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二章 三者三様
初めての料理、初めての距離
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「亜希、まずはタマネギの微塵切りから行ってみようか」
「微塵切りって言われても……私どう切ればいいのか分からないわ……」
亜希はまな板の上に置かれたタマネギと包丁を前に明らかな困惑の表情を浮かべていた。
どうやら包丁すら握ったことはないというのは本当らしい。
「まずはタマネギの頭とお尻を切り落とそう」
「わ……分かったわ……」
僕はタマネギの頭とお尻を指で線を引くとこの辺りを切るように亜希へと伝える……が、妙に力が入っておりどこか危なっかしさを感じた。
「亜希、力入れすぎだよ。そんなに力まなくても大丈夫だから。ほら、力を抜いてご覧」
「え……?ちょ……!」
僕は亜希の後ろへと回り、彼女の手を取ると、一瞬亜希の肩がぴくりと震えた気がしたような気がするけど、僕は気にすることなくすっとタマネギの頭を切り落とす。
「ほら、あまり力まなくても切れるでしょ?なら今度はタマネギのお尻を切ってみようか」
僕は亜希にタマネギのお尻を切るように伝えるもなぜか亜希は顔を真っ赤にさせて固まってしまっていた。
「……亜希?」
「な……なななな……なんでもないわよ……!と……兎に角タマネギのお尻を切ればいいんでしょ……っ!?」
なぜか顔を真っ赤にさせて文句を言いながら勢いよくタマネギのお尻を切り落とす亜希。
おまけに「彼方があんなことするからでしょ……?」と何かブツブツ言っていた。
何にしろあんなに勢いよく切らなくてもいいと思うんだけど……。
う~ん……、女の子ってよくわからないな……。
まあ、それは置いておいて次に進めようかな……?
「さて、次はタマネギの皮を剥くけど、その前に半分に切るよ。切った面を下にしておくと安定して安全に切れるよ」
「わかったわ」
亜希は言われた通りタマネギを半分へと切り、僕が直接亜希の手に触れたりして無事タマネギの微塵切りを終えた。
時折亜希の体がピクっとしたり顔が赤くなってたりしたけど……タマネギが目に染みたのかな……?
「さて、次は卵を割るよ」
「わ……わかった……あ……っご……ごめん……!」
亜希が卵を割ろうとして、殻がぐしゃりと潰れた。
「大丈夫、最初はそんなものだよ、次はゆっくり行ってみよう」
僕は笑いながら、もう一つ卵を差し出すと今度はうまく割れ亜希は嬉しそうな笑みを浮かべていた。
卵を溶いた後、いよいよこれからフライパンで炒めようとした時コンロの前に立つ亜希の背中は、少しだけ緊張していた。
「大丈夫、落ち着いて……火加減はこれくらい。あとは、炒めるだけ」
「う……うん……」
僕はそっと後ろから手を添えると、亜希は少し顔を赤くしながらもギュとフライパンを握る!
そうして出来上がった炒飯を、亜希は一口食べる……。
「美味しい……、信じられない……これが私の作った初めての料理……」
「うん、亜希が頑張った証しだよ」
「ありがとう彼方!あなたのおかげで私……初めて料理が出来たわ……!」
「ちょ……!亜希……っ!?」
亜希は笑顔を浮かべながら抱きついてくると、僕は思わずドキっとしてしまったのだった。
~サイドストーリー~
──亜希──
料理を終えた後、私は彼方の部屋にあるローテーブルで彼と共に学園から出された数学の宿題を行なっていた。
宿題と言っても、ネットを通じて学園から配布された課題をタブレットを使って記入していくだけ……なんだけど、男の子の部屋に初めて入った私は妙に緊張していた。
尤も、正確にはここに引っ越してきた初日に彼方の部屋に勝手に入ったのだけどあの時はすぐに出ちゃったし、こうしてゆっくりと尤も、正確にはここに引っ越してきた初日に彼方の部屋に勝手に入ったのだけどあの時はすぐに出てしまった。
だからこうして彼方の部屋をゆっくりと見渡すのは今日が初めてだ。
それにしても白を基調とした家具が多いけど……彼方って白が好きなのかしら……?
「あ……、彼方そこ違うわよ」
「え……?こうじゃないの?」
「ここはこの公式を使うのよ」
「なるほど……」
口では淡々と彼方と話をしているけど内心はドキドキしっぱなしだった。
やろうと思えば手が触れ合えるほどの距離……それに炒飯を一緒に作った時は何度も彼方に手を触れられた……。
彼方に触れらたところがなんだか熱く感じる……。
気を抜けば顔がニヤけてしまいそう……。
「ん……?亜希どうしたの?なんだか嬉しそうだね」
「……なんでもないわ」
どうやらニヤけていたみたい……。
私は緩んでいた顔を引き締めると彼方と課題を進たのだった。
「微塵切りって言われても……私どう切ればいいのか分からないわ……」
亜希はまな板の上に置かれたタマネギと包丁を前に明らかな困惑の表情を浮かべていた。
どうやら包丁すら握ったことはないというのは本当らしい。
「まずはタマネギの頭とお尻を切り落とそう」
「わ……分かったわ……」
僕はタマネギの頭とお尻を指で線を引くとこの辺りを切るように亜希へと伝える……が、妙に力が入っておりどこか危なっかしさを感じた。
「亜希、力入れすぎだよ。そんなに力まなくても大丈夫だから。ほら、力を抜いてご覧」
「え……?ちょ……!」
僕は亜希の後ろへと回り、彼女の手を取ると、一瞬亜希の肩がぴくりと震えた気がしたような気がするけど、僕は気にすることなくすっとタマネギの頭を切り落とす。
「ほら、あまり力まなくても切れるでしょ?なら今度はタマネギのお尻を切ってみようか」
僕は亜希にタマネギのお尻を切るように伝えるもなぜか亜希は顔を真っ赤にさせて固まってしまっていた。
「……亜希?」
「な……なななな……なんでもないわよ……!と……兎に角タマネギのお尻を切ればいいんでしょ……っ!?」
なぜか顔を真っ赤にさせて文句を言いながら勢いよくタマネギのお尻を切り落とす亜希。
おまけに「彼方があんなことするからでしょ……?」と何かブツブツ言っていた。
何にしろあんなに勢いよく切らなくてもいいと思うんだけど……。
う~ん……、女の子ってよくわからないな……。
まあ、それは置いておいて次に進めようかな……?
「さて、次はタマネギの皮を剥くけど、その前に半分に切るよ。切った面を下にしておくと安定して安全に切れるよ」
「わかったわ」
亜希は言われた通りタマネギを半分へと切り、僕が直接亜希の手に触れたりして無事タマネギの微塵切りを終えた。
時折亜希の体がピクっとしたり顔が赤くなってたりしたけど……タマネギが目に染みたのかな……?
「さて、次は卵を割るよ」
「わ……わかった……あ……っご……ごめん……!」
亜希が卵を割ろうとして、殻がぐしゃりと潰れた。
「大丈夫、最初はそんなものだよ、次はゆっくり行ってみよう」
僕は笑いながら、もう一つ卵を差し出すと今度はうまく割れ亜希は嬉しそうな笑みを浮かべていた。
卵を溶いた後、いよいよこれからフライパンで炒めようとした時コンロの前に立つ亜希の背中は、少しだけ緊張していた。
「大丈夫、落ち着いて……火加減はこれくらい。あとは、炒めるだけ」
「う……うん……」
僕はそっと後ろから手を添えると、亜希は少し顔を赤くしながらもギュとフライパンを握る!
そうして出来上がった炒飯を、亜希は一口食べる……。
「美味しい……、信じられない……これが私の作った初めての料理……」
「うん、亜希が頑張った証しだよ」
「ありがとう彼方!あなたのおかげで私……初めて料理が出来たわ……!」
「ちょ……!亜希……っ!?」
亜希は笑顔を浮かべながら抱きついてくると、僕は思わずドキっとしてしまったのだった。
~サイドストーリー~
──亜希──
料理を終えた後、私は彼方の部屋にあるローテーブルで彼と共に学園から出された数学の宿題を行なっていた。
宿題と言っても、ネットを通じて学園から配布された課題をタブレットを使って記入していくだけ……なんだけど、男の子の部屋に初めて入った私は妙に緊張していた。
尤も、正確にはここに引っ越してきた初日に彼方の部屋に勝手に入ったのだけどあの時はすぐに出ちゃったし、こうしてゆっくりと尤も、正確にはここに引っ越してきた初日に彼方の部屋に勝手に入ったのだけどあの時はすぐに出てしまった。
だからこうして彼方の部屋をゆっくりと見渡すのは今日が初めてだ。
それにしても白を基調とした家具が多いけど……彼方って白が好きなのかしら……?
「あ……、彼方そこ違うわよ」
「え……?こうじゃないの?」
「ここはこの公式を使うのよ」
「なるほど……」
口では淡々と彼方と話をしているけど内心はドキドキしっぱなしだった。
やろうと思えば手が触れ合えるほどの距離……それに炒飯を一緒に作った時は何度も彼方に手を触れられた……。
彼方に触れらたところがなんだか熱く感じる……。
気を抜けば顔がニヤけてしまいそう……。
「ん……?亜希どうしたの?なんだか嬉しそうだね」
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どうやらニヤけていたみたい……。
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