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一章
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聖国エテルニア。
遥遠い太古の時代、ある一人の人間と大精霊が盟約を結んだことでこの地は築かれた。国中のありとあらゆるところに無数の微精霊たちが宿り。
澄みきった空の下、大地は豊かに息づき、水は光を映して、どこまでも美しい花々が咲き乱れる。
その恵みは計り知れない。
そして、国民の魂には精霊の血と、途切れることのない護が流れ続けていると信じられている。中でも建国の血を色濃く受け継ぐ「四大家」の直系は特別だ。紋章を持ち、それぞれの特色に応じた聖力を発現させることができるのだ。例えば、セラスの家、フィオレント家は水の属性を持つ。
その力は詠唱も複雑な術式も必要としない、ただ願うだけで現象を起こすことができる、エテルニア固有の力だった。
もちろん、そうした力を持たずとも多くの国民は、肥沃な土地で、長きにわたり美しい平和を謳歌していた。
たとえ、他国が互いに領土を奪い合い、血で血を洗う醜い戦火を繰り返す時分においても、常にどこの周辺国にも属さず、徹底した中立の立場を貫いて。
だがそれは、決して強大な軍事力や巧妙な外交手腕によって保たれてきたわけではない。
ひとえに精霊の力に頼り切っていた――悪意を抱くものは彼らによって即座にはじき出される。その絶対的な法則が成り立っていると、誰もが信じ切っていたから。
だからこそ人々は安らぎに酔い、その平和がどれほど危うい均衡の上にあるかを、忘れていったのだ。
当然、過去のセラスもその平和が永久に続くと信じて疑ってもいなかった。
――けれど、その当たり前が崩れたとき、すべてはもう取返しのつかないことになっていただけだった。
「やはり、変わっていないな」
セラスの左手首を検分する父が神妙そうに呟く。
相変わらずそこには醜い印がある。
先ほどまでの賑やかだった食堂には、今やセラスと両親、そして少し離れた位置から見守る家老しかいない。なにせ、腕の惨状を知っているのはこの三人だけだからだ。
さっきの明るさが嘘のように痛ましげな表情になった母が、セラスの背中を撫でる。
(いらない心配をかけてしまっている……)
己の問題に誰一人巻き込むつまりはなかった。どんな代償があろうと何も匂わせるつもりもなかった。痛みも苦しみも隠しきれる自信はあったから。
とはいえ。それはあくまで表面上に何も兆候が表れないことが前提の話だった。
つまり、詳しいことをほとんど教えられなかったせいで、戻ってきた直後の自分の状況を把握しきれていなかったのだ。
あの時は、そもそも過去に戻れたのか、もしそうなら一体いつの時代に……など目の前の現実を理解することの方がよっぽど優先だったから。
だから目覚めてすぐに、起き上がって諸々を確認しようとした。
だが高熱続きだったらしい身体は弱っていて、足元に力が入らず、ベッドから降りた瞬間見事によろけて倒れてしまった。それも派手な音を立てて。
で、ちょうど外にいたのだろう、両親が気付いて入ってきたのだ。
それからはあれよあれよと身体を見られ、そして指摘された。紋様の有様を。
あの時の二人の驚いた表情は目に焼き付いている。
まぁ、当然の反応だ。これまでの精霊に愛された清らかな存在としての証が、一夜にして異様なものに変貌したのだから。
その場に居た家老には箝口令が敷かれ、邸の使用人の様子からもこの異変は漏れていないと見える。
だが一応と、手袋をはめ、その下には黒いアームガードを重ねて、腕ごと覆い隠している。
表向きは「高熱にうなされ、ベッドから落ちた際に近くにあったコップを割ってしまった」という、ぎりぎり信じてもらえそうな言い訳で通している。
意図しない露見であったが、彼らは驚きはしたものの、それだけだった。
「不快感はないか? なにか変わったことは?」
少なくともセラスの前では一瞬たりとも嫌悪感を出すことはなく、むしろ心配と少しの悲しみばかりだった。
「いいえ、なにも」
それに、秘密裏に症例を調べてもくれている。
実際には「見放されてしまった」のが正しいのだが、それを言ってしまえば、確実に根掘り葉掘り追及されることだろう。そうすれば鋭い両親に対して誤魔化しがきかなくなる。
精霊と共に歩むことはこの国の必然。
その道に背き、あまつさえ正反対の邪の手を取った。
それが露わになれば、きっとこの温もりは失われる。それは当然のこと――そう思う一方で、どこか手放したくないと思っているしまっている自分もいた。
まぁ、何よりあいつとの契約は誰にも話せない。そういう制約だ。
ゆえに口にした瞬間、この”現在”が泡沫のように消えてしまうかもしれない。
ここにいられるのは奴のおかげだから。約束を破ったが最後、何をされるか分からない。
何もできないまま大切な人たちが再びこの手からすり抜けていく――そんなのは、もう嫌だ。
たとえ夢の泡のような現実でも、醒めぬうちはこのぬくもりに縋っていたい。みんなが未来を歩む姿を見届けるまで。
だから、絶対に秘密にしなくてはならないのだ。
「精霊たちの声はまだ聞こえるか?」
「いえ、なんというか……膜が張っている感じで……」
嘘だ。膜が張っているもなにも全く聞こえなくなった。以前は、ぽつ、ぽつと、例えば「りんご」とか「ぽわぽわ」とか意味の定まらない、けれど確かに小さな音が耳に届いていた。
意思疎通できていたかといえば微妙だったが、なにせ結構彼らが一方的に語り掛けてくることが多かったから。それでもこちらのお願いには答えてくれていたし、彼らの存在をしかと感じることができていた。
今では、感じるどころか――むしろ、空気の圧として押し返される時にだけかろうじて気配を察するくらいだ。
「調べてみてはいるんだが、文献は少なくてな。家老にも頼んではいるんだが……」
「いえ、お手数をおかけしてしまい申し訳ありません。僕もどうしてこうなっているかは分からなくて、すみません」
そもそもこんな現象は滅多に起きない。
過去を探れば一件か二件は出てくるのかもしれないが、精霊に見放される民など常識の外にいる存在だ。だから可能性にすらたどり着かないはずだ。
「いいんだ。お前は昔からよくできた子だったからな。こういう時くらい頼りなさい」
「そうよ、セラスちゃん。あなたは私たちの大事な息子なんだから」
本当に優しい人たちだ。
でも――大丈夫だよ、父様、母様。
慣れた者なら、見掛け倒しでも誤魔化す方法ならあるらしいから。
「ありがとうございます。……お二人の下に生まれて、幸せです」
ぽつりと零したつもりが、どうやらしっかり拾われたらしい。
「まあ……あらあら、かわいいこと言うのね」
母が目を細め、頬に笑みが咲く。
その様子に、少しだけ気恥ずかしくなって視線を逸らした。
「じゃ! 次はお買い物ね」
――やはりそれは決定事項だった。
遥遠い太古の時代、ある一人の人間と大精霊が盟約を結んだことでこの地は築かれた。国中のありとあらゆるところに無数の微精霊たちが宿り。
澄みきった空の下、大地は豊かに息づき、水は光を映して、どこまでも美しい花々が咲き乱れる。
その恵みは計り知れない。
そして、国民の魂には精霊の血と、途切れることのない護が流れ続けていると信じられている。中でも建国の血を色濃く受け継ぐ「四大家」の直系は特別だ。紋章を持ち、それぞれの特色に応じた聖力を発現させることができるのだ。例えば、セラスの家、フィオレント家は水の属性を持つ。
その力は詠唱も複雑な術式も必要としない、ただ願うだけで現象を起こすことができる、エテルニア固有の力だった。
もちろん、そうした力を持たずとも多くの国民は、肥沃な土地で、長きにわたり美しい平和を謳歌していた。
たとえ、他国が互いに領土を奪い合い、血で血を洗う醜い戦火を繰り返す時分においても、常にどこの周辺国にも属さず、徹底した中立の立場を貫いて。
だがそれは、決して強大な軍事力や巧妙な外交手腕によって保たれてきたわけではない。
ひとえに精霊の力に頼り切っていた――悪意を抱くものは彼らによって即座にはじき出される。その絶対的な法則が成り立っていると、誰もが信じ切っていたから。
だからこそ人々は安らぎに酔い、その平和がどれほど危うい均衡の上にあるかを、忘れていったのだ。
当然、過去のセラスもその平和が永久に続くと信じて疑ってもいなかった。
――けれど、その当たり前が崩れたとき、すべてはもう取返しのつかないことになっていただけだった。
「やはり、変わっていないな」
セラスの左手首を検分する父が神妙そうに呟く。
相変わらずそこには醜い印がある。
先ほどまでの賑やかだった食堂には、今やセラスと両親、そして少し離れた位置から見守る家老しかいない。なにせ、腕の惨状を知っているのはこの三人だけだからだ。
さっきの明るさが嘘のように痛ましげな表情になった母が、セラスの背中を撫でる。
(いらない心配をかけてしまっている……)
己の問題に誰一人巻き込むつまりはなかった。どんな代償があろうと何も匂わせるつもりもなかった。痛みも苦しみも隠しきれる自信はあったから。
とはいえ。それはあくまで表面上に何も兆候が表れないことが前提の話だった。
つまり、詳しいことをほとんど教えられなかったせいで、戻ってきた直後の自分の状況を把握しきれていなかったのだ。
あの時は、そもそも過去に戻れたのか、もしそうなら一体いつの時代に……など目の前の現実を理解することの方がよっぽど優先だったから。
だから目覚めてすぐに、起き上がって諸々を確認しようとした。
だが高熱続きだったらしい身体は弱っていて、足元に力が入らず、ベッドから降りた瞬間見事によろけて倒れてしまった。それも派手な音を立てて。
で、ちょうど外にいたのだろう、両親が気付いて入ってきたのだ。
それからはあれよあれよと身体を見られ、そして指摘された。紋様の有様を。
あの時の二人の驚いた表情は目に焼き付いている。
まぁ、当然の反応だ。これまでの精霊に愛された清らかな存在としての証が、一夜にして異様なものに変貌したのだから。
その場に居た家老には箝口令が敷かれ、邸の使用人の様子からもこの異変は漏れていないと見える。
だが一応と、手袋をはめ、その下には黒いアームガードを重ねて、腕ごと覆い隠している。
表向きは「高熱にうなされ、ベッドから落ちた際に近くにあったコップを割ってしまった」という、ぎりぎり信じてもらえそうな言い訳で通している。
意図しない露見であったが、彼らは驚きはしたものの、それだけだった。
「不快感はないか? なにか変わったことは?」
少なくともセラスの前では一瞬たりとも嫌悪感を出すことはなく、むしろ心配と少しの悲しみばかりだった。
「いいえ、なにも」
それに、秘密裏に症例を調べてもくれている。
実際には「見放されてしまった」のが正しいのだが、それを言ってしまえば、確実に根掘り葉掘り追及されることだろう。そうすれば鋭い両親に対して誤魔化しがきかなくなる。
精霊と共に歩むことはこの国の必然。
その道に背き、あまつさえ正反対の邪の手を取った。
それが露わになれば、きっとこの温もりは失われる。それは当然のこと――そう思う一方で、どこか手放したくないと思っているしまっている自分もいた。
まぁ、何よりあいつとの契約は誰にも話せない。そういう制約だ。
ゆえに口にした瞬間、この”現在”が泡沫のように消えてしまうかもしれない。
ここにいられるのは奴のおかげだから。約束を破ったが最後、何をされるか分からない。
何もできないまま大切な人たちが再びこの手からすり抜けていく――そんなのは、もう嫌だ。
たとえ夢の泡のような現実でも、醒めぬうちはこのぬくもりに縋っていたい。みんなが未来を歩む姿を見届けるまで。
だから、絶対に秘密にしなくてはならないのだ。
「精霊たちの声はまだ聞こえるか?」
「いえ、なんというか……膜が張っている感じで……」
嘘だ。膜が張っているもなにも全く聞こえなくなった。以前は、ぽつ、ぽつと、例えば「りんご」とか「ぽわぽわ」とか意味の定まらない、けれど確かに小さな音が耳に届いていた。
意思疎通できていたかといえば微妙だったが、なにせ結構彼らが一方的に語り掛けてくることが多かったから。それでもこちらのお願いには答えてくれていたし、彼らの存在をしかと感じることができていた。
今では、感じるどころか――むしろ、空気の圧として押し返される時にだけかろうじて気配を察するくらいだ。
「調べてみてはいるんだが、文献は少なくてな。家老にも頼んではいるんだが……」
「いえ、お手数をおかけしてしまい申し訳ありません。僕もどうしてこうなっているかは分からなくて、すみません」
そもそもこんな現象は滅多に起きない。
過去を探れば一件か二件は出てくるのかもしれないが、精霊に見放される民など常識の外にいる存在だ。だから可能性にすらたどり着かないはずだ。
「いいんだ。お前は昔からよくできた子だったからな。こういう時くらい頼りなさい」
「そうよ、セラスちゃん。あなたは私たちの大事な息子なんだから」
本当に優しい人たちだ。
でも――大丈夫だよ、父様、母様。
慣れた者なら、見掛け倒しでも誤魔化す方法ならあるらしいから。
「ありがとうございます。……お二人の下に生まれて、幸せです」
ぽつりと零したつもりが、どうやらしっかり拾われたらしい。
「まあ……あらあら、かわいいこと言うのね」
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