあるのは、冷徹な『作用』と『反作用』だけです。
彼もまた、風や熱、重力といった大きな力に背中を押されて動いた、ひとつのドミノのピースに過ぎませんから」
彼女は優しく、しかし氷のような確信を持って断定しました。
「だから、誰かを恨むのはナンセンスですよ。
もし本当に誰かを恨みたいなら、あの小さな蚊を恨むか、雨を降らせた雲を恨むか……あるいは、この宇宙を作った物理法則そのものを恨むしかありません」
僕は言葉を失いました。口の中がカラカラに乾いていくのを感じます。
「あいつが悪い」と特定の誰かを憎むことで、僕は自分の理不尽な不幸に「悪役」というラベルを貼り、納得できる物語としての説明をつけたかったのです。そうでもしなければ、この不条理をやりきれなかった。
でも、彼女は「そんなものはない」と微笑みます。
すべては、ただの天候と同じ自然現象だと。
急な雨に降られて服が濡れたからといって、空から落ちてくる雨粒一つ一つに向かって「お前のせいだ!」と怒鳴り散らす人間はいません。僕の死も、それと同じだと言うのです。
「……僕の人生は、ただの天気みたいなものだったってことですか」
僕が力なく呟くと、その声は白い空間に虚しく吸い込まれて消えていきました。
すると、彼女は音もなくふわりと僕の隣に舞い降りて、そっと肩に手を置きました。
実体がないはずなのに、触れていないはずのその手から、またあの不思議な温かさがじんわりと伝わってきます。それは、冷え切った心を少しだけ溶かすような、日向の匂いのする柔らかな温度でした。
「そう悲観したものでもありませんよ。
あなたがここにいることだって、何億、何兆ものドミノが奇跡的に繋がって、やっと成立した『現象』なんですから。
桶屋が儲かるみたいに、あなたが生まれた。
それって、天文学的な確率の当たりくじを引いたようなものなんですよ?」
彼女は悪戯っぽく、パチリとウィンクしました。その仕草だけは、高位の存在ではなく、どこにでもいる少女のように無邪気に見えました。
「さあ、外の世界が完全に静かになりましたね。
お医者さんたち、一度手を止めたみたいです。心電図の規則正しい電子音が、一本の線の音……『ピーー』という長い、終わりの音に変わったのでしょう。
……そろそろ、次の準備をしましょうか」
「次の?」
「ええ。あなたの体という、魂を流していた『管(くだ)』の話です」
(第4話へ続く)
それまで鼓膜を支配していた、脳髄を直接やすりで削られるような耳障りな金属音と怒号の嵐――数トンの鉄の塊が飴細工のようにひしゃげる不協和音や、誰かの喉が裂けんばかりの絶叫――が嘘のように消え去り、あとには耳鳴りだけが、細く鋭い銀色の針のようにキーンと頭蓋の奥で残響しています。
現実世界で、血の海に沈む僕へ懸命に処置を続けていたお医者さんたちが、諦めて手を休めたのでしょうか。あの忙しないゴム底の足音も、心拍を刻む無機質な機材の警告音も、もう聞こえません。それとも、僕の神経回路がいよいよ焼き切れ、痛みという電気信号すら脳に届かなくなったのでしょうか。
絶対的な静寂が支配する、乳白色の空間。
霧よりも濃密で、雲よりも滑らかなその白の世界で、僕は存在しないはずの肺を無理やり動かし、ハァハァと荒い息を整えました。実際には酸素などないのかもしれませんが、形のない冷や汗が背中を伝うような、生々しい不快感が皮膚にまとわりついています。
死の恐怖が去ったあとに遅れて押し寄せてきたのは、煮えたぎるマグマのようなドロドロとした感情でした。僕はその透明な体内で暴れ回るやり場のない熱を、目の前に佇む存在に向かって吐き出します。
「……やっぱり、納得がいかないな」
「何がですか?」
女神は、先ほどの血なまぐさい惨劇などまるで知らぬ存ぜぬといった様子で、涼しい顔をして小首をかしげました。その何気ない動作に合わせて、彼女の長い髪が重力のない空間でふわりと揺らぎ、プリズムを通したような虹色の光の粉を周囲に撒き散らします。そのあまりに浮世離れした神々しい美しさが、泥にまみれて死んだ僕の神経をさらに逆撫でしました。
「あのトラックの運転手だよ。僕の肋骨が砕け散って肺に突き刺さったのも、今こうして薄暗い死の淵に立たされているのも、全部あいつの不注意のせいだ。あいつが……あの一瞬、ハンドルさえ切り損ねなければ、僕は今頃……!」
僕が強く握りしめた拳は、行き場のない悔しさで小刻みに震えていました。爪が掌に深く食い込み、そこからじわりと熱い血が滲み出る感覚すら鮮明です。
しかし、彼女は同情するでもなく、悲しそうな顔をするどころか、「あらあら」と困ったように微笑みました。それは、駄々をこねる子供をあやす母親のような、あるいは「人間」という感情という鎖に縛られた愚かな種を、高みから憐れむような、底知れない深淵を湛えた笑みでした。
「人間って、どうしても『犯人』というわかりやすい記号を見つけたがるんですね。
原因なんて、決してひとつではないのに」
「ひとつじゃない?」
「ええ。『風が吹けば桶屋が儲かる』っていう言葉、聞いたことありますよね?」
張り詰めた空気の中で放たれた、あまりに唐突で牧歌的なことわざに、僕は思わず眉をひそめました。
風が吹くと砂埃が舞い、それを吸い込んだ人の目が悪くなり、職を失って三味線弾きが増え、三味線の皮にするために猫が減り、天敵がいなくなってネズミが増え、ネズミが桶をかじり、結果として桶屋が儲かる……。あの、強引なこじつけの代名詞のような話です。
「あれは……ただの屁理屈でしょう?」
「うふふ、そう思いますか? でもね、この宇宙の緻密な仕組みは、本当にあれと同じなんですよ」
彼女は真珠色の艶を持つ指先を、何もない空中に滑らせました。
指の軌跡が彗星の尾のように淡い光を引き、そこに再びホログラムのような立体映像が浮かび上がります。
それは、巨大なビリヤード台のような、しかしもっと複雑で、目が眩むほど緻密な幾何学模様の映像でした。
無数の、本当に数え切れないほどの微細なボール――素粒子でしょうか――が、空間にぎっしりと隙間なく敷き詰められています。その中の一つがわずかに震え、隣のボールに「カチリ」と硬質な音を立ててぶつかると、その衝撃が水面の波紋のように広がり、次へ次へと、際限なく連鎖していく様子が映し出されました。
「見てください。
今回の事故で、あなたの車に衝突したトラックの運転手さん。彼がハンドルを急に切ったのは、さっき言った通り、汗ばんだ腕に一匹の蚊が止まって驚いたからです」
映像の一部が急速にズームアップされます。
荒い画素の向こうに、運転手の脂ぎった不潔な腕と、そこに針を突き立てようとする小さな縞模様の蚊が、顕微鏡越しかと思うほど鮮明に映し出されました。不快な羽音が鼓膜を震わせ、今にも刺されるような痒みすら錯覚させるリアリティです。
「じゃあ、なぜそこに蚊がいたのか。
それは、昨日の激しい雨で道路脇に泥色の水たまりができて、そこでボウフラが羽化したからです。腐葉土の腐った匂いがする、あの淀んだ水辺で。
じゃあ、なぜ雨が降ったのか。
それは、遥か遠くの南の海で海水温が上がり、湿った空気が上昇して分厚い積乱雲が形成されたからです」
映像は目まぐるしいスピードで視点を変えていきます。
泥水の湿気た匂いが漂ってきそうな路上の水たまりから、鉛色の雲が垂れ込める空へ。そして一瞬にして、視界を埋め尽くすほどの眩しい紺碧の海へ。
「じゃあ、なぜ海水温が上がったのか。
それは、太陽の活動が活発で、巨大なフレアが放出されたから。
じゃあ、なぜ……」
彼女はそこで言葉を切り、深い星空をそのまま切り取ったような瞳で、僕の顔を覗き込みました。
「ね? ずっとずっと、目に見えない蜘蛛の巣のように繋がっているんです。
運転手さんの不注意に見えるその指先の動きも、元を辿れば、太陽の灼熱や、気まぐれな風の動きや、もっと言えば宇宙が誕生した瞬間の大爆発(ビッグバン)まで遡れてしまうんです」
彼女は、あまりにもスケールの大きな、気の遠くなるような話を、まるで今日のランチのメニューでも話題にするような軽やかさで語ります。
「この世界は、始まりの瞬間から隙間なく並べられた、巨大なドミノ倒しみたいなものです。
一度倒れ始めたドミノは、物理法則という冷徹なレールの上で、途中で『やーめた』って止まることはできません。
風が吹いて、砂が舞って、巡り巡って……たまたま、そのドミノの列の終点に、あなたの愛車があっただけなんです」
その言葉は、僕の怒りの矛先を、掴みどころのない霧の中に消してしまうようなものでした。燃え盛っていた憎悪の火が、強制的に鎮火されていくような虚脱感。
「……じゃあ、あいつには何の責任もないって言うんですか? 僕を殺したのに?」
「責任、という言葉は人間が社会を回すために作った便宜上のルールですね。
物理の世界にあるのは、冷徹な『作用』と『反作用』だけです。
彼もまた、風や熱、重力といった大きな力に背中を押されて動いた、ひとつのドミノのピースに過ぎませんから」
彼女は優しく、しかし氷のような確信を持って断定しました。
「だから、誰かを恨むのはナンセンスですよ。
もし本当に誰かを恨みたいなら、あの小さな蚊を恨むか、雨を降らせた雲を恨むか……あるいは、この宇宙を作った物理法則そのものを恨むしかありません」
僕は言葉を失いました。口の中がカラカラに乾いていくのを感じます。
「あいつが悪い」と特定の誰かを憎むことで、僕は自分の理不尽な不幸に「悪役」というラベルを貼り、納得できる物語としての説明をつけたかったのです。そうでもしなければ、この不条理をやりきれなかった。
でも、彼女は「そんなものはない」と微笑みます。
すべては、ただの天候と同じ自然現象だと。
急な雨に降られて服が濡れたからといって、空から落ちてくる雨粒一つ一つに向かって「お前のせいだ!」と怒鳴り散らす人間はいません。僕の死も、それと同じだと言うのです。
「……僕の人生は、ただの天気みたいなものだったってことですか」
僕が力なく呟くと、その声は白い空間に虚しく吸い込まれて消えていきました。
すると、彼女は音もなくふわりと僕の隣に舞い降りて、そっと肩に手を置きました。
実体がないはずなのに、触れていないはずのその手から、またあの不思議な温かさがじんわりと伝わってきます。それは、冷え切った心を少しだけ溶かすような、日向の匂いのする柔らかな温度でした。
「そう悲観したものでもありませんよ。
あなたがここにいることだって、何億、何兆ものドミノが奇跡的に繋がって、やっと成立した『現象』なんですから。
桶屋が儲かるみたいに、あなたが生まれた。
それって、天文学的な確率の当たりくじを引いたようなものなんですよ?」
彼女は悪戯っぽく、パチリとウィンクしました。その仕草だけは、高位の存在ではなく、どこにでもいる少女のように無邪気に見えました。
「さあ、外の世界が完全に静かになりましたね。
お医者さんたち、一度手を止めたみたいです。心電図の規則正しい電子音が、一本の線の音……『ピーー』という長い、終わりの音に変わったのでしょう。
……そろそろ、次の準備をしましょうか」
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(第4話へ続く)
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