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八章 決意する少女
明鏡止水の心得
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「はあ……!はあ……っ!た……倒した……っ!」
「は……!はあ……っ!疲れた……!」
スケルトンと戦い始めてどのくらい経っただろう……。
ようやくスケルトン達を全滅させる事ができた。
スケルトンを倒してホッとしたからか、もう一人の私、焦りの私は消えていた。
『ようやく終わったか。どうじゃ、カナにフィーリエ。無駄な力を抜いて戦えるようになったか……て、聞くだけ無駄な様じゃな』
完全にバテてしまい、その場にへたり込んでいる私達のもとにアレクさんがやって来た。
こ……この人今頃何をしに……っ!!
「な……なんでアレクさん手伝ってくれなかったの……っ!?」
「そうだよ……!あたし達がどれだけ大変だったか……!」
『年寄りはすぐに疲れるんじゃよ。ところで、カナはあの現し身の御鏡がどういうものか知っておるか?』
「え?確か負の感情を具現化させるマジックアイテムだと聞いたけど……」
『その通り、つまり明鏡止水とは全く逆の性質を持つ鏡じゃ。明鏡止水とは心を鎮め、負の感情や邪念が無く、澄んだ心を研ぎ澄ませることじゃ。それを会得出来れば、あるいは好いた男を救うことに繋がる事にもなるやもしれぬぞ?』
ザクスを救うことにも……?
そう言えば、アルアナは今の私ではイービルアイという魔物に勝てないと言っていた。
ザクスを救うにはそのイービルアイを倒さなければならない。
だけど、その明鏡止水というのを会得すればもしかしたらイービルアイを倒すことが出来るのかも知れない……。
『少しは覇気が戻ってきたようじゃの。では行ぞ、『リフレッシュ』』
アレクさんがリフレッシュと言う魔法を唱えると先程までの疲労や傷が全て癒えていく。
私とフィーリエは立ち上がると、通路を進んでいく。
◆◆◆
通路を進むと、目の前に木の扉が姿を表す。
その扉は破壊されてはいないようだが、扉の先からこれまで以上の殺気を感じる……。
「カナ、この先ヤバそうだよ……?」
「うん、分かってる……」
私は慎重に扉を開けると、そこは広間となっていた。
そして、その広間の中央には大剣を地面へと突き刺している一人の全身鎧を着たスケルトンの姿があった。
『ほほう、スケルトンナイトか。このような騎士もここにおったんじゃのう』
アレクさんは関心したようにスケルトンナイトというアンデットを見ていた。
いや、感心している場合じゃないから……。
「私が行く……」
私は剣を構え、前へと歩き出す。
「カナ……っ!?」
「フィーリエの武器は魔力付与されてないと倒せないでしょ?私のはフィーリエに魔力剣として作ってもらっている」
「分かった……。カナ、その剣は相手の鎧ごと斬ることが出来るはずだよ。鎧や盾も相手の剣では斬り裂くことは出来ないはず。でも、気をつけて」
『カナ、ヤツはかなりの手練れじゃ。気をつけるんじゃ』
「分かった、ありがとう!」
私は剣と盾を構えると、広間の中央へと進んだのだった。
「は……!はあ……っ!疲れた……!」
スケルトンと戦い始めてどのくらい経っただろう……。
ようやくスケルトン達を全滅させる事ができた。
スケルトンを倒してホッとしたからか、もう一人の私、焦りの私は消えていた。
『ようやく終わったか。どうじゃ、カナにフィーリエ。無駄な力を抜いて戦えるようになったか……て、聞くだけ無駄な様じゃな』
完全にバテてしまい、その場にへたり込んでいる私達のもとにアレクさんがやって来た。
こ……この人今頃何をしに……っ!!
「な……なんでアレクさん手伝ってくれなかったの……っ!?」
「そうだよ……!あたし達がどれだけ大変だったか……!」
『年寄りはすぐに疲れるんじゃよ。ところで、カナはあの現し身の御鏡がどういうものか知っておるか?』
「え?確か負の感情を具現化させるマジックアイテムだと聞いたけど……」
『その通り、つまり明鏡止水とは全く逆の性質を持つ鏡じゃ。明鏡止水とは心を鎮め、負の感情や邪念が無く、澄んだ心を研ぎ澄ませることじゃ。それを会得出来れば、あるいは好いた男を救うことに繋がる事にもなるやもしれぬぞ?』
ザクスを救うことにも……?
そう言えば、アルアナは今の私ではイービルアイという魔物に勝てないと言っていた。
ザクスを救うにはそのイービルアイを倒さなければならない。
だけど、その明鏡止水というのを会得すればもしかしたらイービルアイを倒すことが出来るのかも知れない……。
『少しは覇気が戻ってきたようじゃの。では行ぞ、『リフレッシュ』』
アレクさんがリフレッシュと言う魔法を唱えると先程までの疲労や傷が全て癒えていく。
私とフィーリエは立ち上がると、通路を進んでいく。
◆◆◆
通路を進むと、目の前に木の扉が姿を表す。
その扉は破壊されてはいないようだが、扉の先からこれまで以上の殺気を感じる……。
「カナ、この先ヤバそうだよ……?」
「うん、分かってる……」
私は慎重に扉を開けると、そこは広間となっていた。
そして、その広間の中央には大剣を地面へと突き刺している一人の全身鎧を着たスケルトンの姿があった。
『ほほう、スケルトンナイトか。このような騎士もここにおったんじゃのう』
アレクさんは関心したようにスケルトンナイトというアンデットを見ていた。
いや、感心している場合じゃないから……。
「私が行く……」
私は剣を構え、前へと歩き出す。
「カナ……っ!?」
「フィーリエの武器は魔力付与されてないと倒せないでしょ?私のはフィーリエに魔力剣として作ってもらっている」
「分かった……。カナ、その剣は相手の鎧ごと斬ることが出来るはずだよ。鎧や盾も相手の剣では斬り裂くことは出来ないはず。でも、気をつけて」
『カナ、ヤツはかなりの手練れじゃ。気をつけるんじゃ』
「分かった、ありがとう!」
私は剣と盾を構えると、広間の中央へと進んだのだった。
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