今の恋人に前世でこっぴどくフラれたことを思い出したので別れようと思う

塩チーズ

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今の恋人に前世でこっぴどくフラれたことを思い出したので別れようと思う

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 俺は天国だとか来世だとか、前世がなんだとか全く信じてないリアリストだった。
 だが、デート中に緊張してみっともなく階段を踏み外して頭を打った衝撃で、脳内に映像のように前世と思わしきものが流れてくれば信じざるを得なかった。

 俺の前世は、付き合っていた恋人と結婚しようとしたら結婚詐欺にあい、その上美人局で脅されて金をがっぽり搾り取られて「ゴミみたいなあんたに付き合ってあげてただけで感謝しなさいよね。ホント気持ち悪かったわ」と罵倒されてこっぴどくフラれたらしい。それも、現実で付き合っている愛子にそっくりで一一

「うわぁ!?」
「だ、大丈夫!?純太くん!」

 現実の愛子が転んだ俺に駆け寄ってくるが、前世の記憶と重ね合わせてしまい、同じ末路になるのではないかと想像してしまう。
 よし、別れよう。

「愛子……話が、」
「救急車呼ばなくていい!?血、出てない!?」
「愛子、落ち着いて、」
「純太くん……私、純太くんがいないと……」
「別れよう」
「…………え?」

 鳩が豆鉄砲をくらったような顔をした愛子は、パクパクと口を動かして言葉を失っていた。そりゃあ、今まで普通に付き合って、どちらかといえばラブラブだったと思うから別れ話が出るなんて唐突すぎたが、あとから前世のように結婚詐欺にあうのを考えたら今すぐにでも別れるのが得策だろう。

「なんで……なんでそんなこと言うの……?」
「愛子?」
「純太くん、体、大丈夫ならホテルに行こう」
「え?」

 今度は俺が素っ頓狂な声を上げる番で、愛子に強く手を引かれてホテル街に足を踏み入れた。本気だ。別れ話をしたのにホテルに?まさか、セックスしてる最中に怖いお兄さんが来て……!?

「あ、愛子!今日はやめないか?」
「やだ、今日じゃないといや」

 愛子も頑固で結局ホテルに入ってしまった。部屋に入るとベッドに押し倒されて、ようやく強く握られていた手が離される。馬乗りになって乱雑に服を脱ぎ、俺の服も剥がされる。

「あ、愛子!?話を聞いてくれ!」
「聞かない。私がどれだけ純太くんのこと好きかわかってもらうまで」

 セックスは初めてじゃないが、愛子がこんな積極的なのは初めてだった。ホテルの備え付けのゴムを着けられて、ローションで少し慣らしてすぐに挿入される。

「うっ……」
「私がっ、どれだけ好きか、知らないくせにっ……!別れるなんて、言わないでっ……!」

 あまり慣らしてない愛子の中はぎゅうぎゅうと強く締め付け、先端からなかなか進まない。片手でシコシコ竿を扱かれて、愛子が大きく深呼吸をしたその時、一気に奥まで入ってしまった。

「あんっ」
「愛子っ、愛子っ……」
「純太くん、好きっ、好きっ!」

 そこからはもう我慢できなくて下から突き上げる。パンパンと肉のぶつかる音がして愛子の髪が揺れる。美人局だとかそんなこと考える暇がないほど気持ちよくて、無我夢中で愛子とセックスしてしまった。
 朝になってベッドに横になって、昨日の情事を思い出すとがっつき過ぎて恥ずかしいくらいだった。

「おはよ。好きだよ、純太くん……ずーーっと前から」
「…………え?」
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