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悪魔のように優しく無邪気なかずま君の顔をもう一度見やると背の高い”彼”の姿に変身していて、
夢の中の彼は私の母も兼ねているらしく、
遊びで汚してしまった服や身体のことをいかりに任せ責め立てている……。
着ている物をすっぽりと脱がしそのままお風呂場でお尻をパンパン叩いている……。
「いけない子だ! いけない子だ! お前はいけない子だ。
まりえが悪さをするたびに私はお前を責めるからね?いいね?わかったね?
泣いても駄目だからね?言うことを聞きなさい!!!」
そう言いながら彼は自分のを取り出すと私に綺麗になーれと言い、
赤くはれ上がったお尻に黄色い液体を浴びせた。
私ははっとして飛び起きた……。天井のつけっぱなしの明かりが目に飛び込んできてまぶしかった。
かずま君はごめんねを繰り返したけどまたやろうねって言っていた……。
今の彼はかずまと同一人物ではかったが、どうやら同じことで、激しいSEXへの欲望が湧いてきていた。
私の脳裏には耳にしたくない言葉が思い浮かんだ……。淫乱……。インラン……。
私は淫乱な林檎を産む女……。
彼に電話をかけ今すぐ抱きしめられたかった……。
その言葉を打ち消してし欲しかった。だけど、このまま逢えば性欲を剥き出しにし、
イヤラシイ目つきで誘ってしまうかも知れない……。
それはとても怖いことのように思えた……。
このまま我慢するしかないのだろうか?
この思いは林檎事件が解決すると共に消え行くことなのだろうか?
また不安に襲われたが酔いの勢いは止まらず林檎にかじりついた!
かずま君とのその後はまだいろいろあって、
役所の屋上でふたりだけの遊びをしていた。
彼は、この場合かずま君だが、
優しいけどえっちなお医者さんで、
玩具の聴診器は身体の色んな部分にあてがわれ
秘密の場所を診られた。
いつもおかしな病状を告げられパンツを脱がされると、
体温を計りましょーとまさぐられた。
しかも、先生自らそれ取り出し小さなそれを握らせて。
すると、いっつもそのあと、
黄色い液体を放出する手伝いをさせられた。
以前のようにかけられるのはやばいよーっと、
ふたりで取り決めていたのだと思う。
かずま君はいつもそこが変になると、
もれちゃぅ~っと私にせがんできた。
その時の彼は、
とても気持ち良さそうで今でもはっきり覚えている。
その顔を見るのが大好きだったし、
手伝いを終えると今度は私の番だった。
ペロペロ舐めてもらうのだ。
なんて甘美なひと時だっただろう……。
ふたりはまだSEXを知らなかったから、
その性的な興奮がどこから来るのか
探り合っているように思えた。
互いの部分を見つめ合いたどたどしく触りあい
不可思議な気持ちに酔いしれた。
秘密の遊びはかずま君が引っ越してしまう数ヶ月先まで続き
その後ぷっつりと終わりを告げた。
お引越しの時彼は私に何かプレゼントをくれたが
それは今どこにあるんだろう?
大事に大事にしていたのにな……。
室内を見渡すと見覚えのある部屋だった。
ここは?
ここは彼の部屋だ。なんで??
彼はどこに?
ベッドのある方へ向かう……。
彼はそこで裸のまま仰向けになり寝転がっていたが、
おちんちんは勃起し肉棒には細い紐が巻かれていた。
ギューギュー巻きにされたそれはかなり痛々しかったが、
彼は構わずその縛ったままのおちんちんをしごいている……。
これはオナニー?
私は初めて見る彼のする奇妙な方法にドキドキしてしまい、
声をかけることが出来ずじっと見ているしかなかった……。
彼の顔を見ると切ない表情で私の名前を呼んでいる……。
「まり、まり、まりえ、まりえ、まりえさま、鞠絵様」
……名前に様が付いている?
今までそんなふうに呼ばれた事などないのでびっくりてしまった。
……彼の腰は私の名前を呼びながら上下に激しく揺れはじめ、
手の動きに合わせ振幅が大きくなっていった……。
ベッドのきしみと低い呻き声は
混ざり果てる瞬間に巻きつけた紐を解き放たれた。
精液は飛び散り、胸や顔に飛び散った……。
彼は余韻を味わっているのかそのままじっとして動かなかった……。
私は見てはいけないものを見てしまったのかと、
そーっと部屋を出ようとした。
…というより私はどこからここへ入ったんだっけ?
「あれえー?」
男性のオナニーをこれまで見たことはなかった……。
ましてや彼のするオナニーなど……。
それの先に巻かれた紐で彼は欲情し、
私に”様付け”しながら果てたのだ……。
『どういうこと?…… 何かおかしい……』
男の人ってあーいうふうにオナニーするものなの?
そうなの? 彼の瞳の奥に隠されたものの正体ってまさか……。
中学生の私?……。
あいつだ……なんであいつが居る?
あいつとは美術教師のことで、
彼は学校でも良い人で通っていて何かと、
私たちの面倒を見てくれるきさくな先生だった。
ある日の放課後、奴のいる美術実習室の隣にある部屋へ
課題の絵を遅れて持っていったことがあった。
奴は留守で仕方なく机の上に課題を置き、
何気なくそいつの鞄を見てしまった……。
鞄の中からほんの少し顔を覗かせている小さなアルバム。
表紙に私の名前らしきものが小さく書き込まれていた。
なんだろうと思い、単なる好奇心で引っ張り出してみただけだった……。
だけど見開いて行くうちに身体は震え出し悲鳴を上げそうになっていった……。
アルバムにある写真は全て私だった……。
数々の私、私、私だらけ……。
恐る恐るページを開いていくと、
カメラ目線の写真など一枚も無かった……。
クラスメイトと写っているものも、頼んだ覚えは無かった……。
どうやらそれらはことあるごと私を盗み撮りしたもの。
夏服の私、冬服の私、体操部でのレオタード姿の私……。
股間のアップや胸の膨らみだけ写っているものもあった……。
極めつけはトイレの中の私……。
生理中でタンポンを入れている姿が
ありのままに写されていた。
私は驚きアルバムを床に落とし写真をばらまいてしまった。
日付を見てみると昨日だったのだ!
怖かった……。
あまりの怖さに固まってしまったが、
アルバムを元の位置に戻すため写真を拾い上げようとした。
ふらつく身体はバランスを崩し何も無い床で転びかけ、
奴の煩雑な机につんのめってしまった。
その拍子に煩雑な物達はドシャドシャと床に落ち
写真の残骸を隠してしまった。
床に散らばった物たちは、
まるでスローモーションのようにパラパラと舞い落ちた。
どうすることも出来なかった……。
拾おうにも奴が帰って来たらどうしようと、
気ばかりが焦ってしまい、
静かで不気味な場所に変貌した教員室に立っていることさえ苦痛で、
そのまま吐いてしまった。
もう駄目だった……。
散らばった物達はそのままに泣きそうな勢いで部屋をかけ出した。
教室に戻ると一変して蒼ざめた私を友だちは気遣ってくれ
保健室に連れて行かれそうになったがそのまま慌てて帰宅した。
そして、あることに気付いてしまった……。
あの散らかって胃液の染み付いた物の中には
私が提出した課題が乗っかっているのだ……。
誰が犯人なのか一番先に目を付けられてしまうのは私……。
どうしようどうしよう……。
今更あの部屋へ戻ることも出来ない。
そんな恐ろしいことは中学生の私には出来なかった……。
今は出来るだけ早く学校から離れたい、
ただそれだけで自転車を走らせた。
その事件が起こり奴の報復。
もしくはなんらかのアクションが起こるだろうと想像していた私は、
数日後奴が自殺した事で事なきを得…。
何故先生が自殺したのか校内の噂の的になっていたが、
私としてはそんなことより写真の顛末が気になり気が気ではなかった……。
その時のおぞましい記憶は今でも残っていて、
それから中学を卒業するまで先生という存在や
大人の男に嫌悪したまま過ごしたのだった。
今でも当時の先生達には不評をかっているかもしれない。
そんなトラウマが私の中にはずーっとあった……。
だが、今その時の様子を間近で見ながら
おかしな感情が湧いて来ているのを感じていた……。
なんだか身体がゾクゾクする……。
風邪のそれではない熱が
身体の奥をくすぐり血を頭に登らせているようだ……。
恐怖でもなかった……。
もしあの時、奴に見つかり先生という立場や大人の力で
押さえつけられていたとしたら……。
言われるがまま奴隷のような関係を、
強要されていたかもしれない……。
心臓の鼓動は大きくなり耳に直接流れ込んで来た。
ドクン、ドクン、ドクン……
女は男にレイプされているように見えた。
女は私と大して変わらないくらいの女の子。
その子の長い髪は裸のまま掴まれ床を引きずられている……。
やめてやめてと抵抗しているらしかったが
その口には奇妙な道具が挿入されていた。
サルグツワの一種かな?
無数の穴の空いたプラスチック製のボールが
両脇を革のベルトで繋がれたものだった。
女の口元からはドロドロと涎が流れていて、
かなり悲惨な状況に見えたが
肝心のその子の顔は長い髪が邪魔をして良く見えなかった。
多分表情は痛さと恐怖に歪み
涙が溢れているに違いなかった……。
引きずられ罵られ足蹴にされて、
這いつくばらせた女を無理やり
バックから犯しているのだから……。
男のバスローブには背中に大きく”ホテル
ニューエンパイア”と書かれていて、
ラブホのようだった。
暗い部屋で赤っぽいライトだけが天井に照り返り
背徳のシーンというイメージがぴったりだった……。
ということは、これは合意の上での行為なのかも?
こんな合意があるの?
虐待やドメスティックバイオレンスとも違うような気がした。
テレビからはアダルト放送が流れている。
テレビの中でも女は男に黒革張りのラケット?で
お尻をバシバシ叩かれ悲鳴をあげていた。
テレビの音声と目の前で繰り広げられている状況は
混ざりながら声が響きあっていて、
どっちがどっちの声か聞いただけでは
わからなくなりそうだった……。
テレビの中の女は、今度は分娩室にあるような
台に寝かされ手足を固定され始めた。
男は女の開かれた股の間にしゃがみ
ビニール製の細長い紐を通そうとしている……。
何が始まる??
そのビニール紐はどうやらカテーテルで、それを膣?
いや、尿道だ尿道に入れ込みもう片方をポリバケツに垂らした……。
これは排泄をさせたいが為の方法なのだろうか?
さっきまで響いていたテレビの中の声は静まり、
ただ無言で過ごす男と女。
そのうちカテーテルのバケツに垂らされた端から
黄色い液体がポタポタト落ちて来るのが見えた。
これってなに?
何が面白い?
う~ん、理解できない……。
私ならお尻を素手で叩かれたいと思ったが、
その瞬間自分の下腹部の奥がギュンってなった。
彼に叩かれるたびそこは絞まり
感じやすくなることを思い浮かべてしまったのだ……。
えっちな電流はボルテージを
上げ私の中を駆け巡った……。
目の前のリアルな女の子は
髪がかき上げられきちんと顔を覗かせた……。
今度ははっきりと顔が見れた……。
長い髪の中から現れたその女性は…
え? え?
うそぉう……玲子だ!
相手の男は誰?
恋人と言うには不釣合いの中年男。
彼女にはれっきとした恋人もいるし
紹介されたので間違うはずはなかった……。
彼女がしている行為は何?
プロレスごっこでないということは明らかで、
やくざのような組織に弱みを握られ
性行為を強要されている?!
玲子は涙目になりながら猛烈に突かれる男の腰つきに合わせ、
床の上に密着させた顔を振ったり
上下させたりして喘いでいた……。
腰を深く落としお尻を高く上げている玲子……。
結合部から見え隠れする肉棒は
卑猥な音を立て挿入を繰り返している……。
そのたびに玲子の性器からは
蜜がかきだされ中年男のなすがまま……。
だが玲子はしっかりと感じている。
いやいやを繰り返しているようにも見えたけど、
口枷から垂らされる涎は欲情の証に思えてならなかった……。
そんな玲子の様を見ていると彼のことを思い出した。
知人のSEXなど見るのも初めてで
唖然としながらも自然と股間に手が伸びていて
玲子のされる様を見ながら
無意識にオナニーを始めている私がいた。
私は、はかなくも濡らし鼻から抜けるような
荒い息を漏らし始めていた……。
玲子は後背位からの挿入が終わると今度は、
ベッドに放り投げられ赤いロープで入念に縛られていった……。
玲子はご主人様に仕える仔犬のようにじっとお座りし、
男の手馴れた手つきに身を委ねている。
立てと言われれば立ち上がり、
腕を後へ回せと言われればその通りにしていた……。
口枷は外された。だが口は何か物足りなさそうに半開きで、
うっとりとした顔に変化している……。
私も彼との時はあーいう顔をしているんだろうか?
玲子の身体は赤いロープに巻かれ
芸術とも言えそうな縛りで、
あっと言う間に拘束されてしまった。
私はロープの赤に染まる玲子を眺め
溜息が出てしまった……。
自分も縛られてみたいという気持ちになっていたからだ…。
彼の命令のままに動き、
彼のしたいことだけに応えていく……。
とても素敵に思えた……。
玲子はそれから様々な道具で責めたてられ、
乳首に洗濯バサミまで付けら
数回果てさせられてしまった……。
その後、彼女の縄は解かれ
私が想像した”悪い事”はただの
妄想に過ぎなかったらしい。
相手の男はやくざでもなんでもなかった。
行為が終わると普通のおじさんに戻ってしまったからだ。
不思議な緊張感がおじさんのから消え
彼女を優しく介抱しはじめた。
何度も何度も怖かった?
痛かった?
どこが痛かった?
キスしてくれ仔犬ちゃんとか言っている。
玲子はそんなおじさんに心底、愛を感じているらしく
甘えた声で
主さま~好き。好き~大好き~。
これからも、もっともっと躾けてもっと
厳しくしてくださいご主人様?!とか言っている。
そこから先のはどこにでもいる普通の恋人たち。
年齢差や雰囲気の吊りあいが取れないことを除いても
ラブラブなカップルだった。
もう見ていられなかった……。
えっちなシーンは見ていられたが
じゃれあうふたりを見てると、
とっても気恥ずかしい気分になってきたのだ。
額から汗が吹き出してきた……。
私はこのとき確信した。
私には普通の人とは違う性癖があり、
彼のことをご主人様と呼び奴隷や玩具のように
愛され成り下がりたいのだと……。
きつく責められ、
躾けられ、
調教され、
開発され物扱いされることが夢なのだ……。
それがはっきりと分かってしまった。
しかし、肝心の主様候補NO.1は、
変わったオナニーをする御人だと言うことだ……。
彼の瞳の奥に隠された真実は
ちまたで聞くSMのM側、
マゾヒスティクな嗜好を持っているのだろうか?
そんな彼を見てしまった以上、
私のことをきちんと上手に導いてくれる、
玲子と相手のような関係になれるのだろうか?
という思いがよぎった…。
私の中にあるはっきりとした想いは
彼にだけ告白できるもの。
彼以外では駄目なのだ……。
彼は私が唯一愛し止まなくなってしまった初めての男性だ。
尊敬し、信頼を寄せる大事な人なのだ……。
だけど……、
彼はもしやマゾヒスト?
私もマゾよ?
どうするの?
ひぇーーー……。
とりとめもない思いは目覚めてしまった性癖を、
上手くリードしてくれるボスが必要なのだ……。
こーいう場合マゾ同士でも行為は出来るのかな??
私が逆にサドになり彼を責めないといけなくなるんだろうか?
私の頭の中でSで始まる言葉とMで始まる言葉が渦を巻き始め
う~ん、う~んっと唸っていった。
だが、、、おかしい、おかしいよ、うんうん、
彼氏との今後を考えると同時に
今の自分がとっても不思議に思えてきた。
……玲子たちの目の前に居たよね?
何故あっちは私に気付かない?
ドアから入った?
入ったっけか?
う~ん、判らない、
気付いたら彼の部屋にも居たような感じだったしー……。
これはもしや、
死ぬ間際に見る思い出の走馬灯?!
ウェ……死んだ?
死んでしまった?
鞠は死んで自分の中にあった想いを
やっと見つけ出してしまったのぉー?
さーこれからというところなのに……
そんなぁー
……酷い、ひどすぎる……、うううううう……。
しかし、思い出も確かにあったけど、
彼氏のオナニーと玲子のことは説明つかないよ?
思い出の走馬灯じゃなくてーこれは、そうだ!
幽体離脱だ!
それにも似ている?……。
はぁ~ん、
どっちに転んでも私は
生と死の狭間なのね……。
出てきた話があまりにもえっちなので性と死かな?……。
はぁーーー馬鹿な私、
こんなときにそんな冗談思いつかなくても……。
ふとあたりを見ると
ここは既に玲子の居たラブホの部屋では無くなっていて、
広いんだか狭いんだか
何も無い真っ暗な部屋になっていて、
私はと言うとふわり浮かんでいた。
距離感がつかめないのは
比較する物がなーんにも見当たらないのと、
自分の五感が狂っているような
感じだったからだ……。
真っ暗で意味不明の空間ではあったが
決して怖くはないのだ。
暑くも寒くもなく、空調?
が上手く作用しているのだろう居心地は良かった。
このままフワフワ浮いていると
そのうち光りの束とか見えてきて、
中に入るとお花畑と三途の川、
大好きだったおばーちゃんに
逢えるかもしれない。
かなり奇妙な空間で
自分が存在しているのかどうかも危ぶまれたが、
意識だけははっきりしているし身体もここにあった。
触ると感覚があるのだ……。
へそから伸びると言われている
霊魂と現世を繋ぐ長い緒は無かった……。
ということは、どういうこと?
何をどう考えても理解できず
そのまま両手を頭の下に置き漂ってみる事にした。
フワリフワリ……
この空間には時間の概念が無いような感じだ。
漂っているのか、立ち止まっているのか
何もかもが判らなかったが、
遠くにうっすらと丸い物体が
浮かんでいるのが見えてきた……。
それが大きいのか小さいのかも不明だったが、
ぐんぐんとスピードを増し
近づいて来ているらしかった……。
「いけない! このまま行くとぶつかる!」
そいつの正体はかなり巨大だった。
いや、近づいて来ているのではなく
膨らんでいるのかも知れないと思った。
それはみるみる大きくなり
はっきりとした形を現した。
「うひゃ~~でっけぇー林檎」
そう、それは超巨大な林檎で
私の産んだ林檎に違いなかった。
良くもまーこんなに立派に成長したもんだ。
かーちゃんは嬉しいけど、
あんたに食べさせてあげれるだけの
甲斐性なんて私にはないんだよ?
稼ぎ頭のとーちゃんは居ないんだ。
かよわい母をそう責めないで。
さっさと親離れしてね!
”このアホ息子”……娘でもいいけど……。
超巨大林檎はますます
私との距離を狭めて行った……。
冗談を言えなくなってきた。
例えるなら地球くらいはあるだろうか?
このまま行けば衝突する、、、
小さな鞠絵はまだまだ小さくなって行き
やがて死んでしまうのね?
それが運命なら私も女だ清く正しい
マゾヒストの想いを心に描いたまま
あの世に行ってさしあげましょー、
林檎の旦那、ウィーヒック……?
ヒック?
酔っているの?
私って???
林檎の強烈な香りが鼻につく……。
巨大なあまり匂いも強烈だ!
鼻をつまみながら林檎を眺めていると
どうやら輪郭のずれで
自転していることが判ってきた。
「自転してるのね、ヒック……、公転もしてるのかな??」
一体何を中心にして回っているんだろうか?
それも見てみたいな、ヒック……。
林檎はもうそこまで迫って来ている……。
長い長い時間が経ったような気がしたが
私の腹時計も鳴ってはくれなかった。
ぼけーっとしながら赤くて丸い物体を
見てたら香りのせいだろうか?
だんだんと寝ぼけたような
不明瞭な思考になってきて
最後に見たものは
林檎の裏側にあったものが、
こちら側に向いたものだった。
地球サイズ林檎の裏側に張り付く
分厚く赤々とした漫画みたいな唇……。
それはまるで、まるで……あれだ……
伝説のカリスマバンド
”ロードリングオブストーンズ”のマーク…。
ぼよんとした唇は
最後に大きく開かれ舌が
出てくるに違いない……。
予想は当たり私はその口から
ビローーーーーーーンと伸びてた舌に囚われ
林檎に飲み込まれていった……。
「アーメン……バイバ~ィ……」
これから死んでしまうかもしれないのに
しゃっくりが止まらない……。
ヒック、ヒック、ヒック、ウィーヒック……。
かなりお間抜けな死に際だが
見てきたシーンの中に
共通したアイテムがあった……。
それは、やはり林檎だった……。
出てきた登場人物たちが
それぞれに隠し持つ林檎たち……。
私は歓喜した。
彼の部屋の押入れ奥に隠されていた
数個の林檎たち……。
美術教師が常駐する部屋の片隅に置かれた
ロッカーの中に大きめなダンボールがあり、
中にはなんと何十個という林檎が
これから市場に出かけるのでーす。
とでも言うように
綺麗に詰め込まれていた……。
玲子に至っては何故だか
自宅のトイレを見てしまったのだが、
そこには貯水タンクの上に
こぶりで青々した林檎が
三角形に積み上げられ
頂上に置かれているはずの
林檎の姿は無かった……。
彼女のことだ、
誰かに食べさせてしまったのだろう……。
悪魔のように優しく無邪気なかずま君の顔をもう一度見やると背の高い”彼”の姿に変身していて、
夢の中の彼は私の母も兼ねているらしく、
遊びで汚してしまった服や身体のことをいかりに任せ責め立てている……。
着ている物をすっぽりと脱がしそのままお風呂場でお尻をパンパン叩いている……。
「いけない子だ! いけない子だ! お前はいけない子だ。
まりえが悪さをするたびに私はお前を責めるからね?いいね?わかったね?
泣いても駄目だからね?言うことを聞きなさい!!!」
そう言いながら彼は自分のを取り出すと私に綺麗になーれと言い、
赤くはれ上がったお尻に黄色い液体を浴びせた。
私ははっとして飛び起きた……。天井のつけっぱなしの明かりが目に飛び込んできてまぶしかった。
かずま君はごめんねを繰り返したけどまたやろうねって言っていた……。
今の彼はかずまと同一人物ではかったが、どうやら同じことで、激しいSEXへの欲望が湧いてきていた。
私の脳裏には耳にしたくない言葉が思い浮かんだ……。淫乱……。インラン……。
私は淫乱な林檎を産む女……。
彼に電話をかけ今すぐ抱きしめられたかった……。
その言葉を打ち消してし欲しかった。だけど、このまま逢えば性欲を剥き出しにし、
イヤラシイ目つきで誘ってしまうかも知れない……。
それはとても怖いことのように思えた……。
このまま我慢するしかないのだろうか?
この思いは林檎事件が解決すると共に消え行くことなのだろうか?
また不安に襲われたが酔いの勢いは止まらず林檎にかじりついた!
かずま君とのその後はまだいろいろあって、
役所の屋上でふたりだけの遊びをしていた。
彼は、この場合かずま君だが、
優しいけどえっちなお医者さんで、
玩具の聴診器は身体の色んな部分にあてがわれ
秘密の場所を診られた。
いつもおかしな病状を告げられパンツを脱がされると、
体温を計りましょーとまさぐられた。
しかも、先生自らそれ取り出し小さなそれを握らせて。
すると、いっつもそのあと、
黄色い液体を放出する手伝いをさせられた。
以前のようにかけられるのはやばいよーっと、
ふたりで取り決めていたのだと思う。
かずま君はいつもそこが変になると、
もれちゃぅ~っと私にせがんできた。
その時の彼は、
とても気持ち良さそうで今でもはっきり覚えている。
その顔を見るのが大好きだったし、
手伝いを終えると今度は私の番だった。
ペロペロ舐めてもらうのだ。
なんて甘美なひと時だっただろう……。
ふたりはまだSEXを知らなかったから、
その性的な興奮がどこから来るのか
探り合っているように思えた。
互いの部分を見つめ合いたどたどしく触りあい
不可思議な気持ちに酔いしれた。
秘密の遊びはかずま君が引っ越してしまう数ヶ月先まで続き
その後ぷっつりと終わりを告げた。
お引越しの時彼は私に何かプレゼントをくれたが
それは今どこにあるんだろう?
大事に大事にしていたのにな……。
室内を見渡すと見覚えのある部屋だった。
ここは?
ここは彼の部屋だ。なんで??
彼はどこに?
ベッドのある方へ向かう……。
彼はそこで裸のまま仰向けになり寝転がっていたが、
おちんちんは勃起し肉棒には細い紐が巻かれていた。
ギューギュー巻きにされたそれはかなり痛々しかったが、
彼は構わずその縛ったままのおちんちんをしごいている……。
これはオナニー?
私は初めて見る彼のする奇妙な方法にドキドキしてしまい、
声をかけることが出来ずじっと見ているしかなかった……。
彼の顔を見ると切ない表情で私の名前を呼んでいる……。
「まり、まり、まりえ、まりえ、まりえさま、鞠絵様」
……名前に様が付いている?
今までそんなふうに呼ばれた事などないのでびっくりてしまった。
……彼の腰は私の名前を呼びながら上下に激しく揺れはじめ、
手の動きに合わせ振幅が大きくなっていった……。
ベッドのきしみと低い呻き声は
混ざり果てる瞬間に巻きつけた紐を解き放たれた。
精液は飛び散り、胸や顔に飛び散った……。
彼は余韻を味わっているのかそのままじっとして動かなかった……。
私は見てはいけないものを見てしまったのかと、
そーっと部屋を出ようとした。
…というより私はどこからここへ入ったんだっけ?
「あれえー?」
男性のオナニーをこれまで見たことはなかった……。
ましてや彼のするオナニーなど……。
それの先に巻かれた紐で彼は欲情し、
私に”様付け”しながら果てたのだ……。
『どういうこと?…… 何かおかしい……』
男の人ってあーいうふうにオナニーするものなの?
そうなの? 彼の瞳の奥に隠されたものの正体ってまさか……。
中学生の私?……。
あいつだ……なんであいつが居る?
あいつとは美術教師のことで、
彼は学校でも良い人で通っていて何かと、
私たちの面倒を見てくれるきさくな先生だった。
ある日の放課後、奴のいる美術実習室の隣にある部屋へ
課題の絵を遅れて持っていったことがあった。
奴は留守で仕方なく机の上に課題を置き、
何気なくそいつの鞄を見てしまった……。
鞄の中からほんの少し顔を覗かせている小さなアルバム。
表紙に私の名前らしきものが小さく書き込まれていた。
なんだろうと思い、単なる好奇心で引っ張り出してみただけだった……。
だけど見開いて行くうちに身体は震え出し悲鳴を上げそうになっていった……。
アルバムにある写真は全て私だった……。
数々の私、私、私だらけ……。
恐る恐るページを開いていくと、
カメラ目線の写真など一枚も無かった……。
クラスメイトと写っているものも、頼んだ覚えは無かった……。
どうやらそれらはことあるごと私を盗み撮りしたもの。
夏服の私、冬服の私、体操部でのレオタード姿の私……。
股間のアップや胸の膨らみだけ写っているものもあった……。
極めつけはトイレの中の私……。
生理中でタンポンを入れている姿が
ありのままに写されていた。
私は驚きアルバムを床に落とし写真をばらまいてしまった。
日付を見てみると昨日だったのだ!
怖かった……。
あまりの怖さに固まってしまったが、
アルバムを元の位置に戻すため写真を拾い上げようとした。
ふらつく身体はバランスを崩し何も無い床で転びかけ、
奴の煩雑な机につんのめってしまった。
その拍子に煩雑な物達はドシャドシャと床に落ち
写真の残骸を隠してしまった。
床に散らばった物たちは、
まるでスローモーションのようにパラパラと舞い落ちた。
どうすることも出来なかった……。
拾おうにも奴が帰って来たらどうしようと、
気ばかりが焦ってしまい、
静かで不気味な場所に変貌した教員室に立っていることさえ苦痛で、
そのまま吐いてしまった。
もう駄目だった……。
散らばった物達はそのままに泣きそうな勢いで部屋をかけ出した。
教室に戻ると一変して蒼ざめた私を友だちは気遣ってくれ
保健室に連れて行かれそうになったがそのまま慌てて帰宅した。
そして、あることに気付いてしまった……。
あの散らかって胃液の染み付いた物の中には
私が提出した課題が乗っかっているのだ……。
誰が犯人なのか一番先に目を付けられてしまうのは私……。
どうしようどうしよう……。
今更あの部屋へ戻ることも出来ない。
そんな恐ろしいことは中学生の私には出来なかった……。
今は出来るだけ早く学校から離れたい、
ただそれだけで自転車を走らせた。
その事件が起こり奴の報復。
もしくはなんらかのアクションが起こるだろうと想像していた私は、
数日後奴が自殺した事で事なきを得…。
何故先生が自殺したのか校内の噂の的になっていたが、
私としてはそんなことより写真の顛末が気になり気が気ではなかった……。
その時のおぞましい記憶は今でも残っていて、
それから中学を卒業するまで先生という存在や
大人の男に嫌悪したまま過ごしたのだった。
今でも当時の先生達には不評をかっているかもしれない。
そんなトラウマが私の中にはずーっとあった……。
だが、今その時の様子を間近で見ながら
おかしな感情が湧いて来ているのを感じていた……。
なんだか身体がゾクゾクする……。
風邪のそれではない熱が
身体の奥をくすぐり血を頭に登らせているようだ……。
恐怖でもなかった……。
もしあの時、奴に見つかり先生という立場や大人の力で
押さえつけられていたとしたら……。
言われるがまま奴隷のような関係を、
強要されていたかもしれない……。
心臓の鼓動は大きくなり耳に直接流れ込んで来た。
ドクン、ドクン、ドクン……
女は男にレイプされているように見えた。
女は私と大して変わらないくらいの女の子。
その子の長い髪は裸のまま掴まれ床を引きずられている……。
やめてやめてと抵抗しているらしかったが
その口には奇妙な道具が挿入されていた。
サルグツワの一種かな?
無数の穴の空いたプラスチック製のボールが
両脇を革のベルトで繋がれたものだった。
女の口元からはドロドロと涎が流れていて、
かなり悲惨な状況に見えたが
肝心のその子の顔は長い髪が邪魔をして良く見えなかった。
多分表情は痛さと恐怖に歪み
涙が溢れているに違いなかった……。
引きずられ罵られ足蹴にされて、
這いつくばらせた女を無理やり
バックから犯しているのだから……。
男のバスローブには背中に大きく”ホテル
ニューエンパイア”と書かれていて、
ラブホのようだった。
暗い部屋で赤っぽいライトだけが天井に照り返り
背徳のシーンというイメージがぴったりだった……。
ということは、これは合意の上での行為なのかも?
こんな合意があるの?
虐待やドメスティックバイオレンスとも違うような気がした。
テレビからはアダルト放送が流れている。
テレビの中でも女は男に黒革張りのラケット?で
お尻をバシバシ叩かれ悲鳴をあげていた。
テレビの音声と目の前で繰り広げられている状況は
混ざりながら声が響きあっていて、
どっちがどっちの声か聞いただけでは
わからなくなりそうだった……。
テレビの中の女は、今度は分娩室にあるような
台に寝かされ手足を固定され始めた。
男は女の開かれた股の間にしゃがみ
ビニール製の細長い紐を通そうとしている……。
何が始まる??
そのビニール紐はどうやらカテーテルで、それを膣?
いや、尿道だ尿道に入れ込みもう片方をポリバケツに垂らした……。
これは排泄をさせたいが為の方法なのだろうか?
さっきまで響いていたテレビの中の声は静まり、
ただ無言で過ごす男と女。
そのうちカテーテルのバケツに垂らされた端から
黄色い液体がポタポタト落ちて来るのが見えた。
これってなに?
何が面白い?
う~ん、理解できない……。
私ならお尻を素手で叩かれたいと思ったが、
その瞬間自分の下腹部の奥がギュンってなった。
彼に叩かれるたびそこは絞まり
感じやすくなることを思い浮かべてしまったのだ……。
えっちな電流はボルテージを
上げ私の中を駆け巡った……。
目の前のリアルな女の子は
髪がかき上げられきちんと顔を覗かせた……。
今度ははっきりと顔が見れた……。
長い髪の中から現れたその女性は…
え? え?
うそぉう……玲子だ!
相手の男は誰?
恋人と言うには不釣合いの中年男。
彼女にはれっきとした恋人もいるし
紹介されたので間違うはずはなかった……。
彼女がしている行為は何?
プロレスごっこでないということは明らかで、
やくざのような組織に弱みを握られ
性行為を強要されている?!
玲子は涙目になりながら猛烈に突かれる男の腰つきに合わせ、
床の上に密着させた顔を振ったり
上下させたりして喘いでいた……。
腰を深く落としお尻を高く上げている玲子……。
結合部から見え隠れする肉棒は
卑猥な音を立て挿入を繰り返している……。
そのたびに玲子の性器からは
蜜がかきだされ中年男のなすがまま……。
だが玲子はしっかりと感じている。
いやいやを繰り返しているようにも見えたけど、
口枷から垂らされる涎は欲情の証に思えてならなかった……。
そんな玲子の様を見ていると彼のことを思い出した。
知人のSEXなど見るのも初めてで
唖然としながらも自然と股間に手が伸びていて
玲子のされる様を見ながら
無意識にオナニーを始めている私がいた。
私は、はかなくも濡らし鼻から抜けるような
荒い息を漏らし始めていた……。
玲子は後背位からの挿入が終わると今度は、
ベッドに放り投げられ赤いロープで入念に縛られていった……。
玲子はご主人様に仕える仔犬のようにじっとお座りし、
男の手馴れた手つきに身を委ねている。
立てと言われれば立ち上がり、
腕を後へ回せと言われればその通りにしていた……。
口枷は外された。だが口は何か物足りなさそうに半開きで、
うっとりとした顔に変化している……。
私も彼との時はあーいう顔をしているんだろうか?
玲子の身体は赤いロープに巻かれ
芸術とも言えそうな縛りで、
あっと言う間に拘束されてしまった。
私はロープの赤に染まる玲子を眺め
溜息が出てしまった……。
自分も縛られてみたいという気持ちになっていたからだ…。
彼の命令のままに動き、
彼のしたいことだけに応えていく……。
とても素敵に思えた……。
玲子はそれから様々な道具で責めたてられ、
乳首に洗濯バサミまで付けら
数回果てさせられてしまった……。
その後、彼女の縄は解かれ
私が想像した”悪い事”はただの
妄想に過ぎなかったらしい。
相手の男はやくざでもなんでもなかった。
行為が終わると普通のおじさんに戻ってしまったからだ。
不思議な緊張感がおじさんのから消え
彼女を優しく介抱しはじめた。
何度も何度も怖かった?
痛かった?
どこが痛かった?
キスしてくれ仔犬ちゃんとか言っている。
玲子はそんなおじさんに心底、愛を感じているらしく
甘えた声で
主さま~好き。好き~大好き~。
これからも、もっともっと躾けてもっと
厳しくしてくださいご主人様?!とか言っている。
そこから先のはどこにでもいる普通の恋人たち。
年齢差や雰囲気の吊りあいが取れないことを除いても
ラブラブなカップルだった。
もう見ていられなかった……。
えっちなシーンは見ていられたが
じゃれあうふたりを見てると、
とっても気恥ずかしい気分になってきたのだ。
額から汗が吹き出してきた……。
私はこのとき確信した。
私には普通の人とは違う性癖があり、
彼のことをご主人様と呼び奴隷や玩具のように
愛され成り下がりたいのだと……。
きつく責められ、
躾けられ、
調教され、
開発され物扱いされることが夢なのだ……。
それがはっきりと分かってしまった。
しかし、肝心の主様候補NO.1は、
変わったオナニーをする御人だと言うことだ……。
彼の瞳の奥に隠された真実は
ちまたで聞くSMのM側、
マゾヒスティクな嗜好を持っているのだろうか?
そんな彼を見てしまった以上、
私のことをきちんと上手に導いてくれる、
玲子と相手のような関係になれるのだろうか?
という思いがよぎった…。
私の中にあるはっきりとした想いは
彼にだけ告白できるもの。
彼以外では駄目なのだ……。
彼は私が唯一愛し止まなくなってしまった初めての男性だ。
尊敬し、信頼を寄せる大事な人なのだ……。
だけど……、
彼はもしやマゾヒスト?
私もマゾよ?
どうするの?
ひぇーーー……。
とりとめもない思いは目覚めてしまった性癖を、
上手くリードしてくれるボスが必要なのだ……。
こーいう場合マゾ同士でも行為は出来るのかな??
私が逆にサドになり彼を責めないといけなくなるんだろうか?
私の頭の中でSで始まる言葉とMで始まる言葉が渦を巻き始め
う~ん、う~んっと唸っていった。
だが、、、おかしい、おかしいよ、うんうん、
彼氏との今後を考えると同時に
今の自分がとっても不思議に思えてきた。
……玲子たちの目の前に居たよね?
何故あっちは私に気付かない?
ドアから入った?
入ったっけか?
う~ん、判らない、
気付いたら彼の部屋にも居たような感じだったしー……。
これはもしや、
死ぬ間際に見る思い出の走馬灯?!
ウェ……死んだ?
死んでしまった?
鞠は死んで自分の中にあった想いを
やっと見つけ出してしまったのぉー?
さーこれからというところなのに……
そんなぁー
……酷い、ひどすぎる……、うううううう……。
しかし、思い出も確かにあったけど、
彼氏のオナニーと玲子のことは説明つかないよ?
思い出の走馬灯じゃなくてーこれは、そうだ!
幽体離脱だ!
それにも似ている?……。
はぁ~ん、
どっちに転んでも私は
生と死の狭間なのね……。
出てきた話があまりにもえっちなので性と死かな?……。
はぁーーー馬鹿な私、
こんなときにそんな冗談思いつかなくても……。
ふとあたりを見ると
ここは既に玲子の居たラブホの部屋では無くなっていて、
広いんだか狭いんだか
何も無い真っ暗な部屋になっていて、
私はと言うとふわり浮かんでいた。
距離感がつかめないのは
比較する物がなーんにも見当たらないのと、
自分の五感が狂っているような
感じだったからだ……。
真っ暗で意味不明の空間ではあったが
決して怖くはないのだ。
暑くも寒くもなく、空調?
が上手く作用しているのだろう居心地は良かった。
このままフワフワ浮いていると
そのうち光りの束とか見えてきて、
中に入るとお花畑と三途の川、
大好きだったおばーちゃんに
逢えるかもしれない。
かなり奇妙な空間で
自分が存在しているのかどうかも危ぶまれたが、
意識だけははっきりしているし身体もここにあった。
触ると感覚があるのだ……。
へそから伸びると言われている
霊魂と現世を繋ぐ長い緒は無かった……。
ということは、どういうこと?
何をどう考えても理解できず
そのまま両手を頭の下に置き漂ってみる事にした。
フワリフワリ……
この空間には時間の概念が無いような感じだ。
漂っているのか、立ち止まっているのか
何もかもが判らなかったが、
遠くにうっすらと丸い物体が
浮かんでいるのが見えてきた……。
それが大きいのか小さいのかも不明だったが、
ぐんぐんとスピードを増し
近づいて来ているらしかった……。
「いけない! このまま行くとぶつかる!」
そいつの正体はかなり巨大だった。
いや、近づいて来ているのではなく
膨らんでいるのかも知れないと思った。
それはみるみる大きくなり
はっきりとした形を現した。
「うひゃ~~でっけぇー林檎」
そう、それは超巨大な林檎で
私の産んだ林檎に違いなかった。
良くもまーこんなに立派に成長したもんだ。
かーちゃんは嬉しいけど、
あんたに食べさせてあげれるだけの
甲斐性なんて私にはないんだよ?
稼ぎ頭のとーちゃんは居ないんだ。
かよわい母をそう責めないで。
さっさと親離れしてね!
”このアホ息子”……娘でもいいけど……。
超巨大林檎はますます
私との距離を狭めて行った……。
冗談を言えなくなってきた。
例えるなら地球くらいはあるだろうか?
このまま行けば衝突する、、、
小さな鞠絵はまだまだ小さくなって行き
やがて死んでしまうのね?
それが運命なら私も女だ清く正しい
マゾヒストの想いを心に描いたまま
あの世に行ってさしあげましょー、
林檎の旦那、ウィーヒック……?
ヒック?
酔っているの?
私って???
林檎の強烈な香りが鼻につく……。
巨大なあまり匂いも強烈だ!
鼻をつまみながら林檎を眺めていると
どうやら輪郭のずれで
自転していることが判ってきた。
「自転してるのね、ヒック……、公転もしてるのかな??」
一体何を中心にして回っているんだろうか?
それも見てみたいな、ヒック……。
林檎はもうそこまで迫って来ている……。
長い長い時間が経ったような気がしたが
私の腹時計も鳴ってはくれなかった。
ぼけーっとしながら赤くて丸い物体を
見てたら香りのせいだろうか?
だんだんと寝ぼけたような
不明瞭な思考になってきて
最後に見たものは
林檎の裏側にあったものが、
こちら側に向いたものだった。
地球サイズ林檎の裏側に張り付く
分厚く赤々とした漫画みたいな唇……。
それはまるで、まるで……あれだ……
伝説のカリスマバンド
”ロードリングオブストーンズ”のマーク…。
ぼよんとした唇は
最後に大きく開かれ舌が
出てくるに違いない……。
予想は当たり私はその口から
ビローーーーーーーンと伸びてた舌に囚われ
林檎に飲み込まれていった……。
「アーメン……バイバ~ィ……」
これから死んでしまうかもしれないのに
しゃっくりが止まらない……。
ヒック、ヒック、ヒック、ウィーヒック……。
かなりお間抜けな死に際だが
見てきたシーンの中に
共通したアイテムがあった……。
それは、やはり林檎だった……。
出てきた登場人物たちが
それぞれに隠し持つ林檎たち……。
私は歓喜した。
彼の部屋の押入れ奥に隠されていた
数個の林檎たち……。
美術教師が常駐する部屋の片隅に置かれた
ロッカーの中に大きめなダンボールがあり、
中にはなんと何十個という林檎が
これから市場に出かけるのでーす。
とでも言うように
綺麗に詰め込まれていた……。
玲子に至っては何故だか
自宅のトイレを見てしまったのだが、
そこには貯水タンクの上に
こぶりで青々した林檎が
三角形に積み上げられ
頂上に置かれているはずの
林檎の姿は無かった……。
彼女のことだ、
誰かに食べさせてしまったのだろう……。
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